IT系の仕事とは?未経験でも挑戦できる?主な職種や仕事内容を解説

IT系の仕事とは?未経験でも挑戦できる?主な職種や仕事内容を解説
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ライター shin
航空系の会社に勤務した後、フリーランスとしての活動を開始。現在は主にWebメディアに携わりつつ海外を転々としている。
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

「IT系の仕事にはどんな職種があるの?」
「IT業界は専門知識が必要で未経験からの挑戦は難しそう」

このような疑問を抱く方は少なくないでしょう。結論からいうと、IT系の仕事にはエンジニアをはじめ、さまざまな職種があります。専門的な知識が必要な一方で、未経験からでも挑戦可能な仕事も多いです。

そこで今回は、IT系の仕事ができる職種やIT・Webに関連する業界を解説します。IT系の仕事について知りたい方やIT業界への就職・転職を目指している方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

IT系の仕事とは?

IT系の仕事とは?

ITは「Information Technology(情報技術)」の略で、主にコンピューターやインターネット通信などに関する技術のことです。そしてIT企業とは、IT関連の設備・サービスに関わる企業を指します。

「IT関係の仕事」と聞くとエンジニアやプログラマーなど技術職のイメージを抱く方も多いでしょう。実は仕事内容は職種によりさまざまであり、主に上流工程、下流工程、運用と保守、営業の4つに分けられます。それぞれの仕事内容は、以下の通りです。

関わる分野業務内容
上流工程・システムの要件定義や設計
・クライアントへのヒアリング
・システムの構成と構造の設計
・プロジェクト管理
下流工程・上流工程で決められたプランに基づいたシステムの開発
運用と保守・システムが正常に機能するための点検や調整、サポート
・クライアントとの定期的な連絡とアフターケア
営業・取引先に対するシステムについての説明や質疑応答への対応
・顧客が抱えている課題を解決するサービスの提案

上記のように、IT系の仕事は職種や携わる工程により業務内容が異なります。そのためIT企業に勤めたい」「IT系の仕事がしたい」と考えたとき、どんな職種がありそれぞれどのような仕事をするのかを知っておくことが重要です。

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IT系の主な職種18選

IT系の仕事は、7つの系統に分類されます。系統が同じでも役割ごとに仕事内容が異なり、職種名も変わるのが一般的です。たとえば、エンジニアとひと言でいっても開発対象が何かで職種名が異なります。そのため、具体的な職種の役割を理解しておくことが重要です。

ここでは、IT系の主な職種18選を見ていきましょう。IT系の仕事に就きたい方は参考にしてみてください。

開発系の職種と仕事内容

開発系の職種には、プログラマーやエンジニアなどが当てはまります。主な仕事内容は設計図をもとにプログラミングをし、クライアントのニーズを満たすシステムやWebサイトの開発をすることです。開発系の職種は、基本的にプログラミング言語の知識が求められます。

顧客が抱える課題やシステム開発の目的を正しく理解したうえでプログラミングする必要があるため、論理的思考力も必要といえるでしょう。ここでは、主な開発系の職種を4つ紹介します。

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1. システムエンジニア

システムエンジニア(SE)とは、システムの設計・構築をする職種のことです。システム開発で必要なプログラミングスキルはもちろん、課題解決に導くために論理的思考力も求められます。案件によってはリーダーとしての役割を担う場合もあるため、マネジメントスキルも身につけておくと役立つでしょう。

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2. プログラマー

プログラマーとは、設計図や仕様書をもとにプログラミングを行う職種のことです。基本的に、システムエンジニアが設計したシステムはプログラマーが実装します。そのため、プログラミング言語の習得が必須です。開発対象によって使用する言語が異なるため、プログラマーとして何を開発したいかを考えておく必要があります。

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3. インフラエンジニア

インフラエンジニアとは、ITインフラの設計・構築・整備・保守に携わる職種のことです。ITインフラとは、ITシステムの基盤となる設備や構造物を指します。たとえば、PCやサーバーなどの設備からOSなどの非物理的な設備まで、ITになくてはならないシステムを設計・開発する職種です。ITを支えるサーバーやネットワークの知識、プログラミングスキルが求められます。

