「YouTubeを始めてみたいけれど、ショート動画収益化の条件がわからない。」
こんなお悩みがある方もいるのではないでしょうか。実際に、YouTube自体の収益化については公式サイトに詳しく載っていますが、YouTubeショート動画が収益化を開始したことが最近のため、全体的な情報量が少ない現状にあります。
そこでこの記事では、YouTubeショート動画を収益化するための条件や、収益の目安をわかりやすく解説していきます。YouTubeショート動画の収益化の方法がわかれば、実際に試してみて副収入を得たり、YouTubeショート動画の運用者として仕事にできたりするかもしれません。
YouTubeショート動画とは?
YouTubeショート動画で収益化するためには、そもそもYouTubeショート動画とは何かについて知っておく必要があります。以下公式から引用した文章ですが、撮影から公開までが一度にできると説明されています。
YouTubeショートでは、YouTubeで短編動画(最大 60 秒)を撮影、共有、公開できます。また、YouTubeの通常動画とYouTubeショート動画の特徴を以下の表で比較しました。
従来のYouTube | YouTubeショート動画 | |
---|---|---|
動画時間 | 12時間まで | 60秒まで |
画面の向き | 横 | 縦 |
編集機能 | なし | あり |
基本的には、「縦長」か「横長」の画面の向きと、動画の長さが異なります。YouTubeショート動画は、撮影から公開までをスムーズに進められることや、スマートフォンで気軽に動画を見たいユーザーに情報を届けられることが強みといえるかもしれません。
YouTubeのショート動画収益化について
YouTubeショート動画について理解が深まったところで、収益化についてお伝えします。ショート動画の収益化は2023年2月から開始したため、参入する方も増えつつあります。しかし、収益が発生する仕組みや著作権について理解していないと、知らないうちに規約違反になっていたり、収益の分配が行われなかったりする可能性があります。
そのため、まずはショート動画で収益化できる条件と仕組みについて詳しく学んでいきましょう。
ショート動画収益化の条件とは?
2023年10月現在、YouTubeパートナープログラムに参加しているクリエイターが対象となります。まだYouTubeパートナープログラムに参加していない方は以下の条件を満たすことで参加できます。
YouTubeショート動画の収益化の条件*1
- チャンネル登録者数が1,000 人
- 次のいずれかの条件を満たしている
- 公開されている長尺動画(通常動画)の過去365日間における総再生時間が4,000時間以上
- 公開されているショート動画の視聴回数が直近 90 日間で 1,000 万回以上
この条件を達成した後にも、お申し込み条件がいくつかあるので公式サイトでしっかり確認しておきましょう。例えば、チャンネルガイドラインの違反警告がないことや、2段階認証が行われていることなど、契約に関する条件が厳しい特徴があります。厳しいとはいえ、すぐに設定できるので収益化したい方は隅々まで確認しておきましょう。
ショート動画収益化の仕組み
YouTubeショート動画の収益は広告主から支払われ、一度すべてYouTube側に集約されます。その後、音楽ライセンス料などが差し引かれ、ショート動画の再生回数の割合に合わせて、クリエイターに分配されます。
ただし、割り当てられた収益は全てもらえるわけではありません。音楽の有無にかかわらず、クリエイターに割り当てられた収益の 45%*2が分配されると決められています。実際に手元にもらえる金額は少なくなることを覚えておきましょう。
1再生でいくらになる?
