動画市場の拡大に伴い、動画編集者の需要が高まっています。なかでも、自由な働き方ができるフリーランスという働き方に憧れている人もいるでしょう。しかし、ネット上では「厳しい」「稼げない」といった声もあり、一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フリーランスの動画編集者の現実や仕事内容、平均年収やメリット・デメリットなどを詳しく解説します。未経験から独立するための5ステップも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
動画編集でフリーランスになるのは厳しいって本当?
ネットやSNS上で「動画編集でフリーランスになるのは厳しい」という声を耳にしたことがある人もいるでしょう。そう囁かれるのは動画市場の急成長に伴い、動画編集者になる人が増えて競争率が上がっていることが理由に挙げられます。
職業情報提供サイト「jobtag」を見ると、動画制作の有効求人倍率は0.56倍ということがわかりました*1。これは1つの求人に対して約1.79人の応募があることを示しており、仕事を探している人のほうが多い状況です。
また、フリーランスは即戦力を求められるケースが多く、未経験者が案件を獲得するのは難しいことも理由に挙げられるでしょう。しかし、動画編集者の需要は増し続けているため、未経験であってもスキルや経験、専門性を身につけることで、フリーランスとして独立することは不可能ではありません。

フリーランス動画編集者の主な仕事内容と流れ
フリーランス動画編集者の主な仕事内容は、クライアントから提供された映像素材を編集し、魅力的な動画に仕上げることです。具体的な仕事の流れは以下のとおりです。
- 打ち合わせ・ヒアリングを行う
- 動画素材を受け取る
- 素材をカットしつなぎ合わせ、動画の骨組みを作る
- テロップ・BGM・効果音・ナレーションなどを追加する
- 色調補正や音声調整を行う
- 納品・修正対応する
案件によっては、動画の企画から関わったり撮影を担当したりする場合もあります。そのため編集以外のスキルも身につけることで、幅広い案件に対応できるようになり、フリーランス動画編集者としての価値も高まるでしょう。
フリーランス動画編集者の年収目安と案件相場
「フリーランスの動画編集者になると、どれくらい稼げるの?」と疑問に思いますよね。動画の長さや内容にもよりますが、1本あたり5,000円〜15,000円が報酬の目安です。そのため月に案件を30本こなすことで、年収180万〜360万円を目指せるでしょう。
ただし、これはある程度経験を積んだ場合の相場です。駆け出しのころは数千円程度の案件をこなしつつ、実績作りに励むことになると予想されます。
1つひとつの仕事でスキルを磨き、クライアントからの信頼を積み重ねることが、フリーランスの動画編集者として稼ぐ近道です。できることを増やして市場価値を高めていけば、徐々に安定した収入を得られるようになるでしょう。
実際にフリーランスの動画編集者になった方の事例
ここでは、未経験からフリーランスの動画編集者になった方の事例を紹介します。他の人がどのようにしてキャリアを実現したのか、詳しく見てみましょう。
スキル0の販売員からフリーランス動画クリエイターになったしュうまいさん
生活雑貨店で販売員として働いていたしュうまいさんでしたが、転勤が多く、出社が必須だった職場環境では今後の生活の変化に対応できないと感じていたそうです。そんなときに女性向けキャリアスクール・SHElikes(シーライクス)の存在を知りました。
動画編集やカメラといった、さまざまなコースを受講できることに魅力を感じ、入会を決意。お仕事案件に応募して副業で動画編集をはじめ、今は好きなことを仕事にするフリーランスとしてのキャリアを実現しています。

2児のママで事務職からフリー動画クリエイターになったあっこさん
大学生のころから動画作りが好きだったというあっこさん。市役所で事務職員として働いていましたが、友人から作った動画を褒めてもらえたことで、「動画編集が向いているかも」と思い始めたそうです。
動画編集に対する向上心が芽生えたときにSHElikesを知り、入会しました。動画編集系コースを繰り返し受講したり、お仕事案件に積極的に応募したりしたことで、現在は夢だったフリーの動画クリエイターへの転身を叶えています。

未経験からフリーランスの動画編集者になるための基本の5ステップ
未経験からフリーランスの動画編集者になるには、1つひとつのステップを着実に踏むことが重要です。以下のステップを意識して、フリーランスの動画編集者を目指しましょう。
1.動画編集に必要なツールを用意する
動画編集の仕事を始める際は、パソコンと編集ソフトを準備しましょう。特に、快適に作業をするためにある程度のスペックをそろえたパソコンを準備することが大切です。CPUはCore i7以上、メモリは16GB以上あるパソコンが推奨されています。
加えて、動画編集をするためには「Premiere Pro」や「Final Cut Pro」といったソフトの契約・購入が必要です。編集ソフトには体験版が用意されていることが多いので、実際に触れてみて自分に合ったものを選んでください。初期投資はかかりますが経費に計上できますし、フリーランスとして活動するうえで必須のツールなので準備しておきましょう。