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4. セキュリティエンジニア

セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティに特化したエンジニアのことです。サイバー攻撃などのリスクを回避するべく、安全性を考慮したシステム設計・運用・改善を行います。サーバーやネットワークに関する知識は必須です。また企業の基盤であるセキュリティに関わるため、法律や経営の知識も求められます。

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クリエイティブ系の職種と仕事内容

WebデザイナーやWebライターといったクリエイティブ系の職種も、ITに関する仕事です。未経験からスキルをつけてキャリアチェンジできる職種も多く、会社員やフリーランスなど多様な働き方が可能なため、最近人気が高まってきています。

具体的には、ホームページのデザインに関わるWebデザイナー、Web記事の作成に関わるWebライターなどです。ここでは、主なクリエイティブ系の職種を3つ紹介します。

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5. Webデザイナー

Webデザイナーとは、Web上のあらゆるデザインを行う職種のことです。たとえばWebサイトやWeb上の画像(バナー)などの企画・デザイン・制作などが主な仕事となります。いうまでもなく、デザインの基礎知識の習得は必須です。またWebデザイン構築に必要なHTMLやCSS、JavaScriptといった言語の知識も求められます。

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6. UI/UXデザイナー

UI/UXデザイナーとは、Webサイトをはじめとする商品・サービスの開発において、ユーザーにとって使いやすいシステムやビジュアルをデザインする職種です。Webデザイナーに必須のスキルに加えて、ユーザビリティの視点、マーケティングの知識、分析力などが求められます。

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7. Webライター

Webライターとは、Web上の文章を書く職種のことです。企業のWebサイトや個人のブログ、SNS、メールマガジンなど活躍の場は多岐にわたります。文章をわかりやすく書くライティングスキルは必須です。読者に的確な情報を伝えるためのリサーチ力や、取材をもとに記事を書く場合は取材力もあると仕事の幅が広がります。

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マネジメント系の職種と仕事内容

IT系の企業では、プロジェクト単位で業務が進むことが多いです。そのため、マネジメント系の職種もIT系の仕事の1つといえます。具体的な仕事内容は、プロジェクトの責任者としてクライアントのニーズをもとに目標を定めること、チームの指揮をとってシステム開発の全工程を管理することなどです。

多くの人をまとめつつプロジェクトを進めるため、コミュニケーション力は欠かせません。プロジェクトに応じてプログラミングやデザインなどの実務経験や最低限の周辺知識を身につけておく必要があるでしょう。ここでは、主なマネジメント系の職種を3つ紹介します。

8. プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーとは、プロジェクト全体の進行を管理をする職種のことです。予算や品質、納期、成果物の質など、プロジェクトの全責任を持つリーダーといえます。プロジェクトに関わる人とのやりとりが業務の大半を占めるため、マネジメント力やコミュニケーション力が必須です。プロジェクト全体の意思決定がスムーズに行えるよう、判断力もあるとよいでしょう。

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9. プロジェクトリーダー

プロジェクトリーダーとは、開発などのプロジェクトを管理する現場責任者のことです。プロジェクトマネージャーが、社外とのやりとりを含む全工程に責任を持つのに対し、プロジェクトリーダーは現場で関わる業務の責任を負います。求められるスキルは、全体をまとめるマネジメント力や課題解決力、トラブルに対応できる問題解決力などです。

10. Webディレクター

Webディレクターは、Web制作におけるディレクション業務の責任者です。制作に携わるさまざまな職種の方とコミュニケーションをとりながら、クライアントの要望に沿ったWebサイトを完成させます。Web・ITの基礎知識、マネジメントスキル、Webマーケティングスキルが必要です。

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営業系の職種と仕事内容

他業種と同様、IT企業にも営業系の職種があります。一般的にIT系の営業職の仕事内容は、ITを用いた自社プロダクトの提案や販売などです。場合によっては、納品後のアフターフォローまで担うことも。商材への深い理解が求められるため、ITの基礎知識が必要です。

また、営業職のなかにはより専門性の問われるセールスエンジニアや研究を専門とするR&Dなどの職種もあります。ここでは、営業系の3つの職種について詳しく見ていきましょう。

11. 営業

IT系の営業は、ITを用いた商品・サービスの販売を担当します。商材への理解が必須な点は、他業界の営業職と同様です。基本的に情報システムに関する知識をもとに営業活動をすることが多いため、営業スキルはもちろんIT関連の専門知識も身につける必要があるでしょう。加えて、商材にあった専門的な知識も求められます。

