「このままでいいのかな」と思った夏、未来の選択肢を増やすことにした  

「このままでいいのかな」と思った夏、未来の選択肢を増やすことにした

火を使う調理現場は熱気と湿気がこもり、夏は特に過酷な環境です。昼食の提供が終わる頃には作業着は汗でびっしょり。水筒のお茶も空になり、「今日も乗り切った」と深く息をつく日が続いていました。仕事後は疲れ果て、何もできず眠ってしまうことも少なくありませんでした。

それでも、管理栄養士として食事を通じて誰かの健康を支える仕事には、大きなやりがいを感じています。

献立を考え、相手の体調や生活に合わせた食事を届ける中で培った知識や経験は、これからの私にとっても大切な財産です。目の前の人の「おいしかった」「元気になった」という言葉に励まされるたび、食を通して誰かの生活を支える仕事に誇りを感じてきました。

だからこそ私は、「今の仕事を変えたい」のではなく「これまでの経験を新しい形でも活かせる可能性を広げたい」と考えるようになりました。

そんな気持ちを抱える中で、夏が来るたびにふと頭をよぎるようになったのです。

「あと何回、この暑さの中で働くんだろう」

今の仕事が嫌いなわけではありません。積み重ねてきた経験にも誇りがあります。それでも、暑さに耐える毎日の中で「今日はしんどかった」という気持ちは、いつしか「この働き方を、この先も続けられるのだろうか」という問いへと変わっていきました。

もしかすると、この記事を読んでいるあなたも、同じような気持ちを抱えたことはありませんか。仕事に大きな不満はない。それでも、この先も今と同じ働き方しか選べないとしたら少し不安になる。そんな漠然とした気持ちは、決して特別なものではないと思います。

私が変えたかったのは「仕事」ではなく「選択肢」だった

SNSで目にしたのは、これまでの経験に新しいスキルを掛け合わせ、自分に合った働き方を選んでいる人たちでした。 場所や時間に縛られず、自分の経験を活かして働く姿を見て、

「私にもできることがあるかもしれない」と感じるようになりました。

少し時間をかけて自分に問いかけてみると、私が本当に欲しかったものは「選べる未来」だったのです。管理栄養士として積み重ねてきた経験を大切にしながら、この先は別の形でも誰かの役に立てるかもしれない。そんな可能性が少しずつ見えてきました。

例えば、日々の食事に悩む人へ、正しい情報を分かりやすく届けることも、管理栄養士としてできる新しい支援の形の一つです。その方法を探していく中で出会ったのが、食に関する知識や経験を文章で届ける「フードライター」という仕事でした。

現場で培った経験を活かしながら、多くの人へ情報を届けられる働き方に魅力を感じるようになりました。 

一方で、今の働き方では、努力や工夫が新しい選択肢につながっている実感を持てませんでした。このまま同じ毎日を繰り返すだけなのだろうか。そんな思いが、「自分の可能性を広げたい」という気持ちへ変わっていきました。

自分をアップデートするために、まず文章を書き始めた 

以前の私は、「自分をアップデートする」とは、大きな変化を起こすことだと思っていました。でも実際は、今ある経験に新しい学びや行動を重ねること。その積み重ねが少しずつ未来の選択肢を広げるのだと感じています。

そこで私は、「書く」という新しい挑戦を始めました。まずは食の知識を伝える力を身につけたいと思い、文章を書く練習や発信に挑戦しました。文章を書くことに自信はありませんでしたが、「誰かに伝える」ことを意識すると、自分の考えまで整理されていく感覚がありました。

以前の私は、「いつか挑戦したい」と思いながら、情報を集めるだけで終わっていました。

でも今は、小さくても行動に移すことで、「未来は自分で変えられるかもしれない」と思えるようになりました。 

続けられない私が見つけた「環境」というアップデート

私自身、新しいことを始めるのは好きでしたが、一人で継続することは苦手でした。そこで気づいたのが、努力する自分を変えるのではなく、続けられる環境を選ぶことの大切さです。

そんな環境を探す中で出会ったのが、SHElikesでした。学ぶだけでなく、アウトプットやコンペにも挑戦できる。その仕組みに惹かれました。

「ここなら、継続が苦手な私でも挑戦できるかもしれない」そう思って一歩踏み出すと、学んだことを実践し、小さな挑戦を重ねる毎日が始まったのです。

また、定期的に自分の成長を振り返る機会があったことで、「何ができるようになったのか」「次は何を目指したいのか」を整理できるようになりました。

目標を小さく分けて考えられるようになり、学習のペースが落ちたときも、次の一歩を見失わずに済むようになったのです。  

学んだことを形にしたくて、コンペも積極的に挑戦しています。一つひとつ書き上げるたび、「書き続ける自分」への自信が少しずつ積み重なっていきました。

学ぶだけでは終わらせず、試してみる。その繰り返しが、自信につながっています。そして今では、一人で頑張るのではなく環境の力を借りながら成長することも、自分をアップデートする方法の一つだと思えるようになりました。 

未来を変える方法は一つではありません。自分に合った方法で、小さな一歩を重ねることが大切です。

この夏、自分の未来を選べる私へアップデートする

私が目指しているのは、管理栄養士としての経験を活かしながら、新しい形で誰かに価値を届けられる働き方です。献立を届けるだけでなく、食の知識や安心も文章で届けられる人になりたい。 フードライターという挑戦も、その可能性の一つです。

以前の私は、環境が変わることを待っていました。でも今は、小さな行動を重ねることで、未来の選択肢は自分で増やせると感じています。

「このままでいいのかな」という違和感は、新しい可能性に気づくサインなのかもしれません。その小さな気づきが、未来への一歩につながっていくのだと思います。

完璧な準備や大きな決断がなくても、まずは「本当はどんな働き方がしたいのか」と自分に問いかけることから始められます。

今年の夏、私は暑さに耐えるだけではなく、自分の可能性と向き合う時間を過ごしています。管理栄養士として積み重ねてきた経験は、形を変えても誰かに届けられる。

これからは「食べる人を支える」だけでなく、「伝えること」で誰かの毎日を支えられる人へ。小さな挑戦を重ねながら、私らしい働き方を育てていきたいと思います。

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本記事はSHElikesの受講生を対象とした「SHEライターコンペ」の採用作品です。(執筆者 にゃいすくりーむさん)

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