「アイスブレイクとは何?」
「アイスブレイクのやり方が分からない」
仕事をしていると、上記のように思うこともあるのではないでしょうか。そこで、本記事ではアイスブレイクの内容や効果、注意点を解説。また、アイスブレイクに役立つおすすめのネタやゲーム、トークテーマも紹介します。
アイスブレイクについて詳しく知りたい方は、最後までチェックしてみてください。
アイスブレイクとは?
アイスブレイクについて理解するため、まずは以下の2点を説明します。
- アイスブレイクの意味
- アイスブレイクの役割
それぞれを詳しく見てみましょう。
アイスブレイクの意味
アイスブレイクとは、会議や商談などの場で本題に入る前に行われる雑談やゲームなどを指します。緊張感のある雰囲気や張り詰めた空気を氷にたとえ、それを崩すことからアイスブレイクと呼ばれています。
特に初対面の場合はお互いについて知らないことが多いため、雰囲気がかたくなりやすいでしょう。そのとき、最初に簡単な会話やゲーム、自己紹介などを行うと、緊張をほぐせるといえます。
アイスブレイクの役割
アイスブレイクの目的は、雰囲気を和ませてその場にいる人の緊張をほぐすことです。本題に入る前に雑談やゲームなどを通じて互いの距離を縮めることで、円滑なコミュニケーションをとりやすくなったり、普段通りのパフォーマンスを発揮しやすくなったりするでしょう。
たとえば、ミーティングや研修でアイスブレイクを行うと、参加者が積極的に意見を言いやすくなるといえます。また、商談でのアイスブレイクは、取引先と良好な関係を築くきっかけになるかもしれません。
アイスブレイクの効果
アイスブレイクの効果は、以下の3つが挙げられます。
- 企業に対する理解を深める
- 社員の意識を統一する
- 人間関係を構築する
それぞれを詳しく説明します。
企業に対する理解を深める
アイスブレイクを行うと、企業に対する理解を深める効果が期待できます。たとえば、研修やセミナーで本題に入る前に緊張感をほぐせれば集中して話を聞けるようになり、内容をしっかり把握できるでしょう。
また、場の空気が和らいで発言しやすい雰囲気になれば講師や人事担当者などに積極的に質問できるようになり、企業について深く理解できるといえます。
社員の意識を統一する
アイスブレイクは、社員の意識を統一する効果も見込めます。グループ形式のゲームを行うことで社員が同じ目標に向かって協力し合えば、チーム意識が生まれるといえます。
また、雑談や自己紹介などを通じて社員の相互理解を深められれば、同僚が「一緒に頑張る仲間」になるでしょう。すると、チームワークが形成され、社員の意識統一につながると考えられます。
人間関係を構築する
人間関係を構築できることも、アイスブレイクの効果として挙げられます。自己紹介や簡単なゲームなどを通じて自然とコミュニケーションをとれればお互いを理解でき、良好な関係を築けるでしょう。
人間関係を構築できれば、意見を出し合いやすくなったり本来のパフォーマンスを発揮しやすくなったりします。会議の活発化や商談の成立を目指すには、アイスブレイクによる人間関係の構築は欠かせないでしょう。
アイスブレイクに役立つネタ・ゲーム10選
ここでは、アイスブレイクに役立つネタとゲームを紹介します。何を行えばよいか迷う場合は、以下10種類のなかから選んでみてください。
- 他己紹介
- Good & New
- バースデーライン
- ヒーローインタビュー
- ホワット・アム・アイ?
