コピーライターとは、さまざまな媒体における広告の文案を作成するライターのことです。ビルの看板や電車内の宙吊り広告など、私たちの身の回りにはたくさんの広告で溢れています。みなさんのなかにも、心が惹きつけられるような広告に出会ったことがあるという方もいるのではないでしょうか。
本記事では、
「コピーライターってなに?」
「コピーライターになるにはどうしたらいいの?」
とお考えの方に向けて、コピーライターの仕事内容やコピーライターのなり方についてご紹介していきます。コピーライターの仕事に興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
コピーライターとは?
コピーライターのコピーとは、文案(文書の下書き、草案)の意味です。コピーライターのほかにも、広告文案家やアドライターとも呼ばれています。コピーライターは、商品やサービスの魅力や特徴をキャッチコピーとして表現します。
たとば、JR東海のCMでお馴染みの「そうだ、京都へ行こう。」というキャッチコピーは、おそらく多くの人が耳にしたことがあるでしょう。人の心を引きつけ、見る人が京都にいきたくなるよう、行動意欲を促進させる効果があります。
このような、広告や宣伝などに使用されるコピー(文案)を考える人がコピーライターです。
コピーライターってどんな仕事?
コピーライターの意味についてご紹介しました。ここからは、コピーライターの仕事内容やコピーライターになるために必要なスキルについて、くわしく解説していきます。
コピーライターの仕事内容
コピーライターの仕事内容とは、広告のキャッチコピーを立案し作成することです。具体的には、新聞や雑誌、ポスターなどといった広告媒体において、消費者が商品への興味や購買意欲が高まるよう文言を作成する仕事です。
コピーライターが働く場所には、
- 広告会社
- 会社の広告宣伝部
- 制作会社(プロダクション)
- 個人の制作事務所
- フリーランス
などの種類があり、広告業界の経験を積むことができる仕事の一つです。
基本的な仕事の流れは、
- オリエンテーション
- クライアントや制作サイドのクリエイティブディレクターなど、関連職種とともにオリエンテーションを行います。
- コピーコンセプトを決定
- 商品やサービスの市場調査などを行い、コピーのコンセプトとなる訴求ポイントを検討していきます。
- クライアントとの打ち合わせ
- 商品やサービスの市場調査などを行い、コピーのコンセプトとなる訴求ポイントを検討していきます。
- 撮影(必要時立ち会い)
- コピーだけでなく、CMや雑誌、ポスターなどのビジュアル広告の制作依頼も請け負っている場合もあります。必要時は同行します。
- コピー納品
- コピーを納品します。
このように、たくさんの関連職種と連携しながら、一つのキャッチコピーを制作します。
コピーライターになるのに必要なスキル
コピーライターになるには「センスやひらめきが必要そう…」とお思いの方も多いのではないでしょうか。結論からいうと、コピーライターに必要なスキルは、センスやひらめきだけではありません。
コピーライターはクライアントの要望を言語化するスキルや、表現するスキルが求められる仕事です。そのため、基礎的なライティングスキルや、コピーライティングスキルを身につける必要があります。
そのほかにも、コピーライターの仕事は、マーケティングやブランディング要素も関わってきます。クライアントの要望に応えるため、ライティング以外のスキルを掛け合わせておく必要があります。
コピーライターの年収
コピーライターの年収は、働き方や身につけているスキルによってさまざまです。それでは、会社員・フリーランスそれぞれにおけるコピーライターの年収をご紹介します。
会社員の場合
会社員コピーライターとして雇用される場合、会社によって年収相場は異なるでしょう。大手求人サイト「indeed」によると、コピーライターの平均年収は約710万円*1と記載されています。
会社員の場合、勤続年数で給与が増加していく可能性があります。いずれにしても、会社の規模によって年収相場はさまざまです。
フリーランスの場合
フリーランスの場合、会社員と異なり勤続年数などの考え方や、会社規定の給与はありません。フリーランスとして独立する場合は、個人で仕事獲得に向け、営業活動を行う必要があります。その際には、クライアントと案件を受注するごとに価格交渉していくことが必要です。
会社員とは異なり、収入の安定性は下がることもあるため、目標の年収に向かって継続的なスキルアップを図ることが大切です。
コピーライターに向いている人の特徴
コピーライターは、限られた文字数で人々の心を引きつけるコピーを作る仕事です。そんなコピーライターの仕事に向いている人の特徴についてご紹介します。
創造的な思考力がある
コピーライターは、人々の心に影響を与えるキャッチコピーを創造する必要があります。特に、キャッチコピーづくりは、何もないところからアイデアを生み出すことが大切です。クライアントの要望からイメージしたものを言葉に変換し、豊かに表現するための表現力も求められます。そのような、創造的な思考力を持っている人がコピーライターに向いているといえるでしょう。