YouTubeショート動画は1再生あたり0.003円〜0.01円程度と言われています。一般的に、従来のYouTube動画は1再生あたり0.05円〜0.7円といわれているため、現段階ではYouTubeショート動画より、従来のYouTubeの方が再生回数が伸びるほど収益を得やすくなります。「1再生あたり○○円」といったルールは明確化されていないため、あくまでも上記は参考値として把握しておきましょう。
YouTubeのショート動画を収益化するコツ
YouTubeショート動画収益化には再生回数とチャンネル登録者が必須条件であるため、収益化にはいくつか押さえておきたいコツがあります。
- チャンネル登録者を伸ばす
- 動画の冒頭で視聴者を惹きつける
- テンポの良い展開を意識する
すべて網羅できれば、収益化につながるでしょう。それぞれ順に解説します。
チャンネル登録者を伸ばす
まずはチャンネル登録者を伸ばす必要があります。収益化の条件の1つはチャンネル登録者数が1,000人以上です。そのため、初心者はまずチャンネル登録者1,000人を目指しましょう。また、チャンネル登録者数が増えるほど再生回数が伸びる可能性が高くなり、収益化もしやすくなるため1,000人を超えても地道に続けていくことをおすすめします。
動画の冒頭で視聴者を惹きつける
YouTubeショート動画は、スワイプして他の動画にすぐ移動できる特徴があります。そのため視聴者は、ショート動画を見続けるかどうかを最初の1~3秒ほどの短時間で判断する可能性があるため、動画冒頭にインパクトを与えると離脱を防げるかもしれません。まずは、動画の冒頭で視聴者を惹きつける言葉や画面カットを意識して動画を作成してみましょう。
テンポの良い展開を意識する
YouTubeに投稿するショート動画の長さは人それぞれですが、共通して15秒や30秒、60秒などの限られた時間のなかでユーザーにストレスなく情報を伝えることが重要です。
テンポが良く、「何が起きるのかワクワクしてみれる」ような動画を作成できると、再生回数も伸びやすく、結果的に収益化につながりやすいです。テンポ感を調整するには動画編集時点だけでなく、撮影時点から意識してたくさんのカットを撮影することでより魅力的で面白い動画が作成できます。
YouTubeのショート動画を投稿するメリット
YouTubeのショート動画を投稿するメリットは、主に以下2点があげられます。
- 再生数が伸びやすい
- 他のSNSに動画を再利用できる
従来のYouTube動画に比べると、YouTubeショート動画はより多くのユーザーに情報を届けられます。またショート動画のフォーマットは他のSNSでも利用できることが特徴です。それぞれ詳しく解説します。
再生数が伸びやすい
まずは再生数が従来よりも伸びやすい特徴があります。YouTubeショート動画は、数秒から数十秒の動画を次々にスワイプして巡回するスタイルで閲覧します。ユーザーは比較的スムーズにたくさんの動画を観やすくなるため、再生数が増加しやすいといえるでしょう。
また従来のYouTube動画では「観たい動画を選ぶ」という方法でコンテンツを楽しむユーザーが多いかもしれません。一方でYouTubeショート動画は「興味がありそうな動画を提案してくれる」ため、自分が知らないクリエイターの動画も回ってくる可能性が高いです。そこで興味を持ってもらえると動画が伸びるため、従来よりも再生数を伸ばしやすい環境が設定されています。
他のSNSに動画を再利用できる
最近はInstagramやTikTokなどのSNSで縦型のショート動画が流行っています。他のSNSのロゴが入った動画は転用になってしまうので禁止されていますが、元動画を他のSNSにもあげられるため、うまくいけばYouTubeの登録者数を伸ばしながら他のSNSも伸ばせるメリットがあります。
他のSNSを伸ばしておくことで、YouTubeのアカウントが停止されたり収益化がうまくいかなくても他のプラットフォームを利用できるため、安心材料におすすめです。
YouTubeのショート動画を投稿するデメリット
今までYouTubeショート動画のメリットを説明してきましたが、デメリットについても解説していきます。
- 通常のYouTube動画より1再生あたりの収益が少ない
- 概要欄まで見てもらえない
まずは、YouTubeショート動画のメリットデメリットを確認してから始めることをおすすめします。
通常のYouTube動画より1再生あたりの収益が少ない
先ほど説明したようにYouTubeにおける通常動画とショート動画では収益額や仕組みが異なります。そのため、初心者の方はYouTubeショート動画と通常動画を組み合わせることがおすすめです。YouTubeショート動画で再生数やチャンネル登録者数を伸ばしつつ、通常動画で再生時間を伸ばすなどの方法であればバランス良く運用できるでしょう。
概要欄まで見てもらえない