12. セールスエンジニア

セールスエンジニアは、IT関連の商品・サービスを販売する点で営業職と共通しています。技術的な視点から商材を提案するため、営業よりも専門性が問われる職種です。名前の通り、エンジニアと並ぶ程度の専門的な知識が求められます。ときには、顧客の要望を吸い上げ商材の改善につなげる役割も担います。

13. R&D

R&D(Research and Development)とは、IT系の研究職のこと。たとえば、通信速度の高速化などの新たな技術革新を追求するような、IT分野の研究をします。研究を通じて新しい商品・サービスの実現に必要となる新技術を生み出すことが主な役割です。そのため、システム開発のスキルや先端技術に関する知識が欠かせません。

コンサルティング系の職種と仕事内容

IT系の仕事のなかには、コンサルティング系の職種もあります。仕事内容はクライアントの現状や要望をヒアリングし、ITを活用して課題解決できるよう提案することです。技術職ではないものの、ITの専門的な知識は必須です。

ここでは、コンサルティング系の職種であるITコンサルタントについて解説します。

14. ITコンサルタント

ITコンサルタントとは、企業が抱える経営課題をITを活用して解決に導く専門家のことです。IT戦略の策定や必要なツールの導入・指導、システムの最適化など、仕事内容は多岐にわたります。クライアントからのヒアリングが必須のため、コミュニケーションスキルが必要です。また、課題解決へと導くための論理的思考力、クライアントへの提案力も求められます。

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マーケティング系の職種と仕事内容

マーケティングとは、商品・サービスが売れる仕組みを作ることです。IT系の職種でも商材を販売する必要があるため、マーケティングを専門とする職種があります。

Web関連のマーケティング業務を担うWebマーケターのほか、データ分析を専門とするデータアナリストが該当します。ここでは、マーケティング系の2つの職種について見ていきましょう。

15. Webマーケター

Webマーケターとは、Webマーケティングを通じて集客力や販売力を向上させる仕組みを作る職種のことです。たとえば、売り出したい商品が多くの人の目に留まるようWebサイトに工夫を施したり、適切な集客手法を検討したりします。マーケティングの基礎知識やWeb集客の知識、分析力が必須です。

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16. データサイエンティスト

データサイエンティストとは、データのなかから有益な情報を収集・分析してビジネスに役立てる職種のことです。Web・IT分野は膨大なデータを取り巻く業界であり、データを扱う際にも専門性が求められます。数値やデータから傾向を読み解く統計学の知識や、Word・Excelなどのツールが扱えるスキルが必要です。

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運用・サポート系の職種と仕事内容

運用・サポート系の職種では、システムが正しく稼働するよう管理や点検を行います。たとえば、故障やトラブルが発生したときに復旧作業を担当するなど、運用・サポートに徹するのが仕事です。

運用・サポートの内容は企業によってさまざまであり、所属する企業や扱うサービスに合わせた知識が求められます。また、サポート先が内部社員かクライアントかでサポート内容が異なることも。ここでは、運用・サポート系の職種であるヘルプデスクとカスタマーサポートの2つについて見ていきましょう。

17. ヘルプデスク

ヘルプデスクとは、商品やサービスに関する操作・技術的な問い合わせに対して、解決まで導く職種です。カスタマーサポートと対比して「テクニカルサポート」といわれることも。たとえば、「システムが正常に動かない」などの技術的なトラブルに対応します。サポート対象となるシステムの基礎知識に加えて、問い合わせに対する柔軟な対応力やコミュニケーションスキルなどが必要です。

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18. カスタマーサポート

カスタマーサポートとは、顧客からの問い合わせを受ける職種です。ヘルプデスクが技術的なサポートに対して、カスタマーサポートは顧客の課題解決全般を対応します。顧客の問い合わせ対応に加えて、他部署との連携が求められることも。そのため、マルチタスクがこなせる能力やビジネスマナーは必須です。

IT関連の仕事ができる業界は主に5つ

IT系の仕事ができる業界はさまざまあります。業界・職種が幅広い分活躍できる場も多くあるため、適正のある職種に就くことが重要です。ここでは、IT企業が属する主要な5つの業界を見ていきましょう。IT業界の特徴を掴む際の参考にしてみてください。

