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システムエンジニアとは?具体的な仕事内容や年収、必要なスキルを紹介

システムエンジニアとは?具体的な仕事内容や年収、必要なスキルを紹介
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ライター kobayashi_osushi
看護系高等専門学校卒業。看護師として大学病院やクリニックなどで従事。結婚や子育てをきっかけに多様な働き方を求め、2021年からフリーライターとして活動を開始。キャリア支援や転職関連の記事執筆に携わり、自分らしい働き方を発信している
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

「システムエンジニア(SE)って何?」
「未経験からなれるのかな?」

システムエンジニアは、システムの設計や開発、運用、保守などを行う職種です。IT業界の中でも需要が高く、高収入が期待できると評判ですが、一方で「きつい」「忙しそう」などのイメージもあり、詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、システムエンジニアの仕事内容や年収、必要なスキルについて解説します。この記事を読み、システムエンジニアが自分に合う仕事かチェックしてみましょう。

システムエンジニア(SE)とは?

システムエンジニアとは、簡単にいうとシステム開発全体の工程を担当する技術者のことです。具体的にはシステムの設計や開発、運用、保守などの役割を担います。またクライアントへのヒアリングやプログラマーに開発作業を依頼する仕事も多いです。

「システムエンジニアは男性が多い」といったイメージを持つ方もいるかもしれません。一方で、スキルを習得すれば、性別問わず誰もが活躍できる仕事であるため、近年では女性のシステムエンジニアも増えつつあります。

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システムエンジニアの主な種類4つ

システムエンジニアの種類について把握しておきましょう。エンジニアにはさまざまな種類がありますが、具体的には以下4つの例があげられます。

種類担当作業主な開発対象
開発系システムエンジニアシステムの要件定義、設計、開発、指示出しなどシステムやソフトウェア
プログラマー仕様書をもとにした開発・プログラミングシステムやソフトウェア、アプリなど
アプリケーションエンジニアアプリの要件定義、設計、管理などアプリ、Webアプリ、スマホアプリなど
組み込みエンジニアコンピューターに組み込まれたプログラムの設計・開発、管理などコンピューターに組み込まれたシステム・ソフトウェア

その他、システムエンジニア以外のエンジニアの種類については以下の記事で詳しく解説しているので気になる方はぜひあわせてお読みください。

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ここからは上記4つの種類について具体的に解説します。

開発系システムエンジニア

開発系システムエンジニアは、ソフトウェアなどの設計・開発といった業務を担当します。ソフトウェアとは、コンピューターが機能するために必要なプログラムのことです。開発系のシステムエンジニアは、クライアントの要望や課題を把握した上で、必要なシステムやソフトウェアを設計し、開発に必要な土台を作ります。またプログラマーに指示を出し、進行を管理する役割も担う場合もあります。

プログラマー

プログラマーは、主に開発作業を担当する技術職です。システムエンジニアと混同されやすい職業ですが、その違いは担当する作業や工程にあります。プログラマーは、システムエンジニアなどが作成した仕様書をもとにコーディング(プログラミング言語を用いてソースコードを入力する作業)を行います。また作成したプログラムに不具合があれば修正することもあるなど、作業を中心に担当するポジションといえるでしょう。そのため、プログラマーの仕事でシステム開発の経験を積み、システムエンジニアへと転向する人もいます。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアは、アプリケーション全般の設計・管理を行うエンジニアです。アプリケーションエンジニアの中でも、スマホのゲームやアプリ開発を行うエンジニアは「クライアントエンジニア」と呼ばれます。またシステムエンジニアの中には、パッケージ化されたソフトウェアの開発に携わる人もいるため、アプリケーションエンジニアと同様の役割を担う場合もあります。

組み込みエンジニア

組み込みエンジニアとは、電子機器に組み込まれたコンピューターの設計・管理を行うエンジニアです。主な開発対象は自動車や家電製品などで、精密性が求められる分野でスキルを発揮します。Web上のサービスと異なり、開発作業は限られた範囲内で進める必要があります。他の開発エンジニアより難易度は高いですが、IoT化(インターネットと物が繋がるシステム)の発展に伴い、需要拡大が期待できる職業といえるでしょう。

システムエンジニアはどんな仕事をする?