YouTube動画の概要欄にはアフィリエイトリンクやお知らせを貼ることが可能です。。従来のYouTube動画であれば再生中に概要欄やコメントをみる方もいるのですが、YouTubeショートは概要欄を見ずに他の動画へ離脱してしまうことが懸念されるでしょう。概要欄を見てもらえるようになるには、ショート動画のなかでアナウンスしたり通常動画に誘導する流れをつくったりすることが大切です。
YouTubeのショート動画編集のコツ
次に、動画編集のコツについて解説していきます。
- 最後まで見てもらえるように構成を工夫する
- 動画のテーマやターゲットに合わせて、トンマナを決める
- 上下が見えにくいことを考慮した配置にする
それぞれ具体的に解説します。
最後まで見てもらえるように構成を工夫する
まずは最後まで見てもらえるように、動画の構成を工夫する必要があります。動画の冒頭で「動画の最後に重要なお知らせがあります!」としゃべったり、結論は1番最後に持ってきたりとできるだけ動画を長く閲覧してもらえるような構成を意識して編集しましょう。
編集だけでは話の流れを入れ替えるのは難しかったり手間がかかったりすることもあるため、台本作成時から構成を意識してみてください。
動画のテーマやターゲットに合わせてトンマナを決める
一般的にトンマナとは、トーン(tone)&マナー(manner)の略称です。YouTubeショート動画におけるトンマナは、動画のコンセプトや雰囲気などを指すでしょう。動画のテーマやターゲットに合わせてトンマナを定めることで、一貫性のあるメッセージを伝えられます。
動画の中でテイストが違う素材が使われていたり、音楽があっていなかったりするとユーザーの満足感低下につながるかもしれません。結果的に再生回数が伸びなくなる可能性があります。トンマナを整えて統一感を演出できれば、ターゲットに刺さるショート動画を発信できるようになるはずです。
上下が見えにくいことを考慮した配置にする
YouTubeショートは縦型動画が基本です。そのため、上と下の方は画面の端になって見えにくいことを考えて編集することが大切です。また画面の下部は説明文などで一部動画が隠れてしまいます。文字をなるべく真ん中に寄せながら、見せたいものもしっかり写す必要があるので編集だけでなく撮影の技術も必要になるでしょう。
YouTubeのショート動画におすすめの動画編集ソフト
YouTubeショート動画の編集にはたくさんやらなくてはいけないことがあるため、編集ソフトもそれなりのものを用意することをおすすめします。基本的にお金がかかるものがほとんどですが、無料ソフトや無料トライアル実際に使用感を確かめることもできます。
おすすめの動画編集ソフトの概要や選び方については以下の記事で詳しく解説しています。気になる方はあわせてお読みください
ここからはYouTubeショート動画の制作におすすめのソフトを2つご紹介します。
Premiere Pro
Premiere Proはプロの現場でも使用率が高く、編集ソフトとしてできることがたくさんあります。Adobe製品を使っている方なら使いやすいですが、使ったことがない方はできることが多すぎて操作に戸惑う可能性が高いです。今後プロの動画編集者を目指すのであれば、使っておいて損はないですが趣味程度の場合は、他のソフトの方が操作しやすいことが多いです。
参考:本格的な動画編集ソフトウェア | Adobe Premiere Pro
PowerDirector 365
PowerDirector 365は、初心者でも操作しやすい親切な設計になっており、実際に触ってみても感覚で操作できると人気の高いソフトです。自動字幕起こしやAI技術が搭載されているため、YouTubeショート動画の編集にそこまで時間が割けない方でも再生回数が伸びやすい動画を作成できます。
参考:PowerDirector – 8年連続 No.1 動画編集ソフト
YouTubeショート動画で安定した収益化を達成しよう
今回の記事では、YouTubeショートについて学んだ後、収益化の仕組みやその方法について詳しく説明しました。YouTubeショートは他のSNSにも利用しやすい縦型動画が特徴ですが、収益額が従来のYouTubeより少ないデメリットがあります。
このデメリットは再生回数を伸ばすことで、解消できるためまずは動画のクオリティを挙げることが大切になってきます。動画について一人で学ぶのは不安という方は、女性向けキャリアスクールのSHElikes(シーライクス)がおすすめです。SHElikesでは、動画編集だけでなく、マーケティングやデザインなど全45以上の周辺スキルが学び放題です。興味がある方は、ぜひ無料体験レッスンを受講してみてください。
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※出典
*1:YouTubeヘルプ「収益化の方法を選択する」より
*2:YouTubeヘルプ「YouTube ショートの収益化ポリシー」より