自分のスキルをより高めたい、新しいスキルを手に入れたいと思った際、転職を視野に入れる人は少なくないでしょう。実際に転職を考えているけれど、転職活動の流れやスムーズに転職するためのコツが分からないという人もいるかもしれません。
本記事では転職活動の進め方の手順を詳しく解説するとともに、円滑に転職活動を進めていくためのコツを説明していきます。転職活動を考えている人はぜひ最後までご覧ください。
転職活動の一般的な流れ
転職活動の一般的な流れは以下の通りです。
- 事前準備
- 応募
- 面接
- 内定・退社・入社
自己分析や企業研究といった入念な事前準備を行ったのちに、履歴書や職務経歴書を作成して気になる企業に応募します。書類選考が通ると、次に行われるのは面接です。企業によって面接回数は異なりますが、面接は複数回行われるケースが多くなっています。
面接が通れば、企業から内定が出ます。内定が出た後は、内定承諾の手続きや現職の退職手続きを行い、晴れて新しい会社に入社するという流れです。こちらの流れについては、「転職の流れ‐進め方の手順」の項目でより詳しく解説しているため、参考にしてみてください。
転職活動はいつ始める?
転職活動はいつ始めるのが望ましいのでしょうか。以下の2つのケースで考えていきます。
- 在職中の転職活動の場合
- 退職後の転職活動の場合
それぞれ見ていきましょう。
在職中の転職活動の場合
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」*1によると、在職中の方が転職活動を始めてから現職を離職するまでの期間が「1ヶ月以上3ヶ月未満」の割合が一番高くなっています。それぞれの置かれた状況や環境によって転職活動に必要な期間は異なりますが、3ヶ月から長くても半年程度で転職活動が終わるケースが多いようです。転職までに3ヶ月~半年かかることを想定し、希望の入社日から逆算して転職活動を進めるとよいでしょう。
ただし在職中の場合は退職の手続きや後任への引継ぎを行う期間も考慮しておく必要があります。
退職後の転職活動の場合
在職中に転職活動をするのが一般的ですが、退職をしてから転職活動をするという人もいます。退職後に転職活動を行う場合は在職中と比べて面接の日程を組みやすかったり、自己分析をする時間を長く持てたりと、転職活動に集中できる環境が整えやすくなるというメリットがあります。
一方で安定した収入が無くなってしまったり、ブランクが空くことでスキルが低下してしまうというデメリットもあるため、退職後に転職活動を行う場合は、退職後なるべく早く転職活動を進めるのが望ましいでしょう。
転職の流れ – 進め方手順
転職の進め方の手順は以下の通りです。
それぞれの流れを詳しく見ていきましょう。
STEP1 事前準備
事前準備では「自己分析」「情報収集」「企業研究」を行いましょう。それぞれ事前準備では欠かせない項目となっています。それぞれの準備について詳細に説明していきます。
自己分析
自己分析は、自分に合った職を見つけたり、面接で自分自身のことを効果的に伝えたりするために、非常に重要な準備です。自己分析をすることで、自分の得意なことや苦手なこと、自分が仕事に対して求めているものは何かが明確になります。自己分析の手法には、今までの自分の人生を振り返る自分史を作ったり、自分の思考を深堀り出来るマインドマップといったさまざまな方法があります。
情報収集
希望する業界や職種がある場合は、将来性や業務内容、必要なスキルといった情報を集めておきましょう。特に未経験の職種や業界に転職をしたい人は、情報収集を念入りに行っておくことでミスマッチも防ぎやすくなるでしょう。
企業研究
同じ業界や職種でも、企業によって社風や規模などは大きく異なります。転職サイトや企業のWebサイトを見たり、会社説明会に参加したりしながら、企業研究をしていきましょう。自分が希望する働き方が実現できそうかや、会社の経営理念や社風が自分に合っているのかを入念にリサーチしておくのが望ましいです。
STEP2 書類の作成・応募
続いてのSTEPは書類の作成・応募です。書類の作成は主に「履歴書」「職務経歴書」「ポートフォリオ」の作成が求められるケースが多くなっています。それぞれの書類の内容について説明していきます。
履歴書作成
履歴書とは応募者の氏名や年齢、住所といった基本情報から、学歴や職歴、持っている資格についてなどのプロフィールを記載するための書類です。履歴書は基本的にフォーマットが決まっているため、その定型内容に沿って記入していきます。記入は手書きでもパソコン作成でもどちらでも構いません。記入する際には年号を統一することや、誤字・脱字がないように注意しましょう。
職務経歴書作成
