クリエイティブディレクターとは?なり方や仕事内容、必要なスキルを解説

クリエイティブディレクターとは?なり方や仕事内容、必要なスキルを解説
ABOUT ME
ライター 島田 史
美容・医療・ビジネス分野などで活動中のフリーライター。 2016年よりライター活動を始め、2019年に個人事業を開業。 保有資格を活かして美容分野を中心に、多くのwebメディア等で、執筆・記事企画・美容記事監修・撮影・取材などを担当。 保有資格:日本化粧品検定特級 コスメコンシェルジュ®︎、化粧品成分検定1級 化粧品成分上級スペシャリスト、一般社団法人 薬機法医療法規格協会YMAA認証マーク取得、など
エディター 古澤 椋子
鹿児島大学大学院水産学研究科修了。水産系社団法人にて、水産に関わる調査研究、行政との折衝などを経験したのち、水産系ベンチャーにて、広報を担当。2023年からフリーライターとして活動を始め、主にエンタメ系の記事を執筆。SHElikesでキャリア、マインド共に変化した経験から、SHEsharesのライターを務める。

クリエイティブディレクターとは、広告制作の現場責任者のことです。広告を依頼したいクライアントへのヒアリング、広告の企画・提案、現場でのディレクションなどを担います。

本記事では、クリエイティブディレクターの詳しい仕事内容や年収、キャリアパスから、クリエイティブディレクターのなり方や必要なスキルなどを解説します。

クリエイティブディレクターに興味がある方やキャリアアップを目指している方は、ぜひお役立てください。

クリエイティブディレクターとは?

クリエイティブディレクターとは、広告制作の現場を統括する責任者(総監督)のことです。

業務内容は幅広く、広告を依頼したクライアントへのヒアリング、広告の企画・提案、カメラマンやデザイナーなどクリエイティブ作成に携わるスタッフをまとめて制作を進行していくディレクションなどを全て行います。

広告制作全体の指揮を執るので、クリエイティブ系職種のなかでも上位職にあたります。

アートディレクターとの違い

アートディレクターは、広告のビジュアル面に特化して広告制作の監修を行うディレクターのことです。クリエイティブディレクターと同じように、クライアントの要望のヒアリングから、デザインを提案します。デザインが決定したら、デザイナー、イラストレーター、カメラマンなどのクリエイターをまとめて、制作を進めていきます。現場では、デザイン制作のスケジュール管理や、制作物のチェックや修正指示などを行います。

一方クリエイティブディレクターは、ビジュアル面だけでなく、広告制作全体に責任を持ちます。広告戦略から進行、アウトプットまで一貫して責任を持って監修します。アートディレクターもクリエイティブディレクターがディレクションする職種にあたります。

クリエイターとの違い

ビジネス分野におけるクリエイターとは、デザイナー、イラストレーター、カメラマン、コピーライターなど、自身のスキルを使い制作を担う職種を指します。オリジナルの作品を制作している人から、クライアントから依頼を受けてニーズに沿った制作をしている人までいます。

クリエイティブディレクターはクリエイターの上位職にあたり、多種多様な職種のクリエイターをまとめて、1つの広告を制作するまでの監修を行います。クリエイターとして広告制作の経験を積んでから、クリエイティブディレクターにキャリアアップする流れが一般的です。

クリエイティブディレクターの仕事内容

クリエイティブディレクターの仕事は、クライアントへのヒアリングから企画制作、現場でのディレクションなど多岐に渡ります。クリエイティブディレクターの仕事内容を解説します。

クライアントへのヒアリング、要件定義

クリエイティブディレクターの仕事はクライアント(依頼主)の希望をヒアリングすることから始まります。

依頼主が広告制作を発注する段階では、制作の目的やゴールが明確に設定されていないことが多いです。そのため、クリエイティブディレクターはただ希望を聞くだけではなく、クライアントがどのような成果を求めているのかを理解しなければなりません。