- 集団じゃんけん
- 共通点探しゲーム
- ウソ・ホントゲーム
- もしもゲーム
- つみき式自己紹介
それぞれの内容を詳しく説明します。
他己紹介
他己紹介は、自分のことを他人に紹介してもらうアイスブレイクです。ペアになった人の情報を聞き出す必要があるため、自然と相手について理解できるでしょう。
一般的な自己紹介とは異なる形式で相手のことを知れるので、印象に残りやすいといえます。
他己紹介のやり方
他己紹介は、以下の手順で行ってみてください。
- ペアを作り、お互いに自己紹介やインタビューをする
- 聞き出した相手の情報を、ほかのメンバーに向けて発表する
Good & New
Good & Newとは、24時間以内に起こった「良かったこと」「新たな発見」などを発表するアイスブレイクです。ポジティブなトピックの自己紹介ができるため、明るい雰囲気になるでしょう。
些細なことでも「良かった」と思えるようになれば前向きな気持ちをキープしやすくなるため、毎日の習慣にしてもよいかもしれません。
Good & Newのやり方
Good & Newは、以下の手順で行います。
- 参加者が、24時間以内に起こった「良かったこと」「新しく発見したこと」などを順番に発表する
- ほかの参加者は、リアクションをしたり気になった点を質問したりする
バースデーライン
バースデーラインは、グループに分かれて誕生日が早い順に並ぶゲームです。ゲーム中に声を出すことは禁止されており、ジェスチャーのみでコミュニケーションをとりながらお互いの誕生日を把握します。最も早く正しい順番で並べたチームが優勝です。
ゲームを通じて、相手が伝えようとしていることを読み取る姿勢の大切さを学べるでしょう。また、メンバーの誕生日を覚えておき、誕生日が来たらお祝いをしてみてもよいかもしれません。
バースデーラインのやり方
バースデーラインは、一般的に以下の流れで行います。
- 10人前後のグループに分かれて、各自がジェスチャーで誕生日を伝え合う
- 制限時間内に、誕生日の早い順に並ぶ
- 制限時間になったら、各グループが声を出して誕生日を言う
- 正しい順番で並べて、最も早く列を作れたグループが優勝
ヒーローインタビュー
ヒーローインタビューは、スポーツの試合後のインタビューのような形式で参加者の成功体験を聞くアイスブレイクです。ペアの片方がヒーロー、もう片方がインタビュアーとなり、ヒーローの成功体験を深掘りしていきます。聞き手は大きめのリアクションを意識すると、場の雰囲気が盛り上がるでしょう。
ヒーローインタビューをすると、参加者の相互理解を深められるといえます。また、的確に質問する能力や傾聴力を身につける練習にもなるでしょう。
ヒーローインタビューのやり方
ヒーローインタビューの一般的な手順は、以下の通りです。
- グループのなかでペアを作り、ヒーロー(話す人)とインタビュアー(質問する人)に分かれる
- インタビュー形式で、ヒーローの成功体験を聞く
- インタビュアーや聴衆は、ヒーローの回答にしっかりリアクションをして場を盛り上げる
- 役割を交代し、全員がヒーローとインタビュアーを経験する
ホワット・アム・アイ?
ホワット・アム・アイ?は英語にすると「What Am I?」で、自分のカードが何かをほかのメンバーに質問して当てるゲームです。たとえば、「私は動物?」「色は赤い?」など「YES/NO」で答えられる質問をして、答えを導き出します。
自然と会話をする機会が生まれるので、初対面の人が人間関係を構築するときに役立つでしょう。また、ゲームを通して想像力や記憶力などを鍛えられるかもしれません。
ホワット・アム・アイ?のやり方
ホワット・アム・アイ?は、以下の流れで行ってみてください。
- 動物や食べ物、乗り物などの絵や名前が入った紙またはカードを各メンバーに配る(自分のカードが何か分からないよう、裏向きで配る)
- 回答者は、絵や名前がほかのメンバーに見えるようカードを額の前にかざす
- YESまたはNOで答えられる質問をして、制限時間内に自分が何か当てる
- 自分が回答者ではないときは、質問に対してYESやNOで答える
集団じゃんけん
集団じゃんけんは、グループで行うじゃんけん大会です。グループのメンバーと話し合いながら何を出すか決め、じゃんけんをします。チーム数が多い場合は、リーグ戦やトーナメント戦をしてみてください。