2.スキルを身につける
必要なツールを準備できたら、動画編集のスキルを習得しましょう。まずは、「Premiere Pro」や「Final Cut Pro」などの編集ソフトの操作を覚えることが重要です。著作権に注意しつつ、自分自身が魅力を感じた動画を真似して編集してみてください。
他の人の動画を真似して編集することで、ツールの操作スキルを高めたり、編集の引き出しを増やしたりすることにもつながります。動画編集のスキルは独学でも学べますが、サポートを受けつつ体系的に学習を進めるなら、スクールの活用もおすすめです。
3.ポートフォリオを作成する
ポートフォリオとは、制作物をまとめた作品集のことです。スキルや実績を客観的に証明するためにも、動画編集者にポートフォリオは必須といえるでしょう。未経験の方は実績が少ないので、架空案件の動画を作って作品数を増やすのがおすすめです。
また、動画編集者の場合、自身のYouTubeチャンネルをポートフォリオとして活用している方が多い傾向にあります。投稿した動画を見た企業や個人から仕事を依頼されることもあるため、ぜひ検討してみてください。

4.まずは副業で案件を受注する
ポートフォリオに作品を投稿したら、まずは副業で案件に応募しましょう。副業であれば、精神的にも金銭的にも負担を減らせます。案件の受注方法は人によって異なりますが、一般的には以下の4つが挙げられるでしょう。
- クラウドソーシングでの応募
- 知人・友人からの紹介
- エージェントやスクールのサービスを利用
- SNSやYouTubeチャンネル経由
たとえば、クラウドソーシングなら未経験歓迎の求人が多く見つけられます。「いきなり企業案件に応募するのは気が引ける」という方は、知人・友人から仕事を紹介してもらうのも良いでしょう。最初は単価を気にせず、実績作りを目的にすることが大切です。
5.フリーランスとして独立する
副業で一定の収入を得られるようになったら、フリーランスとしての独立を検討しましょう。独立するタイミングは人によって異なりますが、生活に支障のない収入(20〜30万円前後)を継続的に得られることを1つの基準にしている方が多いです。
独立する際は、引っ越しやクレジットカードといった審査が必要な契約を事前に済ませておくのがおすすめです。また、開業届や国民健康保険、国民年金といった手続きも忘れずに行いましょう。

未経験者にもおすすめ!フリーランス動画編集者の案件獲得方法
前述したように、フリーランス動画編集者が案件を獲得する主な方法は以下の4つが挙げられます。
ここでは、それぞれの特徴やメリットについて詳しく解説します。
クラウドソーシングに登録する
クラウドソーシングとは、仕事を発注したい企業や個人と、仕事を募集している人をつなぐサービスです。未経験向けの案件も豊富に掲載されています。
代表的なクラウドソーシングには、「クラウドワークス」や「ランサーズ」が挙げられるでしょう。未経験の場合、まずは簡単な案件をこなして実績を作り、徐々に高単価の仕事を受注するのがおすすめです。
知人・友人から紹介してもらう
知人や友人から仕事を紹介してもらう方法もあります。結婚式のムービー作成や、個人のYouTubeチャンネルの編集など、動画編集の案件がないか聞いてみましょう。知人や友人の知り合いや取引先などで動画編集者を探している人がいれば、取り次いでもらえる可能性もあります。
あなたの人柄やスキルを理解してくれている知人からの紹介案件なら、クライアントとも信頼関係を構築しやすく、スムーズに仕事が進みやすいです。意外なご縁があるかもしれないので、日頃から動画編集の仕事を探していることを周囲に積極的に共有してみてください。
エージェントやスクールのサービスを活用する
エージェントに登録したり、スクールの案件紹介サービスを利用したりするのも有効な方法です。エージェントであれば、担当のキャリアアドバイザーがあなたのスキルに合った案件を紹介してくれるため、仕事探しの手間が省けるのがメリットです。また、スクールのなかには仕事獲得までサポートしてくれるところもあります。動画編集スキルを身につけつつ、案件も得られるのが大きな魅力です。
たとえば、女性向けキャリアスクールSHElikesでは、受講生専用のお仕事マッチングサービス「SHE WORKS」を用意しています。動画編集のコンペ案件や、未経験から挑戦できる業務委託案件など求人が豊富なので、学習しながら実践的な経験を積むことが可能です。気になる方は、以下の関連記事もチェックしてみてください。

