ネットワークスペシャリスト試験とは?合格のメリットや勉強方法も解説

ネットワークスペシャリスト試験とは?合格のメリットや勉強方法も解説
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ライター Yukie
大学卒業後は金融機関の事務員として8年働く。その最中にSHEに出会い、自分らしい生き方を叶えるという理念に共感。現在はフリーのライターとして、時間と場所にとらわれることない自由な生活を実現している。FP3級・簿記2級を保有。
エディター Kakuhata Kyosuke
同志社大学 生命医科学部医情報学科卒。在学中、基礎科学や生体情報の取得・制御、プログラミングについて学ぶ。大学院進学後Pythonデータ解析や生体化学を学んだあとライター業を開始。現在はフリーランスとして活動し、キャリア領域のメディアを中心にSEO記事を編集・執筆している。

昨今IT系の職の需要が高まってきており、IT系の資格を取得したい人やエンジニアとしてさらにステップアップしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
IT関連の試験は多くありますが、情報処理技術者試験の中に「ネットワークスペシャリスト試験」という試験があります。

この記事では、ネットワークスペシャリスト試験に焦点を当て、試験の概要や難易度、合格するまでの勉強方法まで解説していきます。ネットワークスペシャリスト試験が少しでも気になる人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

ネットワークスペシャリスト試験とは

ネットワークスペシャリスト試験とは、情報処理推進機構(IPA)が主催している情報処理技術者試験の一つで、国家資格です。そもそも、ネットワークスペシャリストとはネットワーク分野の技術を熟知していて、かつネットワーク基盤の企画・開発・運用・保守において中心的な役割を担う人材のことをいいます。

この試験は、ネットワークに関する技術やサービスに至るまで広く精通し、目的に合ったネットワークシステムを構築・運用できるネットワークエンジニアやインフラ系エンジニアを目指したいという人に適した試験となっています。

ネットワークスペシャリスト試験の難易度

ネットワークスペシャリスト試験はITスキル標準(ITスキルのレベルを定めたもの)において最難関であるレベル4に相当しています。過去5年間の合格率は以下の通りとなっています。

  • 平成30年度秋期:15.4%
  • 令和元年度秋期:14.4%
  • 令和3年度春期:12.8%
  • 令和4年度春期:17.4%
  • 令和5年度春期:14.3%

引用:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 統計資料」p1より

合格率は12~17%で、合格率からも難易度が高いことがわかります。IT技術全般の基礎知識から始まり、ネットワークの技術的な知識や実践問題まで幅広く出題されるため、実務経験者でも試験対策を行わないと、合格が難しいといえます。

ネットワークスペシャリスト試験に合格するメリット

ネットワークスペシャリスト試験に合格するメリットは4つ挙げられます。

  • ネットワークシステムに関する上流工程の知識を身につけられる
  • 就職・転職活動の幅が広がる
  • ほかの高度処理技術者試験において一部試験が免除される
  • 年収アップが見込める

それでは一つずつ解説していきます。

ネットワークシステムに関する上流工程の知識を身につけられる

ネットワークスペシャリストはネットワーク管理者として、ネットワークシステムに対するクライアントの要求の分析や企画・要件定義といった、いわゆる開発の上流工程を担っています。

ネットワークシステム試験では、ネットワークに関する基本的な技術に関する出題はもちろんですが、企業・組織の要求を的確に理解し、その要求に対する設計ができるかといった、実務に沿った問題も出題されます。エンジニアの上流工程の知識を身につけて、実務で応用を利かせることができるでしょう。

就職・転職活動の幅が広がる

ネットワークスペシャリストは難易度が高く、資格を取得していることで情報ネットワークに関する知識を豊富に持っていると示せるため、就職・転職に有利に働く可能性が高くなります。

ITが進化し続けている現在、ネットワーク全般の知識やノウハウを持ったスペシャリストを求める企業や組織は増加しており、ネットワークスぺシャリストの需要は高くなっています。官公庁の案件に携わる機会もあり、ネットワークスペシャリストの資格を持っていることで知識があることをアピールすることが可能です。

