アプリ開発は個人でできる?初心者向けに作り方や注意点を解説!

アプリ開発は個人でできる?初心者向けに作り方や注意点を解説!

アプリの需要が高まる今、アプリ開発に興味がある人も多いのではないでしょうか。アプリ開発のスキルを身につけることで、副業や転職のきっかけを作ることにもつながります。最近はアプリ開発がしやすい環境が整っており、初心者でも挑戦しやすいでしょう。

そこで今回は、アプリ開発を個人で行うにあたっての準備と作り方、必要なものなどを解説します。注意点についても触れるので、アプリ開発を個人で行うことを検討している人はぜひ参考にしてみてください。

アプリ開発は個人でできる?

結論からお伝えすると、アプリ開発は個人でもできます。一般的なアプリは企業がリリースするケースが多いものの、スキルや環境があれば個人で開発してリリースすることも可能です。最近は副業やフリーランスとして、個人でアプリ開発を行う人も珍しくありません。

まずは、アプリ開発の概要を把握しておきましょう。

そもそもアプリ開発とは?

アプリ開発とは、アプリケーションを開発することを指します。アプリとはさまざまな機能を備えたソフトウェアのこと。OSやサーバーなどコンピュータをコントロールしたりするソフトウェアもアプリの一種ですが、アプリ開発でつくるアプリは、iPhoneやAndroid、タブレットなどのスマホで動作するアプリケーションを指すことがほとんど。

スマホアプリの種類は、ゲームや音楽、EC、通信、カレンダーと多岐にわたります。個人でアプリ開発を行う場合、自由度が高く独自のアイデアを反映できるのが大きなメリットです。自分にとって使いやすい仕様を形にでき、うまくいけば多くのユーザーに使ってもらえる可能性もあります。普段よく使用するアプリの不満を解消するようなアプリを作成するのもよいかもしれません。

アプリ開発の流れ

アプリ開発は以下の流れに沿って進めていくのが基本です。

  1. アプリの種類を検討する
  2. 素材を準備する
  3. プログラミングを行う
  4. テストし修正する
  5. ストアに登録する

どのようなアプリを開発するか企画したら、アプリの種類を検討します。アプリにはiPhoneで使うiOSアプリとAndroidアプリの2種類があります。どちらを選んでも、基本的な流れは変わりません。企画に沿ってプログラミングを行い、テスト、修正と進み、最終的にストアに登録してアプリを公開します。

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アプリ開発を個人で行うために必要な準備と作り方

アプリ開発を個人で行う際に必要な準備と作り方は、以下の手順で進めていきます。

  1. アプリの種類の決定
  2. プログラミング言語の選択
  3. プログラミングの基礎を習得
  4. 開発環境を整える
  5. アプリのサンプル作成
  6. 実装・テスト
  7. リリース

それぞれ解説していきます。

1.アプリの種類の決定

まずは、開発するアプリの種類を決めます。アプリの種類は以下の3つに分類されます。

アプリの種類特徴
WebアプリWebブラウザで利用できるアプリ。ダウンロードせずに使うことができる。
ネイティブアプリ

App Store、Google Playなどでダウンロードして使用するアプリ。ダウンロードすればオフライン上でも使用できる。
ハイブリッドアプリ

Webアプリとネイティブアプリの両方の機能を持つ。異なるOSでも同じように動作する。

使用するプログラミング言語やプログラミングソフトは、どのアプリを選ぶかによって異なります。そのため、事前に決めておく必要があるでしょう。

2.プログラミング言語の選択

アプリの種類が決まったら、続いてはプログラミング言語の選択です。

アプリの種類プログラミング言語
WebアプリRuby PHP JavaScript
ネイティブアプリAndroid:Kotlin、Java
iPhone:Swift
AndroidとiPhone両方:C#
ハイブリッドアプリHTML CSS JavaScript

アプリの種類により、必要なプログラミング言語は基本的に定められています。いくつか選択肢があるものもあり、トレンドや需要が異なるため、どのプログラミング言語を習得するかを決めておきましょう。

