

「結婚・出産・育児で退職したことをきっかけに、新しい職業に挑戦したい」
「セカンドキャリアを成功させるためには、何から始めればよい?」
上記のように考えていたり、疑問を抱いていたりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、セカンドキャリアの意味や始め方などをご紹介します。スキルや強みを活かして転職や再就職をご検討されている方や、これから人生でやりたいことに挑戦することを検討されている方は、ぜひご一読ください。
セカンドキャリアとは
これまでのセカンドキャリアは、アスリートの引退後や定年退職後などに、新たな職業を始めることを意味していました。しかし、私たち人間の寿命は延び、107歳まで生きるのが一般的になりました。そのような中、現代ではキャリアアップすることや、将来的なキャリアを考えて新たな職業や働き方を選択することなども、セカンドキャリアというようになったのです。
そして、本記事でご紹介するのは、現代におけるセカンドキャリアです。第2の人生に生きがいを見つけたい方や、スキルアップのために新たな職業や働き方に挑戦することを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
セカンドキャリアの目的
セカンドキャリアの目的は、人によって異なります。たとえば、出産後、家事・育児の時間を優先にした働き方をすることを目的にセカンドキャリアを選択する方もいます。また、定年退職した方の場合は、第2の人生に生きがいを見つけたり、やりたかったことに挑戦するためにセカンドキャリアを選択する方も多くいます。
セカンドキャリアのメリット
セカンドキャリアを構築すれば、ご自身のスキルアップにつながるメリットがあります。具体的には、転職して新しいスキルを身につけることにより、自分自身の可能性が広がります。
また、培ってきたスキルを活かして事業を始めれば、会社の枠に囚われずに高収入を得られる可能性も高まるのです。さまざまなスキルを身につければ、在宅で自由な働き方もできるでしょう。
結婚・出産・育児をきっかけに会社を退職した方は、セカンドキャリアに挑戦してみてはいかがでしょうか。
セカンドキャリアのデメリット
セカンドキャリアを構築すれば、本来自分がやりたいことを仕事にできたり、第2の人生に生きがいを見つけられたりします。しかし、メリットだけではなく以下のようなデメリットも存在します。セカンドキャリアに挑戦する前に、デメリットを把握して対処法を練っておきましょう。
- 収入が不安定になる可能性がある
- 再就職が決まらない可能性がある
- 年金の受給額が減少する可能性がある
特に注意したいのは、再就職が決まらない可能性があることです。2007年10月からは、雇用対策法が改正されたため、企業において年齢制限を設けた募集や採用は禁止されています。
しかし、年齢を重ねると再就職が難しくなるのが現実です。そのため、多くの選択肢を選べるだけのスキルを早くから身につけるのをおすすめします。
セカンドキャリアの始め方
「セカンドキャリアに挑戦したいけれど、何から始めてよいのかわからない」と、お悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここからは、セカンドキャリアの始め方をご紹介します。
準備
セカンドキャリアを構築するためには準備が必要です。30代・40代などの早い時期から、準備を始めるとよいでしょう。セカンドキャリアに必要な準備は、主に次の3つです。
- ゴールを明確にする
- 目標を決定する
- 収入につながるか見極める
上記はいずれも、自分自身の中での準備になります。たとえば、闇雲にセカンドキャリアを構築しても、ゴールが定まっていなければ道に迷ってしまうでしょう。また、収入が見込めなければ挫折してしまう可能性も否めません。
まずは、セカンドキャリアに対する明確なゴールを決めておきましょう。いつまでにどのようなことを達成するのかを決定しておくのが重要です。
選び方
近年では、さまざまな職業が展開されています。その中で、自分自身に合った新しい職業や働き方を選ぶのは極めて難しいといえます。しかし、選び方を把握しておけばセカンドキャリアの構築は成功するはずです。
たとえば、スキルを活かせる職業に就けば、高収入が見込めるかもしれません。また、家事や育児と仕事を両立したい方は、理想の働き方ができる職業を選ぶとよいでしょう。セカンドキャリアの準備段階で明確にしたゴールに沿って、選ぶのがおすすめです。
転職活動のやり方
セカンドキャリアを構築するために転職する場合、転職エージェントに登録しましょう。複数の転職エージェントに登録すれば、ご自身に合った職業や働き方が見つかる可能性も高まります。
