今話題のエバンジェリストとは?仕事内容や企業事例を紹介!

今話題のエバンジェリストとは?仕事内容や企業事例を紹介!

近年では、さまざまな業界で「エバンジェリスト」という仕事が注目されています。しかし、「エバンジェリストって具体的に何をするの?」「営業職と何が違うんだろう?」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、エバンジェリストの意味や仕事内容、エバンジェリストに必要なスキルなどについて解説します。記事の後半ではエバンジェリストを採用している企業事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

エバンジェリストとは

エバンジェリストとは簡単にいうと、自社製品やサービスの魅力や利点、価値などを広める仕事のことです。「Evangelist(伝道師)」が語源になっているといわれており、ビジネスの業界でも同様の意味で使用されることが一般的です。

テクノロジーの発達により顧客の価値観やコミュニケーションの取り方などが変化したことから、近年では自社の価値を適切に伝えるエバンジェリストが注目されています。

エバンジェリストが誕生した背景には、「Apple」や「Microsoft」が自社製品を伝えるために「テクニカルエバンジェリスト」のポストを設置したことにあります。営業職と違い製品の魅力を大衆に伝える役割を担っており、IT業界ではエバンジェリストを採用する企業が増えつつあるのです。

エバンジェリストと営業の違い

エバンジェリストと営業職には、明確な違いが存在します。一般的に営業職は、商品やサービスなどを購入してもらうことを目的に活動します。サービスの価値やメリットなどの説明も行いますが、セールス中心としたコミュニケーション能力が営業職には求められるでしょう。

しかしエバンジェリストの目的は成約や販売ではなく、自社の価値を理解してもらい、相手に興味をもってもらうことです。そのため営業職とエバンジェリストとでは目的が異なるのです。ただし営業で成果を挙げる場合には、エバンジェリストのスキルも大切になると考えられます。

エバンジェリストと広報の違い

自社商品やサービスの魅力を伝える観点では、エバンジェリストと広報には近い要素が存在します。しかし双方の目的はやや異なるのです。広報は自社商品の認知拡大を目的に、広告の出稿やPRイベントの開催などを行います。したがってコンテンツを中心に戦略を考えることが一般的です。

一方でエバンジェリストはユーザーとのコミュニケーションを重要視する傾向があり、認知を広げるだけではなく商品やサービスを正しく理解してもらうことが目的になります。つまりエバンジェリストは顧客と対話を重ねて、相手に信頼してもらうことも一つのゴールといえるでしょう。

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エバンジェリストの仕事内容

エバンジェリストの役割は理解したものの、「具体的にどんな仕事をするんだろう?」と気になる方もいるかもしれません。ここでは、エバンジェリストの仕事内容を見ていきましょう。企業によって詳しい業務内容は異なりますが、一般的には下記の通りです。

  • 講演・プレゼンテーション
  • 顧客への個別対応
  • インナーマーケティング
  • イベントなどへの出演

順番に見ていきましょう。

講演・プレゼンテーション

自社の新サービスなどを発表する場では、エバンジェリストが登壇することがしばしば見られます。これまでは商品開発者が説明を行うことが一般的でした。しかし参加者に価値が伝わりにくいという観点から、エバンジェリストを採用する企業が増えているようです。

例えばクラウドサービスの新作発表会などに登壇する場合、機能や利点だけではなく、サービスを導入する相手のベネフィットまでを伝えることが大切になります。そのためプレゼンテーションスキルの高いエバンジェリストが重要とされています。また投資家向けのプレゼンテーションでは、資料作成から発表までをエバンジェリストに一任する企業も増えつつあるようです。

顧客への個別対応

取り扱う商品によっては、顧客対応もエバンジェリストの仕事の一つです。例えば既存顧客から購入したサービスの利用方法がわからないなどの疑問に対して、相手のニーズを理解して適切な対応を行うことがあります。クライアントのビジネスモデルを徹底的に調査して、その人に合った提案を行なっている企業も見られます。