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3.プログラミングの基礎を習得

使用するプログラミング言語が決まったら、基礎を習得していきましょう。プログラミングを学ぶには、スクール通学や講座の受講、独学といった方法が挙げられます。ある程度知識があれば独学でも学ぶことはできますが、何から手をつけたらよいか分からないといった場合はスクールや講座を検討するのがおすすめです。最近はオンライン学習ができるサービスもたくさんあり、すきま時間を使って効率的に学ぶことができます。続けやすい勉強方法を選ぶことが大切です。

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4.開発環境を整える

次に、プログラミングに適したパソコンや開発ツールなど、開発環境を整えましょう。たとえば、需要の高いスマホアプリの場合、AndroidとiPhoneで開発環境は異なります。Androidのアプリ開発に必要なのは、JavaやAndroid Studioです。使用するOSは、WindowsとMacどちらでもかまいません。現在使用しているOSで問題ないでしょう。

iOSアプリの開発に必要なのは、Apple社がリリースしているソフトウェアXcodeです。Xcodeにはアプリ開発のための機能がほとんど実装されているため、これさえあれば十分でしょう。ただし、Xcodeの使用にはMacが必要です。

5.アプリのサンプル作成

アプリの具体的な構成や機能、デザインを決めたら、アプリのサンプルを作成してみましょう。実装したあとに修正しようとすると時間がかかったり、箇所によっては修正できなかったりすることもあります。はじめにサンプルを作ることで、仕様の修正や改善がしやすくなるでしょう。

6.実装・テスト

サンプル作成で仕様に問題ないと判断できれば、実装に進みます。選択したプログラミング言語を用い、開発を進めていきましょう。アプリ開発初心者であれば、複雑な仕様よりもできるだけシンプルな仕様がおすすめです。

また、動作確認をこまめにしておくことで、早い段階で修正箇所を発見することができます。画面や機能単位の単体テストのあとに全体の流れをチェックする総合テストと、2段階に分けてテストを行うのが一般的です。細部までチェックして、アプリを完成させていきましょう。

7.リリース

テストが終わったらアプリの完成です。アプリの完成後は、リリースの準備に進みます。iPhone向けアプリであればApple Developer Program、Android向けアプリであればGoogle Play Consoleに登録申請しましょう。申請すると審査が行われ、数日~1週間ほどで結果が出ます。合格すれば晴れてリリースが可能となり、アプリが公開できるという流れです。

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アプリ開発を個人で行う際のポイント・注意点

アプリ開発を個人で行う際のポイントと注意点を抑えておきましょう。

それぞれ把握していきましょう。

アプリ開発に必要なものを把握しておく

アプリ開発を始めるにあたって、必要なものを把握しておく必要があります。アプリの種類により用意するものには違いがありますが、ここではスマホアプリの開発に必要なものをチェックしていきましょう。

パソコン

アプリ開発には、パソコンが欠かせません。パソコンの種類により対応しているソフトウェアや実行可能な動作などが異なるため、開発するアプリの対象となるOSを選ぶ必要があります。たとえばMacであればAndroid向けアプリもiPhone向けアプリも開発できますが、WindowsであればAndroid向けアプリしか開発できません。iPhone向けアプリを検討している場合はMacを用意する必要があるでしょう。また、ハードウェアとしては、開発に適したスペックが必要です。

プログラミング言語

実装する際にはプログラミングを行って開発していくため、プログラミング言語も必要です。スマホアプリ開発で必要なプログラミング言語は、AndroidはKotlin、iPhoneはswiftとなっており、開発するOSに合わせて必要なプログラミング言語を習得しなければなりません。マイクロソフト社開発のプログラミング言語C#(シーシャープ)であれば、AndroidとiPhone両方のスマホアプリの開発も可能です。

ツール

開発環境を整える際は、事前に必要なツールをインストールし設定を行う必要があります。iPhone向けアプリのツールは「Xcode」、Android向けアプリの場合は、「Android Studio」が代表的な開発ツールです。ツールを活用することで、コーディングやデザイン設計、テストなどの工程を効率的に行うことができます。

スマホもしくはエミュレーター

スマホアプリを作成する場合、運用テストを行うスマホも用意しておきましょう。iPhone向けアプリならiPhoneといったように、アプリに対応したスマホ端末が必要です。作成したOSのスマホがない場合は、エミュレーターを使用してチェックする方法もあります。

