ポートフォリオとは?分野別の意味や作り方のポイントをわかりやすく解説

ポートフォリオとは?分野別の意味や作り方のポイントをわかりやすく解説

「ポートフォリオ」という言葉は、実はあらゆる場面で使用されています。クリエイティブ、金融、教育、経営などの分野で使われるこの言葉は、場面によって意味や役割が大きく異なることをご存じでしょうか。

この記事では、ポートフォリオという言葉の意味や語源、分野ごとの使われ方、さらには作成のポイントまでをわかりやすく解説します。「最近よく聞くけど、結局ポートフォリオって何?」と疑問に思っている方は、ぜひ参考にしてください。

ポートフォリオとは?

「ポートフォリオ(portfolio)」とは、もともと「紙ばさみ」「書類入れ」などを意味する言葉で、語源はイタリア語の“portafoglio(ポルタフォリオ)”にあります。“porta”は「運ぶ」、“foglio”は「紙」のことで、あわせて「紙を運ぶもの」という意味になるようです。

現在では、美術やデザインの分野では作品集、金融では資産の組み合わせ、教育では学習記録を示すなど、文脈によって意味が大きく異なります。

分野別ポートフォリオの意味

ポートフォリオという言葉は、使われる分野によってその意味や使い方が大きく異なるものです。たとえば、クリエイターにとってはスキルを示す作品集、投資家にとっては資産の配分を表す戦略的な組み合わせを表します。 

ここでは、「ポートフォリオ」という言葉が活用される代表的な4つの分野(クリエイティブ、教育、金融・投資、経営)を取り上げ、それぞれの意味と使い方を具体的に解説します。

クリエイティブ分野

画家やデザイナー、フォトグラファー、イラストレーターなどにとってポートフォリオとは、自分の実力と感性を伝えるための作品集のことです。完成品だけでなく、制作過程やコンセプト、課題に対するアプローチなどを記載し、「自分の考え方や価値観を表現するツール」として使用します。

特に建築家の場合は、設計図や模型写真だけでなく、コンセプトワークや図面の読み解き力を伝える構成が求められることも。クリエイターがポートフォリオを作る際は、選考者やクライアントの視点を意識した構成が大切になります。

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教育分野

教育分野におけるポートフォリオとは、生徒や学生の学習の過程や成果を記録・可視化したもののこと。教師が成績評価や指導に活用するほか、生徒自身が振り返りを行い、自らの成長や課題を見つめ直す手段としても用いられています。

学校教育ではこれまで、主にテストの点数によって知識や技能を評価してきましたが、思考力・判断力・表現力など、より多面的な資質を把握するには限界があります。そこで登場したのがポートフォリオです。ワークシートやレポート、発表資料、絵や作文などを一つにまとめ、学習のプロセスを捉える取り組みが広がりました。

金融・投資分野

金融・投資分野におけるポートフォリオとは、複数の金融商品を組み合わせた資産の構成全体を指します。株式、債券、投資信託、不動産など異なるリスク特性を持つ商品に分散投資し、価格変動リスクを抑えるのが狙いです。

たとえば株式だけに投資していた場合、株価下落の影響を大きく受けますが、債券や金などを組み合わせることでリスクヘッジが可能になります。このような金融資産の組み合わせ全体がこの分野における「ポートフォリオ」であると認識しておきましょう。

経営分野

経営の分野で使われるポートフォリオは、一般的に「事業ポートフォリオ」として知られています。企業が展開する複数の事業や製品を戦略的に管理・最適化するための手法のひとつです。収益性・成長性・市場の競争状況などに応じて、それぞれの事業にどれだけ経営資源を配分するかを検討します。

既存の安定事業と、将来の成長が見込まれる新規事業のバランスをどう取るかは、企業の長期的な成長戦略に直結するものです。代表的な分析ツールには「BCGマトリクス」などがあり、事業の成長性や市場シェアに応じた分類が行われます。

