起業に必要なものリスト10選!設立までの流れも紹介

起業に必要なものリスト10選!設立までの流れも紹介
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ライター KeitoKurisu
埼玉県の美容学校を卒業後、銀座の美容室での経験を経て、雑誌・広告業界のヘアメイクとして活動。その後、SEOメディア事業や映像制作会社を立ち上げ、脚本とディレクター業務を行う。現在は、アート作品の個展を行いながら、フリーライターとして活動中。
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

「いつかは自分で会社を立ち上げたいけど、必要なものがわからない…」
「副業が軌道に乗ってきたので起業したいけど、何をすればいいかわからない…」

このような悩みを抱えている方はいらっしゃるのではないでしょうか。起業する際に必要な手続きや資金、事業の始め方などが漠然としていると、ビジネスを開始しても苦戦する可能性があります。したがって起業を考えている方は、独立する際に必要なものやマインドなどを理解することが大切です。

今回は、起業するまでの具体的な手順や必要なもの、ポイントや注意点などについて解説します。独立の準備を始めたい方は、ぜひ本記事を参考にしてください。

そもそも起業とは

必要なものを学ぶ前に、まずは起業の意味を理解しておきましょう。そもそも起業とは新しいビジネスや事業、会社などを立ち上げることを意味します。

具体的には店舗を構えて商売をするやり方や、インターネットを主軸としてIT業界などでの起業が挙げられるでしょう。近年では、既存サービスに加盟してビジネスを展開するFC(フランチャイズ)起業なども注目されています。

また起業といえば「株式会社」を連想する方が多いようです。しかし実際には多種多様な形態が存在します。

起業形態特徴
個人事業主企業や組織に雇用されず個人でビジネスを行う事業形態
株式会社有限責任
株式を発行して
資金調達ができる
合同会社有限責任
個人〜少数の発起人で運営する起業形態
合資会社2人以上の組合員で共同経営を行う事業形態(無限責任の社員が必要)
合名会社無限責任の正社員による起業形態


有限責任:経営者や株主の責任は出資額に限定される。
無限責任:企業の負債を個人の資産で全責任を負う。

会社の種類によってメリット・デメリットは異なります。自分の目的や運営する事業規模に合わせて、適切な起業形態を考えましょう。

下記の記事では、起業のメリット・デメリットなどについて詳しく解説しています。起業した方の事例も紹介していますので、気になる方はこちらも参考にしてください。

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起業に必要なものリスト10選

それでは、起業に必要なものを見ていきましょう。立ち上げる事業内容や目的によっても異なりますが、一般的には下記の通りです。

  • 機材
  • 住所
  • 会計ツール
  • 資本金
  • 銀行口座い
  • ホームページ
  • 個人事業主開業届
  • 印鑑
  • 印鑑証明
  • 定款

順番に見ていきましょう。

機材

ビジネスを立ち上げる前に、事業で使用する機材などを揃えておきましょう。例えば飲食店を経営する場合は、食器や調理器具などが必要になります。インターネットやクラウドサービスなどを活用する事業を行う場合は、パソコンやWi-Fi、最低限利用するツールなどは準備しておきましょう。

住所

会社の本店所在地を登録するための住所を決めておく必要があります。個人事業主の場合は自宅を住所にしても問題ありません。株式会社や合同会社でも自宅を本店所在地として登録することは可能です。

しかし法人の住所変更にはさまざまな手続きや費用が発生するため、事務所として利用する場所は入念に思慮したうえで押さえておくとよいでしょう。資金に余裕のない方は、レンタルオフィスやバーチャルオフィスなどの契約をおすすめします。

会計ツール

会計ツールは、会社の経理状況を管理できるツールです。売上や経費などを一括管理でき、確定申告まで済ませることが可能です。したがって自社で経理を完結させたい方は、会計ツールを導入しておきましょう。

ただし法人として起業する場合や事業規模が大きいビジネスを行う際は経理が複雑になるため、税理士や会計士などの専門家に依頼することを推奨します。

資本金

資本金とは、事業や法人を設立する際の金銭的な資産を意味します。店舗経営をする方であれば、当面の運転資金などが該当するでしょう。株式会社・合同会社などの法人を設立する場合には、資本金として法務局などに登録する必要があります。ただし資本金が少なすぎると社会的な信用が低くなる可能性があるので注意してください。

銀行口座

事業を行う際は、売上の受取口になる銀行口座を作成しておきましょう。個人事業主であれば普段利用している個人口座で問題はありません。また法人の場合、法人口座は会社設立後にしか作れないので、最初は代表者の個人口座に資本金を入金する必要があります。

ホームページ

事業内容によっては、ホームページも作成しておきましょう。メディアを運営することによって、Webサイトを見たユーザーから仕事の依頼が来る可能性があります。また美容室や飲食店などを経営する場合は、「ホットペッパービューティー」や「食べログ」などの媒体を活用することも有効です。