アプリ開発の費用の算出

アプリ開発にかかる費用も把握しておきたいところです。個人で開発する場合、当然ながらすべて自分で用意しなければなりません。パソコンやソフトなどアプリ開発に必要な環境が整っていれば不要ですが、整っていない場合は購入する初期費用が発生するでしょう。プログラミング言語をこれから習得する場合、勉強のための教材やスクール費用などもかかります。

さらに、アプリをリリースする際には、配信費用がかかります。iPhone向けアプリの場合は年間US$ 99、Android向けアプリの場合は初回のみ25$が必要です。どのくらいかかるかを把握したうえで、どちらのOSを選択するか検討するのもよいでしょう。

アプリにはアップデートが必要

アプリはリリースして終わりではありません。リリースしたあとも、不具合が生じた場合にはメンテナンスを行う必要があります。OSがアップデートされるときは、アプリの機能もアップデートしなくてはならないケースが多いようです。開発・リリースしたアプリは責任を持って運用していく必要があることを、事前に想定しておきましょう。

企画・アイデアを練る

アプリ開発の始めの段階で重要になるのが、企画やアイデアを練る工程です。どのような目的でアプリ開発を行うか明確にしたうえで、必要な機能やデザインを膨らませていきましょう。類似した既存アプリがないか、市場調査も行うことも大切です。

アプリの申請が通らない場合は、デベロッパー規約に抵触している可能性があります。デベロッパー規約とは、審査通過に必要な条件が記載されたガイドラインのこと。企画の段階で目を通しておき、規約に抵触しないように注意を払うのがベストです。

収益化を目指すにはリサーチが必要

せっかくアプリ開発をするなら、収益化を目指す人も少なくないでしょう。アプリ開発で収益化を目指すには、ユーザーのニーズに沿ったオリジナリティのあるアプリにすることが大切です。技術力や資金力が高くなくても、ユーザーのニーズにマッチしておりオリジナリティがあることで成功した事例もあります。

入念なリサーチを行い、ほかのアプリとの差別化を図るとよいでしょう。作りたいアプリと似た機能のアプリがあれば、機能やデザインをチェックし、参考にするのもおすすめです。

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アプリを個人で開発するにはノーコードツール使用という選択肢もある

アプリ開発を個人で行う際、ゼロから構築するにはプログラミング初心者にはハードルが高いかもしれません。そのような場合に、ノーコードツールを使用するという方法もあります。プログラミングや工程管理、テストなどの機能をカバーしているツールなら、そう時間をかけずに開発できるでしょう。代表的なノーコードツールには、YappliやMonacaなどがあります。ただし、簡単にアプリ開発ができるというメリットはありますが、ツール内にあるものしか使えないのがデメリットです。プログラミング言語を習得する前にアプリ開発の流れを把握したいという人によいでしょう。

アプリを個人で開発するための学習方法

スマホアプリを個人で開発するためには、独学する、スクールに通うといった方法があります。独学の場合は、書籍や動画で自分の好きなペースで学習できるのがメリットです。スクールに通うよりも費用を抑えられるという側面もあります。ただし、わからないところが解決できず挫折してしまう可能性もあるでしょう。

ひとりで学習を進めるのは不安という人は、スクールに通う方法がおすすめです。独学よりも費用は高くなりますが、講師に質問しながら学習を進めることができ、つまづきにくくなります。同じように頑張る仲間が見つかれば、モチベーションも保ちやすいでしょう。最近はオンラインスクールも多く、通う時間がなかなか確保できない人も、生活スタイルに適した学習方法を見つけられるかもしれません。

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プログラミングを身につけアプリ開発にチャレンジ!

今回は、アプリ開発を個人で行う方法について解説しました。アプリ開発は難しいイメージがあるかもしれませんが、ノーコードツールを使えば初心者でも簡単に挑戦できます。アプリ開発に挑戦して将来的に仕事にしたいと考えているなら、プログラミング言語を習得するとよいでしょう。学習したプログラミングをアウトプットする方法としても、アプリ開発はおすすめです。

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ライター SanamiSasaki
フリーライター|新卒で金融業に従事し、出産後未経験で地元のメディアを運営する会社に転職。現在は推し活と育児を両立しながら、さまざまなWebメディアで執筆しています。
エディター 工藤 梨央

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。