YouTubeやTikTokなどを見て「自分も動画編集をやってみたい!」と考える方も多いでしょう。近年では動画コンテンツが普及しつつあり、副業として動画編集を始める方も増えています。
今回は、動画編集の副業がおすすめな理由や収入相場、必要なスキルなどについて解説します。後半では案件獲得の方法も紹介しているので、動画編集初心者の人や副業の始め方を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
副業から始められる!動画編集の仕事とは
スキルによって異なりますが、動画編集の副業では主に以下のような案件を受注できます。
- YouTubeの動画編集
- TikTok・Instagramの動画編集
- 広告動画の作成・編集
- 結婚式の動画編集
- セミナーの動画作成
副業を始めたばかりの頃は、YouTubeやTikTokなどの動画編集を受注するケースが多いです。一方で、十分な実績があると、動画編集だけではなく、撮影から携わることも少なくありません。したがって、動画編集はスキルアップするほど請け負う業務の幅も広がる仕事だといえます。
副業として動画編集がおすすめな4つの理由
動画編集が副業としてもおすすめな理由は以下の4つです。
それぞれ詳細を解説します。
動画市場が急速に成長しているため
近年、動画市場は急速に拡大しています。サイバーエージェントの市場調査*1 によると、2022年の動画広告市場は5,601億円で、前年比133%以上の成長をみせました。また、2024年には8,741億円、2026年には1兆2,451億円に達すると予想されています。
動画コンテンツを配信する企業や個人はこれからも増加すると考えられるため、動画編集は将来性が高く、今後も稼げる仕事といえるでしょう。今から副業として動画編集を始めても、決して遅くはないはずです。
パソコンがあれば場所や時間を問わず働けるため
場所や時間の縛りが比較的少ないことも、副業で動画編集がおすすめな理由のひとつです。動画編集の作業は、パソコンとソフトさえあればできます。スケジュールや気分に合わせて自由な場所で働けるので、副業としても取り組みやすいでしょう。
また、動画編集の仕事は案件ごとに納期が設定されていることが多いです。納期までに完成すれば働く時間は自由なため、本業の後や休日など、時間を上手く使いながら作業を進められます。
初心者でも仕事にできるだけのスキル習得が可能なため
動画編集は、しっかり勉強をすれば初心者や未経験者でも仕事にできるだけのスキルを習得できます。最近では動画編集を学べる教材やコンテンツが増えているため、それらを用いて必要なスキルを身につけるのもおすすめです。
また動画市場の拡大に伴い、動画コンテンツの制作ができる人を求める企業や個人は増加傾向にあります。そのため、基本的なスキルがあれば受注できる案件も十分にあると考えられるでしょう。
将来的に独立も目指しやすいため
副業で実績を積み上げた方のなかには、起業をしたり、フリーランスとして独立したりするケースも少なくありません。なぜなら、高いスキルのある動画編集者には、高単価案件の依頼がくる傾向にあるからです。
撮影スキルを身につけて映像制作会社を立ち上げる方もいます。動画編集の仕事は、スキルアップするほど可能性が広がるといえるでしょう。起業やフリーランスを目標にしている方は、まずは副業として動画編集を始め、実績を積み上げていくとよいかもしれません。
動画編集の副業は稼げない?収入相場は?
