主婦が個人事業主になるには?成功例やメリット、おすすめの職種を紹介

主婦が個人事業主になるには?成功例やメリット、おすすめの職種を紹介
ABOUT ME
ライター 山吹あや
地方国立大学教育学部を卒業後、小中学校教員として11年間勤務。息子とダウン症の娘の子育てとの両立のため、現在は教員を退職しWebライターとして活動中。整理収納アドバイザー2級、教員免許状を保有。
エディター Tomomaru
フリーランスWeb編集・コンテンツディレクター兼たまにライター。 略歴は、アパレル→事務職を経てWebデザインをスクールで学んだのち、SHElikesと出会いWeb制作会社でマーケOLしてみたり。結果、書くことが天職だと思い込み、副業ライター道を歩んでいる。次なる野望は絵描きになること。思い込むのは自由です。
税理士 / 監修者 高橋和也
大阪市立大学法学部卒業後、クボタ、インテリジェンス等で10年以上営業職に従事。その後、会計知識ゼロで35歳のときに会計業界に転身。2017年に43歳で税理士登録・開業。営業経験を活かしたフットワークの軽さで、都内から関西、四国、九州まで幅広いエリアのお客様をサポート。一般社団法人など非営利団体の税務を得意とし、最近では大学アメリカンフットボール関連の一般社団法人の顧問税理士も務める。また、自身のYouTubeチャンネル「たかはしかずや税理士チャンネル」で一般社団法人やインボイス制度などの情報を発信。共著に『一般法人・公益法人の理事・監事・評議員になったらまず読む本』(忘羊社)。

子育てや介護、パートナーの転勤など、さまざまな理由から「個人事業主」として働くことに興味をもっている主婦の方もいるのではないでしょうか。しかし、主婦でも個人事業主になれるのか、どのような職種があるのかなど、具体的なイメージがわかずに一歩が踏み出せないという方もいるでしょう。

今回は個人事業主になりたい主婦の方に向けて、主婦が個人事業主になるメリットや必要な手続き、成功例やおすすめの職種などを紹介します。

主婦も個人事業主になれる?

個人事業主は誰でもなれるものなので、もちろん主婦も個人事業主になれます。開業届を提出し、個人で何らかの事業を営んでいれば、誰でも個人事業主になることが可能です。

そもそも個人事業主とは、法人を設立せず、企業や団体などの組織にも属さずに、個人で事業を営んでいる人のことを指します。自営業者として起業することで、主婦はもちろん、誰でも個人事業主として事業を行えます。

主婦が個人事業主になるメリット

主婦が個人事業主になることに対して、多少なりとも不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。しかし、実は主婦が個人事業主になることで得られるメリットはたくさんあります。

ここでは主婦が個人事業主になる主なメリットを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

自身のスキルや経験を活かせる

個人事業主にはさまざまな職種があるため、自分が得意な分野で開業すれば、自身のスキルや経験を仕事に活かすことが可能になります。

過去の勤務経験や取得した資格、家事や育児の経験、趣味や特技で得たスキルなど、人によって強みとなるスキルや経験はさまざまです。

例えば英語のスキルを活かして英会話レッスンや通訳の仕事をする、資格や趣味を活かせる分野のWebライティングをするなど、自分の得意なことを事業にすることが可能です。

自由な時間管理ができる

会社員やパート勤務などの場合と比べて、個人事業主は時間のやりくりがしやすい場合が多いです。自分で仕事量や働く時間を調整できるため、家事や育児、介護などとも両立しやすい可能性があるでしょう。

決められた納期や打ち合わせなどの日程がきちんと守られれば、仕事をする時間とプライベートの時間を自分の裁量で調整できます。また、自宅で働く場合は通勤時間が必要ない分、より時間を有効に使えるでしょう。

「子どもの下校時間が早い日はスキマ時間でできる仕事を入れよう」「家族の急な体調不良に備えて予備日を設けておこう」など、自分や家族の都合に合わせて働くことが可能です。

自分で収入をコントロールできる

会社員やパート勤務などの給与と違い、個人事業主は自分で働いて成果を出した分が収入になります。

事業を始めてすぐの頃はなかなか思うようにいかないかもしれませんが、事業が軌道に乗れば、だんだんと収入をコントロールできるようになるでしょう。報酬の高い案件を得られるようになったり、効率的に仕事ができるようになったりすると、同じ時間働いたとしても得られる収入は増えます。

