好きな場所で働き暮らす多拠点生活は、リモートワーク時代に注目されている自由なライフスタイルです。各地の暮らしや人との出会いを体験しながら状況に応じて住まいを変えられるといった魅力的な面がある一方で、仕事や税金の処理など心配な点も。
そこで本記事では、多拠点生活の基本定義からメリット・デメリット、おすすめの住居サブスクサービスや費用シミュレーションまでを徹底解説します。さらに、自由な働き方を実現する仕事・キャリアの作り方も紹介するので、多拠点生活を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
多拠点生活とは？二拠点生活など他のスタイルとの違い
近年、一つの住まいに留まらない暮らし方を選択する人が増えつつあります。そこでまずは、多拠点生活の定義や他の生活スタイルとの違いを解説します。多拠点生活の基本を理解し、イメージを具体化させましょう。
多拠点生活の定義
多拠点生活とは、3箇所以上の場所に住まいを設け、各地を行き来する生活スタイルのことです。「二拠点生活」が都市と地方など2つの拠点を行き来する生活を指すのに対し、「多拠点生活」はより多くの拠点を持つぶん、場所の多様性と自由度が高まります。
【多拠点生活の例】
- 季節移動型：夏は避暑地、冬は温暖な地域、春・秋は都市近郊など、気候に合わせて居場所を移動する
- 目的別滞在型：平日は都市部の集中できる拠点、週末は地方のコミュニティ拠点、休暇は海外や趣味の場所など、目的や用途に応じて複数の場所を使い分ける
柔軟な暮らし方が叶う「多拠点生活」が注目される背景として、テレワークの普及やワークライフバランスにおける価値観の変化が挙げられるでしょう。
デジタルノマドと多拠点生活の違い
デジタルノマドと多拠点生活の違いは、特定の拠点を持つかどうかです。デジタルノマドとは、さまざまな場所を旅人のように移動しながら、インターネットを活用して働く生活スタイルをいいます。
複数の住まいを持ち、目的に応じて滞在先を決める多拠点生活と異なり、デジタルノマドは気の向くまま移動しながら旅先でリモートワークを行います。デジタルノマドは、多拠点生活よりもさらに自由で場所に縛られない生活スタイルといえるでしょう。
以下の記事では、移住や多拠点生活を目指す方に向け、場所に縛られない働き方を実現するためのヒントを紹介しています。あわせてご覧ください。
多拠点生活の実態｜メリットとデメリット
多拠点生活は自由で魅力的な一方で、コストや管理の負担から「後悔した」という声も聞かれます。理想と現実のギャップを埋めるためには、両面を冷静に把握することが重要です。ここでは、多拠点生活のメリットとデメリットを解説するので、多角的に検討してみましょう。
多拠点生活のメリット
各地の拠点を行き来して暮らす多拠点生活には、以下のようなメリットがあります。
- 環境に応じたメリハリのある生活が可能
- 圧倒的な経験の多様性
- 人間関係と交流の広がり
多拠点生活では、都市部や自然豊かな拠点といった、仕事とプライベートの場を明確に切り分けた暮らし方が可能です。地域ごとの独自の魅力を満喫できるのも嬉しいポイント。また、各地での出会いや新たな経験を通して、人生における視野や価値観が広がる可能性もあります。
多拠点生活のデメリット
多拠点生活では柔軟性の高い暮らし方が実現する一方で、以下のデメリットもあります。
- 住まいの維持費・手間がかかる
- 移動によるコストが発生する
- 職種によっては仕事に影響する
複数の住まいを持つ生活では、拠点ごとに家賃・水道光熱費・インターネット通信費などの固定費が発生します。また、移動にかかる費用や時間も大きなコストです。
多拠点生活を検討するにあたって、生活における収支の管理方法や、どこにいても対応できる働き方を考える必要があります。
多拠点生活の鍵！住居・コスト・手続きの最適化戦略
多拠点生活では、各拠点の維持や移動に大きなコストがかかります。収支のバランスを保てなければ、頓挫する可能性が高くなるでしょう。また、住民票を置く地域や郵送物の配送先なども、事前に決めておかなくてはいけません。ここでは、多拠点生活をスムーズに送るためのコツを解説します。
具体的な計画を立てておくことで、新生活におけるトラブルを避けられるでしょう。
初期費用ゼロは可能？多拠点特有の「サブスクサービス」比較
多拠点生活のコストを抑えるには、住まいのサブスクサービスを活用するのがおすすめです。サブスクサービスは固定費が定額料金で一本化されているため、支出を管理しやすくなるでしょう。
また、賃貸物件の契約時に発生する敷金や礼金、家具・家電の購入といった初期費用も必要ありません。なかには住民票を置ける施設や、郵送物の転送・保管ができるサブスクサービスもあります。
多拠点生活におすすめのサブスクサービスを、以下の表にまとめました。
| 費用 | 住民票・郵送物 | 対応エリア | 特徴 | |
