出産と仕事の両立ガイド!産休・育休や手当・給付金を解説

出産と仕事の両立ガイド!産休・育休や手当・給付金を解説
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ライター YUKARI
ファッションメディアでの編集と国内有名ファッションブランドでの勤務を経て、現在はフリーのライター、エディターとして活動中。多岐にわたるWEBメディアや雑誌の記事制作、企業やブランドのInstagramコンテンツ制作のディレクション、翻訳、コピーライティングなどを行う。人物インタビューをはじめ、ファッション、サステナビリティ、美容、アートなど、多岐にわたるテーマで執筆中。
エディター wami
企業でプロジェクトマネージャーとして働きながら、副業ライターとして活動中|ECサイトディレクター⇒UXデザイナー⇒プロジェクトマネージャー|主にIT系・Webマーケティング系・転職系の記事を執筆
労務コンサルタント / 監修者 金田朋子
慶應義塾大学を卒業後、メガバンクへFP職として入行。2015年に社会保険労務士資格を取得し、実務経験を経てマネーフォワード社へ。上場準備やM&Aに伴う労務DD、労務記事監修など、急成長企業の実務を幅広く経験。その後、創業間もないスタートアップでの組織立ち上げを経て、現在は労務コンサルタントとして独立。 社労士としての専門的な知見と、ベンチャー企業内での労務担当者としての現場経験を生かし、実務に即した情報発信を得意としています。

妊娠がわかったとき「出産と仕事は両立できる?」「産休や育休はいつから取れる?」「産後の手当は?」と、わからないことばかりで不安を感じる人も多いのではないでしょうか。正しい制度理解と早めの準備があれば、安心して出産に臨めます。

本記事では、妊娠中から産後までの流れや、産休・育休の条件、手当・給付金について、わかりやすく解説します。

妊娠がわかったらやること

妊娠がわかったら、出産と仕事の両立に向けて早めの準備が重要です。

上記のようなステップを踏むことで、安心して出産に挑めるでしょう。結婚や出産を機に働き方を見直したいと考えている方は、以下の記事もチェックしてみてください。

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出産予定日や休業の予定を職場に伝える

一般的には安定期に入ったタイミングで、出産予定日や休業予定を職場に伝えます。ただし、つわりが重いときや仕事内容が身体に負担になる場合などは早めに伝えるなど、自身の体調にあわせてタイミングを検討しましょう。

まずは直属の上司に、出産予定日・産休育休の予定・現在の体調・今後の引き継ぎについて伝え、ほかのメンバーに伝えるタイミングを相談します。

業務制限や働き方について相談する

妊娠中は体調が変化しやすく、通勤や長時間労働が負担になることもあります。男女雇用機会均等法では以下の通り、会社は「妊娠中及び出産後の女性労働者」が業務を制限しなければならない際は、適切な措置を行わなければならないと定められています。

妊娠中及び出産後の女性労働者が、健康診査等を受け、医師等から指導を受けた場合は、その女性労働者が受けた指導を守ることができるようにするために、事業主は勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければなりません。

引用:厚生労働省|働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について


「自身の体調の問題だから」と我慢したり無理をしたりせず、早めに職場に相談しましょう。

制度と手当について確認する

産休・育休や給付金の制度を理解しておくことで、出産と仕事の両立の不安は軽減するでしょう。たとえば、次のような制度や手当があります。

  • 産前・産後休業(産休)
  • 育児休業(育休)
  • 出産手当金(産休中の所得補償)
  • 出産育児一時金(出産費用の補助)
  • 育児休業給付金(育休中の給付)
  • 産後パパ育休(出生時育児休業)
  • 時短勤務制度(3歳未満の子を養育する場合など)

これらは申請が必要なものも多く、条件や支給額も制度ごとに異なるため注意が必要です。具体的な条件や金額については、次章以降で詳しく解説します。事前に全体像を把握しておくことで、産後の手続き負担を減らすことにもつながります。

産休・育休の条件と取得方法

妊娠がわかった段階で産休・育休について「いつから休めるのか」「誰でも取得できるのか」と疑問に思う人も多いでしょう。無事に出産を迎え、その後も仕事を続けるために以下をおさえておきましょう。