事業が成長していけば、より収入や働く時間のバランスを調整しやすくなるでしょう。

主婦が個人事業主になるデメリット

主婦が個人事業主になりたいと思った際には、メリットだけではなくデメリットも理解したうえで行動することが大切です。

ここでは主婦が個人事業主になるデメリットを3つ紹介します。あとから「知らなかった」と後悔しないように、ぜひチェックしてみてください。

収入が不安定、または減少する可能性がある

個人事業主は毎月きめられた給与をもらえるわけではなく、成果を出した分が収入となるため、収入が不安定になりがちです。とくに事業を始めたばかりの頃は思うように収入につながらず、安定した収入を得られるようになるまでに時間を要する場合も多いです。

また、順調に収入が増えてきたとしても、案件の終了などにより、収入が減少してしまうこともあります。日頃から複数のクライアントと取引をしていれば収入源も複数になるため、急な収入の減少へのリスクを抑えることにつながるでしょう。

社会保険の扶養を外れる可能性がある

個人事業主としての収入が一定を超えると、社会保険の扶養を外れなければならなくなります。夫の社会保険の扶養に入りたい場合は、扶養認定の条件をよく確認しておかなければなりません。

社会保険の被扶養者*1になるためには、年間収入が130万円未満であり、被保険者の年間収入の2分の1未満であることが条件になります。ただし、対象者が60歳以上または障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は、年間収入が180万円未満となります。

社会保険の扶養を外れる場合は、国民健康保険料や国民年金保険料の支払いが必要になります。保険料の支払いや手取りで残る金額のバランスなどを総合的に考えて、社会保険の扶養の範囲で働くか、扶養を外れてもいい収入を目指すかを判断しましょう。

確定申告が必要になる

個人事業主として開業した場合、基本的には毎年確定申告を行う必要があります。確定申告が必要なケースは下記の通りです。

  • 専業で個人事業をしていて、年間の事業所得が48万円以上の場合*2
  • パートなどと兼業していて、年間の給与所得以外の所得が20万円以上の場合*3

上記に該当する場合は確定申告が必要です。初めて確定申告をする場合、日々の帳簿の管理や必要な手続きが手間に感じるかもしれません。しかし、確定申告が必要な人が手続きを怠ると、延滞税などの罰則があります。

確定申告の直前で慌てることがないよう、必要な情報を集めて準備をしておきましょう。

主婦が個人事業主になるために必要な手続き

主婦が個人事業主になるためには、はじめに「開業届」と「青色申告」の2つの手続きをしておく必要があります。ここではそれぞれについて解説します。

主婦が個人事業主になるには「開業届」の提出が必要

個人事業主として事業を開始する際には、納税地の所管税務署へ「個人事業の開業届出書」を提出しましょう。開業届は事業を開始してから1ヶ月以内に提出する必要があります。

開業届は、国税庁のホームページからダウンロードできます。窓口で提出するほか、郵送やe-Taxでも提出が可能です。

開業届を提出すると個人事業主として登録され、毎年確定申告の書類一式が届くようになります。また、開業届に記載した屋号での銀行口座の開設や、ビジネス用のクレジットカードの作成も可能になります。

税金控除のためには「青色申告」を提出しよう

個人事業主として開業する際には、開業届と一緒に「青色申告承認申請書」も税務署に提出しましょう。青色申告とは、確定申告での所得税の事業所得の申告方法のひとつです。

所得税の事業所得の申告には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。それぞれの特徴は下記の通りです。

記帳方法控除額
青色申告複式簿記55万円または65万円
白色申告簡易簿記10万円

白色申告は簡易簿記という比較的シンプルな記帳方法での申告ですが、控除額は10万円しかありません。青色申告は複式簿記という複雑な記帳方法ですが、控除額は55万円または65万円になるため、節税効果の面で考えると青色申告を選択するのがおすすめです。

「複式簿記は難しそう」と思う人もいるかもしれませんが、会計ソフトを使用すれば複雑な計算は必要ないため、青色申告を選択した方がメリットは大きいでしょう。

「青色申告承認申請書」は国税庁のホームページからダウンロードできます。開業届と同じように窓口、郵送、e-Taxのいずれかの方法で提出が可能です。

また、青色申告承認申請書の提出期限は、最初に青色申告をしようとする年の3月15日まで(本年の1月16日以後、新たに事業を開始した場合には、その事業開始等の日から2か月以内)です。