クリエイティブ分野におけるポートフォリオの重要性

クリエイティブ分野において、ポートフォリオは単なる自己紹介ツールではありません。自身のスキルや思考を証明する重要なものです。履歴書や職務経歴書では伝えきれない感性や技術を、視覚的にわかりやすく示せる点が強みといえます。

採用の場では、書類選考を突破する判断材料となったり、面接での対話を深めるきっかけになったりすることも珍しくありません。フリーランスにとっては信頼構築や案件獲得に直結する営業資料となりますし、未経験者にとっては学習意欲や可能性をアピールする貴重な手段になります。

目的に応じて戦略的に構成すれば、キャリア形成を力強く支える武器になるでしょう。

ポートフォリオに必ず入れておきたい5要素

ポートフォリオに「正解」はありませんが、誰が見ても伝わりやすく、自分の魅力を適切に伝えるために、基本として押さえておきたい5つの要素があります。

  • 自己紹介:氏名や経歴、現在の活動内容など
  • スキル・技術:使用ツールや専門スキル、得意分野など
  • 作品・実績・受賞歴:制作物やプロジェクト、クライアントワークなど
  • 仕事に対する想い:大切にしている価値観や姿勢
  • 連絡先・SNSアカウント:お問合せ先やポートフォリオ更新情報の掲載

ただし、ポートフォリオには決まった形式があるわけではないので、上記の要素を参考に、使用目的に合わせて適宜アレンジして作成しましょう。自身が携わる業界や職種に必要な要素があれば追加し、どうすればスキルや実績をよりアピールできるかを考えながら作成することが大切です。

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ポートフォリオの作り方におけるポイント

魅力的なポートフォリオを作るには、単に作品や情報を並べるだけでは不十分でしょう。重要なのは、伝わる構成と自分らしさの両立です。どのような順番で何を伝えるか、どんな言葉を添えるかによって、読み手の印象は大きく変わります。

ここでは、ポートフォリオ作成時に押さえておきたい基本のポイントを紹介します。

読み手の視点を意識した構成を心がける

見せたいものを一方的に並べても、相手に響かなければ意味がありません。採用担当者やクライアントが「どんな人に何を期待しているのか」を想像し、それに応えられる構成を考えることが大切です。

成果やプロセスがひと目で伝わるように整理することで、「この人に任せたい」と思ってもらえる信頼感にもつながります。

制作物の意図・プロセスを言語化する

ポートフォリオに作品だけをそのまま掲載するのは、少々もったいないです。「なぜこの表現を選んだのか」「どんな課題を解決するためのクリエイティブなのか」といった背景や思考プロセスを言語化することで、作品に説得力が生まれます。

特にデザインや企画職では、表現の意図や改善の工夫などが評価のポイントになることも多いです。「単なる作品集」との違いを明確にするためにも、制作物の意図・プロセスの言語化を意識しましょう。

成功事例に学ぶ!ポートフォリオの「ここがすごい!」

実際に活躍しているデザイナーたちのポートフォリオを参考にすると、構成や表現方法のヒントが得られることも。以下では、それぞれ異なる強みをもった3名のポートフォリオを紹介します。

フリーランスWebデザイナーのtotoさん

totoさんのポートフォリオはこちら

totoさんのポートフォリオは、トップページのデザインにこだわりが感じられ、第一印象で世界観が整っていることが伝わります。プロフィールや作品の見せ方にも統一感があり、デザイナーとしての信頼感をしっかり築いているのが印象的です。

副業資料デザイナーのこんさん

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こんさんのポートフォリオは、実績紹介のセクションがとても丁寧で、資料デザインやそのプロセス、ポイントが視覚的に伝わりやすい構成になっています。デザイン力に加え、「どんなことを大切にしているデザイナーなのか」が伝わる構成にしているのもポイントです。