ソフトウェア業界

ソフトウェアとは、コンピューター上であらゆる処理を行うプログラムのことです。ソフトウェア業界では、ゲームやスマホアプリ、法人向けのシステム、家電製品など、幅広い分野を対象にソフトウェアを開発しています。

主な企業は下記の通りです。

ソフトウェア業界なしにはIT業界は機能しないといわれるほど、重要な役割を担っています。IT業界の拡大とともに需要の拡大が見込まれるため、将来性のある業界といえるでしょう。

ハードウェア業界

ハードウェアとは、機械や端末などの実物を指します。スマートフォンやパソコンなどの企画や設計、開発がハードウェア業界の主な役割です。

主な企業は下記の通りです。

最近はドローンやVR(仮想現実)のような新しい技術が誕生しています。ハードウェア業界が携わる分野の幅が広がっているため、今後も需要が拡大すると考えられるでしょう。

通信業界

通信業界は、インターネットや電話、無線などの通信インフラを提供しています。通信機器が日常に欠かせない現代において、「通信業界はインフラ業界」ともいわれるほど需要が拡大中です。

主に下記のような企業が挙げられます。

通信業界は今や日常を支える存在となりました。そのため、将来性は十分にあるといえるでしょう。

インターネット・Web業界

インターネット・Web業界は、WebサイトやECサイト、SNSなどインターネットを利用したさまざまなサービスの開発や提供をしています。

主な企業は下記の通りです。

現代の人々は検索や連絡、買い物、動画視聴などあらゆる行動にインターネットを利用します。そのため、インターネット・Web業界では人々の生活の基盤を作る仕事ができるといえるでしょう。

情報処理サービス業界

情報処理サービス業界は、情報システムの開発・運用・保守を担う業界です。情報システムとは、業務の効率化や品質向上など、業務の遂行を支援するITの仕組みを指します。

主な企業は下記の通りです。

情報処理サービス業界は、ITの発展に伴い拡大する業界です。そのため、今後も需要が拡大する傾向にあるといえます。

IT系の仕事における年収の例

IT系の仕事は多岐にわたるため、職種によって年収は異なります。たとえば、厚生労働省の職業情報提供サイト「jobtag」によると、IT系の仕事に該当する主な職種の年収は以下の通りです*1

職種具体的な職種年収
開発系システムエンジニア550.2万円
プログラマー550.2万円
インフラエンジニア660.4万円
クリエイティブ系Webデザイナー480.6万円
マネジメント系プロジェクトマネージャー660.4万円
Webディレクター579.8万円
営業系営業654.6万円
コンサルティング系ITコンサルタント660.4万円
マーケティング系Webマーケター630.3万円
データサイエンティスト557.5万円
運用・サポート系ヘルプデスク534.6万円

上記より、IT業界に属する職種の多くは平均年収が480〜660万円であるとわかります。日本の平均年収が約458万円*2であることから、IT系の仕事の多くは平均年収よりも高いといえるでしょう。IT系の仕事は業界・職種が多岐にわたり、所属する企業によっても年収は変化します。就職・転職を目指す際には、各業界・職種・企業の年収を確認しておくと安心です。

未経験でも挑戦できる!IT系の仕事に就くために必要なスキル

IT系の仕事は専門的な技術が求められるイメージが強いですが、未経験でも挑戦できます。IT系の仕事への就職・転職を目指すなら、必要なスキルを事前に身につけておくことが重要です。ここでは、IT系の仕事に就くために必要な下記の3つのスキルを見ていきましょう。

  • ITに関する専門的な技術や知識
  • 論理的思考力
  • コミュニケーションスキル

ITに関する専門的な技術や知識

IT系の仕事をするなら、IT関連の基礎知識は欠かせません。プログラミング言語やシステム開発などの基礎知識を身につける必要があります。知識のインプットに加えて、専門的な技術の習得まで行えると、実務で活かしやすいです。

ITの知識を効率的に身につけたい場合は、、実際にプログラムを組むなど実践的な学習を取り入れてみてください。ITは進化を続けているので、常に業界の動向をチェックするなど学習意欲を持っておくことも大切です。

