近年ではAIの発達により、さまざまなコンテンツが自動で作れるようになりました。動画の自動生成AIもリリースされつつあり、クリエイティブ・アート業界では注目を集めています。そのようななか、「AIで動画を作れるサービスって何?」「ちゃんとした動画を作れるの?」と気になる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、動画を自動生成できるAIツールの特徴や選び方、作り方のコツなどについて解説します。記事の後半では注意点も紹介しているので、AI動画自動生成ツールに興味のある方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
そもそも動画の自動生成AIとは?
生成AIとはその名の通り、文章や画像、動画などさまざまなクリエイティブをAIが作成することを指します。比較的新しい概念のため明確な定義はありませんが、一般的には「Generative AI」と呼ばれています。
海外ではすでにAIで作成した映像作品が賞を受賞していることもあり、多くのアーティストが注目しているテクノロジーの一つです。
またビジネスシーンでもAI動画自動生成ツールを導入する企業が増えつつあります。コンテンツ作成にかかる時間を大幅に削減できるから、ビジネスを加速させられることが期待できます。
自動生成AIで動画を作る方法
ツールによっても異なりますが、多く見られるのはテキストプロンプトで動画のテーマや内容を入力することです。また下記の方法でも映像を作れるサービスが存在します。
名称 | 内容 |
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テキスト | テキストでAIに命令を出す |
画像 | 動画にしたい画像をAIにアップロードする |
ブログ・記事 | WebサイトのURLから動画を作成する |
音声 | 音声からアバター映像を作成する |
技術の発達により動画の作り方は変わるかもしれませんが、現在では上記の方法が主流と考えられます。さまざまな方法を試しながら使いやすいツールを活用しましょう。
今話題のAI自動生成ツール5選!
それでは動画を作成できる自動生成AIを紹介します。各ツールの特徴を紹介するので、あなたに合ったサービスをお試しください。
Runway Gen-2
料金 | Standard:$15/月 Pro: $35/月 Unlimited:$95/月 年間プラン20%off |
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無料トライアル | あり |
スマホアプリ | あり(iOSのみ) |
商用利用 | 可能 |
メリット | 映像の品質が高い 動画以外の自動生成にも対応 幅広い方法で動画を作成できる |
デメリット | 操作画面が英語 日本語をうまく認識できない傾向がある |
Runway Gen-2は、画像生成・動画生成などのクリエイティブを自動化できるAIツールです。旧世代のGen-1から精度が大幅にアップデートされ、生成速度が早く操作性にも優れています。テキストプロンプトだけではなく画像からでも映像を作成できるため、幅広い方法で作品を作りたい方におすすめです。
無料版では105クレジットまで無償で利用できますが、解像度には制限がかかります。そのため高画質な映像を作りたい方は無料版で機能を体験して、有料プランを検討しましょう。
参考:Runway Gen-2
Vrew
料金 | Light(個人):900円/月 Business(法人・企業・団体・機関):4,500円/月 年間プラン20%off |
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無料トライアル | あり |
スマホアプリ | あり |
商用利用 | 可能 |
メリット | 動画編集も可能 台本から映像を作成できる 字幕付きで動画を制作できる |
デメリット | 画像ベースの動画になる 日本語の読み間違いがある |
Vrewは、文字起こしツールとして人気を集めるWebサイト・ソフトです。アプリ版もリリースされているため、スマホでも利用できます。動画のタイトルを入力するだけで作品の台本と画像を作成し、それらを結合して一つの映像作品を作ります。
画像を繋ぎ合わせる動画になるのでアニメーションを作りたい方には物足りない印象があります。しかし日本語認識の精度が高いAIツールはまだ多くないので、手軽に使える動画生成AIを使いたい方は、Vrewをお試しください。
参考:Vrew
Steve AI
料金 | Basic:$20/月 Starter:$60/月 Pro:$80/月 Enterprise:要問い合わせ 年間プラン25%off |
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無料トライアル | あり |
スマホアプリ | なし |
商用利用 | 可能 |
メリット | テンプレートが充実している Web上の記事から動画を作成できる |
デメリット | 日本語の誤認識がある レンダリングに時間がかかる |
Steve AIは、アニメーションに特化したAIツールです。InstagramやX(旧:Twitter)などに適したテンプレートが充実しているため、SNS発信に力を入れたい方におすすめといえます。最近のアップデートでは日本語にも対応したので、基本的な操作は問題なく行えるでしょう。
ブログなどのURLからでも動画を作成できるため、ビジネスシーンでの活躍も期待できます。ただし日本語の認識精度はまだ強くない印象があります。そのため国内のブログや記事を動画にする場合は、英語に翻訳してから動画を作るとよいでしょう。
参考:Steve AI
Pictory AI
料金 | Starter:$23/月 Professional:$47/月 Teams:$119/月 年間プラン15%off |
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無料トライアル | あり |
スマホアプリ | なし |
商用利用 | 可能 |
メリット | 直感的に操作できる テンプレートが豊富 動画作成方法の種類が多い |
デメリット | 動画の生成に時間がかかる 文字起こしの精度がやや低い |