個人事業主開業届(個人)

個人事業主開業届は、個人で事業を立ち上げることを申告するために税務署へ提出する書類のことです。個人でビジネスを行う際における開業届提出は必須ではありません。

しかし開業届を出して「個人事業主」として登録することで、青色申告による確定申告や屋号での活動などが可能になります。詳しくは以下の記事における「個人事業主になるメリット」をご覧ください。

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印鑑(法人)

法人として起業する場合は、法人実印を作成しましょう。法人実印とは契約書などに使用する印鑑であり、法的効力があることが特徴です。作成した法人実印は法務局に登録する必要があります。また最近では、角印・代表印・銀行印の3つをリーズナブルな金額で作れるサービスも多いため、ぜひ利用してみてください。

印鑑証明書(法人)

株式会社や合同会社などで起業する際は、公証役場と法務局に発起人と取締役の全員分の印鑑証明書を提出する必要があります。発起人と取締役が1人の場合は、公証役場と法務局に1通ずつ提出します。

定款などの提出書類(法人)

定款とは、企業の基本的な規則や運営方法を記述した文書です。「会社の憲法」とも呼ばれる書類であり、公証役場に提出します。定款に含まれる項目は、会社の目的や資本金の額、役員の任期などです。

株式会社や合同会社などによって必要な書類は異なるので、起業形態にあったものを準備する必要があります。法務省の「登記-商業・法人登記-」を確認しながら作成し、不安な場合は会社設立に詳しい専門家に相談しましょう。

起業するまでの流れ

必要なものは理解できたものの、「起業って具体的に何をすればいいんだろう…?」と考える方もいるかもしれません。ここからは、起業するまでの流れを見ていきましょう。人によって順番は前後しますが、一般的には下記の通りです。

  1. 起業アイデアの考案
  2. 事業計画の策定
  3. 資金調達
  4. 起業形態の選定
  5. 最終準備・事業開始

順番に解説します。

1.起業アイデアの考案

起業をする際は、まずどのような事業を始めるかを明確にしましょう。やりたいビジネスがある方は競合のビジネスモデルなどを分析して、具体的なイメージを作ることが大切です。

ただし利益率だけで事業内容を考えると、自分には実現できず予期せぬトラブルを招くおそれがあります。そのため実際に実行できるかを考慮したうえで立ち上げる事業を考えてください。

2.事業計画の策定

事業計画とはビジネスアイデアを詳細に展開したプランのことです。市場分析や財務計画、資金調達や運営ロードマップなどを考えて、立ち上げるビジネスを視覚的に理解できるようにしましょう。

また銀行から融資を受ける際や投資家から出資を受ける場合にも事業計画書が必要になります。自身のビジネスプランを外部で発表する機会がある方は、書類の作成方法も勉強しておきましょう。

3.資金調達

事業計画を考えたら、事業運営や会社設立に必要な資金を集めましょう。貯金などの自己資金では心許ない方は、助成金や創業融資などを活用することも検討してください。場合によっては投資家に相談することも有効です。また近年では、クラウドファンディングなども資金調達の手段として活用されています。

4.起業形態の選定

起業形態は、事業規模や想定売上、ビジネスの目的などによって異なります。例えば社員を雇用せず小規模事業を始める場合は、個人事業主からスタートすると良いでしょう。一方で一定の売上や利益率が見込めるビジネスを立ち上げるなら、法人として起業する方が適切かもしれません。

また個人事業主と法人では納める税金の計算方法なども異なるので、必要であれば専門家に相談してみましょう。

5.最終準備・事業開始

ここまでの準備や必要な手続きが完了したら、会社としてビジネスを開始する最終準備を行いましょう。例えば店舗経営をする方であれば、試食会やプレオープンなどが挙げられます。サービスによってはモニターテストなども行い、できる限り万全の状態で事業をスタートさせてください。また不測の事態への備えとして、チェックリストなども作成しておきましょう。

起業に必要なスキル

ここからは起業に必要なスキルを紹介します。事業内容や起業の目的によっても異なりますが、下記の項目は一般的に大切と考えられます。

  • 資料作成
  • 営業能力
  • ビジネスマインド
  • コミュニケーション能力
  • マーケティングスキル

順番に見ていきましょう。

資料作成

起業をする際は、資料の作成方法は理解しておきましょう。理由は、企業との提携や消費者へのサービス紹介、金融機関や投資家などから融資を受ける際に資料が必要だからです。

わかりやすいスライドなどを作成できると、自社のビジネスを相手が短時間で理解できます。専門用語や多くの情報を詰め込みすぎず、シンプルで理解しやすい資料の作り方を勉強してみてください。

営業能力

仕事を受注するためには、一定の営業能力が必要になります。例えば見込み顧客に商品やサービスを紹介する際は、クロージングまでのスキルが必要になるでしょう。またDMなどを活用した営業活動でも成果を上げることが求められます。

