正社員として働きながら副業を始めようとしている方は多いでしょう。しかし、「正社員は副業をしても大丈夫？」「副業は何をしたらいい？」と疑問や不安を抱くこともあるのではないでしょうか。
そこで、本記事では、正社員が副業を始めるにあたって押さえておきたいことや注意点を解説。また、正社員におすすめの副業や、副業を始めるために必要なスキルの習得方法も紹介します。
副業を始めようかどうか迷っている正社員の方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
正社員が副業をしても大丈夫？
正社員として働きながら副業をしても大丈夫かどうか心配な方は、以下の5点をチェックしてみてください。
それぞれのポイントを詳しく説明するので、副業を始める前に確認しておきましょう。
法律で正社員の副業は禁止されていない
日本の法律では、正社員の副業は禁止されていません。むしろ、副業や兼業を促進するガイドラインが制定されています*1。そのため、法的には正社員は副業をしても問題ありません。
ただし、公務員の場合は副業が原則禁止とされているため注意してください。国家公務員は営利を目的とする企業や団体の役員などとの兼業や自営業は制限されており*2、地方公務員は同様の行為を許可なく行うことはできません*3。
就業規則で副業が禁止されている場合がある
正社員の副業は法的には禁止されていませんが、就業規則で禁止されている場合は副業はできません。従業員の副業が自社の秘密の漏洩や名誉毀損などにつながると企業側が判断した場合、副業・兼業の禁止や制限が可能です*1。つまり、副業の可否は企業に決定権があります。
副業が就業規則で禁止されているにも関わらず副業をすると、懲戒処分の対象となる場合があります。副業を始める前に、必ず就業規則に目を通しておくようにしてください。
バレなければOKという考えは危険
「就業規則で副業が禁止されていても、会社にバレなければ問題ない」と思う方もいるでしょう。しかし、副業を隠していても以下のような理由で会社に知られてしまう可能性があります。
- 副業先の企業での社会保険加入
- 住民税額の増加
副業でアルバイトやパートなどをする場合、「週の所定労働時間が20時間以上」「所定内賃金が月額8.8万円以上」などの条件に該当すると社会保険に加入します*4。社会保険料は合算した月額をもとに決定され、保険料額が各事業所に通知される*5ため、本業の会社に副業がバレるでしょう。このように、副業がアルバイトやパートなどの雇用契約に基づく働き方の場合、社会保険の仕組み上、会社に発覚するリスクが高いことを理解しておく必要があります。
また、住民税は前年の所得をもとに決定される*6ので、会社が支払った給与から想定される住民税額と実際の住民税決定額に大きな差がある場合、会社に副業を疑われる可能性もあります。
そのため、「副業はバレなければOK」と思っていても、意外なところから会社にバレてしまう危険性があることを理解しておきましょう。
総労働時間に注意が必要
正社員が副業をする場合、総労働時間にも注意が必要です。例えば、副業・兼業と本業の労働時間を合わせた結果、労働時間が週40時間または1日8時間を超える法定外労働に該当すると、時間外労働に対する割増賃金の条件を満たすことになります*7。
つまり、副業を長時間行うことで所定時間外労働が発生すると、本業や副業として働く会社が割増賃金を支払う必要があります。また、本業や副業の勤務先が労働基準法違反に該当するとみなされる場合もある*8ので、注意してください。
競業避止といった細かい規則も要確認
副業が認められている場合でも、競業避止義務を確認しておくことが大切です。競業避止義務とは、厚生労働省によると以下のように説明されています。
在職中については、労働条件ではないが、企業の正当な利益が侵害されることを防ぐため、労働契約の付随義務として、労働者は使用者と競合する業務を行わない義務を負っていると解されている。
引用：厚生労働省｜競業避止義務の明確化について「競業避止義務とは（当省としての捉え方）」より
つまり、本業の会社と競合関係にある他社での副業や、本業で得た情報やノウハウを利用した副業などは行わない義務を負っていることになります。競業避止義務違反に該当すると懲戒処分や損害賠償請求などにつながる可能性もあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