つまりエバンジェリストには商品やサービスの認知拡大だけではなく、顧客ロイヤルティを高めることも重要と考えられるでしょう。

インナーマーケティング

インナーマーケティングとは簡単にいうと、社内向けのマーケティング施策全般のことです。具体的には企業理念の浸透やブランディングなどが挙げられます。「インターナルマーケティング」や「インナーブランディング」とも呼ばれており、一定のマーケティングスキルが必要な仕事です。

エバンジェリストは社外での活動が一般的ですが、成果を挙げるには自社サービスや価値の共通認識を社員にもってもらうことも大切になります。そのためエバンジェリストは会社のビジョン浸透や従業員のモチベーションを高める活動も行います。

イベントなどへの出演

ポップアップやワークショップなどでも、イベント会場にエバンジェリストが立つことがあります。例えば商品に興味のあるユーザーに対してセールスではなく適切な提案をすることで、相手が関心をもってくれる可能性があるでしょう。

ワークショップなどを開催して、自社の商品を実際に体験してもらう企業もしばしば見られます。商品の購入ではなく理解してもらうことが目的なので、イベントなどの参加者から信頼が得られることも期待できます。

エバンジェリストに必要なスキル

ここからは、エバンジェリストに必要なスキルを見ていきましょう。エバンジェリストにはさまざまな業務が存在しますが、多くの場合は下記の能力が必要になります。

  • プレゼンテーション能力
  • コミュニケーション能力
  • マーケティングスキル
  • リサーチ能力

上記の4つについて解説します。

プレゼンテーション能力

大人数の前で発表を行う機会が多いエバンジェリストには、プレゼンテーション能力は重要なスキルといえます。理由は、話し方や資料の構成などによって、聞き手の印象が大きく異なるからです。

エバンジェリストは相手に理解してもらうことが目的なので、セールスではなく聞き手に共感してもらえる話し方なども重要になるでしょう。したがって大衆の前で話すことが得意な方は、エバンジェリストとして重宝される可能性があるかもしれません。

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コミュニケーション能力

見込み顧客やイベント来場者などと接する機会の多いエバンジェリストには、コミュニケーション能力が求められます。例えば自社商品の体験会などに来場した方に接客する際、ただ説明するだけではなく適切な提案などを行い、相手に信頼してもらうことが大切です。

したがって紹介する商品の機能やメリットだけではなく、来場者のニーズなども理解しておくことが必要になります。

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マーケティングスキル

取り扱う商品によっては、マーケティングスキルも必要になります。例えばBtoB向けのクラウドサービスなどを紹介する場合、サービスを導入した後の活用方法などを説明することが大切です。適切な提案を行うには相手のビジネスモデルを理解して、より具体的な利用方法までを伝える必要があるでしょう。

つまり顧客にとっての最適案を導くためにも、マーケティングスキルが重要と考えられます。エバンジェリストは相手に信頼してもらうことが大切なので、実践的なマーケティングスキルを身につけて最適案を導き出すことが重要といえるでしょう。

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リサーチ能力

エバンジェリストは自社の商品だけではなく、競合他社の商品やサービスなども幅広く理解していることが大切です。なぜなら競合との比較や違いを明確にして、自社の魅力をより詳しく伝える必要があるからです。

また他社の顧客層やビジネスモデルだけではなく、市場のトレンドなどにも精通していると、より高い評価が期待できます。エバンジェリストを目指している方は、ネットの検索だけではなくアンケートやヒアリングなども行なって、質の高い情報を集める練習をしておきましょう。

エバンジェリストを採用している企業事例

ここからは、エバンジェリストを採用している企業の事例を見ていきましょう。エバンジェリストの仕事内容は会社の目的によって大きく異なるので、一つの参考にしてください。

花王

化粧品メーカーとして有名な花王株式会社は、店頭で顧客の接客を行う「美容部員」を「ブランドエバンジェリスト」としての育成を始めている企業です。従来の美容部員は来店した顧客にメイクなどの施術を行い体験してもらうことが仕事でした。