何を出すか相談して決めたり、勝ち負けをグループで共有したりするため、チーム意識を高められるでしょう。
集団じゃんけんのやり方
集団じゃんけんは、以下の流れで行ってみてください。
- まずはグループ分けをする
- グループ数に応じて、リーグ戦やトーナメント戦を組む
- それぞれのグループが何を出すか相談して決め、じゃんけんをする
- 試合を進めて、優勝グループを決める
共通点探しゲーム
共通点探しゲームでは、ペアを作って自分と相手の共通点を探します。「最低10個は共通点を見つける」「共通点が最も多いペアが勝ち」のようなルールを決めると、お互いについて深堀りできるでしょう。
共通点を探すことで相互理解が深まるうえ、良好な人間関係を構築できるといえます。
共通点探しゲームのやり方
共通点探しゲームの手順は、以下の通りです。
- 「共通点は必ず10個見つける」「共通点を最も多く見つけたペアの勝ち」などのルールを決める
- ペアを作り、自己紹介や質問をしながら共通点を探す
- 制限時間がきたら、各ペアは共通点を発表する
ウソ・ホントゲーム
ウソ・ホントゲームは、嘘の情報を1つだけ交えた自己紹介をして、グループのメンバーにどの部分が嘘か当ててもらうゲームです。嘘か本当か判断が難しいような内容にすればアイスブレイクが盛り上がるうえ、印象に残りやすい自己紹介ができるでしょう。
ゲームをする際は、自分に関する情報を書き出した紙を見せながら自己紹介するのがおすすめです。自己紹介を可視化することで、相手が考えやすくなるといえます。
ウソ・ホントゲームのやり方
ウソ・ホントゲームは、以下の手順で行ってみてください。
- 参加者に紙とペンを配り、自分に関する情報を3〜4つ書いてもらう(1つだけウソを入れるようにする)
- 紙を見せながら自己紹介をする
- ほかの参加者は、どの部分が嘘なのか当てる
もしもゲーム
もしもゲームは、その名の通りもしもの場合にどうするかを答えるゲームです。たとえば「もし無人島に1つだけものを持って行けるなら、何を選ぶ?」「もし魔法が使えたら、何をする?」などのテーマを決め、質問に対する答えとその理由を発表します。
もしもゲームをすることで、自然と会話をする機会が生まれるでしょう。また、参加者の考え方や価値観を把握するきっかけにもなります。
もしもゲームのやり方
もしもゲームは、一般的に以下の流れで行います。
- グループを作り、進行役は「もしも〇〇だったらどうする?」というテーマを発表する
- メンバーが考える時間を設けて、制限時間がきたらそれぞれ回答とその理由を発表する
- 発表の内容に気になる点があったら、さらに質問をする
つみき式自己紹介
つみき式自己紹介は、前の人の自己紹介に自分の自己紹介を加えていくゲームです。たとえば、最初の人が「サッカーが好きなAです」と自己紹介をしたら、次の人は「サッカーが好きなAさんの隣の、野球が好きなBです」、その次の人は「サッカーが好きなAさんの隣の野球が好きなBさんの隣の、テニスが好きなCです」のように、自己紹介をつなげていきます。
ゲーム感覚で自己紹介ができるため、楽しく相手のことを理解できるでしょう。また、他己紹介も含まれるので、ほかのメンバーの特徴を覚えやすいといえます。
つみき式自己紹介のやり方
つみき式自己紹介は、以下の手順で行ってみてください。
- グループを作り、円になって座る
- 最初の人は、「〇〇が趣味のAです」のように短い自己紹介をする
- 次の人は、前の人の自己紹介を繰り返したあとで自分の自己紹介をする
- ステップ3を繰り返し、ほかの人の自己紹介に自分の自己紹介をつなげていく
アイスブレイクに役立つトーク例
アイスブレイクをする際は、ゲームだけではなく雑談もおすすめです。会話のトピックに迷う場合は、以下5つのトーク例から選んでみてください。
- 休日の過ごし方
- おすすめの本や映画
- 旅行での忘れられない出来事
- 好きな季節とその理由
- 夢や目標
それぞれを詳しく見ていきましょう。
休日の過ごし方
休日の過ごし方は、アイスブレイクにおすすめのトークテーマの1つです。お互いの趣味や好きなことを共有することで、相互理解が深まるといえます。自分と相手の共通点が見つかれば話が広がり、良好な関係を築けるでしょう。
また、長期休暇の過ごし方について話すのもおすすめです。旅行や帰省などプライベートに関する話をすることで、より打ち解け合えるかもしれません。
おすすめの本・映画
