フリーターから転職して正社員を目指す方はいるでしょう。しかし、「フリーターから正社員になるのは難しい?」「フリーターを経て再び正社員として就職は可能?」と不安を抱くこともあるのではないでしょうか。
結論から述べると、フリーターから正社員への転職は可能です。そこで、本記事ではフリーターから正社員になるための方法や具体的なルート、おすすめの転職サイトなどを紹介します。
フリーターから正社員を目指す方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
フリーターから正社員への転職は可能?
一般的に、フリーターから正社員への転職は難しいと思われがちです。しかし、しっかりと準備することで転職の可能性を高められます。例えば、面接対策を入念に行ったり、即戦力として活躍できる人材になるためにスキルや実績を積み上げたりすれば、フリーターから正社員への転職は十分に可能でしょう。
厚生労働省の資料によると、「企業からみたフリーター経験の評価」は「フリーター経験であってもその経験から何を得てどのように活かしていくかが明確に説明できている場合はプラスに評価する」が39.9%、「フリーター経験であっても、募集する職種と関連があればプラスに評価する」は38.2%との結果に*1。反対に、「フリーター経験の内容や期間に関わらず、マイナスに評価する」は4.8%とされています*1。
フリーターとしての活動を経て有意義な経験を得たり、フリーター経験を活かせる求人に応募したりすることで、正社員への転職を叶えられるでしょう。

フリーターから正社員になる際に企業側が懸念していること
フリーターが正社員の求人に応募するにあたって企業側が懸念していることは、主に以下の3つです。
各懸念点の詳細と払拭方法を紹介するので、転職活動を始める前にチェックしておきましょう。
早期退職のリスク
1つ目は、早期退職のリスクです。「フリーター=定職に就かずに働く人」というイメージを持たれがちなので、企業は「採用しても長く働いてくれないかもしれない」と捉える場合があります。
そのため、フリーターから正社員を目指す際は長期的なキャリアプランを伝えることが大切です。応募書類や面接を通じて5年後や10年後の姿を明確にアピールできれば、企業側が抱く早期退職リスクを軽減できるでしょう。
教育しにくい可能性
教育しにくい可能性も、企業側の懸念点の1つです。労働経験がほとんどない新卒の正社員であれば、教育しやすいと考えられるでしょう。しかし、フリーターの場合はこれまでの働き方に慣れているため、教育が難しいのではないかと懸念される可能性があります。
この懸念点を払拭するためには、柔軟な対応力をアピールするのがおすすめです。指示を素直に受け入れる姿勢を示したり、企業の文化や価値観などを調べたうえで入社後にどのように適応していくか伝えたりすることで、企業側の不安を和らげられるでしょう。
ビジネススキルの不足
企業側は、ビジネススキルの不足も懸念しています。フリーターを経て正社員への転職を目指す場合、企業側は「基本的なビジネススキルやパソコンスキルなどを習得していないのではないか」と捉える可能性があります。
企業側の懸念点を払拭するためには、適切なビジネスメールを書いたり、基本的なビジネスマナーを押さえて面接に臨んだりするとよいでしょう。「ビジネス実務マナー検定」「秘書検定」などの資格を取得しておくのもおすすめです。
フリーターから正社員になるための一般的なステップ
フリーターから正社員になるための一般的な流れは、以下の通りです。
それぞれのステップを把握し、転職活動に役立ててください。
1.自己分析・キャリアの棚卸し
まず、自己分析とキャリアの棚卸しをします。自己分析を通じて自分の強みや価値観などを明確にし、キャリアの棚卸しをしてこれまでの実績や習得したスキルなどを整理しましょう。
自己分析とキャリアの棚卸しをしっかり行うことで、応募書類の作成、面接の準備、転職先の選定がしやすくなります。自己分析の詳しいやり方は以下の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

