将来が不安だった営業職からヘアケアサブスク「MEDULLA」のCMOに【私たちはSHE卒】

全50種以上の職種スキルが学び放題の、女性向けキャリアスクール・SHElikes(シーライクス)。スキルアップを通じて、転職や副業、フリーランスなど、理想の働き方の実現をサポートしています。

転職を叶えて活躍する「SHE卒(SHElikes卒業生)」の”その後”に迫る本企画。今回は、営業職から未経験でマーケターの道に進み、実務経験を積んだのち、現在は株式会社SpartyでCMOとして活躍する坂口光さんを取材しました。リアルな仕事内容やマーケティングの仕事にかける想い、受講生時代のエピソードを伺いました。

マーケターってどんなお仕事をしているの?

━━光さんはどんなお仕事をされているのでしょうか?

株式会社Spartyで、CMOとしてプロモーション全体を統括しています。弊社ではパーソナライズ × D2C*を軸に、パーソナライズヘアケアブランド「MEDULLA(メデュラ)」を展開しています。MEDULLAは7万通りの組み合わせの中から、お客様一人ひとりに合ったヘアケアアイテムをお届けするサブスク型のサービスです。

*D2C…Direct to Consumer。自社で企画・製造した商品を、仲介業者を通さずに直接お客様へ届けるビジネスモデル

━━1日のスケジュールを教えてください!

9時頃に出社し、まずは前日までの広告などの実績値を確認してから、施策を考える時間を取ります。10時からはユーザーインタビューを実施することが多く、11時からは週次で行われる全社報告会でマーケティングチームの結果を報告します。

午後は季節キャンペーン企画など全社横断プロジェクトの進捗確認会から始まり、14時からは全社の施策決定会議に出席。その後は広告代理店との打ち合わせや、社内でのアイデア出しに参加します。19時半以降は、広告代理店の方々との会食をすることが多いです。

━━ユーザーインタビューとは、どんなものなのでしょうか?

ヘアケア市場はまさに“戦国時代”。次々に新ブランドが生まれ、ドラッグストアにもどんどん新商品が並んでいきます。そんななかで「MEDULLAを選んでくれるお客様はどんな方なのか」という実態を掴んだり、「他社にはないMEDULLAらしい価値とは何か」を探ったりするために、直接声を聞いてお客様理解を深めることを大切にしているんです。

時期にもよりますが、積極的に実施しているタイミングでは週に2〜3名ほど、月によっては10名近くお話を伺うこともあります。

━━光さんがこれまでに手掛けてきたプロジェクトを教えてください!

最も印象に残っているのは、全社横断で取り組んだMEDULLAの大規模リニューアルです。パッケージや商品の中身の刷新に加え、サイトのUI/UXの改善、バリューチェーンの変更まで幅広く改革を行いました。

その中で、私は「お客様にどのように商品を届けるか」「どのような価値を伝えていくか」といったコンセプトづくりやプロモーション設計全般を担当。価格帯の変更に加え、シャンプーのリニューアルと同時にヘアマスクやヘアミルクなど周辺商品の検討も中心となって行いました。結果として売上はV字回復し、非常に印象深いプロジェクトに。新たなブランドを立ち上げるのと同じくらい大変でしたが、やりきった実感があります。

また、チームづくりにも力を注いできました。具体的には、世の中のトレンドやユーザーのインサイトを理解できる”マーケティングドリブンな組織”を目指して、全社向けのマーケティング研修を実施。マーケティング職以外のメンバーにも参加してもらい、「ユーザー視点で考える」という共通認識を作って、組織全体の底上げを図りました。

━━現在光さんはCMOを務められていますが、一マーケターからCMOになれたのはなぜなのでしょうか?

背景として大きかったのは、売上面から事業成長をリードできたこと、そして会社の挑戦に協力してくれる外部パートナーとの関係性やチームを築けたことだと思います。

とはいえ、ずっと順風満帆だったわけではなくチャンスを生かせなかった時期もありました。プロモーション領域では自ら手を動かして成果を出せていた一方で、CRM組織の牽引がうまくいかず、一度縮小を経験しています。しかしその後、改めて組織を持ち直し、エースメンバーを率いて成果を出すことができたことは、評価のポイントだったのではないかなと思います。

CMOになった現在は、生活者感覚を大切にすることを自分のミッションに掲げ、ビジネス要件だけにとらわれず生活者視点も踏まえて、施策の良し悪しを判断することを意識しています。ほかの役員が男性という環境ということもあり、自分ならではの価値を発揮して事業に貢献していきたいです。

マーケターのやりがいと難しさとは?

━━マーケターのお仕事のやりがいを教えてください。

マーケターは、商品の価値をユーザーに適切に伝える方法を設計する仕事です。どれほど優れた商品でも、届け方次第で受け取られ方は大きく変わります。その部分を担うのはプレッシャーでもありますが、同時に大きな醍醐味だと感じています。

━━難しさを感じるのはどんな部分ですか?

短期的には手法を工夫すれば成果を上げられることもありますが、中長期で見たときに「本当にファンを生み出せているのか」という点は別の課題であり、そのバランスを取るのが難しいところです。

もちろん追うべきKPIはありますが、それと同じくらい大切なのは「誰を幸せにしたいのか」「誰に届けたいのか」という視点です。新しい手法が次々と登場するなかで、常に“誰のための施策なのか”を問い続ける姿勢こそが欠かせないと考えています。

━━マーケターに必要なスキルやマインドは何だと思いますか?