また、大半の転職エージェントは相談だけでも利用可能です。転職のプロに相談し、希望に合った職業を紹介してもらうのもよいでしょう。セカンドキャリアにおける転職活動をスムーズに進めるためにも、ゴールの明確化は欠かせません。
セカンドキャリアの成功事例
ここからは、セカンドキャリアに成功した方の事例をご紹介します。これからセカンドキャリアに挑戦する方は、ぜひ参考にしてください。
事例1.「社会人経験2ヶ月の主婦。未経験から月収50万円のフリーライターに」

飲食店で接客業をしていた彩華さん。2020年のコロナ禍をきっかけに、勤めていた飲食店が休業状態になってしまいました。そのため、会社という組織で働くことに不安を感じるようになります。また、同時に妊娠が発覚し、つわりにも悩みます。その中で、スキルがあれば就職の幅が広がると思い、ライティング講座を受講しました。
そして、ライティング以外のスキルも身に付け、編集・企画の立案・記事の構成・添削などの仕事も受注できるようになります。現在は、ライターだけではなくカメラマンとしても活躍し、月収50万円のフリーライターとして充実した毎日を送っています。
事例2.「やりたい事がなかった地方勤務・子育て中の私が、ペットと飼い主のためのサービスで起業した道のり」

自動車部品メーカーに勤めていたケーナさん。職場に不満はなかったものの、本当に自分がやりたいことは何なのかという不安を抱いていました。そんなある日、テレビで動物破棄問題のニュースが取り上げられます。
ニュースを見たケーナさんは「ペットの飼育放棄問題を解決したい」と考え、飼い主とペットをサポートするサービスを思いつきます。その後、ブランディングを学び、会社員からペットの終生飼育サポート事業を運営する起業家として新しい働き方への挑戦を成功させました。
事例3.「「こどもにおかえりを言いたい」医療専門職から一転、在宅フリーデザイナー&医療ライターに転身した方法とは」

柔道整復師として活躍していたsakiさん。保育園の空きがなく家で子育てをすることになり、柔道整復師を退職しました。そのため、突然キャリア迷子になってしまったのです。今後の働き方に悩んだsakiさんは、さまざまなスキルが身に付けられる講座を受講しライティングとWebデザインを学びます。
その後、受講した講座の課題を実績にして8社と仕事の契約を結び、在宅フリーデザイナー&医師ライターとして理想の働き方を手に入れました。sakiさんは現在も、2人のお子様との時間を大切にしながら、在宅フリーデザイナー&医療ライターとして活躍しています。
セカンドキャリアに成功するためのポイント
成功事例から把握できるのは、すべての方が明確な目標をもっていたことです。具体的には、お子様との時間を大切にしたい、仕事にやりがいを感じたいという目標からセカンドキャリアを構築しています。
また、お子様の進学をきっかけに前職のスキルをアピールして転職に成功したケースも少なくありません。ポイントは、目指したい道を明確にすることです。ご自身がどうしたいのか、どうなりたいのかを考えるとよいでしょう。
セカンドキャリアの失敗事例
セカンドキャリアに挑戦する方の中には、残念ながら失敗してしまう人もいらっしゃいます。ここからは、2つの失敗事例をご紹介します。失敗事例から対処法を学び、セカンドキャリアを成功させましょう。
事例1
子育てが一段落し、再就職を検討したDさん。近所にあるコンビニエンスストアの従業員として働き始めました。そして、再就職から2か月後、時給のよい深夜に勤務時間を変更します。Dさんに目標はなく、淡々と仕事をこなす日々でした。
そんなある日、中学生のお子様が熱を出してしまいます。しかし、深夜のコンビニエンスストアの従業員はDさん1人です。そのため、お子様に付き添ってあげることはできません。そのとき、Dさんは「何のために仕事をしているのか」疑問になりました。そして、仕事にやりがいを感じられなくなったDさんは退職してしまいました。
事例2
専業主婦として家事や育児に励んでいたEさん。結婚前は、大手企業で重役をしており、再就職に不安はなかったため何も準備していませんでした。そして、お子様が学校へ進学したと同時にセカンドキャリアに挑戦します。
しかし、再就職のための準備をしていなかったEさんは、どの会社でも不採用になってしまいます。Eさんは自信をなくし、再就職への道を諦めてしまいました。
セカンドキャリアに失敗しないためのポイント
失敗しないためには、強い志をもつことです。また、可能であれば、ブランクを設けずに転職活動をするのが好ましいでしょう。そして、セカンドキャリアの目標やゴールを明確化することです。
新しい職業や働き方に挑戦する前に、何を目指すのかどうなりたいのかをしっかり考えましょう。必要であれば、資格を取得し貴重な人材であると企業にアピールするのもおすすめです。