ヒアリング内容から広告制作の目的を明確にするのも、クリエイティブディレクターの役目です。

ヒアリングをもとにした企画・提案

クライアントのヒアリング内容を整理して、広告制作の目的を明確にします。目的を明確にしたら、チームでアイディアを出し合って、目的を達成するための企画や方向性を決めます。

企画がまとまったら、クライアントにプレゼンを行います。広告のコンセプトからビジュアルまで具体的なアイディアをクライアントに提示して、イメージを擦り合わせていきます。

広告制作現場のディレクション

クライアントに企画内容の合意を得たら、制作までの具体的なプロジェクトを組んでいきます。制約内の時間から最大の効果を達成できるように、スケジュールや予算の調整、クリエイターへの仕事の割り当てを行います。

ディレクション業務において重要なのは、制作スタッフのマネジメントです。進行中は、多種多様なクリエイターが集まったチームを効率的に管理して、一人ひとりの能力を最大限引き出せるようにサポートします。積極的にコミュニケーションをとって、スタッフが一人でトラブルを抱え込まないように務めましょう。

制作中は、納期の変更やクライアントとの認識のズレなど、さまざまな問題が想定されます。あらかじめ問題を想定して動くことが大切です。トラブルが発生した際は速やかに解決策を講じて、チーム全体をリードしていきます。

クリエイティブディレクターのなり方

クリエイティブディレクターは、クリエイティブ系の職種のなかでも上位職にあたります。そのため、実務を積んで、徐々にキャリアアップを狙う方法が有効です。クリエイティブディレクターのなり方について、詳しく見ていきましょう。

広告代理店に入社する

クリエイティブディレクターになる方法の一つ目は、広告代理店や制作会社などに入社して広告制作の実績を重ねてから、クリエイティブディレクターにキャリアアップする方法です。

最初はコピーライターやデザイナー、広告プランナーなどのクリエイティブ系職種でキャリアを積んでいきます。クリエイターとして広告制作のキャリアを積んだあとに、ディレクションなども合わせて学び、アートディレクターやクリエイティブディレクターなどの上位職種を目指すと良いでしょう。

実務経験を積んで転職・独立する

クリエイティブディレクターの求人を出している企業のなかには、デザイン、ディレクション、プランナーの実務経験や、広告代理店での実務経験などを条件にしているところが多いです。なかには5年以上の経験などを条件にしている求人もありますが、条件を満たせば、クリエイティブディレクターとして転職することができるでしょう。

また、企業でアートディレクターやクリエイティブディレクターとしての実績を築いてから、フリーランスのクリエイティブディレクターとして独立するパターンもあります。

クリエイティブディレクターに必要なスキル

クリエイティブディレクターは広告制作の現場の総監督を担うため、さまざまなスキルが必要になります。特に、コミュニケーション能力、マネジメントスキル、マーケティングスキルは欠かせません。

コミュニケーション能力

クリエイティブディレクターはクライアントとの会話から相手の要望を的確に読み取り、広告のアイディアを企画・プレゼンします。クライアントとイメージを擦り合わせるためのヒアリングや、まとめた企画やコンセプトをプレゼンするためには、コミュニケーション能力が欠かせません。

また、制作現場において、デザイナーやコピーライターなどのクリエイターとのコミュニケーションが重要になります。クライアントとも制作スタッフとも、信頼関係を築くコミュニケーション能力が必要です。

マネジメントスキル

クリエイティブディレクターは広告制作において指揮を執る立場になるので、マネジメント能力は欠かせません。

プロジェクト全体のスケジュール調整や進捗管理、メンバーへの業務の振り分けなど、限られた時間や費用のなかで最大限の結果を出せるようにマネジメントする必要があります。納期を遅延しないように各業務の進捗を確認したり、トラブルの解決のために策を講じたり、制作全体を俯瞰して見て、管理する能力が必要です。

マーケティングやデザインに関する知識

クリエイティブディレクターは、業界の動向やトレンド、広告を見るユーザーのニーズなどを把握して、ターゲットに訴求できる広告を企画します。クライアントが求める成果を目指す広告を提案するためには、マーケティングの知識は欠かせません。

