ロールモデルとは、自分にとってキャリアのお手本となる人のことです。働くなかで「いつか私もあんな風になりたい」と感じる人に出会ったことがある人も多いでしょう。
キャリアを考えるうえで、道しるべともなるロールモデルがいると良い効果が期待できます。そこで今回はロールモデルについて、意味や具体的な効果、自分にぴったりのロールモデルを見つける方法を解説します。
働き方のロールモデルとなる女性事例も紹介しているので、今後のキャリアの参考にしたい人はぜひご覧ください。
ロールモデルとは
ロールモデルとは、行動や考え方が自分のお手本となる人物を意味する言葉です。特に、仕事やキャリアを考えるうえでよく使われます。
「あの人のようになりたい」「こんなキャリアを歩んでいきたい」という人に出会ったことがある人もいるのではないでしょうか。具体的なお手本となる人物がいると、目標や理想に近づく方法が明確になったり、行動するためのモチベーションが上がったりと、自らの成長につながる効果があるでしょう。
ロールモデルを見つけるべき理由や背景
ロールモデルを見つけるべき理由は、多様な働き方や価値観が広がりつつある近年の世の中の変化が背景にあります。
これまでは一つの会社で長く働き、年功序列でキャリアを形成するのが一般的でした。しかし、最近では転職やキャリアチェンジが珍しいものではなくなり、働き方を自分で選ぶ人が増えています。例えば女性の場合、家庭と仕事を両立するために、自分で仕事量を調節するべくフリーランスの働き方を選ぶ人もいます。
働き方やキャリアの選択肢が多様化するなかで「なりたい自分」の具体的な目標を持つことが、以前にも増して大切になっているのです。
ロールモデルの設定がもたらす効果
ロールモデルを設定すると、どのような効果が得られるのでしょうか。具体的には以下の4つが挙げられます。
- 自分を客観視できるようになる
- キャリアプランが立てやすくなる
- モチベーションにつながる
- 成長・スキルアップにつながる
それぞれ順に解説していきます。
自分を客観視できるようになる
ロールモデルを設定すると、目標となる人物と自分を比較できるようになります。そうすることで自分の現在地を把握できるようになり、やるべきことや課題を見つけやすくなるでしょう。
しかし、ロールモデルと自分を比べて落ち込む必要はありません。客観的に比較することで、自分自身の気づきや成長のきっかけを得られるはずです。
キャリアプランが立てやすくなる
ロールモデルは、キャリアプランを立てる際にも役立ちます。最終的な目標が決まっていなければ、そこに至るまでの道のりやプランも決めることができません。
「こんな風になりたい」という具体的なゴールがあると、そこから逆算して今後のキャリアプランや目指すべき方向性も決めやすくなるでしょう。ロールモデルの行動や辿ってきた道のりを模倣することで、「何をすればいいか分からない」という状態にもなりにくいと言えます。
モチベーションにつながる
「あの人のようになりたい」という憧れや目標があると、おのずとモチベーションが上がるのではないでしょうか。「目標があると頑張れる」という人も多いでしょう。
逆に、ただ仕事をこなしているだけではモチベーションが上がらない場合があります。また、目標やゴールがない状態だと「この先、自分はどうなるのだろうか」と漠然とした不安を感じることもあるかもしれません。
何かに向けて頑張っているという実感があると、人生の充実度も変わるのではないでしょうか。理想のロールモデルを見つけて、モチベーションへつなげましょう。
成長・スキルアップにつながる