| ADDress | 月額チケット制* ・1枚=1泊2枚プラン：9,800円 ・5枚プラン：19,800円 ・10枚プラン：39,600円 ・15枚プラン：54,400円 ・30枚プラン：99,800円 *初期費用なし・月毎にプラン変更可能 | 専用ベッド*のみ可能 *オプション料金あり | 国内・海外 | 温泉付き物件や田舎の古民家、ペット同伴OKなど、多種多様な物件あり。 |
| HafH | 月額積立コイン+月額利用料200円・宿泊時はコイン不足分料金のみ支払い | 不可 | 国内・海外 | 毎月積み立てたコイン（1コイン=32円）を使ってホテルや航空券を予約する旅行サービス。100コイン（3,200円）～積立可能。 |
| Unito | 物件ごとに設定 | 可能物件あり | 国内 | 都心を中心に多様な物件を保有。未使用時に部屋を貸し出すと家賃が下がるサービスも。 |
| バックパッカーズホーム | 月55,000円〜 | 要問合せ | 国内 | 利用者の交流が多いゲストハウスが中心。1か月単位の契約で住み放題。家具・家電・寝具付きのため、カバン一つで引越し可能。 |
サブスクサービスが保有するほとんどの物件でインターネット環境が整っているため、リモートワークも問題なく行えるでしょう。
費用シミュレーション：家賃を抑えつつ移動コストを管理する方法
多拠点生活を経済的に成立させる鍵は、固定費（住居費）を可能な限り削減し、予算を変動費（交通費）に回すというコストバランス戦略にあります。
従来の賃貸生活でかかる家賃や光熱費など月々10万円以上の固定費は、住居サブスクサービスの利用によって半分程度に抑えられることも。削減できたぶんを新幹線や航空券といった交通費に充てれば、移動の頻度を増やすことができます。
このバランスを保つには、移動費の固定化（回数券や割引の活用）と、滞在日数に応じた物件の柔軟な使い分けが重要です。長期間滞在する場所はマンスリー、短期滞在はサブスクや間借りを利用するなど、無駄な固定費が発生しないよう最適化しましょう。住居費を徹底して抑え込むことが、多拠点生活を継続させるための基本です。
サブスク利用のパターン別月額費用シミュレーション
ここでは、住居サブスクサービスを利用した場合の、月額費用感のシミュレーションをパターン別に紹介します。
| 拠点の持ち方（パターン） | 住居費（固定費）目安 | 交通費（変動費）目安 | 合計コスト概算 | メリット・主な利用者 | 想定移動頻度 |
| サブスク完全利用型 | 6万〜10万円 | 3万〜6万円 | 9万〜16万円 | 最も初期費用が低く、自由度が高い。場所を転々としたいデジタルノマド向け。 | 中〜高頻度長距離（月1〜3回程度） |
| 都市賃貸＋サブスク併用型 | 12万〜18万円 | 1万〜3万円 | 13万〜21万円 | 都市の基盤を維持しつつ、週末などに地方のサブスク拠点を利用したい人向け。 | 低〜中頻度中短距離（月1〜2回程度） |
| 実家＋サブスク併用型 | 4万〜8万円 | 5万〜10万円 | 9万〜18万円 | 固定費を抑えつつ、多様な滞在先を確保。実家への帰省頻度とサブスク利用頻度が高い人向け。 | 高頻度長距離（月2〜4回程度） |
上記はあくまで概算であり、住居のグレード、移動の頻度・距離、軸とする場所によって大きく変動します。サブスク利用以外にも、マンスリー契約や地域おこし協力隊制度の活用など方法はありますが、コスト面や制約を踏まえて、現実的な視点で選択することが大切です。
税金・住民票・郵便物：多拠点の煩雑さを解消する方法
多拠点生活を始めるにあたって、住民票や税金の処理、郵便物の管理方法を決めておく必要があります。税金の支払に関する案内や確定申告の通知などは、住民票が置かれている拠点に届くからです。
住民票は生活拠点に置くことが法的に定められているため、滞在時間が長く立ち寄りやすい住まいを選びましょう。具体的には、実家や家族と暮らす拠点、自分のオフィス、頻繁に利用するシェアハウスなどを選択する人が多いといえます。
そのほかの郵便物もあわせて一つの拠点に集約するように転送手続きをしておけば、税金や郵便物を管理しやすくなります。
多拠点生活を実現させる仕事とキャリアの作り方
多拠点生活では、場所に縛られずに働ける仕事がおすすめです。どこにいても対応できる仕事なら、各地を転々とする生活のなかでも安定した収入基盤を築きやすいでしょう。また、今後さらに生活スタイルが変化していっても、キャリアを継続しやすいといえます。ここでは、多拠点生活での仕事とキャリアについて解説します。
場所を選ばない職種と必須のデジタルスキル
場所を問わない働き方を実現するには、デジタルスキルが必須といえます。デジタルスキルを活かしたWeb系の仕事は、リモートワークが認められているケースが多いからです。
たとえばWebデザインや動画編集、Webライティングなどは、パソコンとインターネット環境があればスキルを活かして働けます。フリーランスとして、自分で裁量を決めながら柔軟に働くことも可能です。
デジタルスキルの習得が、新たな生活スタイルへの挑戦とキャリアの可能性を広げる後押しとなるでしょう。
多拠点生活者のための自己管理術とノウハウ
