女性の理想のライフプランとは?自分らしい人生設計の立て方

女性の理想のライフプランとは?自分らしい人生設計の立て方
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ライター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

「今後のライフステージの変化に伴い人生が左右されるかもしれない」と不安を持つ人にとってライフプランの設計は大切です。ライフプランを立てることで、将来的に必要となるお金や取り組みをおおよそ把握できます。実際にやるべきことが明確になるため、将来の漠然とした不安の解消につながるでしょう。

一方、ライフプランの必要性や具体的な立て方がイメージしにくいと悩む女性もいるかもしれません。そこで今回はライフプランが必要な理由や具体的な立て方を詳しく解説します。後半では人生設計のコツやモデルケースも紹介するのでぜひ最後までお読みください。

ライフプランとは何か?

ライフプランとは自分の人生における目標や夢を実現するための人生設計のことです。今後の人生で起こり得る大きなイベント(ライフイベント)を想定し、理想の働き方や暮らし方について計画的に考えます。

具体的なライフプランは人によってさまざまです。たとえば定年まで同じ会社で働き続けたい人もいれば、異業種への転職や独立・起業を考える人もいるでしょう。また結婚や出産を機に離職する場合や、結婚しても子育てはしない・もしくは結婚しない生活を選択するケースもあるはずです。

働き方や考え方が多様化するなか、女性のライフプランに正解はありません。ライフプランは自分の価値観や目標に合わせて設計するものといえます。

なぜライフプランが必要なのか?

ライフプランが必要な理由として以下があげられます。

  • 将来の不安を取り除くきっかけとなる
  • 家計にかかる負担を減らせる可能性がある
  • ライフステージごとのキャリアを想定できる

それぞれ3つの理由について詳しく解説します。

将来の不安を取り除くきっかけとなる

ライフプランは各ライフイベントにおいて「どのようなアクションを起こすべきか」を示す道しるべとなります。ライフイベントとは結婚や出産・子育て、親の介護、老後などの働き方や暮らし方に影響を与える出来事のことです。

ライフイベントに応じた具体的な人生設計により、理想を実現するために必要なチャレンジや資金を把握できます。明確な目的意識を持って行動できるため、漠然とした将来の不安を取り除くきっかけとなり得るでしょう。

家計にかかる負担を減らせる可能性がある

人生にはさまざまなライフイベントが発生し、なかには大きな費用が発生することもあるかもしれません。具体的にはマイホームの購入や子どもの養育費、老後の生活などです。これらの費用は一度に用意することは難しい場合が多いですが、ライフプランを設計すれば必要となるおおよそのお金をあらかじめ把握し、貯蓄の計画を立てやすくなります。

たとえば「子どもが大学に入学するまでの学費を貯蓄する」などの目標を立てれば、世帯の収入や支出をコントロールして将来的な家計の負担を減らす行動につながります。また病気やケガなどの予期せぬ事態が起こった場合でも、貯蓄や保険の備えによって家計へのダメージを抑えられるでしょう。

ライフステージごとのキャリアを想定できる

ライフプランを立てれば、ライフステージごとの状況を想定して準備ができます。一般的に女性のライフステージとは妊娠や出産などのライフイベント、思春期や更年期などを節目とする段階のことです。女性の場合、各ライフステージでは女性ホルモンの働きが変化し、健康状態に影響を与えるといわれています*1

また「男女共同参画白書令和4年版」によると、女性の年齢階級別正規雇用比率(正社員として働く人が占める年齢別の割合)は25〜29歳*2をピークに低下します。また「女性版骨太の方針2023」によると、政府は正規雇用比率の減少について「出産を契機に非正規雇用化*3」と見解を示しています。

ライフプランを設計すれば、ライフステージごとの健康状態とキャリアに与える影響をもとに、産休制度や育児休暇などの福利厚生が充実した職場を選ぶことにつながるでしょう。またライフイベントに合わせて働き方を変え、フリーランスやテレワークなどを選択すれば、男女ともに協力しやすい働き方を目指せます。

自分らしいライフプランの立て方4ステップ

ライフプランの立て方の例として以下の4ステップがあげられます。

  1. 自己分析
  2. 目標設定
  3. 優先順位付け
  4. アクションプランの作成

それぞれ順に解説します。

ステップ1|自己分析

ライフプランを立てる際はまず自己分析をおこないましょう。自分自身について理解を深めることで理想の人生や目指したい方向性が定まります。自分の価値観や希望するライフスタイルを明確にすることが重要です。

自己分析の方法として、過去・現在・未来に分けて考える手法があります。具体的な例は以下のとおりです。

  • 過去:成功体験や挫折経験などの過去の体験などから自分の強みと弱み、モチベーションの源を振り返る
  • 現在:現在置かれている状況や直面している課題を把握する
  • 未来:自分の夢や目標、理想の生き方、今後のライフイベントなどをイメージする