ロールモデルに合わせて自分で設定した目標から逆算すれば、自分のやるべきことが見えてくるでしょう。そのため、目標となるロールモデルを設定すると、早いスピードで成長したりスキルアップできたりすると言われています。
また、ロールモデルが行ってきたことや考え方を参考にすれば、理想に近づくために何をすればよいかが具体的に分かるため、効率的かつ必要な行動ができるでしょう。
ロールモデルの見つけ方
続いて、ロールモデルの見つけ方をご紹介します。方法は、大きく分けて以下の3つです。
- 理想の働き方をしている人から探す
- 自分と近い年齢層から探す
- 複数の人から参考にする
自分に合う方法を試してみたり、組み合わせて考えてみたりするのもおすすめです。
理想の働き方や暮らしをしている人から探す
理想の働き方や暮らしをしている人を探してみると、自分にぴったりのロールモデルが見つかるかもしれません。例えば、海外へ行くことが理想であれば、実際に海外で暮らしている人を探してみましょう。そうすると「海外へ行くためにはフルリモートの仕事をすればよい」など理想を叶える方法も見つけやすくなるでしょう。
そのためには、まず自分の理想を明確にすることも大切です。やりたいことや興味のあることを紙に書き出すなど、整理したうえで自分に合うロールモデルを探すとより効果的です。
自分と近い年齢層から探す
自分の年齢と近い人から探すのもおすすめの見つけ方です。自分と近い年齢層をロールモデルにすると、自分ごと化して捉えやすく、やるべきことのイメージも立てやすいでしょう。
「30年後の自分」より「3年後の自分」の方が想像しやすいのではないでしょうか。近い将来の目標があると、モチベーションにもなりやすいはずです。
複数の人から参考にする
ロールモデルは1人に絞らなければいけないわけではありません。ロールモデルを構成する要素はいくつもあるので、働き方、仕事内容、暮らしなど、要素に分けて考えてみるのも一つの方法です。
複数の人がロールモデルとして見つかった場合、自分の理想とする要素を組み合わせることでオリジナルのロールモデルができます。また、ロールモデルは身近な人はもちろん、SNSを活用して気になる人を探してみたり、有名人や歴史上の人物から探してみたりしてもよいでしょう。
女性ロールモデルの例
ここで、女性ロールモデルの例を紹介します。人それぞれ、キャリアプランを考えるうえで大切にしたいことは異なります。例えば仕事とプライベートを両立したい人もいれば、積極的にキャリアアップを目指したいという人もいるでしょう。
ロールモデルとなる人がどんな想いでキャリアを描いてきたかも知ると、自分にぴったりのロールモデルと出会えるかもしれません。
YUKIさん|海外駐在する管理職から“好き”を仕事に。SNS運用が強みのフリーランスになった道のり
1人目は、複業フリーランスとして働くYUKIさんです。以前勤めていた会社では充実した日々を送っていたものの、自分が理想とする働き方やライフプランを叶えられるか不安があったそうです。コロナ禍も重なり、スキルを身につけ生きていきたいとSHElikesで勉強を始めました。
現在はSNS運用やSNSレッスン講師など、身につけたスキルを生かして複数の仕事をされています。当時の経歴なら転職先にも困ることはなかったはずですが、それでもフリーランスの道を選んだのは「自分のスキルで誰かに価値貢献し、人生の手綱を握って生きていく」という信念を捨てたくなかったからだとか。
会社員時代は周りと比較し自信をなくしていたと言うYUKIさんでしたが、スキルを身につけ自分にしかできない仕事で活躍できるようになったことで、自信を持てるようになり、心の赴くままに働けるようになったそうです。
Himawariさん|中学校教師だった私が半年で入会金を回収し、フリーランスWebデザイナーに!