しかし、創造的な思考が苦手という方でも安心してください。さまざまなものに興味・関心を持ち、湧き上がった感情を言語化するトレーニングを行っていきましょう。すると、しなやかな思考・表現力を鍛えることができます。
文章を書くことが好き
一つのキャッチコピーを生み出す背景には、多いときは数百ものコピー案を作り出すといいます。ひたすら言葉や文章と向き合い続けるコピーライターは、文章を書くことが好きという資質がある方に向いているといえます。
創造的な思考力や優れた表現力には、イメージしたものを正しく言語化するスキルが必要です。また、言葉を紡いでいく作業が好きと思えると、コピーライターのコツコツとした作業にも楽しく携われることでしょう。
時代の流れに敏感
コピーライターはマーケティングの素養も必要な仕事です。クライアントの商品やサービスの魅力を最大限に引き出すためには、時代の流れに敏感であることが大切といえます。
時代の流れを敏感にキャッチするのが苦手という方もいるかもしれません。そのようなときは、社会の動きや最新のトレンドなどの情報を収集しましょう。人々の興味関心ごとに敏感になることで、人々の心を掴むキャッチコピーのアイデアが生まれるようになります。
コピーライターになる方法
コピーライターを目指す多くの人は、広告代理店をはじめとする企業に就職するといわれています。コピーライターは、以下の2つに分けられます。
- イメージコピーライター
- CMやポスターなど、直接商品やサービスを購買させる必要のない場面で、ブランディングイメージを伝える。
- セールスコピーライター
- 商品やサービスの魅力を最大限に引き出し、購買行動を促す文章を書く。
それぞれ、ライティングやコピーライティングにまつわるスキル以外にも、ブランディングやマーケティングのスキルを掛け合わせることが大切だとお分かりいただけるでしょう。
イメージコピーライターはブランディングのスキルを培うため、広告代理店や制作会社に入社し、経験を積み重ねることが一般的とされています。また、セールスコピーライターは、マーケティングにまつわる一定の基礎知識が必要です。コピーライターを養成するためのスクールや講座を受講し、基礎知識を身につけてから就職する人も多いようです。
コピーライターとして役立つ資格
コピーライターの職種に就くにあたって必要な資格はありません。しかし、コピーライターとして、スキルの証明や実務に役立つ資格があります。それぞれくわしく解説していきます。
Webライティング能力検定
Webライティング能力検定は、一般社団法人 日本WEBライティング協会による技能検定です。2012年より継続して開講されており、国内で最も歴史のある検定です。
受験料 | 13,500円 |
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試験時間 | 1時間30分 |
解答方法 | 筆記試験 |
運営団体 | 一般社団法人 日本WEBライティング協会 |
受験費用+テキスト+YouTube動画+論文の添削サービスなど、検定以外にライティングスキルをサポートする教材がセット販売されています。
WEBライティング技能検定®︎
WEBライティング技能検定®︎は、2015年7月に創立されました。クラウドソーシング上で仕事を進めるため、必要な基礎知識や制作に必要な専門知識の醸成を目的とした検定です。
受験料 | 6,000円 |
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試験時間 | 90分 |
解答方法 | 筆記試験 |
運営団体 | 一般社団法人日本クラウドソーシング検定協会 |
クラウドソーシング上といっても、ライティングに必要な知識は同じであるため、ライティングスキルの証明に役立つ資格といえるでしょう。
日本語検定
日本語検定は、日本語に関する正しい知識を習得していることを示す資格です。文部科学省が後援しており、1級は日本語の知識や文章力の土台をしっかりと身につけなければ、合格できない難易度とされています。
受験料 | 1級:6,800円 2級:5,800円 3級:4,300円 4級:3,000円 5級:2,300円 6.7級:2,200円 |
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試験時間 | 1.2.3級:60分 4.5.6級:50分 |
運営団体 | 特定非営利時活動法人日本語検定委員会 |
コピーライターとして携わる前に、ライティングの基礎から学び、実力を示したいという方におすすめの検定の一つです。
スキルを掛け合わせ、人の心を引きつけるコピーライターを目指そう!
コピーライターを目指すには、ライティングの基礎知識だけでなく、ブランディングやマーケティングなど、複数の知識やスキルを掛け合わせることが大切です。人の心を引きつけるキャッチコピーを考えたい!とお思いの方は、ぜひコピーライターについて専門的に学んでみると良いでしょう。
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※出典
*1:indeed|日本でのコピーライターの給与 – 年収より出典