動画編集の副業は、受注する案件によって収入が大きく変動します。なぜなら、動画編集者のスキルや実績によって案件単価が異なるからです。「動画編集の副業は稼げない」という声が散見されるのはそのためでしょう。
案件の受注に多く使用されているクラウドソーシングサイトを参考に、仕事内容別での案件相場をまとめてみました。
仕事内容 | 相場目安 |
---|---|
YouTubeの動画編集 | 5,000〜50,000円 |
TikTok・Instagramの動画編集 | 5,000〜20,000円 |
広告動画の作成・編集 | 10,000〜100,000円 |
結婚式の動画編集 | 30,000〜100,000円 |
セミナーの動画作成 | 100,000〜500,000円 |
フリーランスとして活躍している動画編集者のなかには、より高い収入を得ている方も多いです。そのため、動画編集の収入相場はスキルや実績によって大きく変わることを覚えておきましょう。
動画編集の副業で必要なもの
動画編集の副業を始める場合、以下の機材やツールが必要になります。
- 動画編集のパソコン
- 動画・画像編集ソフト
動画編集用のパソコン
動画編集には、性能の高いパソコンが必要です。なぜなら、動画編集の作業はパソコンへの負荷が大きく、スペックの低いパソコンでは映像を処理しきれなかったり、動画編集ソフトがダウンしたりする可能性があるからです。
近年では、4Kや8Kなどの高画質な映像素材を使用することが多いため、編集作業も重くなります。動画編集の副業を始める方は、適切なスペックを搭載したパソコンを用意しましょう。なお、動画編集におすすめのパソコンスペックは以下の通りです。
名称 | 推奨スペック |
---|---|
CPU | Intel Core i7以上 AMD Ryzen 7以上 |
GPU | Windows:GeForce RTX3000以上 Mac:2GB以上 |
メモリ | 16〜32GB |
ストレージ | SSD 256〜512GB |
パソコンを新しく購入する場合は、上記の推奨スペックを参考にしてください。パソコンの選び方に悩む場合は、販売店のスタッフに相談しましょう。
動画・画像編集ソフト
動画編集の副業には、機能性の高いソフトが必要です。動画編集の副業でよく使用されているソフトとその特徴について、下記にまとめました。
名称 | 特徴 |
---|---|
PowerDirector | ・音声編集ソフトが付いている ・SNS用動画の編集ができる ・基本機能が備わっており、初心者にもおすすめ |
Adobe Premiere Pro | ・初心者から映画製作のプロまで幅広い層が利用する動画編集ソフト ・Adobe社が提供するソフトで、After Effectsとの連携が可能 |
Adobe After Effects | ・アニメーション制作など、映像加工に特化した動画編集ソフト ・AIテクノロジーを駆使した機能が搭載されている |
Final Cut Pro | ・Apple社が提供するソフトで、iMovieとの互換性が高い ・Windowsで使用できないので注意 |
Filmora | ・エフェクトの種類が豊富 ・テンプレートも豊富なため、初心者におすすめ |
無料で試せるソフトやツールも多いので、自分に使いやすい製品を活用してみてください。案件によって使用するソフトやツールは異なりますが、Premiere ProやFINAL CUTが多く使用されています。
動画編集を副業にするために必要な5つのスキル
仕事として動画編集をするためには、以下の5つのスキルが必要です。
副業として案件を受注するためには、制作スキル以外にも幅広い能力が必要になることを覚えておきましょう。
動画編集スキル
何よりも必要なのが、動画編集スキルです。動画編集といっても作業内容はさまざま。具体的には以下のようなものが挙げられます。
カット編集 | 撮影した動画の不要な部分を切り取る |
BGM・効果音、音量の調整 | 適切なBGMや効果音の選定・挿入する ノイズ・音割れがないよう音声を調整する |
テロップ挿入 | タイトルや字幕など、図やテキストを挿入する 簡単なデザインスキルが必要 |
クリップ結合 | 複数の動画素材の必要な部分を自然につなげる |