おすすめの本や映画に関するトークをするのもよいでしょう。お気に入りの書籍や映画をシェアすることで、お互いの好みや趣味を把握できるといえます。あらすじを紹介し合えば、自然と会話が広がるかもしれません。
再び相手と会う可能性がある場合は、おすすめされた本を読んだり映画を観たりしてみてください。感想を伝えれば、相手に喜んでもらえるでしょう。
旅行での忘れられない出来事
旅行での忘れられない思い出をシェアするのもおすすめです。楽しかった旅行の話をすれば、場の雰囲気が明るくなるでしょう。トラブルに巻き込まれたエピソードを共有すると、印象に残る話ができるかもしれません。
ほかの人の話を聞くときは、適宜質問をしてみてください。「どうしてそこに行こうと思ったんですか?」「私もいつか行ってみたいのですが、どの時期がおすすめですか?」といった質問をすると、会話が広がるでしょう。
好きな季節とその理由
好きな季節とその理由も、アイスブレイクに役立つトークテーマです。誰でも扱いやすいトピックなので、初対面などで緊張している状態でも話しやすいといえます。
「好きな季節は何ですか?」といきなり聞くのが難しい場合は、まずはその日の天気や気候などの話から始めるとよいでしょう。「梅雨も明けたようで、そろそろ本格的に夏ですね。私は趣味がサーフィンなので夏が好きなのですが、〇〇さんはどの季節が好きですか?」のように、徐々に話を広げてみてください。
夢や目標
夢や目標に関するトークも、アイスブレイクにつながります。社内研修や打ち合わせのようなビジネスシーンでは、仕事を通じて実現させたいことや理想の働き方などを話すことで自分のキャリアビジョンを知ってもらえるでしょう。
商談や面談などのときは、プライベートに関する夢や目標を共有するのもよいかもしれません。理想の家族像や将来やってみたいことなどの話をすることでお互いの人柄や考え方などを理解し合えれば、取引先や面談相手と良好な関係を構築できるといえます。
アイスブレイクの注意点
最後に、アイスブレイクの注意点を紹介します。アイスブレイクを行う際は、以下の3点に気をつけてください。
- 全員が楽しめるものを選ぶ
- タイムリミットを設定する
- 参加者を強制しない
それぞれの注意点を詳しく説明します。
全員が楽しめるものを選ぶ
まず、全員が楽しめるアイスブレイクを選ぶことが大切です。たとえば、簡単な雑談をする際に政治や宗教、特定のスポーツ、学歴、専門的な話題などをテーマにしてしまうと、人によっては嫌な思いをしたり話に入れなかったりします。
雑談の場合は無難なテーマの話をし、ゲームをする場合は簡単なものを選ぶなど、参加者全員が楽しめるアイスブレイクになるよう意識してみてください。
タイムリミットを設定する
アイスブレイクをする際は、あらかじめタイムリミットを決めておきましょう。アイスブレイクは本題に入る前の準備運動のようなものなので、必要以上に時間がかかり本題の時間が短くなってしまうと本末転倒です。
また、アイスブレイクが長引くと、間延びして参加者のモチベーションが低下してしまったり、話すことがなくなって気まずい雰囲気になってしまったりする可能性もあります。アイスブレイクは、制限時間を決めて行うようにしてください。
参加者を強制しない
参加者を強制しないことも、アイスブレイクをする際に気をつけたいポイントです。たとえば、「無理やり回答させようとする」「リーダーはやりたくないと本人が言っているのに、その人にリーダーの役割を押し付ける」といった行為は控えましょう。
前述の通り、アイスブレイクは参加者の緊張をほぐしたり場の雰囲気を和ませたりするために行います。参加者に発言や行動を無理強いすると、かえって雰囲気が悪くなってしまうでしょう。
アイスブレイクとは何かを理解して、実施してみよう
アイスブレイクとは、打ち合わせや商談などの場で本題に入る前に行われる雑談やゲームなどのことです。雰囲気を和ませてその場にいる人の緊張をほぐす効果があるため、コミュニケーションの活発化や良好な関係の構築などが期待できます。
アイスブレイクの種類は、雑談や簡単なゲームなどさまざまです。本記事で紹介したアイスブレイクに役立つネタ、ゲーム、トークテーマを参考にして、研修や会議、商談などのときに取り入れてみてください。
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