副業デザイナーのいとさん

いとさんのポートフォリオはこちら

未経験からとは思えない完成度の高さが光る、いとさんのポートフォリオ。全体の統一感はもちろん、「どんな想いで制作に取り組んだか」を丁寧に言語化しており、見る人の信頼を自然と引き寄せる仕上がりです。

実はこのクオリティのポートフォリオは、女性向けキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」のカリキュラムを通じて作られたもの。デザインスキルだけでなく、ポートフォリオの構成や自己PRの考え方まで実践的に学べるため、未経験からでも自分らしさを伝える1冊を作り上げることができます。

SHElikesでは、人気のWebデザインコースを試せる無料体験レッスンを開催しているので、気になる方はぜひ一度覗いてみてはいかがでしょうか?

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ポートフォリオに関するよくある質問

初めてポートフォリオを作成する場合、形式や内容に関して不安を感じている方も多いかもしれません。ここでは、よくある疑問をQ&A形式でわかりやすく解説します。

ポートフォリオはWeb?紙?

基本的には応募先や用途に応じて選びますが、現在はWebポートフォリオの需要が圧倒的に多くなっています。URLを共有するだけで手軽に見てもらえるため、転職・副業・営業など幅広いシーンで活用できるでしょう。

ただし、面接やプレゼンの場では紙のポートフォリオも有効な場面があるため、両方を用意しておくと安心です。

実績がない・少ない場合はどうすればいい?

ポートフォリオに掲載できる実績がない・少ない場合は、学習中に取り組んだ課題や自主制作、クライアントを想定した架空の案件などを効果的に活用しましょう。どんな意図で制作したか、何を学び得たかを丁寧に言葉で補えば、十分にアピールできます。

未経験から実績を得るなら、スクールの案件紹介を活用するのもおすすめです。女性向けキャリアスクールSHElikesでは、受講生なら誰でも挑戦できるコンペが定期的に開催されています。スキルを試す場にもなりますし、ポートフォリオに載せられる作品づくりのきっかけにもなるので初心者におすすめです。

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ポートフォリオの添削はどこで受けられる?

ポートフォリオの添削は、オンラインサロンやスクールのプログラムで受けるのが効果的です。実務経験のあるデザイナーや講師がいるスクールであれば、体系的なフィードバックを受けられます。

たとえば前述した女性向けキャリアスクールSHElikesでは、実務レベルの目線からアドバイスがもらえる機会が多く、初心者にも好評です。

魅力的なポートフォリオを作成して自分をアピールしよう

さまざまな分野で活用されているポートフォリオですが、クリエイティブ分野においては、自分のスキルや想い、実績を見える形で伝えることができる重要なツールとして扱われています。特にWebデザイナーなどのクリエイターにとっては、信頼を築き、チャンスを広げる大きな武器になるでしょう。

「実績がないから不安……」という方も、まずは自分の学びや姿勢を整理し、伝えることから始めてみてください。

未経験からでもクオリティの高いポートフォリオを作成したいなら、女性向けキャリアスクールSHElikesがおすすめです。プロから添削を受けられたり*、ポートフォリオに掲載できる実績を作ったりできます。

少しでも気になる方は、ぜひ一度無料体験レッスンに参加してみてください。

*コースにより状況は異なります。

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ライター 山吹あや
地方国立大学教育学部を卒業後、小中学校教員として11年間勤務。息子とダウン症の娘の子育てとの両立のため、現在は教員を退職しWebライターとして活動中。整理収納アドバイザー2級、教員免許状を保有。
エディター Tomomaru
フリーランスWeb編集・コンテンツディレクター兼たまにライター。 略歴は、アパレル→事務職を経てWebデザインをスクールで学んだのち、SHElikesと出会いWeb制作会社でマーケOLしてみたり。結果、書くことが天職だと思い込み、副業ライター道を歩んでいる。次なる野望は絵描きになること。思い込むのは自由です。

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。