また、訴求力のある広告を企画するためには、デザインやコピーライティングなどのクリエイティブ能力も重要です。このようなクリエイティブスキルの知識や実経験があると、制作現場におけるディレクションやマネジメントもスムーズになるでしょう。

クリエイティブディレクターの年収

クリエイティブディレクターの平均年収は正社員で約522万円*1です。国税庁による令和4年の日本の平均年収が458万円*2なので、日本の平均年収よりも高い傾向があります。月の給料で換算すると44万円で、初任給は22万円程度が相場になっています。

給与分布で最もボリュームが多いのは、492〜564万円ですが、正社員全体の給与幅は349〜923万円と幅が広めです。勤務先や実績によって差が大きいといえるでしょう。

クリエイティブディレクターのキャリアパス

コピーライターやデザイナー、広告プランナーなどのクリエイティブ系職種からアートディレクターを経て、クリエイティブディレクターになるのが通常の流れです。

クリエイティブディレクターの次のキャリアとして、広告プロデューサーやWebプロデューサーなど、プロデューサーに転身するパターンがあります。プロデューサーの業務は、クライアントへの売込みや予算の管理、制作スタッフの編成などです。クリエイティブディレクターよりもさらに広い範囲で、広告制作全般の管理・運営を行います。

また、キャリアを積んだらフリーランスとして独立するクリエイティブディレクターもいます。実績を積むことで、独立も目指せる職業です。

クリエイティブディレクターに役立つ資格

クリエイティブディレクターは現場経験が重要視される職業です。資格は必ずしも必要なわけではありませんが、持っていることで役立つ資格はあります。クリエイティブディレクターを目指す方におすすめの資格を紹介します。

Photoshop®クリエイター能力認定試験

Photoshop®クリエイター能力認定試験」は、Photoshopを使用して提示されたテーマ・素材からコンテンツを制作する能力を認定する試験です。Photoshopは広告制作の現場で使われていることが多いので、取得しているとデザインスキルの証明として活用できます。

難易度はスタンダードとエキスパートがあります。スタンダードは「Photoshopを活用して指示通りの作業を正確かつ合理的にできる」こと、エキスパートでは「Photoshopを活用してクライアントのニーズに対応した創造性の高いコンテンツ制作ができる」ことが認定基準です。

ビジネスマネジャー検定

ビジネスマネジャー検定」は、管理職(マネージャー)として活躍が期待されるビジネスパーソンに対して、マネジメントに必要な知識習得を測定する検定です。

学習項目は3つのカテゴリーに大別され、コミュニケーションや人材育成に関する「人と組織のマネジメント」、事業管理や戦略の立案、マーケティングなどを学べる「業務のマネジメント」、リスク管理やコンプライアンス、メンタルヘルスなどの職場管理に関わる「リスクのマネジメント」があります。

この検定を受検することで、マネージャーが共通して身につけておくべき重要な基礎知識を効率的に習得することができます。

クリエイティブディレクターとは広告制作の現場責任者のこと

クリエイティブディレクターとは、広告制作の企画から制作進行のディレクションまで行う現場責任者のことです。クリエイティブディレクターとして仕事をするには、クライアントやクリエイティブチームと信頼関係を築くためのコミュニケーション能力やマネジメント能力が欠かせません。さらに、効果的な広告を制作するためにはマーケティング能力やデザイン能力も必要です。

女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、クリエイティブディレクターに必要なWebデザイン、マーケティング、コピーライティング、プロジェクトマネジメントのスキルを学ぶことができます。実際の案件に挑戦する機会もあるので、未経験からでもスキルを活かした業務の実績づくりが可能です。クリエイティブディレクターやクリエイティブに関わるの仕事に興味がある方は、無料体験レッスンに参加してみましょう。

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※出典

*1:「求人ボックス」クリエイティブディレクターの仕事の平均年収は522万円/平均時給は1,198円!給料ナビで詳しく紹介より
*2:「国税庁」令和4年分 民間給与実態統計調査

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。