SNSやYouTubeチャンネルをきっかけにする
SNSやYouTubeチャンネル経由で案件を見つける方法もあります。動画編集者の募集投稿をX(旧Twitter)で探したり、気になるYouTubeチャンネルの運営者にコンタクトをとったりしてみるのも1つの方法です。
また、自身のSNSアカウントやYouTubeチャンネルで動画編集に関する情報やノウハウをSNSで発信していると、仕事の依頼が来るケースもあります。自分のYouTubeチャンネルに動画をアップロードすればポートフォリオとしても活用できるので、ぜひ試してみてください。
未経験から動画編集者として独立し、食べていけるくらいの収入を得る4つのポイント
未経験から動画編集者として独立し、食べていけるくらいの収入を得るには、以下4つのポイントを押さえることが大切です。
それぞれ詳しくみていきましょう。
専門分野・得意分野を作る
専門分野や得意分野を作ると、収入アップを狙いやすいです。ほかの編集者に負けない分野があると専門性が高まるため、高単価の案件を受注しやすくなるでしょう。
そのために、エンタメ動画、広告動画、採用動画、Vlogなど、さまざまなジャンルの中から自分が好きな分野を見つけることが大切です。「美容系のYouTubeチャンネルに特化した編集者」や「シナリオも書ける動画編集者」など、得意分野を明確にすることで、他者との差別化を図れて「あなたにお願いしたい」という声が増えるでしょう。
付加価値を身につける
動画編集スキル以外の付加価値を身につけることも、収入アップには欠かせません。マーケティング知識やデザインスキルといった他のスキルを伸ばすことで、提供できる価値が高まります。たとえば、SEOを意識したYouTubeのタイトルや概要欄の提案、クリック率を高めるサムネイル画像の作成などができると、クライアントから重宝されやすく、単価アップにつながりやすいです。
動画編集に活かせる関連スキルを身につけるなら、SHElikesがおすすめ!動画編集コースはもちろん、ライティングやマーケティング、デザインなど全45以上の職種スキルが学び放題です。
フリーランスで食べていくには、クライアントから求められる人材になることが不可欠といえます。SHElikesのようなスクールも活用しつつ、スキルを複合的に身につけて、付加価値の高い動画編集者を目指しましょう。
質の高いポートフォリオを作る
ポートフォリオは、あなたのスキルやセンスを伝える重要な営業ツールです。質の高い作品を載せることはもちろん、自分の得意なジャンルや世界観が伝わるような構成を意識しましょう。
また、各動画の制作意図や工夫したポイントなどを具体的に記載することで、あなたの思考力もアピールできます。案件で制作した動画だけでなく、自身のYouTubeチャンネルやInstagramのリール動画などもポートフォリオになるので、定期的に作品をアップしていくことが大切です。
積極的な営業活動と人脈構築を行う
待っているだけでは仕事は舞い込んでこないため、積極的な営業活動と人脈構築が欠かせません。クラウドソーシングでの案件応募はもちろん、企業や個人のアカウントに直接連絡するなど、営業活動を続けましょう。また、SNSでの発信や交流会への参加などを通じて、積極的に自分をアピールし、人脈を広げることで、仕事のチャンスが舞い込みやすくなります。
「どうやって人脈を広げれば良いかわからない」という方は、SHElikesのコミュニティを活用するのがおすすめです。コースに関係したイベントやワークショップが多数開かれており、参加すれば横のつながりを作れます。フリーランスは孤独になりやすいため、人脈を広げて一緒に頑張れる仲間を見つけることで、モチベーションの維持にもつながるでしょう。