自己分析の手法はさまざまです。理想の人生を理解するためにも自分に合った手法を見つけてリストアップした項目について「なぜ」を追求しながら自己分析しましょう。

ステップ2|目標設定

次に自己分析の結果をもとに目標設定をおこないます。自分が達成したいことを明確にすることは、ライフプランの具体的な計画や手段を考えるためにも重要なポイントです。たとえばライフイベントが何歳のときに起こり、どのくらいの資金が必要なのかを試算するなどがあげられます。

また仕事を中心としたライフプランを立てる場合、自分がなりたいポジションや職種を想定して必要なスキルを明確にします。これにより、ライフプランに合わせて収入を得る手段や働き方を変える方法を検討しやすくなるでしょう。

関連記事:女性が安心して長く働ける仕事10選!未経験から収入UPするコツもご紹介

ステップ3|優先順位付け

次に目標を達成する優先順位を設定しましょう。優先順位を決めておけば、目標実現に向けて迷わずに行動できます。

たとえば子どもの進学や教育を優先したいと考える場合は「趣味や旅行の支出を前もって抑える」「副業を始めて収入を増やす」といった判断ができます。子どもが独立して社会人になったあとは、自分の好きなことにお金を使いやすくなるなどの想定もできるでしょう。

ライフプランを入念に立てたとしても計画どおりに実行できるとは限りません。また人によっては複数の目標を持つ場合もあるため、あらかじめ優先順位を決めておくことが重要です。

ステップ4|アクションプランの作成

最後にアクションプランを作成します。アクションプランとは、目標を達成するための具体的な行動計画のことです。設定した目標ごとに必要なアクションを細かくリストアップします。

たとえばキャリアアップを目標とするうえでスキルの習得が必要であれば、そのスキルを学ぶ効果的な手段や勉強期間などを考えます。スキル習得の難易度が高い場合はモチベーションを維持するために中間目標を立てることも重要です。分割した目標をクリアしていけば、自分が成長していることを実感できます。

理想のライフプランを実現するために考えるべきポイント

理想のライフプランを実現するために考えるポイントとして以下3つがあげられます。

  • キャリア
  • お金
  • 健康

それぞれ順に解説します。

キャリア

理想のライフプランを実現するためにも、自分がどのようなキャリアを積みたいかを考えることが重要です。たとえば昇進や転職、副業だけでなく、結婚や出産後、子育てを終えたあとの働き方も含まれます。正社員のまま働き続けるか、独立してフリーランスとなることなども考慮するポイントです。自分のキャリアプランに連動して考えることで、理想のライフプランに近づけることができるでしょう。

関連記事:女性のキャリアへの悩みを解消!理想のキャリアプランの考え方とは

お金

ライフプランを立てる際は、目標達成に必要な資金や家計の収支などを把握することも重要です。自分や家族のライフイベントを時系列でリストアップし、それぞれにかかるお金を見積もりましょう。

現状のままでは収入が足りないと前もって判断できれば、家計の支出を抑えたり収入を上げる方法を考えたりと、余裕を持って準備をおこなえるはずです。また出産育児手当や傷病手当、育児給付など、ライフイベントに応じて国から支給される手当についても把握できます。

関連記事:女性の平均年収まとめ-女性が収入を上げるには

健康

ライフプランを実現するためには健康の維持が欠かせません。心身の健康を損なうと男女問わず働き続けることが難しくなる場合があります。また女性の場合、ホルモン分泌の変化やライフイベントによってさまざまな健康課題があるといわれています。心身の健康を保ち、体調不良によってライフプランに影響が出ることを予防するため、健康維持に必要な行動を計画に盛り込むことも大切です。

具体的には「スポーツイベントに参加するために毎朝運動する」「早期発見・早期治療のために年1回は必ず定期健診を受ける」などがあげられます。また厚生労働省研究班監修の「女性の健康推進室ヘルスケアラボ*4」などのプラットフォームを活用し、健康や病気に関する情報を参考にしながら、ライフプランを立てることも良いでしょう。

ライフプランの立て方のコツ【実例あり】

ライフプランの立て方のコツを紹介します。

  • やりたいことや目標を明確にする
  • ステップを細かく分けて計画する
  • 柔軟に対応する

上記3つのコツについて詳しく解説します。

やりたいことや目標を明確にする

ライフプランの立て方のコツとして、やりたいことや目標を明確にし、具体的なイメージを持つことがあげられます。漠然とした理由のままだと具体的なアクションプランを作成しにくくなるためです。

たとえば「キャリアアップを目指したい」という目標がある場合は、理想のポジション・職業に就くためにどのようなスキルが必要かを明確にします。また独学やセミナー、スクールなどの考えられる習得方法のうち、どのような方法が効率的にスキルを身につけられるのかなどまでイメージしましょう。明確な目標から逆算して考えることで、理想とギャップを埋めるための道筋を立てられるはずです。