Pictory AIは、手軽に動画を自動生成できるツールの一つです。テキストだけではなく記事や画像から動画を生成できるので、さまざまな方法で映像を作ってみたい方におすすめです。海外ではニュース記事を動画にしてYouTubeに投稿するクリエイターが増えているようです。
編集画面の日本語変換にも対応しているため、英語が苦手な方でも直感的に使用できるでしょう。ただしPictory AIは動画の生成に時間がかかる傾向があります。そのため長尺動画などを作成する際は注意してください。
参考:Pictory AI
invideo
料金 | Pro:$25〜/月 Max:$60〜/月 年間プラン20%off |
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無料トライアル | あり |
スマホアプリ | あり(Androidのみ) |
商用利用 | 可能 |
メリット | 動画編集機能あり テンプレートが豊富 クラウド保存が可能 |
デメリット | プランによっては高額になる |
invideoは、ハイクオリティな動画を作れることで人気を集める動画生成AIの一つです。アバター作成にも対応しているため、ナレーション動画を作りたい方にもおすすめです。エフェクトやトランジションなどの簡単な動画編集にも対応しているので、細部にこだわりたい方にも適切なツールと考えられます。
ただしinvideoは作成する動画の長さによって料金が高くなります。そのため収益目的以外には不向きかもしれません。しかし手軽に美しい映像を作成できるので、気になる方は無料プランで機能をお試しください。
参考:invideo
AI動画自動生成ツールの選び方
世の中には多数の生成AIが存在するものの、「どれを試すべきなんだろう?」と悩む方もいるかもしれません。使用用途などによって異なりますが、生成AIに興味のある方は下記を基準に利用するツールを選んでみましょう。
- 月額コスト
- 作りたい作風
- 日本語の認識精度
順番に解説します。
月額コスト
動画を作れる自動生成AIツールは月額料金が発生することが一般的です。ドル表記のツールが多いため、日本円に換算して月額費用を考慮しましょう。また各ツールによって動画の作成方法や使用できる機能が異なります。したがってツールの性能と料金を比較して、自分に適切なAIツールを選んでください。
作りたい作風
自動生成AIツールによって作成できる作風が異なります。例えば「Vrew」は日本語対応でほぼ自動で動画を作れる一方、アニメーションなどの映像には対応していません。また「invideo」を活用すればアバターの作成をすることが可能です。使用する目的に合った雰囲気の動画を作れるツールを選びましょう。
日本語の認識精度
AIツールの多くは、日本語の認識精度がまだ高くないと考えられます。一時期よりも精度は改善されていますが、漢字や同義語などの理解までは難しいかもしれません。英語が得意な方であれば問題ありませんが、苦手な方は日本語の認識精度は利用する前に確認しておきましょう。
自動生成AIで動画を作るポイント
自動生成AIで動画を作る際は、別のAIツールでプロンプトを作成してみましょう。理由は、的確な命令文をAIが生成してくれるからです。そのため英語入力が苦手な方は、「ChatGPT」などを活用してみましょう。またChatGPTへの指示の出し方がわからない方は、下記のプロンプトを試してみてください。
動画生成AIで動画を作成します。下記の情報を基に適切なプロンプトを英語で作成してください。
#情報
- 動画のタイトル:
- 動画の内容:
- 動画の目的:
- 動画の時間:
- シーン1:(オープニング・自己紹介・動画の説明など)
- シーン2:(問題提起など)
- シーン3:
… - エンディング:
上記のプロンプトは一つの例です。いろいろ工夫をして、自分に合った命令文を作ってみましょう。
自動生成AIで動画を作る注意点
自動生成AIは短時間で質の高い動画を作れるメリットがある一方で、下記のデメリットが存在します。
- 誤った情報が出力される可能性がある
- 動画編集の仕事・副業にはまだ不向き
順番に見ていきましょう。
誤った情報が出力される可能性がある
AIで動画の生成を行うと、動画に必要な情報を加えて映像を作成してくれます。しかし出力された内容には注意が必要です。
搭載しているAIによっても異なりますが、現在のAIはリアルタイムでの情報収集ではなく、機械学習で成長しています。そのため誤った表現や古い情報を出すことがしばしば見られます。AIで動画を作る際は作成された情報の事実確認を行うか、映像の内容について細かい指示を出しましょう。
動画編集の仕事・副業にはまだ不向き
自動生成Aツールでも品質の高い動画は作成できますが、クライアントワークなどの仕事・副業にはまだ不向きと考えられます。理由は、作成できる動画の世界観に限界があるからです。例えば美しいグラフィックやテーマに適した動画は作れますが、実際の商品を使っている様子や物撮りなどは作成できません。
また自動生成AIは編集データが保存できないので、編集の幅はまだ広くありません。技術の進歩によって使える機能は増えると考えられますが、動画編集の仕事をしたい方は適切なスキルの勉強をしておきましょう。
AI動画自動生成ツールに関するよくある質問
最後に、AI動画自動生成ツールに関するよくある質問を紹介します。
AIで動画を自動生成できるアプリは?
本記事で紹介したツールでは、「Runway Gen-2」や「Vrew」が挙げられます。アプリの場合は料金形態が異なる可能性があるので、利用する前に確認しておきましょう。
AIで動画編集はできる?
近年ではAIでの編集機能を搭載した動画編集ソフトも増えつつあります。例えば「Adobe Premiere Pro」では最近のアップデートにより、AIによる「自動カラー補正」や「シーン検出」などが搭載されています。AIでの動画編集は作業を効率化できるので、ぜひ活用してみてください。
自動生成AIを活用して動画を作ってみよう!
自動生成AIで動画を作成することには、作業時間を短縮して品質の高い映像を作成できるメリットがあります。まだまだ発展途上の側面はありますが将来性が期待できるツールなので、今のうちに触ってみてください。
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