2.志望業界・職種を絞る
自己分析とキャリアの棚卸しをしたら、志望業界や職種を絞りましょう。自分の強み、価値観、スキル、経験などに適した業界・職種を見つけてみてください。業界や職種は同じでも企業ごとに特徴や求められる役割は異なるため、情報収集して違いを理解することが大切です。
転職後に即戦力として活躍するためのスキルがない場合は、未経験歓迎やポテンシャル採用の求人に絞ってみるとよいでしょう。これらの求人ではスキルや実績よりも将来性が重視される傾向にあるため、ポテンシャルの高さや意欲をアピールできれば採用の可能性は高まります。

3.職務経歴書・履歴書の作成
続いて、職務経歴書や履歴書を作成します。
- 職務経歴書:職務に関する経歴をまとめた書類
- 履歴書:経歴に加え、自己PR、志望動機、自分の強みなどをアピールする書類
職務経歴書や履歴書を作成する際は、応募する企業が求めるスキルや人物像などをチェックし、それに関連する内容を書くようにしてください。前述の通り、フリーター経験が募集する職種と関連していればプラスに評価する企業もあるため、応募書類と求人内容に親和性を持たせることで書類審査を通過する可能性を高められます。
職務経歴書や履歴書の書き方が分からない場合は、以下の記事に目を通してみてください。


4.面接対策
フリーターから正社員への転職を目指すにあたって、面接対策は必須です。自己PR、志望動機、転職理由などはよく聞かれるので、面接官が納得できるような回答を準備し、実際に声に出して練習してみてください。
また、面接時の身だしなみにも注意する必要があります。ビジネスシーンに適した服装や髪型で臨むことが大切です。
以下の記事では、転職面接における身だしなみや面接でよく聞かれる質問と回答例を解説しています。内容をチェックし、面接対策に役立ててみてください。


