イラストレーターとは、クライアントから依頼を受け、要望に応じたイラストを制作する仕事をしている人のことをいいます。
イラストレーターとして活躍したいと思っている方の中には、「何か資格は必要なのか」「どうやってスキルを磨いたらいいのか」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、イラストレーターにおすすめの資格試験や検定、役立つ勉強法、資格を取得するメリットについて紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
イラストレーターに資格は必要?
イラストレーターとして活動するためには特別な資格が必要なのか、疑問に思う方もいるでしょう。ここではイラストレーターに資格は必要なのか、どんなスキルが求められるのかについて解説します。
イラストレーターに資格はいらない
イラストレーターになるためには、特別な資格は必要ありません。イラストレーターの求人においても、資格の保有が必須条件となっているケースはほとんどありません。
ただし、資格がいらないとはいえ、実際にイラストレーターとして活動していくためには、イラストを描くスキルや色彩の知識、デジタルソフトのスキルなど、さまざまなスキルが求められます。
イラストレーターの仕事に関連する資格を取得することは、イラストレーターに必要な知識やスキルを身につけることにつながります。資格取得を目指すことは、イラストレーターとしてのスキルアップのために有効な方法といえるでしょう。
イラスト制作のためにソフトウェア使用のスキルが必要
イラストレーターとしてイラストを制作する際には、デザイン系のソフトウェアを使用するスキルが求められます。イラストレーターが一般的に使用するソフトウェアの資格を取得すれば、それぞれのソフトウェアを正しく使うための知識やスキルを習得できます。
また、資格の取得はスキルの証明にもなるため、仕事の獲得や転職活動に有利に働くこともあるでしょう。
イラストレーターにおすすめの資格試験・検定
イラストレーターにおすすめの資格試験・検定は、次の6つです。
- Illustratorクリエイター能力認定試験
- Photoshopクリエイター能力認定試験
- アドビ認定アソシエイト
- 色彩検定
- CGクリエイター検定
- カラーコーディネーター検定試験
それぞれの概要を紹介していきます。
Illustratorクリエイター能力認定試験
Illustratorクリエイター能力認定試験は、Adobe社が提供するイラスト制作に特化したソフトウェアの「Illustrator」において、活用能力を評価するための資格認定試験です。検定試験を通して、Illustratorの操作スキルや問題解決力などを習得できます。
試験内容は、問題の指示に従って時間内にひとつのグラフィックコンテンツを完成させる、実践的な試験です。「スタンダード」と「エキスパート」の2級種があり、エキスパート級では実技試験に加えて知識試験も出題されます。
主催団体 | 株式会社サーティファイ ソフトウェア活用能力認定委員会 |
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受験方法 | IBT方式 |
受験費用 | スタンダード:7,600円 エキスパート:8,600円 |
Photoshopクリエイター能力認定試験
クリエイター能力認定試験は、Adobe社が提供する画像制作ソフトウェアの「Photoshop」において、活用能力を評価するための資格認定試験です。Photoshopを用いた画像ファイルの制作や表現力など、コンテンツ制作に関するスキルを認定されます。
Illustratorクリエイター能力認定試験と同様に、問題の指示に従って時間内にひとつのグラフィックコンテンツを完成させる実技試験が実施されます。また、級種も同じく「スタンダード」と「エキスパート」の2級種です。エキスパート級では、実技試験に加えて知識試験も出題されます。
主催団体 | 株式会社サーティファイ ソフトウェア活用能力認定委員会 |
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受験方法 | IBT方式 |
受験費用 | スタンダード:7,600円 エキスパート:8,600円 |
アドビ認定プロフェッショナル
アドビ認定プロフェッショナルは、Adobe社が提供する「Illustrator」、「Photoshop」、「Premiere Pro」の基本的なスキルを証明する資格です。アプリケーションごとに試験科目が独立しており、実際のアプリケーションを使用した試験となります。それぞれのソフトを使用する上での基礎知識や操作スキルを問われる問題が出題されます。
試験の合否は、試験直後のパソコン画面に表示されます。合格するとWeb上で受験結果を確認できるデジタル認定証が発行されるため、当日からすぐに使用が可能です。
主催団体 | 株式会社 オデッセイコミュニケーションズ |
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受験方法 | CBT方式 |