しかし「ブランドエバンジェリスト」は店頭での体験だけではなく、インスタライブなどを活用して商品の魅力を伝える取り組みなども行なっています。ライブ配信を見た視聴者からはポジティブなコメントも多く、自社商品の認知拡大だけではなく顧客のファン化にも力を入れていることも一つの特徴です。

参考:
Kao「花王、美容部員を“ブランドエバンジェリスト(ブランドの伝道師)”へ育成」より
KaoJapan「【今までの美容部員とは違う!】ブランドエバンジェリストとは?!」より

リコー

リコーには、「Microsoftソリューションエバンジェリスト」が存在します。顧客の課題解決に特化した集団であり、Microsoft製品の使い方だけでなくユーザーに合った使用方法などの提案を行なっています。

Microsoftの「Office365」はさまざまな企業から導入できますが、徹底したサービス力が好評なリコーから導入する企業も多いようです。またリコー株式会社は最先端のテクノロジーにも精通しており、IT業界で活動する企業にとっては魅力的なサービスといえるでしょう。

参考:
RICOH「あなたのまちのMicrosoftソリューションエバンジェリスト」より
リコー公式チャンネル 「Microsoft ソリューションエバンジェリスト チームワーク編」より

エバンジェリストになるためのポイント

ここからは、エバンジェリストになるためのポイントを紹介します。エバンジェリストの仕事に興味のある方は、下記の項目に取り組んでみてください。

  • 実務経験を積む
  • 幅広い知識・スキルを学習する

順番に解説します。

実務経験を積む

企業によっても異なりますが、エバンジェリストには営業などの経験をした方がしばしば見られます。エバンジェリストの目的は自社の魅力を伝えることですが、営業職と近い要素があることは事実です。そのため商談やセールスなどの経験がある方は、エバンジェリストでも活躍できる可能性があります。

またプレゼンテーションや顧客コミュニケーションも重要になるので、エバンジェリストになりたい方は人前での発表や接客なども練習しておきましょう。

幅広い知識・スキルを学習する

エバンジェリストは相手に適切な提案をする機会も多く、さまざまな知識やスキルが求められます。例えばクラウドツールの活用方法を顧客に提案する際に、実際の使い方だけではなくツールを活用したマーケティング施策なども提案するとよいでしょう。

販売する商品によっては、デザインやライティングなどのノウハウを提供することも有効です。多くのユーザーから信頼されるためにも、実践的なスキルやノウハウを身につけておきましょう。

エバンジェリストになる際の注意点

最後に、エバンジェリストになる際の注意点を紹介します。

  • 顧客ファーストを徹底する
  • セールスと目的を混同しない

エバンジェリストを目指している方は、上記の2つを意識しておきましょう。

顧客ファーストを徹底する

エバンジェリストは商品やサービスを広めることが仕事です。しかし適切な伝え方は聞き手によって異なります。したがってマニュアルだけではなく、その人に合った話し方や説明方法を考えることが大切です。自社を良く見せるだけの内容では顧客に不信感を与える可能性があるので、注意してください。

セールスと目的を混同しない

販売や成約を決めることは、基本的には営業職の仕事です。エバンジェリストが販売を行う機会もありますが、自発的な販促行動は一般的には担当しません。

また商談の流れに持ち込もうとすると、相手が「押し売りされている…」と感じるリスクも存在します。エバンジェリストの仕事は自社の魅力を伝える所までなので、セールスと混同しないようにしましょう。

さまざまなスキルを身につけてエバンジェリストに挑戦しよう

エバンジェリストは自社の商品やサービスをわかりやすく伝える「伝道者」のような仕事です。そのため人と話すことが好きな方や、プレゼンテーションなどが得意な方におすすめの仕事といえるでしょう。ただしエバンジェリストの仕事は販売ではなく理解してもらうことなので、目的を間違えないように注意してください。

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ABOUT ME
ライター KeitoKurisu
埼玉県の美容学校を卒業後、銀座の美容室での経験を経て、雑誌・広告業界のヘアメイクとして活動。その後、SEOメディア事業や映像制作会社を立ち上げ、脚本とディレクター業務を行う。現在は、アート作品の個展を行いながら、フリーライターとして活動中。
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

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