正社員が副業を行うメリット・デメリット
ここでは、正社員が副業をするメリットとデメリットを紹介します。
副業を始めるかどうか迷う際は、メリットとデメリットを踏まえて検討するのがおすすめです。
正社員が副業を行うメリット
正社員が副業をするメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- 収入を増やせる
- 知識やスキルを習得できる
- 人脈ができる
- キャリアの選択肢が広がる
副業をして収入を増やすことで、金銭的な余裕が生まれます。趣味や自己投資に使えるお金が増えるため、より豊かな人生を送りやすくなります。
また、知識やスキルを習得し新たな人脈を作れるのも副業のメリットです。スキルアップや人脈の拡大を通じて、キャリアの選択肢を広げられるでしょう。
正社員が副業を行うデメリット
正社員が副業をするデメリットとして、以下の2つが挙げられます。
- 心身への負担がかかる
- 本業に悪影響を及ぼす可能性
副業をすると自ずと労働時間が長くなるため、心身への負担がかかります。休憩や睡眠の時間を削って副業をしたり、趣味や家族、友人、恋人と過ごす時間を犠牲にしたりすると、身体面・精神面の両方に悪影響を及ぼすでしょう。
また、副業による心身への負担が原因で、本業が疎かになる可能性もあります。集中力低下によるミス、体調不良による病欠などが増えると、社内や取引先からの信頼を失ってしまうかもしれません。
正社員が副業を始める前に知っておきたい注意点
正社員が副業を始める際は、以下の注意点を押さえておく必要があります。
トラブルを回避するため、2つの注意点をしっかり確認しておきましょう。
副業所得が20万円を超えると確定申告が必要
年間の副業所得が20万円を超える場合、確定申告が必要です*9。本業の会社の給与の所得は会社に年末調整してもらえますが、副業分は自分で確定申告しなければなりません。
なお、副業所得20万円の「所得」とは、収入から必要経費を差し引いた額を指します。例えば、年間の副業収入が30万円で必要経費が15万円だった場合、所得は15万円になるため所得税の確定申告は不要です。
所得税の確定申告が不要でも住民税の申告が必要
副業所得が20万円以下の場合、所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要です*10。住民税は所得額に関わらず申告義務が発生するため、少額の副業収入でも忘れずに申告してください。
住民税の申告を忘れると、延滞金や不申告加算金などが課されます*11。副業所得が20万円を超えなくても、住民税の申告を忘れないよう注意してください。
正社員が副業を選ぶポイント
正社員が副業を選ぶ際は、以下の点に着目するのがおすすめです。
副業を始める前に上記のポイントや注意点をしっかり確認しておきましょう。
既存スキルを生かせるか確認する
副業を選ぶ際は、既存スキルを生かせるかどうか確認してみてください。本業や過去の経験を通して習得したスキルを生かせる副業なら受注の可能性を高められるうえ、副業ですぐに成果を出しやすいでしょう。
また、副業で得た新たなスキルや経験が本業に役立つケースも考えられます。既存スキルを生かせる副業をすることで、本業と副業が相互に好影響を与えるかもしれません。
自身の目的にあった副業を選ぶ
自身の目的に適した副業を選ぶことも大切です。正社員として働きながら副業を始める目的や理由を洗い出し、それを達成できる副業を見つけてみてください。
例えば、「貯蓄を増やす」「将来の目標のために資金を貯める」など収入アップに重きを置くなら、高単価の案件に挑める副業分野がよいでしょう。また新たなスキルの習得につなげたいなら、本業とは異なる業界や職種で副業をするのがおすすめです。
副業にかかる時間やコストを確認する
副業を選ぶ際は、副業にかかる時間やコストにも着目してみてください。長時間の労働を要する副業を選ぶと、本業に支障をきたす可能性があります。また、コストのかかる副業を選んでしまい経済的に苦しくなるのも避けなければなりません。
報酬や仕事内容が魅力的でも、本業と並行して無理なく継続できるかどうかを確認することが大切です。時間に縛られずに働ける副業や、パソコンがあれば始められる副業などを選ぶと、本業と副業を両立させやすいでしょう。