他の高度処理技術者試験において一部試験が免除される

ネットワークスペシャリスト試験には免除制度があります。要件としては、以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 応用情報技術者試験(AP)に合格
  • 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験のいずれかに合格
  • 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績をとる

引用:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「午前Ⅰ試験免除 情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験」より

条件を満たすと2年間は情報処理技術者試験の高度試験、情報処理安全確保支援士試験の午前Ⅰ試験を免除することが可能です。ネットワークスペシャリスト以外のIT資格を取得したい人は免除制度が活用できるため、他の試験勉強を有利に進めていけるでしょう。

年収アップが見込める

現在はIT人材の需要が伸びてきており、高度なIT知識を持っているネットワークスペシャリストは企業や組織にとって即戦力となる人材となります。

資格を取得しておくことで、給与に資格手当が支給される場合もあるため、年収が上がる可能性が高くなります。また資格を保持することで、プロジェクトのリーダーなどの役職に就くチャンスも生まれるでしょう。

試験で学んだ知識を生かして、最新のネットワーク技術を学んだり、マネジメント能力を身に着けたりすることで、さらにネットワークスペシャリストとしての市場価値を高められます。

ネットワークスペシャリスト試験の出題内容

続いて、ネットワークスペシャリスト試験の出題内容について解説します。

  • 午前1試験
  • 午前2試験
  • 午後1試験
  • 午後2試験

一つずつ丁寧にみていきましょう。

午前1試験

50分で行われる試験で、テクノロジーやマネジメント、ストラテジなどのIT全般の知識を問う問題が出題されます。四肢択一となっており、ネットワークスペシャリスト試験以外の高度試験と共通の問題となっています*1

午前2試験

試験時間40分で専門知識を問う問題が出され、こちらも午前1試験と同様に四肢択一問題となっており、出題範囲は以下の6つ*1です。

  • コンピューター構成要素
  • システム構成要素
  • ネットワーク
  • セキュリティ
  • システム開発技術
  • ソフトウェア開発管理技術 

午後1試験

試験時間は90分で、試験範囲は以下の通り*2です。

  • ネットワークシステムの企画・要件定義・設計・構築
  • ネットワークシステムの運用・保守
  • ネットワーク技術
  • ネットワークサービスの活用
  • ネットワークアプリケーション技術
  • ネットワーク関連法規・標準

記述式となっているため、問題で与えられた意図を汲み取りつつ、課題解決に向けた最適な方法を考えていく必要があります。

午後2試験

試験時間は120分で、こちらも午後Ⅰと同様の試験範囲で、記述式となっています*2

午後Ⅰの試験よりも30分試験時間が長いことから、大規模なシナリオの問題が出題されることが想定されます。午後2試験においても、出題された問題の課題を明確にし、ネットワークに関する知識をうまく組み合わせて回答していくことが必要になっていきます。

ネットワークスペシャリスト試験の実施日と申し込み方法

ネットワークスペシャリストの試験は年に1回、4月に行われます。申し込み方法はインターネットのみとなっています。具体的な申し込みの流れは以下の通りです。

  1. 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)のホームページから試験情報のページを開く
  2. 申込受付ページを開き、利用者ID新規作成をクリックする
  3. 登録したいメールアドレスを入力し、登録ボタンを押す
  4. 「マイページ登録URLのお知らせ」というメールが届くため、氏名や生年月日などの情報を入力して登録する
  5. アカウント登録後、マイページ申込メニューから試験の申し込みを行う