システムエンジニアの仕事内容の例として、以下5つがあげられます。

  • クライアントとの打ち合わせ
  • 要件定義
  • 基本設計・詳細設計
  • プログラミング・テスト
  • 保守運用・改善

各仕事内容について、詳しく見ていきましょう。

クライアントとの打ち合わせ

システムエンジニアはシステム開発の際にクライアントと打ち合わせを行い、どんなシステム開発を求めているかを明確にします。要望以外にも、クライアントが抱える課題や悩みを明らかにすると、より満足度の高いシステム開発ができるでしょう。ヒアリングした内容をもとに提案書を作成し、開発予定のシステム内容や予算、納期を提案します。

要件定義

要件定義とは、クライアントの要望をもとに開発するシステムの概要をまとめ、システム開発のゴールを定める作業のことです。プロジェクトによってはクライアントとともに要件定義を行う場合もあるでしょう。要件定義が不十分だと、作業のやり直しや仕様変更の手間が生まれるため、クライアントのニーズを踏まえて行っていく必要があります。

基本設計・詳細設計

システムの基本設計と詳細設計の例として以下のような業務があげられます。

  • 基本設計:システムにどのような機能を持たせるのか、操作方法や表示方法はどうするかを検討し、システム開発の大枠を作成します。この段階でクライアントに連絡し、内容のすり合わせを行うのが一般的です。
  • 詳細設計:基本設計をもとに、システムをどう作っていくか検討します。プログラマーが効率よく作業できるように、必要な手法や技術を決めていきます。

基本設計・詳細設計をおこなうことでシステム開発の仕様を固めていきます。その後、プログラマーに依頼し、開発作業を進めてもらいます。

プログラミング・テスト

プログラマーによる開発作業が終了したら、システムが正常に動作するかテストします。設計通りにシステムが稼働しない場合や、不具合がある場合はプログラマーに修正を依頼し、問題がなくなるまでテストを繰り返します。こうしたシステムの異常発見や修正指示をスムーズに行うためには、プログラミングスキルが欠かせません。IT業界が未経験の方は、まずはプログラミングについて学ぶことから始めましょう。

保守運用・改善

システムエンジニアは、案件によってシステムリリース後の保守運用や改善も行います。保守運用とは、システムトラブルを防ぐための対策を講じ、トラブル発生時に迅速に復旧作業を行うことです。また、ユーザーがより快適にシステムを利用できるように、仕様をアップデートする場合もあります。

システムエンジニアの平均年収

厚生労働省によると、システムエンジニアの平均年収は660万円*1です。ただし、システムエンジニアの年収はスキルや年齢、企業規模などによって変動しやすいため、上記はあくまで参考値として考えます。

システムエンジニアとして年収アップを目指すのであれば、システム開発に必要な工程を一通り経験しておきましょう。さまざまな場面で活躍できることをアピールできれば、評価されやすくなるからです。未経験から始める場合は専門スキルや資格を習得し、自分のできることを明確にして相手に示すことができれば適切に評価されるでしょう。

システムエンジニアに必要なスキル

システムエンジニアに必要なスキルは、以下の4つです。

  • ITの基礎知識
  • コミュニケーション・ヒアリング力
  • プログラミング力
  • マネジメント力

これからシステムエンジニアを目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。

ITの基礎知識

システムエンジニアは、IT技術を用いてクライアントに最適なシステムを提案する立場にあります。そのため、ITに関する基礎知識は欠かせません。未経験からシステムエンジニアを目指す場合、まずは専門用語やIT業界の構造から学ぶことをおすすめします。その上で、国家資格である「基本情報技術者試験」「ITパスポート試験」などの試験を活用すると、効率よく勉強できるでしょう。

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コミュニケーション・ヒアリング力

システムエンジニアは、クライアントの要望や悩みをもとにシステムの設計・開発を行います。そのため、コミュニケーション力やヒアリング力は必要不可欠です。円滑なコミュニケーションができれば、クライアントの満足度を高め、仕事をスムーズに進められるでしょう。また、開発作業は社内の人と連携しながら進めていくため、職場内においてもコミュニケーションは欠かせません。まずは相手の話をよく聞き、対話する姿勢を心がけましょう。