怪しい案件に注意する
副業を始める際は、怪しい案件に注意してください。例えば、「即金・高額報酬」を謳う案件や、SNSで「必ず稼げる」と誘い特定のサービスへの登録を求められる案件などは、詐欺の可能性があります。
業務内容や契約内容、依頼元企業の情報をしっかり確認し、少しでも怪しいと感じた場合は関わらないようにしましょう。自分で判断するのが不安な方は、大手求人サイトやクラウドソーシングサイトを介して副業を探すのがおすすめです。
正社員におすすめの在宅副業6選
正社員におすすめの在宅でできる副業として、以下の6つを紹介します。
どの副業もリモート可能な案件が豊富なため、スキマ時間を有効活用しやすいでしょう。未経験・初心者がこれらの副業を始める際に必要なスキルにも触れるので、参考にしてください。
Webライティング
Webライティングは、Webメディアやブログなどの記事を執筆する仕事です。好きな時間に稼働しやすいうえ、基本的にはパソコンとインターネット環境があれば作業できるため、コストを抑えて始めやすいでしょう。
Webライティングの副業には、基本的な文章力に加え、構成力、SEOの知識、リサーチ力が必要です。クラウドソーシングサイトには初心者でも応募できる案件があるので、経験が浅い人でも挑戦しやすい副業です。
Webデザイン
Webデザインは、WebサイトやWebページの見た目をデザインする仕事です。配色、レイアウト、画像、フォントなどをデザインし、ユーザーにとって魅力的なサイト・ページを制作します。
Webデザインの副業には、デザインの基礎知識やデザインソフトの操作スキルが必要です。初心者の場合は、バナー制作など取り掛かりやすい案件からチャレンジするのがおすすめです。また、コーディングスキルもあると、より多様なデザインができるようになり案件の幅も広がります。
Webマーケティング
Webマーケティングは、Webサイトを通じて、商品・サービスの認知度アップ、購買促進、ブランド力の向上などを目指す仕事です。SNSを活用するSNSマーケティングもWebマーケティングに含まれます。
Webマーケティングの副業には、市場調査や競合分析、ターゲット顧客の理解などマーケティングの基礎知識が必須です。効果的なWebマーケティング戦略を立てるうえで、分析力、論理的思考力、企画力が求められます。加えて、クライアントやチームと連携するためのコミュニケーションスキルも重要になるでしょう。
SNS運用代行
SNS運用代行は、企業や個人に代わってSNSアカウントを運用する仕事です。コンテンツの企画と作成、投稿の分析、ユーザーとのコミュニケーションなど、仕事内容は多岐に渡ります。スマホが普及した昨今では多くの人がSNSを利用しており、企業や個人のマーケティング・ブランディング戦略においてSNSは重要な情報発信ツールです。
SNS運用代行の副業をするためには、SNSの運用実績が求められます。SNSのアルゴリズムやトレンドを理解し、投稿の効果測定・改善点を洗い出すなど実績の積み重ねが重要です。
動画編集
動画編集は、BGMの挿入や字幕の追加などを通じて魅力的な動画を作成する仕事です。基本的には動画撮影には携わらず、クライアントから送られる動画を編集するため、在宅で行えます。
仕事内容の例として、YouTube動画、TikTok動画、広告・PR動画などの編集が挙げられます。未経験から動画編集を副業にする場合は、動画編集ソフトの使い方を学び、SNS用のショート動画など比較的簡単な案件からスタートし、徐々にスキルアップしていくのがおすすめです。
プログラミング
プログラミングは、コンピューターに指示を出すためのプログラムを書く仕事です。プログラミングはパソコンがあればできるので、在宅で副業ができます。
プログラミングの副業をするためにはプログラミングスキルが必須のため、初心者の場合はまずプログラミングの知識とスキルの習得が必要です。また、プログラミング言語には多くの種類があり習得難易度も異なるため、用途や目的に応じたものを選ぶようにしてください。
正社員が副業スキルを学ぶならSHElikesがおすすめ
正社員が副業のためのスキル習得を目指すなら、女性向けキャリアスクール「SHElikes（シーライクス）」がおすすめです。ここでは、SHElikesの特徴を紹介します。
副業を始めるためのスキルの習得方法に悩む方は、ぜひチェックしてみてください。