詳しい操作方法については受験者専用サイトに記載があるので、申込前に事前に確認しておくとよいでしょう。

ネットワークスペシャリスト試験に合格するための勉強方法

ネットワークスペシャリスト試験に合格するための勉強方法は3つあります。

  • 4つの試験ごとの優先順位を明確にする
  • 空き時間を活用して基礎知識を身につけておく
  • 過去問や問題集でアウトプットを繰り返す

ここからは、それぞれの勉強方法を詳しく解説します。

4つの試験ごとの優先順位を明確にする

ネットワークスペシャリストの試験は4つに分けられていますが、それぞれ出題されるポイントが異なります。そのため、それぞれの試験で優先して勉強するべき箇所を見つけておくことが合格への近道となります。

たとえば、午前1の試験はIT全般の知識を問う幅広い分野からの出題となるため、過去問などで出題傾向をつかみ、よく出る分野を優先して勉強に取り組むといった具合です。ネットワークスペシャリストは試験範囲が膨大なため、早めに出題傾向をつかみ、特に出題が多い分野へ的を絞って勉強しておくとよいでしょう。

空き時間を活用して基礎知識を身につけておく

ネットワークスペシャリスト試験ではネットワークのみならず、ITに関する知識を多く蓄積しておく必要があります。

効率的に勉強をしていくためにも、仕事の休憩時間や通勤時間などの空き時間に、ITに関する単語暗記などの基礎知識をつける癖をつけていきましょう。通勤の15分、お昼休憩の30分、夜寝る前の30分と隙間時間で勉強ができれば、結構な勉強時間が確保できます。
空き時間に勉強して、時間を有効活用していきましょう。

過去問や問題集でアウトプットを繰り返す

ネットワークスペシャリスト試験の合格に向けて、特に大切なのが過去問や問題集を繰り返し解いていくことです。アウトプットを行うことで、自分の分からない部分が明確になり、苦手な分野が分かるようになっていきます。また何度も繰り返し過去問や問題集を説くことで、できない問題が解けるようになったという自信がつくとともに、問題の出題傾向も把握しやすくなります。アウトプットを重視して勉強することを心がけていくことをおすすめします。

ネットワークスペシャリスト試験の勉強におすすめの参考書は?

ネットワークスペシャリストの勉強に役立つテキストを3冊ピックアップして紹介します。

  • 情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト
  • 徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書
  • 2023-2024 ネットワークスペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策

一つずつ見ていきましょう。

情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト

試験で出題される基礎知識から応用問題まで、合格に必要な知識を解説してくれています。過去問題12年分の解説PDFや隙間時間でできる午前問題100問のWebアプリが付属されており、ネットワークスペシャリスト学習書の決定版ともいえます。

徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書

解説が丁寧なことに加え、過去問を使った例題を組み込むことで、一歩ずつ合格へ近づく仕掛けが盛り込まれています。付属として、「項目別要点チェック」や「スマホでで学べる単語帳ウェブアプリ」などもあるため、隙間時間で勉強しやすい環境を整えてくれています。

2023-2024 ネットワークスペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策

図表を多く使った解説で、頭の中を整理しながら勉強していける参考書です。記述式の午後試験を合格するための得点力アップの解法テクニックを徹底解説しており、付属の「分析ワークシート」で解答にいたるまでのステップを身につけていくことができます。午後試験が心配な人には特におすすめです。

ネットワークスペシャリストでITで活躍するスペシャリストに!

ネットワークスペシャリストは難しい試験ではありますが、将来的に高度なIT知識を持つエンジニアを目指したい方は、受験を検討してみるとよいでしょう。

ITスキルを高めたい方には、女性向けキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」もおすすめです。全40以上の職種スキルを学びながら、女性の働き方の可能性を広げられるオンラインスクールで、Webデザイン、マーケティング、データ分析などの豊富なコースから自分の興味があるスキルを選んで学ぶことができます。

コミュニティを通して、一緒に学び支え合える仲間も見つかるかもしれません。興味があるスキルを学びながら、ITスキルを高めていきましょう。

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<出典>
*1:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 試験要綱」p13、22より
*2:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構「情報処理技術者試験 情報処理安全確保支援士試験 試験要綱」p37より

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。