プログラミング力

システム開発をスムーズに進めるためには、プログラミング力も大切です。プログラミングの知識や技術があれば、プログラマーに適切な指示を出すことができ、プロジェクトの進行管理も円滑に行えるでしょう。また、企業によって、プログラミングやコーディングができるシステムエンジニアを求めているケースもあります。キャリアの幅を広げるためにも、プログラミングスキルは十分に学んでおきましょう。

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マネジメント力

システム開発の上流工程を担当するシステムエンジニアには、マネジメント力も必要です。

たとえば、納期に合わせた進捗管理、開発メンバーのスキルに応じた業務采配、起こりうるリスク管理など、広い視野をもった対応が求められます。また、急な仕様変更や納期短縮が生じた場合、チームの状況を見ながらクライアントと交渉する必要も出てくるでしょう。マネジメント力は経験によって培われる側面も大きいため、チャンスがあれば積極的に挑戦してみることをおすすめします。

システムエンジニアに向いている人の特徴

やりがいや裁量権の大きいシステムエンジニアは、特に以下の特徴を持つ方に向いています。

  • 学習意欲が高い
  • ロジカルシンキングができる
  • 忍耐力がある

各特徴について、順番に解説します。

学習意欲が高い

学習意欲の高い方はシステムエンジニアに向いています。というのも、テクノロジーの急速な発展でめまぐるしく変化し続けるIT業界において、システム開発に必要な技術やトレンドを学び続けることはとても重要だからです。仮に学習への意欲が持てないと、クライアントのために最適なシステムが提案できず、仕事に影響が出るかもしれません。学習意欲の高さを活かし、システムエンジニアとして専門性を発揮しましょう。

ロジカルシンキングができる

物事を筋道立てて考えられるロジカルシンキングができると、以下のような場面で長所を発揮できるでしょう。

  • クライアントの要望や悩みを整理する時
  • 設計したシステムの詳細を伝える時
  • トラブル発生時に適切な対応を行う時
  • スケジュール管理やメンバーへの業務采配 など

ロジカルシンキングに苦手意識のある方は、普段から物事に疑問を持ったり、論理的に問題解決しやすくなる手法(ロジックツリーや3C分析など)を活用したりするのがおすすめです。

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忍耐力がある

忍耐力がある方も、システムエンジニアに向いています。なぜなら、精密性が求められるシステム開発の現場において、根気強く仕事できることは強みだからです。また、チームを引っ張る役割を担うシステムエンジニアが頑張る姿は、周囲のモチベーションにもつながるでしょう。ただし、忍耐力のある方は過度に頑張りすぎる傾向があるため、仕事と私生活のバランスが崩れないように注意が必要です。忍耐力はここぞと言う場面で活かしつつ、システム開発作業を行いましょう。

未経験からシステムエンジニアになるには

未経験からシステムエンジニアを目指す場合、まずはシステムエンジニアに必要な基礎学習と実践練習を並行して行いましょう。システムエンジニアに必要なスキルは、書籍やWebサイトを活用し独学でも学べます。ただ、より体系的に知識と技術を身につけるのであれば、専門のスクールを活用するのがおすすめです。

実践に役立つスキルを習得したら、未経験歓迎のIT企業への就職を検討したり、プログラミングの副業を始めたりして挑戦することを目指しましょう。未経験者を受け入れていない企業だと、即戦力を求められて「仕事がきつい」と感じる可能性があるため、注意が必要です。またITエンジニアの登竜門とされる「基本情報技術者試験」の資格を取得すると、よりアピールしやすくなるでしょう。

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システムエンジニアに挑戦し可能性を広げよう

システムエンジニアは、クライアントの要望や悩みに合わせてシステム設計・開発を行う技術職です。システム開発の対象や作業工程によって種類は分かれますが、どの職種も進化し続けるIT業界に欠かせない存在といえるでしょう。

未経験からシステムエンジニアを目指す場合、必要なスキルが学べるスクールを活用すると、カリキュラムに沿って効率よく知識と技術が学べるのでおすすめです。現時点で「システムエンジニアになるか迷っているけどIT・Web業界には興味がある」という方は、幅広いWeb関連スキルが勉強できるスクールを利用した方が、可能性が広がるかもしれません。

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※出典

*1:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)の統計表より

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。