音量調整をして視聴者がストレスなく動画視聴できるようにするだけではなく、適切なBGMや効果音でメリハリを持たせることで、視聴者を飽きさせない動画を作ることが大切です。また、訴求したい部分にテロップを入れたり字幕やデザインで解説を入れたりすることで、視聴者の興味を惹く動画ができるでしょう。
重要なのは、動画という手段を使って視聴者をどう惹きつけるかです。したがって、素材をつなぎ合わせるだけではなく、細やかな作業を通して魅力的なアレンジをする動画編集スキルが必要といえるでしょう。
簡単なデザインスキル
動画制作においては、動画編集スキルに加えて基本的なデザインの知識やスキルも必要です。配色や配置などデザインの基礎知識があると、視覚的に分かりやすい動画が作れるようになるでしょう。
また、デザインスキルがあると、サムネイルや動画内に挿入する素材も自ら作成できます。画像編集ソフトのAdobe Photoshopなどを使って簡単なデザインを作れるようにしておくとよいでしょう。デザインの勉強方法は以下の記事で解説しているので、あわせて読んでみてください。
営業スキル
副業として個人で動画編集を仕事にするのであれば、営業スキルも必要です。自分ができることを分かりやすくアピールしたり、円滑なコミュニケーションで信頼関係を築いたりして、仕事の獲得へとつなげましょう。
副業を始めて最初のうちは、積極的に交流の場に顔を出したり、知人や周囲の人に仕事を探していることを伝えたりするのがおすすめです。
ディレクションスキル
案件によっては、企画、撮影、編集などを役割分担し、複数人で一つの動画制作を行うこともあります。このような場合、全体の状況を見渡し、進行管理を担当するまとめ役が必要です。
たとえフリーランスであっても、動画編集者として経験を重ねたのちに、まとめ役であるディレクションを担当するようになるケースも多く見られます。そのため、動画編集から業務の幅を広げたいと考えている方は、ディレクションスキルも身につけておくとよいでしょう。
撮影スキル
動画編集の仕事では、編集素材となる映像の撮影から担当する場合もあります。撮影から編集まで一気通貫で引き受けることができれば、その分案件を受注しやすくなったり、単価アップにつながったりするでしょう。
高いクオリティの撮影をするためには、機材の操作やカメラワークなどの知識・スキルが求められます。また、撮影対象や環境によって求められるものが変わるため、柔軟な対応やアイデアが必要です。
動画編集の副業の始め方!案件を受注する4つの方法
動画編集の副業を始めるにあたって、「仕事を受注する方法を知りたい」と考える方も多いでしょう。ここでは、具体的な受注方法を紹介します。
自分に合った方法で、案件獲得のチャンスを広げましょう。
クラウドソーシングを利用する
クラウドソーシングとは、仕事を探している人と仕事を依頼したい企業・人をつなげるプラットフォームです。たとえば、以下のようなサービスが挙げられます。
クラウドソーシングには初心者でも受注できる案件が多く、これから副業を始める方にはおすすめの受注方法です。また、無料で会員登録をすることができます。案件獲得の初めの一歩として利用してみるとよいでしょう。
副業やWワークOKの求人を探す
最近は、さまざまな雇用形態や働き方が広がっています。そのため、条件の絞り込みやキーワード検索などを用いて副業やWワークOKの求人を探すのもひとつの手段です。以下のサイトには副業の求人も多く掲載されているので、一度覗いてみるとよいでしょう。
これらのサイトには、業務委託契約で長期間にわたる案件も多く掲載されています。そのため、安定した収入を得たい方や、ひとつのクライアントにじっくり携わりたい方におすすめです。
SNSを活用する
SNSでも動画編集の案件を募集している場合があります。特にX(旧Twitter)では、ハッシュタグを用いて動画編集者を募集するアカウントも多いです。SNSは積極的に活用し、案件を獲得していきましょう。
仕事を探すだけではなく、自ら動画編集に関する内容や携わった仕事について発信をしていると、メッセージを通して仕事の相談や依頼がくる場合もあります。また、SNSで人脈を広げておくことで仕事の紹介につながる可能性もあるため、可能な限り活用するのがおすすめです。
知人・友人からの紹介
知人や友人に「動画編集の仕事を探している」と相談すると、案件を紹介してもらえることもあります。動画編集の副業を始める際は、周囲に報告するだけでも案件受注のチャンスはグッと広がるでしょう。