ただし副業の場合、基本的に青色申告はできないので注意しましょう。副業での収入は雑所得となり、雑所得は青色申告が使えないため白色申告での確定申告となります。

個人事業主の主婦におすすめの職種7選

個人事業主にはさまざまな職種があります。ここでは主婦におすすめの自宅でも働ける職種を7つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

Webデザイナー

Webデザイナーとは、Webサイトのデザインを担当する仕事です。バナー制作からサイト全体の設計まで仕事内容はさまざまですが、自宅で自分のペースで作業できるのが魅力のひとつです。

Webデザイナーとして働くために特別な資格は必要ありませんが、Webデザインに関する専門的な知識やスキルは必要になります。未経験の場合は、オンラインスクールや講座などで学んでから始めるとよいでしょう。

ライター

ライターとは、Webサイトや雑誌などに掲載する記事を執筆する仕事です。特にWebサイトのコンテンツを執筆するWebライターは求人も多く、特別な資格がなくてもパソコンやスマートフォンがあれば始められます。

ただし最初のうちは低い単価での仕事が多いため、得意分野を見つけたり、前職などの専門知識を活かせるジャンルで執筆したりしながら、コツコツと実績を積み上げていくとよいでしょう。

SNSマーケター

SNSマーケターとは、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSを通してマーケティング活動をする仕事です。個人事業主としてSNSマーケターの仕事をする場合、企業などのSNSの運用代行や、自身のSNSアカウントで発信をする方法などがあります。

パソコンやスマートフォンがあれば作業できるため、時間や場所を選ばずに働けるのがメリットのひとつです。ただし企業の運用代行の場合は明確に実績を上げることが求められるため、スクールや講座で知識やスキルを学んでから始めるのがよいでしょう。

カスタマーサクセス

カスタマーサクセスとは、商品を購入した顧客に対して能動的に働きかけていく仕事です。例えばサブスクリプション型の商品の場合、「顧客満足度の向上」や「解約率を下げる」ために、さまざまなフォローやコミュニティの運営などを行います。

顧客へのヒアリングや問い合わせへの対応など、顧客とオンライン上でコミュニケーションをとるような業務が一般的です。企業と業務委託契約を結んで働くケースが多く、自宅で都合の良い時間で働くことが可能です。

動画編集者

動画編集者とは、企業や個人などのクライアントからの依頼に応じて動画コンテンツを作成する仕事です。娯楽としての動画だけではなく、近年はさまざまな宣伝やビジネスで動画コンテンツを使用するケースも増えているため、需要が多い傾向にある仕事です。

動画編集ソフトを使用するスキルがあれば始められ、時間や場所を選ばずに働けるのがメリットのひとつです。

広報・PR

個人事業主として広報やPRの仕事を行う場合、業務委託契約を結んだ企業の広報に関する業務を請け負うケースが多いです。プレスリリースの作成やイベントの企画、メディアプロモート、調査リリースの作成など、広報やPRに関するさまざまな業務を行います。

広報・PR業務の成果をあげるためには、SNS運用の知識やライティングスキル、マーケティングスキルなど、さまざまな知識や経験が必要になります。

コーチング講師

コーチングとは、目的達成や課題解決のためのコミュニケーション技術のことを指します。個人事業主としてコーチングを行う場合、個人や企業向けのコーチングをはじめ、コーチングセミナーの講師やコミュニティ運営など、さまざまな事業の形があります。

コーチとして働くために特別な資格は必要ありませんが、仕事を得るにはクライアントからの信用も重要な要素のひとつです。権威性を示せるよう、開業前に資格を取得しておくとよいでしょう。

主婦をしながら個人事業主として成功した事例

主婦が個人事業主として働くイメージがわかないという方に向けて、実際に個人事業主として成功した2人の主婦の事例を紹介します。

社会人経験2ヶ月、未経験から月収50万円のフリーライターに

飲食店へ入社した直後に妊娠が発覚し、ライフイベントとキャリアの両立に悩んでいた彩華さん。そんなときに夫から女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)のことを教えてもらい、無料体験レッスンを経て入会を決意したそうです。