しかし人によっては営業が苦手な方がいるかもしれません。そのような場合は営業代行などのサービスを利用することを検討してみましょう。

ビジネスマインド

ビジネスマインドとは簡単にいうと、仕事に対する考え方を意味します。具体的な定義はその人によって異なりますが、起業する方は経営者としての考え方を身につける必要があるでしょう。

会社を起こして事業を行う場合、仕事の責任は経営者になります。そのためビジネススキルだけではなく、業務に対する粘り強さや回復力なども学ぶことが大切です。

コミュニケーション能力

起業だけにかかわらず、ビジネスにおいてコミュニケーション能力は大切です。接客業で起業する場合は、顧客との接し方で店舗に対する評価が決まるかもしれません。また他の企業と仕事を進める際も、業務を円滑に進めるための話し方や文章の書き方は重要といえます。事業を成長させるためにも、適切なコミュニケーションを取る方法は理解しておきましょう。

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マーケティングスキル

マーケティングスキルは、集客方法やビジネスモデルを作成する際に必要なスキルです。例えばWeb上で集客を行う際は、SEOや広告運用の知識が必要になるでしょう。SNSも同様に、コンテンツ作成やユーザーのニーズ調査などの能力が求められます。

自社のビジネスを成長させるために必要なマーケティングを勉強して、事業を大きくしていきましょう。

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必要なもの以外に押さえておきたい起業のポイント

ここまでは、起業に必要なものやスキルなどについて解説しました。しかし、「起業する際に大切なポイントも知りたい…」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここからは、起業する際に押さえておきたいポイントを紹介します。

  • プラス思考に偏らない
  • 経営について相談できる相手を作る
  • 会計・税金などの最低限の知識を理解する

上記の項目を理解したうえで、起業に挑戦してみましょう。

プラス思考に偏らない

ビジネスを立ち上げる際は、「プラス思考が大切」という言葉を耳にする方がいらっしゃるかもしれません。確かにポジティブな考え方は大切ですが、時にはネガティブな側面にも目を向けることが大切です。

例えば重要な商談で自身にメリットがある場合、自社の利益だけではなくトラブルが生じた際の対応やリスクなども考慮する必要があります。予期せぬトラブルを防ぐためにも、大きなお金が動く時などは利益だけで判断せず、一歩引いてマイナス面にも目を向けてください。

経営について相談できる相手を作る

自分で会社を立ち上げるなら、経営について相談できる相手を作ることをおすすめします。例えば会社の業績が悪化したり、人事トラブルなどが発生したりした場合、自身では解決できない可能性があります。

しかし経営者の友人や企業運営に詳しい知人がいると、不測の事態での対処法を教えてもらえるでしょう。経営について相談できる人がいない場合は、経営者層が多い協会やコミュニティに参加することも手段の一つです。

会計・税金の最低限の知識を理解する

ビジネスだけではなく会計や税金などの財務にかかわることは、最低限理解しておきましょう。正しい情報を知らない場合、必要以上の税金を納めることになったり、経理ミスで予期せぬトラブルが発生したりする可能性があります。

利益を上げることは大切ですが、会社を存続させるにはお金の守り方を学ぶことも大切です。必要であれば専門家に相談して、適切な知識を学んでおきましょう。

起業に関するよくある質問

最後に、起業に関するよくある質問を紹介します。

女性の起業アイデアを出すポイントは?

性別を軸に起業アイデアを考える際は、自分の好きなことから考えてみると良いかもしれません。例えば運動が好きな方であれば、女性だけをターゲットにしたヨガスクールなどが挙げられます。女性特有の悩みを解決できるサービスを立ち上げることも有効かもしれません。

下記の記事では、女性の起業アイデアの出し方や成功事例などを紹介しています。興味のある方はこちらも参考にしてください。

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起業するにはまず何から始めればいい?

人によっても異なりますが、起業アイディアと資金調達から考えてみると良いかもしれません。まず立ち上げるビジネスを考えて必要な資金を算出してみましょう。また個人でもできるスモールビジネスで成果のテストをしてから起業する方も、近年では増えているようです。

下記の記事では起業のより具体的なステップや、起業に向いている人などについて解説しています。参考事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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起業はリスクが高い?

リスクの大きさは、行う事業によって異なります。例えば仕入れが必要なビジネスでは商品の在庫を抱えるため、売れなければそれだけ赤字になってしまいます。また市場の変化によっては大きな損失を抱える可能性もあるでしょう。

しかし起業をすることで得られるものは多数あります。そのため無理のない範囲でできるビジネスを考えながら挑戦することが大切です。

必要なものを準備して起業にチャレンジしてみよう!

起業をする際はアイディアや資金だけではなく、市場の分析を行って実現できるビジネスを立ち上げることが大切です。また個人事業主と法人では必要な書類が異なります。設立方法がわからない場合は必ず専門家に相談して、適切な方法で会社を立ち上げましょう。

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