それぞれの条件や取得方法を解説します。

産休(産前・産後休業)の条件と取得方法

産休は法律で定められた権利であり、雇用形態や勤続年数にかかわらず取得できます。ここでは、産休の条件と具体的な取得方法について整理します。

産休(産前・産後休業)の条件

産休(産前・産後休業)は、労働基準法第65条に基づく制度*1です。以下のように、会社員であれば雇用形態や勤続年数などにかかわらず取得できます。

雇用形態: 正社員、契約社員、派遣社員、パートタイム、アルバイトなど形態にかかわらず取得可能
勤続年数: 入社1年未満や入社直後など勤続年数にかかわらず取得可能
労働時間: フルタイム勤務でも、週に数日などの短時間勤務でも取得可能

産前休業は、出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から取得可能です。産後休業は出産の翌日から8週間で、本人が働きたいと言っても会社が働かせてはいけないことになっています。ただし、産後6週間経過後は本人が希望し、医師が認めた場合に限り復職できます。

産休(産前・産後休業)の取得方法

産休を取得する場合、勤務先へ申し出ます。産前休業は「請求」によって取得できる制度のため、口頭または書面での申請が必要になります。会社によっては、所定の申請書がある場合もあるため確認が必要です。

また、医師の発行する「診断書」や「母子手帳のコピー」の提出を求められることがあります。

育休の条件と取得方法

育休は育児・介護休業法に基づく制度で、一定の条件を満たせば男女問わず取得できます。ここでは、条件と取得方法を確認します。

育休(育児休業)の条件

育休は、原則として1歳に満たない子を養育する労働者(男女問わず)が取得できます*2ただし、パートタイム・アルバイト・契約社員等の有期雇用労働者は、子が1歳6ヶ月になるまでに契約満了が明らかでないことが条件です。

また、労使協定の締結がある場合、入社1年未満の労働者等が対象外となることもあるため、会社に確認してみましょう。

育休(育児休業)の取得方法

育休を取得するには、原則として休業開始予定日の1か月前までに書面などで会社へ申し出ます*3育児休業は原則2回まで分割して取得することができます。これは、たとえば「出産直後に数か月取得し、一度復職した後に、子どもの保育園入園前に再度取得する」といったように、期間を区切って2回に分けて取得できるということです。

制度の詳細や社内ルールは就業規則を確認し、不明点は人事部へ相談すると安心です。

フリーランス・自営業の場合

フリーランスや自営業の場合、会社員のような産休・育休制度はないため、自身で期間を決めて仕事量を調整することになります。ただし、公的制度がまったくないわけではありません。

たとえば、国民健康保険の加入者も「出産育児一時金」は受け取ることが可能です*4。また、国民年金第1号被保険者については、産前産後期間の保険料免除制度があります*5。出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間(多胎妊娠の場合は6か月間)の国民年金保険料が免除されます。

さらに、国民健康保険料についても、出産する被保険者の産前産後期間相当分(4か月間)の保険料が免除される制度があります*6。このように、出産と仕事の両立に向けて活用できる制度は複数あります。

ただし申請が必要な場合も多いため、事前に自治体へ確認しておくことが大切です。

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出産時に受け取れる主な経済的支援

妊娠・出産・育児の期間は収入が変動しやすいため、どのような手当や給付金があるかを把握しておくと安心です。

ここでは、出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金という代表的な制度を紹介します。

出産手当金

出産手当金は、健康保険の被保険者が産休中に給与の支払いを受けられない場合に支給されます。詳細は以下のとおりです*7

対象者:健康保険の被保険者
取得条件: 出産のために会社を休んでおり、休んだ期間について事業主から給与が受けられないこと
支給期間:出産の日(予定日より遅れた場合は出産予定日)以前42日目(多胎妊娠の場合は98日目)から、出産の翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間
支給額: 支給開始日前12か月間の標準報酬日額の3分の2相当

出産育児一時金

出産育児一時金は、公的医療保険の加入者が出産したとき受け取ることができる一時金です。詳細は以下のとおりです*4

対象者:公的医療保険の加入者
取得条件: 出産した時点で日本の公的医療保険に加入していること、妊娠4ヶ月(85日)以上での出産であること
支給額: 子ども1人につき原則50万円

育児休業給付金

育児休業給付金は、雇用保険の被保険者が育児休業を取得した際に支給される給付金です。詳細は以下のとおりです*8

対象者:雇用保険に加入している被保険者(男女問わず)
取得条件: 