新卒で中学校教師になったHimawariさんですが、実はずっと「私には合っていないかも」と違和感を持っていました。しかし「今さら方向転換するなんて……」と怖さもあり、自分の気持ちに気づかないふりをして過ごしていたそう。
しかし、SHElikesの卒業生を見て「私もこうなりたい!」とワクワクしたことをきっかけに、未経験から半年でWebデザイナーに転身されました。毎月目標を立て、できるようになったことは自分で褒めながら取り組むと、着実に進んでいることが実感でき自信につながったそうです。
かつては「私には教師以外の選択肢がない」と思っていたHimawariさんですが、「今思えば自分で決めつけていただけだった」と言います。心の声を無視せずにやってみることが大切だと、しなやかなマインドチェンジを遂げているのも印象的です。
ロールモデルを設定・活用する手順
続いて、ロールモデルを設定・活用する手順を解説します。具体的には以下の3ステップで行います。
- ロールモデルを選定する
- ロールモデルの行動を分析する
- ロールモデルの行動をまねてみる
順に詳細を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1.ロールモデルを選定する
まずは、ロールモデルを選定することから始めます。ここまで紹介してきた内容をもとに、自分にぴったりのロールモデルを選定しましょう。
自分に合うロールモデルを見つけられれば、成長やモチベーションにもつながりやすくなり、より効果が期待できるでしょう。そのためにも、目指したい方向性、大切にしたい考え方・価値観など、自分が理想とする姿をざっくりとでも洗い出してみることが大切です。
2.ロールモデルの行動を分析する
ただ「こんな風になりたい」と思うだけでは、理想に近づくことができません。ロールモデルが決まったら、その人の行動を分析し自分の行動にも落とし込める部分を探しましょう。
ロールモデルが今までしてきたことや現在の行動パターンには、今後のキャリアを描くためのヒントが隠れています。例えば、ロールモデルが今の状態に至るまでにどのような道筋を辿ってきたか、仕事で使っている具体的なスキルは何か、スキルを身につけるために何をしたかなどを分析するとよいかもしれません。
3.ロールモデルの行動を真似をしてみる
ロールモデルの行動を分析したら、自分なりに真似をしてみましょう。自分が目標とする姿の人物の真似をすることで、だんだんと理想に近づけるのではないでしょうか。
再現性高く真似をするには、できるだけ細かく行動の分析をしておくことが大切です。また、ロールモデルの行動をただ模倣するのではなく、なぜその行動をするのか、何につながる行動なのかを自分なりに考えるようにしましょう。そうすることで、より多くのことが学べ今後の行動の参考となるでしょう。
女性がロールモデルのように活躍するためには?
憧れの存在であるロールモデルも、さまざまな行動や経験を積んで現在の活躍があるはずです。では、ロールモデルのように活躍するために何をすればよいのでしょうか?
資格の取得
一つ目は、資格を取得しキャリアを切り開く方法です。資格の取得は、特にライフイベントに左右されずに働き続けたいと考えている女性には有効かもしれません。専門的な資格を持っていれば就職をする際に有利になることがあります。そのため、出産や育児などでブランクができた場合でも仕事の復帰がしやすくなるでしょう。
興味のある資格を見つけ、その業界や職種で働く人がどのように働いているのかを調べてみるのもよいかもしれません。独学で取れる資格もあるので、気になる人は以下の記事を参考にしてみてください。
スクールの活用
スクールの活用もおすすめです。最近では、スキルを身につけキャリアアップを目指す「キャリアスクール」を活用する人が増えています。スクールによって内容はさまざまですが、サポートや学習環境が自分に合っているか、身につけたいスキルが学べるかをチェックするとよいでしょう。
女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)は、全45以上の職種スキルが学び放題。受講生・卒業生の中には、未経験からスキルを身につけ、転職や副業、フリーランスなど理想の働き方を叶えている人がいます。
SHElikesではロールモデルや同じ志を持つ仲間にも出会えるので、モチベーションを維持しながら勉強を進められます。
ロールモデルを見つけ、理想を叶えるために行動しよう
今回は、ロールモデルについて解説しました。自分にぴったりのロールモデルを見つけると、目標ややるべきことが明確になり理想に近づくことができるでしょう。また、「こうなりたい」と目標になるものがあれば、モチベーションにつながり、仕事や人生がより充実したものになるはずです。
理想や目標を叶えるためには行動が欠かせません。SHElikesではWebデザインやマーケティングなど幅広いコースが受講できるので、受講生は自分の理想に合わせてスキルを身につけるべく勉強しています。
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