多拠点生活では、自己管理能力が必要不可欠です。生活や仕事、体調などにおける管理が行き届かなければ、継続的に多拠点生活を送ることは難しいでしょう。
具体的には、仕事とプライベートのメリハリをつけ、規則的な生活を送ることが大切です。移動日に仕事の予定が入らないよう調整したり、オフの日を設けて生活周りを整えたりするなど、オンとオフを明確に切り替える生活を心がけましょう。
仕事のスケジュールや公的手続き、健康管理などの徹底した自己管理によって、後悔やトラブルのない多拠点生活を過ごせます。
多拠点生活での自由なキャリアを叶えるSHElikes活用術
新たな生活スタイルに挑戦するうえで、キャリアへの不安を感じる方もいるでしょう。憧れの多拠点生活を実現するには、女性向けキャリアスクールSHElikes（シーライクス）でスキルを身につけるのも手段の一つです。ここでは、多拠点生活を目指すにあたってSHElikesがおすすめである理由や、理想のキャリアを叶えた受講生の事例を紹介します。
収入源につながる専門スキルが幅広く習得可能
SHElikesには、Web系のコースが豊富に開設されています。全50以上の職種スキルが定額で学び放題なので、収入源につながる専門的なスキルを複合的に習得することが可能です。
たとえば、WebデザインとあわせてWebディレクションやプロジェクトマネジメントを学ぶことにより、Webディレクターとしてのキャリアに挑戦しやすくなります。ほかにも、動画編集とWebマーケティングのスキルを掛け合わせれば、訴求力の高い動画を制作できるようになるでしょう。
SHElikesなら、スキルゼロの状態から自分の市場価値を高める“強み”を効率的に身につけられます。
オンラインで交流可能なコミュニティ
SHElikesで開催されるコミュニティやイベントは、オンラインで参加可能です。スキル習得に向けて自分と同じように学ぶ受講生とのつながりから、モチベーションを高められます。
たとえば「朝活」「Webデザイン」など特定のテーマごとに開かれるコミュニティや、オンライン開催のワークショップなど、学びを深める交流の機会が豊富に用意されています。
一人で学び続けられるか不安な方も、SHElikesのコミュニティで出会う仲間に刺激を受けながら、前向きに取り組めるでしょう。
SHElikesでフルリモートの働き方を叶えた事例
SHElikesには、デジタルスキルを習得してフルリモートの働き方を叶えた受講生が数多くいます。ここでは、SHElikesで身につけたスキルを活かしてキャリアチェンジした2名の事例を紹介します。働きながら学習を続けた方法や、キャリアの方向性を見出せたきっかけなど、SHElikesの具体的な活用法として参考にしてください。
フル出社の営業職とスキルアップを両立し、完全在宅のフリーランスデザイナーに！
昔からデザインに興味があった結風さんは、広告代理店の営業職から「作る側」へのキャリアチェンジを決意。残業が多い生活でもすきま時間に学べるSHElikesに入会しました。
入会後はWebデザインやマーケティングを学び、マルチな視点を持てるようになったとのこと。また、月1回のオンラインコーチングを通してフリーランスの働き方を具体的にイメージできたそうです。
現在は自分でスケジュールを組みながら、完全在宅の働き方を実現。SHElikesで出会った多様なキャリアを歩む人たちからは、自分が思いつかないようなヒントを得られたと語っています。
たった8ヶ月で憧れの海外ノマドワーカーへ！「大手企業社員」の肩書きを手放した私が“本当の幸せ”を手に入れるまで
「好きな時に海外へ行きたい」という漠然とした理想があったものの、会社員以外の働き方をイメージできずにいた かんなさん。友人の影響でSHElikesの体験レッスンに参加し、パソコン一つで働けるWebスキルを習得するため入会しました。
入会1ヶ月後に海外ノマド生活をしているロールモデルと出会い、自分が理想としている生活を実現している人の多さを実感。忙しくて心が折れそうになりながらも動画編集とデザインを学び、わずか8ヶ月で海外ノマド生活を叶えました。
多忙な生活のなかでの学習でしたが、前進している自分を肯定して「勉強もアウトプットも辞めないこと」を目標に頑張ったとのことです。
充実した多拠点生活を始めるためのスキルを身につけよう
多拠点生活を送るには、場所に縛られにくい働き方が理想的といえます。リモートワークを選択しやすいWeb系の仕事であれば、どの地域にいても働けるため、安定した収入を得ながら各拠点を行き来しやすいでしょう。
忙しい日々のなかで継続的に学習するなら、SHElikesがおすすめです。コース動画を視聴して学ぶため、通勤電車の乗車中や昼休憩、退勤後や休日の時間を活用してスキル習得を目指せます。
受講生やロールモデルとつながる機会もあり、キャリアやライフスタイルを考えるうえで多くの刺激を受けられるでしょう。今の生活を変えるために一歩踏み出したい方や、自分の「好き」を見つけて新たなキャリアを歩みたい方は、ぜひ無料体験レッスンにご参加ください。