入会後はライティングコースをはじめ、複数のスキルを同時に学んだことで、いくつものスキルを組み合わせた働き方を実現。未経験の広報アシスタントの求人に応募する際も、スキルのかけ合わせが役立ったそうです。

彩華さんはライターとしての仕事はもちろん、編集や広報、カメラマンなど、学んだスキルを活かして幅広く活動しています。

インタビュー記事はこちら
社会人経験2ヶ月の主婦。未経験から月収50万円のフリーライターに
社会人経験2ヶ月の主婦。未経験から月収50万円のフリーライターに今回ご紹介する彩華さんはもともと社会人経験が2ヶ月の主婦でした。その状態からSHElikesで勉強してスキルを身につけ、ライティング…

専業主婦が、未経験からおうちで自由に働くフリーデザイナーに

妊娠と同時に事務職を退職し、専業主婦になったさおりさん。お子さんが1歳半を迎えたタイミングで、「仕事と子育てを両立するために、パソコン1台でできる在宅ワークに挑戦したい」という思いからSHElikesの入会を決めたそうです。

家で働きたいという漠然とした思いはあったものの、どのような仕事が合うのかがわからなかったというさおりさん。デザインやライティング、マーケティングなど、SHElikesのコースを一通り受けていく中で、自分が1番楽しいと思えた「デザイン」の道に進むことを決意したそうです。

憧れの在宅ワークを叶えたさおりさんは、Webデザイナーとキャリアプランナーとして、子育てと両立しながら月15万円の収入を得られるようになったそうです。

インタビュー記事はこちら
事務職しか経験のなかった専業主婦が、未経験からおうちで自由に働くフリーデザイナーに!
事務職しか経験のなかった専業主婦が、未経験からおうちで自由に働くフリーデザイナーに!35の職種スキルから自分の“好き”を選んで学び、“わたしらしい働き方”をサポートするSHElikes。今回は、子育て中の専業主婦から…

主婦が個人事業主になるにはスクールで学ぶのもおすすめ

主婦が個人事業主になるには、興味のある職種に関わる分野の知識やスキルをスクールで学ぶのがおすすめです。ここでは女性向けキャリアスクールSHElikesの特徴と、主婦におすすめの理由を紹介します。

女性向けキャリアスクールSHElikesの特徴

SHElikesは、WebデザインやWebマーケティング、ライティングなどをはじめ、時間や場所に縛られない働き方を実現するためのキャリアスクールです。

全45以上の職種スキルが定額・学び放題で、受講はすべてオンラインで完結可能です。多種多様なコースから自由に組み合わせて学べるため、複合的にスキルアップを図ることができます。

月に1回のコーチングで、目標に対してどのくらい達成できているのかをシェアする時間もあり、仲間と一緒に挫折せずに学びを続けることが可能です。学んでいてわからないことがあれば、講師に質問できる機会もあります※。

SHElikesは、自分の「好き」を趣味のままでなく、「仕事」にする所までサポートすることに力を入れています。

※コースにより提供状況が異なります。

SHElikesが主婦におすすめな理由

SHElikesはオンラインで好きな時間に受講できるため、忙しい主婦でもスキマ時間を有効活用して学ぶことが可能です。子どもが学校に行っている時間や、家族が寝静まった夜の時間など、自分の好きなタイミングで、好きなことを好きなだけ学べます。

また、一緒に学ぶ仲間ができるため、1人では成し遂げるのが難しいことでも挫折せずに続けられます。努力している仲間の姿が刺激になったり、互いに励まし合ったりと、主婦にとって一緒に学ぶ仲間の存在は心強いものです。

個人事業主として自分に合った働き方を目指そう

主婦が個人事業主になると、自身のスキルや経験を活かせることに加え、時間の使い方や収入も自分でコントロールできるようになります。個人事業主として自分に合った働き方を見つけると、より充実した人生を送ることにつながるでしょう。

SHElikesは、主婦が個人事業主として働くために必要なさまざまな知識やスキルを学ぶことができます。SHElikesで興味のあることや好きなことを学び、個人事業主として活躍してみませんか?

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※出典
*1:全国健康保険協会「被扶養者とは?」
*2:国税庁「No.1199 基礎控除」
*3:国税庁「確定申告が必要な方」

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。