無理なく学べる環境とサポート体制が魅力
SHElikesの魅力の1つとして挙げられるのは、無理なく学べる環境があること。好きな時間に動画で受講できるため、本業と並行して学習を進められます。レッスンは定額で受け放題なので、適性を探りつつ副業に必要なスキルを幅広く習得できます。
また、充実したサポート体制があるのもSHElikesの魅力です。プロによる課題の添削やカウンセリングサポートなどがあるので、途中で挫折せず学習を進められます。
以下の記事ではSHElikes受講生によるおすすめの活用法を紹介しているので、気になる方はチェックしてみてください。
SHElikesで未経験から副業スキルを身につけた事例
最後に、SHElikesを活用し未経験から副業スキルを習得した2名の事例を紹介します。
それぞれのロードマップを知ることで、SHElikesの具体的な活用法が見えてくるかもしれません。ぜひ目を通してみてください。
フリーランス実現に向けた勉強のつもりが、本業での昇格+副業開始へ。いくつものチャンスを掴み取る方法 JULIAさん
広告運用の仕事をしながらフリーランスを目指すJULIAさんは、スキルの幅を広げるためSHElikesに入会。まずは本業のスキルを深められるマーケティングと広告運用を学びつつ、興味があったWebデザインやロゴデザインも受講。
通勤時間やランチの時間にタブレットで受講することで、本業と学習を両立。また、SHElikes受講生向けのコミュニティ運営にも携わり、イベントの企画方法やファシリテーターとしての話し方なども学んだといいます。
その結果、SNS運用とコミュニティ運営の副業を開始できました。SHElikesでの経験が本業にも好影響を与え、昇格も叶えたそうです。
入会半年で受講料回収！“好き”に出会い未経験から副業ライターになった話 なんしゅさん
大手メーカーの事務職として働くなんしゅさんは、「自分に自信が持てるスキルを身につけたい」と思い、SHElikesに入会。さまざまなコースの受講を通して、ライターの仕事に興味を持つようになりました。
ライティングは未経験だったため、まずは文章の書き方やライターとしての働き方などを学習。平日は通勤時間にスマホでコース動画を視聴し、週末は午前中に勉強と課題・午後は休憩とメリハリをつけることで、本業と学習を両立させたそうです。
その結果、最初に始めた副業ライターの仕事が撮影やマーケティングの仕事にもつながるなど多方面に活躍中。月10万円の収入アップを実現させ、受講料は入会半年で回収できたといいます。
スキルを身につけ、正社員として働きつつ副業を始めてみよう
正社員の副業は法的には問題ありませんが、就業規則で制限される場合があります。副業を始めるなら、まずは本記事で紹介した注意点をしっかり確認することが大切です。
本業と両立させやすいのは、Webライティング、Webデザインなどオンライン・在宅で行える仕事です。副業にはさまざまな種類があるため、自分に合った副業を見つけてみましょう。
副業に必要なスキルを習得したい方には、女性向けキャリアスクールSHElikes（シーライクス）がおすすめです。全45種以上の職種スキルが定額・学び放題で、「ライティングコース」「Webデザインコース」「動画編集コース」など、副業に必要なスキルを掛け合わせて習得できます。
気になる方は、ぜひ無料体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか。
※参考
*1：厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」より
*2：総務省「国家公務員の兼業について（概要）」より
*3：総務省「地方公務員の兼業について」より
*4：厚生労働省「パート・アルバイトのみなさま」より
*5：日本年金機構「複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き」より
*6：総務省「地方税制度｜個人住民税」より
*7：厚生労働省「副業・兼業時の労働時間の通算のポイント」より
*8：厚生労働省「労働時間・休日」より
*9：国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」より
*10：総務省「個人住民税」より
*11：総務省「加算金、延滞金、還付加算金」より