論理的思考力

IT系の仕事は、課題解決を目的としていることがほとんどです。システム開発に携わる技術職も商品・サービスを販売する営業職も、クライアントの課題解決を目指して業務に携わります。そのため、論理的思考力を身につけておくと、どの職種に就く際にも役立つでしょう。

論理的思考力が身につくと、課題の原因を追求したり、筋道立てて解決策を導けたりと業務がスムーズに進められるのでおすすめです。IT系の仕事に就くなら、必須のスキルとして論理的思考力を身につけておきましょう。

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コミュニケーションスキル

IT系の仕事は、他部署との連携や顧客との関わりで成り立っています。そのため、どの職種に就く場合もコミュニケーションスキルは必須です。たとえば、システム開発をする場合は、クライアントにヒアリングをしたり営業担当から顧客の課題を聞いたりして設計図を作成します。

たとえ1人での作業がメインになる技術職であっても、メンバーと関わりながら業務に携わるものです。IT系の仕事をするなら、専門的な知識や技術に加えてコミュニケーションスキルも身につけておくべきでしょう。

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【未経験者向け】IT業界への就職・転職で役立つ資格

ここでは、未経験者がIT系の仕事に就く際に役に立つ資格を4つ紹介します。資格は知識やスキルの証明となるため、就職・転職活動でスキルをアピールする際に活かせるでしょう。IT業界で働きたい方は参考にしてみてください。

資格名特徴
ITパスポートITに関する基礎知識の保有を証明する
資格。IT系の仕事に限らず、
ITを利用するすべての社会人を
対象としている。
情報セキュリティマネジメント試験安全にITを活用するために必要な
情報セキュリティの知識の保有を
証明する資格。ITパスポートから
ステップアップしたい方を対象としている。
基本情報技術者試験エンジニアなどの技術職に求められる
基礎的な知識を問う資格。
ITエンジニアとしてキャリアを
スタートしたい方を対象としている。
CCNA(Cisco Certified Network Associate)ITの基盤となるネットワークに関する
基礎知識の保有を証明する資格。
ネットワークエンジニアや
セキュリティエンジニアを目指す方を
主に対象としている。

ITパスポート

ITパスポートはIPA(情報処理推進機構)が実施している国家資格で、ITに関する基礎知識の保有が証明可能です。試験では、セキュリティやネットワークなどITの知識はもちろん、AIのような新技術や経営戦略、マーケティングなど、幅広い分野の知識が問われます。

ITパスポートがあれば、ビジネスシーンに活かせるITの知識やスキルを身につけていると企業にアピールできるでしょう。

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情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティマネジメント試験は、ITの発展に伴い危惧されるリスクを対策・回避する際に必要な知識を問う試験です。試験ではITに関する技術的な知識に加えて、情報マネジメントの知識など、多角的な視点が問われます。

情報漏洩や不正アクセスなどのリスクは、情報リテラシーがあるかどうかで未然に防げる場合も。基本的な情報リテラシーを身につけたい方におすすめの資格です。

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基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITを活用したシステムや製品、ソフトウェアなどの制作に必要な知識と技能を習得した人を対象にした試験です。システムエンジニアやプログラマーなどの技術職のキャリアを積んでいくうえで最初に取得しておきたい「IT技術職への登竜門」として位置付けられています。

合格には、IT全般の基礎知識や要件定義、システムの設計・開発・運用などの知識が必要です。IT系の技術職を目指す方向けの試験といえます。

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CCNA(Cisco Certified Network Associate)

CCNAは、コンピュータネットワーク機器開発の大手「シスコシステムズ」が実施する資格試験です。ネットワークやセキュリティなどの知識が問われるため、ネットワークやセキュリティ関連のエンジニアに必要な知識やスキルの保有が客観的に証明できるでしょう。

エンジニアとしての活躍を目指すなら、CCNAの取得をおすすめします。

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IT系の仕事はプログラマーやエンジニアをはじめ、営業や研究、サポートなど多岐にわたります。活躍できる業界が幅広く、将来性のある職種が多いです。職種により業務内容は異なりますが、ITの知識や専門的な技術の習得は欠かせません。しかし、スキルを習得すれば未経験からでもIT系の仕事への挑戦は可能です。

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※出典
*1:厚生労働省「職業情報提供サイトjobtag」IT関連の仕事(業界別)-知らない職業を探してみよう-より
*2:国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」概要より

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。