フリーランス動画編集者になるメリット・デメリット
ここでは、フリーランスの動画編集者になるメリット・デメリットについて解説します。理想と現実のギャップをなくすためにも、ぜひ参考にしてください。
メリット
フリーランスの動画編集者になる大きなメリットは、以下の通りです。
- 時間や場所に縛られずに働ける
- プライベートと両立しやすい
- 働く人を自分で選べるため、人間関係のストレスを感じにくい
- 収入を大きく増やせる可能性がある
動画編集の仕事は、パソコンさえあれば自宅やカフェ、旅行先など、好きな場所でできます。自分のペースで仕事を進められるため、「平日の昼間に自分の時間を確保し、夜に集中して作業する」といった柔軟な働き方も可能です。また、ストレスフリーで働けたり、青天井で稼げる可能性があったりするのも魅力でしょう。
デメリット
フリーランスの動画編集者のデメリットとしては、以下が挙げられます。
- 収入が不安定になりやすい
- 各種手続きを自分で行う必要がある
- 高い自己管理能力が求められる
- モチベーションの維持が難しい
特に駆け出しのころは実績が少ないため、高単価の案件を獲得しづらく、収入が減る可能性も。また、会社員とは異なり、確定申告や国民健康保険の支払い手続きなどをすべて自分で行う必要があります。加えて、納期を厳守する自己管理能力や、仕事のモチベーションを維持し続ける精神的な強さが求められるのも、フリーランス動画編集者の大変な一面です。
動画編集のフリーランスを目指す人によくある質問
最後に、動画編集のフリーランスを目指す人によくある質問の回答を紹介します。
- フリーランスになるにはどういった手続きが必要ですか?
- おすすめの動画編集スクールはありますか?
- 独学でも動画編集の仕事でフリーランスになれますか?
- 40代・50代でも動画編集の仕事でフリーランスを目指せますか?
疑問や不安がある方は、ぜひ確認してみてください。
フリーランスになるにはどういった手続きが必要ですか?
フリーランスになるには、まず税務署へ開業届を提出しましょう。これにより、個人事業主として正式に登録されます。開業届を出す際は、最大65万円の特別控除が受けられる「青色申告承認申請書」もあわせて提出することで、節税効果を高められるでしょう。
また、会社員から独立する場合は近くの市役所や役場にて、厚生年金から国民年金への切り替えと、社会保険から国民健康保険への切り替え手続きが必要です。

おすすめの動画編集スクールはありますか?
さまざまな動画編集スクールがありますが、以下の3つが特におすすめです。
- SHElikes:女性向けキャリアスクールで、動画編集以外にも全45以上の職種スキルが学び放題。案件応募やコミュニティなどの機能が充実している。
- ヒューマンアカデミー:体系的なカリキュラムで学べ、就職・転職サポートが充実している。大手スクールのため全国に校舎があり、オンラインでも受講可能。
- Movie Hacks:業界最安値のYouTubeの動画編集に特化したオンライン講座。買い切り型で、無期限の質問サポートがついている。
以下の記事では、動画編集スクールを21選ご紹介しています。「いろいろ見比べて決めたい!」という方は、こちらもぜひ参考にしてください。

独学でも動画編集の仕事でフリーランスになれますか?
独学でもフリーランスの動画編集者になることは可能です。現在ではWeb記事やYouTube動画など、質の高い無料の学習コンテンツが豊富にあります。また、書籍なら費用を抑えつつ、必要な知識を学べるでしょう。
しかし、独学だと挫折しやすかったり、最新情報のキャッチアップが難しかったりする側面もあります。効率的にスキルを習得するのであれば、スクールの利用がおすすめです。なかには、SHElikesのように案件獲得までサポートしてくれるスクールもあるため、ぜひ検討してみてください。
40代・50代でも動画編集の仕事でフリーランスを目指せますか?
40代・50代の方でもフリーランスの動画編集者として活躍している人は多くいます。動画編集はスキルが重視される仕事であるため、年齢がハンデになることは少ないでしょう。
むしろ、これまでの社会人経験で培ったコミュニケーション力やビジネスマナーといったスキルは、クライアントとの信頼関係を構築するうえで大きな強みになります。そのため年齢が高くても、動画編集のトレンドやAIといった最新技術などに柔軟に対応できる方であれば、問題なく働けるでしょう。

動画編集でフリーランスを目指すならSHElikes(シーライクス)がおすすめ
未経験からフリーランスの動画編集者になるには、スキルの習得はもちろん、付加価値を高めたり人脈を構築したりといった努力が不可欠です。
「何から手をつければ良いかわからない」「案件獲得までまるっとサポートしてほしい」という方には、女性向けキャリアスクールSHElikesの活用をおすすめします。動画編集だけではなく、マーケティングや広告運用など、全45以上の職種スキルを学べます。うまく掛け合わせれば、市場価値の高いフリーランスを目指せるでしょう。
また、同じ目標を持つ仲間とつながれるコミュニティや、案件獲得をサポートする「SHE WORKS」といった機能も充実しているので、動画編集者として一歩踏み出すための後押しになるはずです。気になる方は、SHElikesの無料体験レッスンにお気軽に参加してみてください。


※出典
*1:職業情報提供サイト(job tag)「動画制作 – 職業詳細」より