ステップを細かく分けて計画する

ステップを時系列で細かく分けることで、ライフイベントごとに必要なアクションやお金を可視化できます。具体的な例を以下の3パターンに分けて紹介します。

  • 結婚ありー出産・子育てあり
  • 結婚ありー出産・子育てなし
  • 結婚なし

人によって理想のライフスタイルは異なるため、一概に正解があるとは言えません。下記の表はライフプランを考える際の一例として確認し、自分に合った人生設計の参考にしてください。

例1|結婚ありー出産・子育てあり

将来的に結婚して出産・子育てなどを迎える場合のライフプランを考えます。以下の表は出産後に子育てをおこないつつ、美容・医療系のWebライターとして働くことを目指す例です。

やりたいこと・目標 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後
キャリア 薬機法管理者の資格試験に合格する 出産予定日から6か月前以内に退職する Webライターのスキルを学び始める 美容・医療系ライターとして案件を探す
家計 結婚新生活支援事業などの補助金申請を検討する 出産手当金や出産育児一時金などを申請する 安定した収入を得る
健康 ブライダルチェックを受ける 定期的に妊婦健診を受ける
貧血や便秘を予防する食事や適度な運動を心がける
出産の疲れが取れるまで回復に努める
産後1ヶ月健診を受ける
気分転換の時間をつくる
食事や睡眠に気を遣う
定期健診を受ける
家でヨガをする
ライフイベント 結婚 結婚 出産 子育て 子育て

女性は妊娠から出産、子育てまでの期間において女性ホルモンの働きが大きく変化します。そのためライフプランを設計する際は、健康維持に関連する目標を取り入れることが重要です。また出産前後などにおいて新しいスキルを習得したい場合、健康を維持するためにも心身に負担がかからない範囲で学びましょう。

例2|結婚ありー出産・子育てなし

ここでは将来的に結婚はしても出産・子育てを希望しないライフプランを考えます。下記の表はWebデザイナーとして働いている人が、仕事に関連するスキルを習得してパラレルワーカーを目指す場合の例です。

やりたいこと・目標 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後
キャリア 色彩検定1級を取得する UI/UXデザインスキルを習得して案件を受注する HTMLやCSS、JavaScriptなどのプログラミングスキルを習得して案件を受注する ディレクタースキルを取得して案件を受注する WebディレクターやWebデザイナーの案件を複数受注する
家計 結婚やスクールに通うために貯蓄する 海外旅行に向けて貯蓄する
健康 フルマラソン完走を目指して週10km以上走れるようになる バランスの良い食事を心がける ハーフマラソンの大会に出場する フルマラソンの大会に出場する
ライフイベント 結婚

将来的に結婚する場合、人によっては結婚式や新婚旅行、同棲の引っ越し費用などの費用を考慮するかもしれません。パートナーと相談しながら結婚に向けたライフプランの設計をおこないましょう。

例3|結婚なし

ここでは結婚をしない場合のライフプランを考えます。下記の表は一人暮らしのままキャリアアップを目指す独身の人の例です。

やりたいこと・目標 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後
キャリア TOEICで600点以上をとる ITパスポート試験に合格する マネジメントスキルを習得する Webライターのスキルを学び始める 昇進に向けて新しいスキルを学び始める
家計 資格試験やスクールに通うために貯蓄を始める 老後のために貯蓄を始める
健康
ライフイベント 昇進 車を買う

独身の人以外にも該当しますが、賃貸住宅の家賃やマイホームの固定資産税など住まいに関連するお金は老後も支払うケースが多いです。そのため、老後のことを考えて現役のうちから貯蓄したり収入を上げたりする対策が必要となるでしょう。

柔軟に対応する

ライフプランを入念に立てたとしても、予測できない変化や出来事によって思いどおりに計画が進まないことがあります。近年ではテクノロジーが目まぐるしく変化しており、5年後や10年後にどのような状況になっているかを予想することはできません。時代によって求められる技術やスキルは異なります。また気持ちの変化によって目標が変わることもあるでしょう。

理想の人生を送るためには、計画にこだわり過ぎず定期的にライフプランを見直すことが重要です。時代の流れや気持ちの変化に合わせてライフプランを軌道修正をすることで、より自分らしい人生を歩むことができるでしょう。

ライフプランに正解はない!自分にとっての理想を実現しよう

希望するライフスタイルやキャリアは人によって異なるため、ライフプランに正解はありません。たとえば「子育てに備えてお金を貯蓄するため副業を始める」「憧れの職業に就くために資格やスキルを学び始める」などのアクションを実際に起こすことで、理想のライフプランを実現することにつながります。自分なりにライフプランを設計し、やるべきことが明確になったら、あとは行動に移してみることが大切です。

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出典
*1:厚生労働省 働く女性の心とからだの応援サイト|女性ホルモンとライフステージより
*2:男女共同参画局|男女共同参画白書 令和4年度版p130より
*3:男女共同参画局|女性版骨太の方針2023(女性活躍・男女共同参画の重点方針2023)(原案)概要p1より
*4:厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修|女性の健康推進室 ヘルスケアラボ

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。