受験費用 | 一般価格:10,780円 学割価格: 8,580円 |
色彩検定
色彩検定は、色の基礎や配色技法、専門分野における利用法などを幅広く学習できる検定試験です。プロフェッショナル向けの1級、実務に応用したい方向けの2級、初めて色を学ぶ方向けの3級があります。また、ユニバーサルデザインに関する知識を深めたい一般社会人や公共・福祉分野に携わる方、設計者向けのUC級が2018年に新設されました。
文部科学省後援の検定試験で、学生をはじめファッションやインテリア、グラフィックなど幅広い分野の職種に就く社会人も受験しています。どの級からでも受験できるため、自身のレベルに合った級種を選ぶことが可能です。
主催団体 | 公益社団法人 色彩検定協会 |
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受験方法 | PBT方式 |
受験費用 | 3級:7,000円 2級:10,000円 1級:15,000円 UC級:6,000円 |
CGクリエイター検定
CGクリエイター検定は、映画やアニメーション、ゲームなどのCG映像の制作において必要な知識を学べる検定試験です。CG理論の知識や映像表現技術、CGソフトウェアを効果的に用いる能力などを習得できます。
級種は2つで、知識の理解を測る「ベーシック」と、専門知識の理解と知識を応用する能力を測る「エキスパート」があります。デザインや2次元CGの基礎をはじめ、映像制作の基本や3次元CG制作の手法やワークフローなど、 表現に必要な多様な知識を測る内容です。
主催団体 | 公益社団法人 画像情報教育振興協会 |
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受験方法 | PBT方式 |
受験費用 | ベーシック:5,600円 エキスパート:6,700円 |
カラーコーディネーター検定試験
カラーコーディネーター検定試験は、「仕事に役立つ実践的な色彩の知識を学ぶ」ことを目的とした検定試験です。色の持つ効果をビジネスシーンに活かせるよう、色の性質や特性などの色彩の知識を身につけられます。
色彩に関する基礎的な知識についての理解度を測る「スタンダードクラス」と、スタンダードクラスの知識に加え、ビジネスにおける色彩の活用事例など幅広い知識についての理解度を測る「アドバンスクラス」があります。
主催団体 | 東京商工会議所 |
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受験方法 | IBT方式またはCBT方式(選択可能) |
受験費用 | スタンダードクラス:5,500円 アドバンスクラス:7,700円 |
イラストレーターに役立つ資格取得のための勉強法
イラストレーターに役立つ資格は、独学でも取得を目指すことは可能です。独学で取得を目指す際のおすすめの勉強方法は、次の3つです。
- 参考書を活用する
- 問題集を活用する
- 学習サイトを活用する
それぞれについて解説していきます。
参考書を活用する
一般的な資格試験と同様に、市販されている参考書を購入して勉強する方法は、イラストレーターに関連する資格でも有効な手段です。公式テキストを販売している資格試験も多いため、活用することで試験に関する内容を体系的に学べます。
また、ソフトウェアに関する資格の場合は、市販の参考書や公式テキストを参考に実際に操作しながら学ぶことが大切です。
問題集を活用する
参考書で学ぶだけでなく、問題集を活用して実際に問題を解いてみることも大切です。市販の問題集や、資格試験の公式問題集がある場合はそちらも活用してみましょう。問題を解くことで、自分はどのくらい理解できているのか、どこが苦手なのかなどを確認できます。
理解できていない箇所やミスをしやすい箇所などを明確にし、参考書に戻って勉強したり、同じ問題や類似問題に挑戦したりしながら学習を進めていきましょう。
学習サイトを活用する
Adobe社が提供するIllustratorやPhotoshopは、公式のチュートリアルサイトがあります。数分から15分程度の簡潔でわかりやすいレッスン動画があるため、初心者でも取り組みやすいでしょう。
また、資格試験の公式サイトでサンプル問題に取り組めるケースもあります。受験予定の資格試験の公式サイトをチェックし、ぜひ活用してみてください。
イラストレーターが資格を取得するメリット
イラストレーターとして活動する際に資格は必須ではないものの、資格取得を目指すことで自身のスキルアップにつながります。また、資格を取得することで、「デザイン系のソフトウェアを使いこなす知識やスキルがある」など、知識やスキルの証明になります。そのため、就職や転職活動で有利に働くこともあるでしょう。
資格取得のための勉強は、実際の業務を想定したものがほとんどです。資格取得を目指して勉強することで、制作物のクオリティや業務効率の向上などが見込めるでしょう。
イラストレーターに役立つ資格を取得して、スキルアップを目指そう
イラストレーターとしてスキルアップを目指すなら、資格取得は有効な手段のひとつといえるでしょう。
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