また、現在の職場を退職してから転職活動をすると、収入減少のリスクが高くなります。リスクを最小限にするために、今の職場を辞める前に転職活動を始めるのが好ましいです。
セカンドキャリアに必要なスキル
ファーストキャリアでは、人柄や個性が重視されます。しかし、セカンドキャリアの場合、即戦力を求められるケースが大半です。そのため、スキルや前職での経験・実績などが重要になります。ここからは、セカンドキャリアに必要なスキルをご紹介します。
幅広い知識
セカンドキャリアに必要なのは、幅広い知識です。セカンドキャリアにおける企業側の採用ポイントは、どれほどの知識をもっているかです。また、即戦力も期待されます。
ご自身のもつ知識が企業にどれほどの影響をもたらすかが重要視されるのです。知識はどれほどあっても無駄になりません。さまざまな分野に詳しくなっておくと、再就職や転職に成功しやすくなるでしょう。
豊富な経験
セカンドキャリアには、豊富な経験も期待されます。新卒の場合、1から仕事を覚えてもらう必要がありますが、再就職であれば前職でどれほど経験を積んできたかが重要視されます。
そのため、転職を繰り返している方でもセカンドキャリアのチャンスがあるのです。ご自身がこれまで積み上げてきた経験が、企業側に重要視されるのを覚えておきましょう。
高い専門性
高い専門性が求められるのも、セカンドキャリアの特徴です。特に、現在の職種から会社だけを変更する場合、高い専門性が問われます。
高い専門性を身につけるためには、ある程度同じ会社で経験を積む必要があります。また、特定の分野の資格を取得するのもよいかもしれません。必要なスキルを身につけ、新しい働き方を目指しましょう。
セカンドキャリアに役立つ資格
セカンドキャリアに挑む場合、スキルを証明する資格を取得した方が有利です。たとえば、前職と同じ職業に転職する際は、資格保有者の方が企業から好印象をもたれます。ここからは、セカンドキャリアに役立つ資格をご紹介します。
資格の種類
セカンドキャリアに役立つ主な資格は、次のとおりです。
- 簿記
- 建築士
- 調理師
- TOEIC
- 介護福祉士
- 管理栄養士
- 社会保険労務士
- 中小企業診断士
- 宅地建物取引士
- ファイナル・プランニング技能士
また、民間資格のWebクリエイター能力認定試験や、マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)などを取得すればセカンドキャリアに有利に働きます。資格には、さまざまな種類があります。ご自身の目指す職業に合ったものを取得するのがおすすめです。
具体的には、介護職に就きたい場合は介護福祉士の資格を取得するのが好ましいでしょう。そして、宅地建物取引士の資格を取得すれば、不動産業界はもちろん、金融業界や建築業界への再就職や転職にも有利です。
資格を取るメリット
スキルを証明する資格を取得することにより、セカンドキャリアに成功しやすくなるメリットがあります。新卒と異なりスキルや経験が求められるためです。セカンドキャリアを検討している方は、役立つ資格を取得するとよいでしょう。
また、収入アップが見込めるのも資格を取得する利点です。企業によっては、資格手当がつくケースもあります。スキルを証明する資格を取得すれば、第2の人生における新しい職業や働き方の選択肢が広がります。
セカンドキャリアに必要な情報
セカンドキャリアに挑戦する前に、必要な情報を集めておくのがおすすめです。情報を集めておけば、転職や再就職がスムーズに進むでしょう。ここからは、新しい職業や働き方を始める際に必要な情報の入手方法と活用方法を解説します。
情報の入手方法
セカンドキャリアの情報は、以下で入手できます。
- 転職支援エージェント
- セカンドキャリア支援団体
- セカンドキャリア支援セミナー
また、希望する再就職先や転職先に勤める知人から情報を入手するのもよいかもしれません。近年では、セカンドキャリアに関するセミナーやオンラインサロンなどが多く展開されています。積極的に参加し情報を入手するとよいでしょう。
情報の活用方法
セミナーやオンラインサロンで得た情報は、ご自身のために活用しましょう。たとえば、漠然とセカンドキャリアの構築を検討していたのであれば、自分自身のスキルを棚卸しするところから始めるのがおすすめです。
また、転職エージェントから得た情報であれば、再就職や転職の際にどのようなスキルが必要か把握できるはずです。有利な資格があれば、今から勉強し取得しておきましょう。
異業種・異職種への転職と再就職