一つは、コンセプトに一貫した体験を作る力です。どんな手段でもブランドや事業を一時的によく見せることはできますが、中長期的にお客様に選ばれるためには、体験全体を通じてブランドらしさをブレさずに届ける必要があります。

もう一つは、熱量ですね。熱量があれば最後まで粘れるし、あと一歩・半歩の差で結果が変わったり、より良いものが生まれたりします。言い換えれば、執念とも言えるかもしれません。「ブランドを成功させられるのは自分しかいない」「ブランドの価値を届けられるのは自分しかいない」そんな強い当事者意識を持って取り組める人こそが、マーケターとして成長していくのだと思います。

どうやってマーケターに?SHElikesとの出会いと、リアルな歩み

━━SHElikes入会時は、どんなお仕事をされていたんですか?

大手の人材広告企業で営業をしていました。

━━SHElikesに入会した理由を教えてください。

当時、仕事自体は楽しかったのですが、自分にはあまり営業は向いていないかもしれないと感じていたんです。これから先、営業職で飛び抜けた成果を出すのは難しいのではないか、他に自分の武器になるものはないかと考えていたときに、SHElikesに出会いました。

━━マーケターを目指すきっかけはなんだったのでしょうか?

もともとは広報・PRコースを主に受講していました。というのも、当時はSHElikesがサービスを開始したばかりの時期だったのですが、SHElikesのメディア露出や広報のやり方がとても勉強になると感じていて。「自分もこういう仕事に挑戦してみたい」と思っていたんです。

ただ、その後いろいろなコースを受講するなかで、次第に「自分にはマーケティングのほうが合っている気がする」と感じるようになりました。マーケティングコースでGoogleアナリティクスを使った分析やサイト改善を学んだとき、数字を見ながらコツコツ改善するプロセスに面白さを感じたことがマーケターを目指す大きなきっかけになりました。

━━SHElikesでの学びはどのように役立ちましたか?

デザインやSNS運用、ライティングなど幅広く“つまみ食い”できたおかげで、向き不向きに気づけたのはとてもありがたく、さまざまな職種への理解にも繋がりました。マーケターの仕事は一人で完結することはほぼなく、他職種の人と協力しながらプロジェクトを進めます。だからこそ未経験からスタートした私にとって、SHElikesで他職種の視点を学べたことは大きな力になりました。

また、コミュニティの存在も大きかったですね。当時一緒に受講していた仲間との情報交換からも大きな刺激をもらっていました。

これからマーケターを目指す方へ

━━未経験からマーケターを目指す人は、どんなステップを踏めばよいと思いますか?

まずはSHElikesでマーケティングの基礎を学んでみて、自分に合っているかどうかを判断してみるといいと思います。

そのうえでおすすめしたいのが、マーケティングトレース*です。人は日々膨大な情報に触れていますが、自分が認知したものしか頭には入ってこないといわれています。マーケティングトレースに取り組んでいると、「なぜこの企業が選ばれているのか」「なぜこの商品が売れているのか」を自然と分析できるようになり、日常的に続けることでマーケターとしての感覚が磨かれていくはずです。

*マーケティングトレース…企業のマーケティング戦略を分析するワーク。SHElikesではマーケティングトレースワークショップを定期開催しています。

━━これからマーケターを目指す方にメッセージをお願いします。

マーケティングスキルは、どんな職業にも活かせる普遍的な力だと思います。少しずつでも思考トレーニングや経験を積み重ねていけば、大きな挑戦をするときの確かな土台になるはずです。ぜひ前向きに取り組んでみてください!


━━最後に、SHElikesが気になっている方へメッセージをお願いします。

新たな学びやスキルアップは、人生の可能性を広げるきっかけになります。決して無駄になることはありません。実際、私自身も当初やりたいと思っていたこととは別の道を選びましたが、それはやってみて初めて気づけたことでした。自分の選択肢を増やしたいと思う方には、ぜひSHElikesをおすすめしたいです。

未経験からキャリアチェンジを叶えるなら、SHElikes

SHElikesは、50以上の職種スキルが定額・学び放題の女性向けキャリアスクール。光さんが学んだマーケティングをはじめ、Webデザイン・ライティング・動画編集など、人気のコースが目白押し。定額・学び放題だから「ちょっと気になるから少しだけ…」とつまみ食いするように試すこともできます!

「このままでいいのかな」「本当は、やってみたいことがある」——そう思った今が、新たな一歩を踏み出すタイミング。

まずは【キャリアカウンセリング付き・無料体験レッスン】に参加しませんか?

ABOUT ME
ライター 橋本 恵梨奈
フリーランス編集者・ディレクター | SHElikes卒業生 | ヘアケアブランドを展開するD2C企業での勤務を経て、ライターとして独立 | 「誰もが自分を満たせる世の中」を目指して活動している
カメラマン あき
フォトグラファー・デザイナー | SHElikesを活用し、時給最低賃金のパート事務員から、フリーランスのマルチクリエイターへ転身 | 小学生男児のママ

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。