たとえば、結婚式を控えている友人から式で流す動画編集の依頼がもらえるケースもあるかもしれません。知人や友人であればコミュニケーションも取りやすいため、初心者が最初に挑戦する案件としてもおすすめです。
副業で動画編集を始める際の3つの注意点
動画編集には多くのメリットがある一方で、下記のようなデメリットもあります。
- 初期コストが高い傾向にある
- 最初は作業に時間かかる可能性がある
- 始めたばかりの頃は収入が低いことも
これらの理由から「動画編集はやめとけ」といった声が上がることも。しかし、デメリットといわれる理由を正しく理解しておくことで、カバーできる可能性もあります。それぞれ詳しくみていきましょう。
初期コストが高い傾向にある
動画編集の仕事にはスペックの高いパソコンが必要です。ハイスペックなパソコンは高価なものが多く、新しく購入する場合は数十万円のコストが発生する可能性があります。また、動画編集ソフトはサブスクリプション型の有料ツールも多いため、動画編集の副業を始めるには初期費用とランニングコストが必要といえるでしょう。
しかし、スキルを身につけて案件を受注すれば、かかったお金は徐々に回収できるはずです。クラウドソーシングでは動画制作ひとつあたり10,000円以上の案件も多くみられるため、パソコンやソフトを揃えたらスキルの勉強を始めて、少しずつ高単価の案件を受注していきましょう。
最初は作業に時間がかかる可能性がある
動画編集の作業は慣れるまでに時間がかかる可能性があります。なぜなら、人によっては動画編集に使用するソフトやツールの使い方が難しいと感じる場合があるからです。副業を始めてすぐは、納品までに時間がかかるかもしれません。
しかし、初めのうちは機材やツールの使い方を正しく理解し、焦ることなく目の前の案件を丁寧に仕上げることが大切です。徐々に作業やツール操作に慣れ、作業スピードを上げていけるとよいでしょう。
始めたばかりの頃は収入が低いことも
実績のない方でも受注できる案件は、単価が低い傾向にあります。収入だけを目標にした場合、モチベーションを維持できないかもしれません。
そのため、別の部分でモチベーションを維持することも大切です。たとえば、副業を通した新しい経験をすること、スキルアップをして成長を実感することなどを糧としてみましょう。特に未経験者が動画編集の副業を始める際は、自分なりに仕事を楽しめる工夫をすることが重要です。
未経験から動画編集スキルを習得した人・副業を始めた人のリアルな声を紹介!
最後に、未経験から動画編集スキルを習得し、仕事につなげた方の事例を2つご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
しらたまさん|YouTube登録者数60万人突破!未経験から副業動画編集者になった方法
未経験から動画編集者になったしらたまさん。動画編集のスキルにデザイン、マーケティングのスキルなどをかけ合わせ、自身のYouTubeチャンネルを運用しています。チャンネル登録者数は1年半で60万人を突破しました。
現在は副業としても動画編集をしており、初めはクラウドソーシングから案件を獲得したそうです。案件受注の際には、動画編集だけでなく写真撮影やデザインもできることをアピールしたと話しています。
石井里奈さん|超多忙な副業インスタグラマーOL・石井里奈がたった2ヶ月で“動画編集スキル”を習得した方法
会社員兼インスタグラマーの石井里奈さん。Instagramを通して「これからは動画の時代だ」と感じ、ゼロからスキルを身につけるべくSHElikesで勉強を始めたそうです。
多忙ななかでもスキマ時間を使ってコツコツと勉強を進めたことで、約2ヶ月で動画制作のスキルを身につけられました。身につけたスキルを活用して、今後はInstagramだけでなくYouTubeでの発信にも挑戦したいと話しています。
初心者にもおすすめ!動画編集の副業を始めてみよう
動画編集の副業には、将来性や自由なライフスタイルの実現など、さまざまな魅力があります。スキルを身につければ高単価案件を受注できる可能性もあるため、収入アップを目指す方にもおすすめです。動画編集に興味のある方は、ぜひ副業にチャレンジしてみましょう。
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*1 株式会社サイバーエージェント「サイバーエージェント、2022年国内動画広告の市場調査を実施」より