  • 育児休業を開始した日前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は就業した時間数が80時間以上の)月が12か月以上あること
  • 休業期間中の1か月ごとに、休業開始前の1か月あたりの賃金の8割以上の賃金が支払われていないこと
  • 休業期間中の1か月ごとに、就業日数が10日(10日を超える場合は80時間)以下であること

支給期間:原則として、子が1歳に達する日の前日まで(保育所に入れない場合など、一定の要件を満たした場合は、最長2歳に達する日の前日まで受給可能)

支給額: 

  • 休業開始から180日目まで:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%
  • 181日目以降:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 50%

なお、給付額には上限があり、休業期間中に賃金が支払われている場合は減額されることがあります。

出産と仕事についてよくある質問

出産と仕事、そして育児や子育てとの両立については、不安や疑問がつきものです。実際に多く寄せられる質問に回答します。

時短勤務は復帰後いつまでできる?

育児・介護休業法では以下のような条件を満たす場合、3歳未満の子を養育する労働者は、1日6時間の短時間勤務制度を利用できます*9

  • 日々雇用されるものでないこと
  • 1日の所定労働時間が6時間以下でないこと
  • 短時間勤務制度が適用される期間に現に育児休業(産後パパ育休を含む)をしていないこと

会社によっては独自制度で対象年齢を延長している場合もあります。子育てとの両立を見据え、復帰前に人事部へ確認しておくと安心です。詳細は就業規則も確認しておきましょう。

パートナーの育休はいつからどのくらい取れる?

原則男性は、子の出生日(出産予定日)から1歳になるまで取得でき、条件を満たせば最長2歳まで延長できます*10また「産後パパ育休(出生時育児休業)」として、産後8週間以内に最大4週間の休業を取得できる制度*11もあります。この期間も条件を満たせば「出生時育児休業給付金」として、休業開始前賃金の67%相当額を受け取ることが可能です。

さらに、2025年4月からは、出生直後に夫婦で14日以上の育休を取得するなどの条件を満たせば、「出生後休業支援給付金」が支給され、出生時育児休業給付金と合わせて給付率が80%(手取りで概ね10割相当)になります*12。取得条件や申請期限があるため、パートナーと相談したうえで、勤務先へ早めに確認しましょう。

出産を機にキャリアを見直すならSHElikesで学ぼう

出産と仕事の両立を考えるなかで、「このままの働き方でいいのか」と今後のキャリアに迷いを感じる人もいるのではないでしょうか。育児と仕事を両立するためには、場所や時間に縛られにくいスキルを持っておくことが安心につながります。

たとえば、保育園のお迎え時間に合わせて働く時間を調整できたり、子どもの体調不良で急に予定が変わっても自宅で仕事を続けられたりする働き方であれば、生活の変化に対応しやすくなるでしょう。

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出産と仕事の両立は“制度の理解と早めの準備”がカギ

妊娠・出産は人生の大きな転機です。「出産後も仕事を続けられるか」「育児と両立できるか」という不安は、多くの女性が抱える共通の悩みです。しかし、今回紹介したように産休・育休の制度や経済的な支援を正しく理解し、早めに職場へ相談・準備を進めることで、仕事と家庭を両立させる道はぐっと開けます。

まずは現在の職場の就業規則を確認し、自分に適用される手当や制度を整理してみましょう。「出産後も今の働き方を続けるのは体力的に厳しいかも……」「子どもとの時間を大切にしながら、在宅で働けるスキルを身につけたい」と考えているなら女性向けキャリアスクールSHElikesで、新しい一歩を踏み出してみませんか?

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※出典
*1  厚生労働省|労働基準法における母性保護規定より
*2  e-Gov法令検索|育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第二章 育児休業より
*3 厚生労働省|育児休業より
*4 厚生労働省|出産育児一時金等についてより
*5 厚生労働省|国民年金の産前産後期間の保険料免除制度より
*6 渋谷区|産前産後期間の国民健康保険料免除より
*7 協会けんぽ|出産手当金より
*8 厚生労働省|育児休業給付Q&A(Q.12)より
*9 厚生労働省|短時間勤務等の措置(短時間勤務制度とは)より
*10 厚生労働省|「育児休業」の延長を予定されている労働者・事業主の皆さまへより
*11 厚生労働省|産後パパ育休より
*12 厚生労働省|育児休業等給付についてより

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。