新しい働き方を検討している場合、経験のない業種や職種へ転職したい方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここからは、現職から異業種・異職種へ転職・再就職するメリットとデメリットをご紹介します。
現職から異業種・異職種への転職のメリットとデメリット
現職から異業種・異職種へ転職するメリットは、以下の3つです。
- 新たなスキルや経験が身につく
- 希望どおりの仕事に挑戦できる
- 希少価値の高い人材になれる
現職と異なる業種に転職すれば、今まで得られなかった知識やスキルが身につきます。たとえば、事務職であればパソコンや簿記の知識が身につきます。また、営業職に再就職すれば、顧客とのコミュニケーション能力を得られるでしょう。
一方、異業種・異職種に転職する際は、以下のようなデメリットもあります。
- 収入が減少する可能性がある
- 社風に馴染めない可能性がある
厚生労働省の「令和2年雇用動向調査の概状」によれば、現職と異なる業種に転職し収入が減少した人の割合は35.9%にも及びます。未経験領域への転職は、新たなるスタートになるため年収が減少する可能性があるのです。
しかし、転職先に役立つ資格を取得すれば、収入アップが期待できます。デメリットを回避するためにも、セカンドキャリアへの準備は早くから始めましょう。
異業種や異職種への転職における準備とアドバイス
異業種や異職種へ転職を検討している方は、未経験の領域で何を達成したいのか明確にしましょう。セカンドキャリアへの挑戦において、ゴールの明確化は欠かせません。闇雲に転職しても、なかなか希望どおりの結果は得られないものです。
また、転職先でどのようなスキルが求められているのかも把握しておきましょう。例として、エンジニアへの転職であればプログラミング言語の勉強が必要です。休日にプログラミング言語の勉強を進めておけば、面接時にやる気を企業側にアピールできます。
万が一、転職先で必要なスキルをもっていなければ、今から身につけましょう。スクールに通ったり通信講座を受講したりして、ご自身の目指すセカンドキャリアに合ったスキルを習得してください。
セカンドキャリアに関するよくある質問
ここからは、セカンドキャリアに関するよくある質問に回答します。ご自身の悩みが解決していない方は、参考にしてください。
セカンドキャリアを始めるのに、年齢は関係ありますか?
関係ありません。どのタイミングからでもセカンドキャリアを始められます。子育てが一段落した方や新たなスキルを身につけたい方は、今から挑戦してください。
セカンドキャリアを始める際に、注意する点はありますか?
セカンドキャリアを始める際は、いくつか注意点があります。
- ご家族の理解を得ておく
- 資金を蓄えておく
- セミナーやオンラインサロンに参加し情報を得る
- ゴールを明確にする
特に、セカンドキャリアにおけるゴールや目的の明確化は重要です。また、家族がいる場合は理解を得ておきましょう。業種によっては、勤務時間が前職と大幅に異なるケースも少なくありません。セカンドキャリアに挑戦する前に、家族と将来について話し合うとよいでしょう。
セカンドキャリアに向けての教育プログラムはありますか?
あります。スクール・研修・講座など、さまざまな団体がセカンドキャリアに向けての教育プログラムを展開しています。ご自身に合うスタイルの団体を選び、セカンドキャリアの準備をしましょう。
セカンドキャリアの成功には何が重要ですか?
セカンドキャリアを成功させるためには、いくつかの重要事項があります。
- 自己分析する
- 資格を取得する
- 目標を明確にする
- ゴールを明確にする
上記はどれもセカンドキャリアの成功に欠かせません。まずは、セカンドキャリアのゴールや目的を明確にするところから始めましょう。そして、ご自身の強みを企業にアピールするためにも、セカンドキャリアに役立つ資格を取得することを推奨します。
セカンドキャリアとリタイア後の仕事の違いは何ですか?
セカンドキャリアは、定年退職後や転職時に新しい職業や働き方を始めることです。一方、リタイアは仕事をせずに資産などで生活することをいいます。つまり、仕事をするかしないかの違いです。
セカンドキャリアを成功させて自分らしく働こう
セカンドキャリアについてご紹介しました。セカンドキャリアとは、定年退職後や転職時に新しい職業や働き方を始めることです。
近年では、セカンドキャリアに挑戦し自分らしい生き方をする方も少なくありません。結婚・出産・育児に余裕ができれば、次の人生における新しい職業や働き方を始めてみてはいかがでしょうか。
また、セカンドキャリアを成功させるためには、スキル向上や資格の取得が重要です。今から挑戦する方は、役立つ資格を取得しておきましょう。
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