職務経歴書は今までの業務内容やスキル、知識を記載するための書類です。基本的にA4用紙1~2枚で記載し、採用担当者が要点を掴みやすいようなレイアウトでまとめておくのが望ましいです。内容を記載する際には具体的な数字を入れて相手に伝わりやすくすることや興味を持ちそうな経験や知識を盛り込むことを特に意識するとよいでしょう。
ポートフォリオ作成
ポートフォリオとはさまざまな意味合いがありますが、転職活動においては「自分が行ってきた成果をまとめたもの」を指します。たとえばWebデザインを行ってきたのであれば、以前に制作した制作物を提示したり、実際に行ったプロジェクトの内容をまとめたり、といった形です。自分の作品や実績を提示することで、自分がどのようなスキルや知識を持っているのかをアピールすることが可能です。
STEP3 面接対策をして面接を受ける
続いてのステップの面接対策では、「想定質問に対する回答の準備」「身だしなみの準備」が必要です。早速見ていきましょう。
想定質問に対する回答の準備
想定される質問に対して事前に対策しておくと、落ち着いた気持ちで面接に臨めます。よくある質問としては「自己紹介」「転職をした理由」「会社の志望動機」「強みや生かせるスキルなどの自己PR」「面接官への逆質問」などがあります。定番の質問を事前に想定して、スムーズに答えられるように練習しておくとよいでしょう。
身だしなみの準備
身だしなみを整えておくことも重要です。ビジネスパーソンとして清潔感があるかどうか、今一度確認しておきましょう。女性の場合はスカート丈が短くなっていないか、香水をつけすぎていないかなど、全体のバランスや会社の雰囲気に合わせて服装を選択しましょう。
STEP4 内定
内定をいただいた際には「内定通知書の内容の確認」と「雇用契約を結ぶ」手続きが必要となります。それぞれ見ていきましょう。
内定通知書の内容確認
採用が決まった際には「内定通知書」という賃金や労働時間といった労働条件が記載された書類をもらえます。内定通知書をもらったら必ず全体に目を通し、疑問点や、聞いていた内容と異なる点がある場合には内定承諾前に確認しましょう。
雇用契約を結ぶ
採用された後は、企業との雇用契約を結びます。その際、企業側に入社することを正式に約束するために内定承諾書を提出するのが一般的です。雇用契約を締結する際には、入社に対する強い意志を持って契約をしましょう。
STEP5 退職手続き
退職手続きでは「退職の申し出」「業務の引き継ぎ」を行う必要があります。それぞれの項目について説明していきます。
退職の申し出
退職する際は遅くとも退職1ヶ月前には、直属の上司に申し出ましょう。現在の会社を円満に退職するために、引継ぎなどは余裕をもって終わらせられるようにするのが望ましいです。退職を申し出る際には、退職希望日や業務の状況、転職する理由などを事前に整理しておくとよいでしょう。
業務の引き継ぎ
業務の引継ぎを滞りなく行うことで、円満に会社を退職することができます。時間に余裕をもって引継ぎ作業を終わらせられるようにしましょう。引継ぎの際は引き継いだ人が業務をスムーズに進められるよう、自分が行っていた業務を洗い出してWordやExcelにまとめておくといった工夫も必要です。
スムーズな転職のコツ
スムーズに転職をするためのコツは以下の2つです。
- キャリアプランを明確にする
- 入社前に必要なスキルを確認する
一つずつ確認していきましょう。
キャリアプランを明確にする
キャリアプランとは「自分の理想のキャリアを明確にし、実現に向けた行動計画を立てること」をいいます。スムーズに転職するためには、自分が今しなければいけない行動が何か、今後自分がどのようになっていきたいのかを定めておくことが欠かせません。自分の理想のキャリアを描くうえで、多くの人のキャリアに関するインタビューを読んでみたり、自分の周りにいる人たちの話を聞いてみたりするのがよいでしょう。
入社前に必要なスキルを確認する
入社前にどのようなスキルが必要なのかを確認することも重要です。たとえばマーケティングの会社に入社した際には分析スキルがあれば十分だと思っていたところ、実際は企画をメインで担当することになるといった場合には、新たに「企画スキル」を習得しなければいけません。自分が高めたいと思っていたスキルと、入社後に必要だったスキルが大幅に異なっていたということがないように入念にチェックしておきましょう。
転職の流れを理解して、より自分らしい働き方を目指してみよう
今回は転職の流れとスムーズな転職のコツを解説しました。転職は「事前準備」→「書類の作成・応募」→「面接対策をして面接を受ける」→「内定」→「退職手続き」という流れで進めていきます。それぞれの手順を滞りなく行い、自分の目指す理想の働き方に踏み出せるように転職活動をすすめてみましょう。
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※出典
*1:厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」