5.求人応募
書類と面接の準備が整ったら、求人に応募します。企業が求める人材と書類内容がマッチしているかどうかを再確認し、応募しましょう。応募後は採用担当者とメールや電話を通じてやり取りするケースが多いため、すぐに対応できるようにしておくことが大切です。
なお、求人に応募する際は給与や勤務内容などをしっかり確認しておいてください。選考が始まってから求人内容と自分の理想のズレが見つかると、不採用となる可能性が高まったり途中で選考を辞退する必要が出てきたりします。また、入社後に「こんなはずではなかった」となってしまうと、モチベーションの低下や早期退職につながりかねないため、注意深く確認しておきましょう。
6.内定後の対応
内定が出たら、入社に向けた手続きをします。内定通知書への返事、入社日の決定、雇用契約書への署名、現在フリーターとして働いている会社の退職手続きなどが必要です。
一般的には入社する企業の人事担当者とやり取りをしながら内定後の手続きを進めるため、ビジネスマナーを守ってメールや電話に対応するようにしてください。また、雇用契約書の内容が求人と一致しているかどうか確認することも大切です。
フリーターから転職して正社員を目指すルート6選
フリーターが転職して正社員を目指すルートは、主に以下の6つが挙げられます。
それぞれの方法をチェックし、自分に合った方法で正社員への転職を目指しましょう。
1.アルバイト先の正社員登用制度を利用
現在フリーターでアルバイトをしている方は、正社員登用制度の利用を検討してみてください。正社員登用制度とは、アルバイトやパートなどの非正規雇用労働者を正規雇用に転換する制度です。つまり、アルバイト先の会社で正社員として働けるようになります。
アルバイトを通じて業務内容や企業理念などを深く理解できていれば、正社員登用後にミスマッチは起きにくいでしょう。アルバイト先の会社での勤務を今後も続けたい方は、正社員登用制度をチェックしてみてください。
2.紹介予定派遣
紹介予定派遣とは、以下の制度を指します。
派遣元事業主が労働者派遣の開始前または開始後に、派遣労働者及び派遣先に対して職業紹介(派遣労働者・派遣先の間の雇用関係の成立のあっせん)を行い、または行うことを予定してするものです*2。
つまり、派遣先企業に直接雇用される予定で派遣されるため、派遣社員として働きながら正社員を目指せるといえます。派遣社員として働きつつ、業務内容、社内の雰囲気、人間関係などを見極められるのがメリットです。ただし、正社員雇用が約束されているわけではない点は押さえておいてください。
3.未経験歓迎求人の業務委託や契約社員
未経験歓迎の業務委託案件を経て正社員を目指すルートもあります。個人事業主やフリーランスとして企業から案件を受注し実績を積むことで正社員登用を目指したり、実績を武器に正社員の求人に応募したりします。
また、未経験歓迎の契約社員の求人に応募し、契約社員としての勤務を経て正社員登用を目指すのもよいでしょう。契約社員として働きながら仕事内容や社風などを深く理解できるので、正社員として雇用されてからのミスマッチを防ぎやすいといえます。
4.リファラル採用
リファラル採用とは、社員の紹介や推薦を通じて採用される手法です。企業の従業員や取引先などに、その企業にふさわしい人材として紹介・推薦してもらえます。リファラル採用の可能性を高めるためには、人脈を広げたり積極的に実績をアピールしたりする必要があるでしょう。
なお、リファラル採用は縁故採用(コネ採用)とは異なり、役員や従業員などの親族や関係者という理由で採用されるわけではありません。紹介・推薦される人のスキルや適性などが重要視されるため、場合によっては不採用となるケースもある点は押さえておく必要があります。
5.職業訓練校の受講
職業訓練校とは、転職や再就職を目指す人が知識やスキルを習得するための施設です。「ハロートレーニング」とも呼ばれ、「IT資格取得コース」「WEBデザイン関係資格取得コース」などさまざまなコースを受講できます。
資格を取得すれば履歴書に記載できるため、転職活動を有利に進めやすくなるでしょう。また、受講料はテキスト代などの実費を除いて原則無料なので、予算を抑えて転職準備ができるのもポイントです。
6.キャリアスクールの受講
キャリアスクールを受講してフリーターから正社員を目指すルートもあります。多くのキャリアスクールではスキル習得のほかに副業を通じた実績作りもできるため、転職活動時に応募書類や面接でアピールしやすくなります。
また、キャリア相談、履歴書・職務経歴書作成サポート、面接対策などのサービスを受けられるのもキャリアスクールのメリットです。独力で転職活動をするのが不安な方は、キャリアスクールの利用を検討してみてください。

フリーター向けおすすめ転職サイト
フリーターの方におすすめの転職サービスは、以下の3つです。
転職サービスを活用して正社員を目指す方は、それぞれの特徴を押さえておきましょう。
ハタラクティブ
ハタラクティブは、20代の未経験者に適した就職・転職支援サービスです。約8割の求人が未経験OKなので、スキルや経歴に自信がない方でも転職活動を始めやすいでしょう。
20代専門のキャリアアドバイザーによるサポートを受けられるのも特徴で、応募書類の添削、面接対策、カウンセリングなどのサービスを利用可能です。メールのほかにLINEでも相談できるため、気軽に利用しやすいでしょう。
就職カレッジ
就職カレッジは、正社員経験のないフリーターの方や第二新卒に特化した就職・転職支援サービスです。19年以上の支援歴があり、約3万6,000名の就職支援実績があります。
入社後のサポートの手厚さもメリットの1つで、就職した会社の定着率は92.1%のため、長く働きたいと思える転職先が見つかる可能性があるでしょう。完全無料で利用できるので、予算が限られている方にもおすすめです。
WorX
WorXは、リスキリングを通じて転職を支援するサービスです。専属コーチによるマンツーマン指導により専門知識やスキルを習得できるため、自信を持って転職活動に臨めるでしょう。
合計13回のキャリアコーチングもあり、企業選定、応募書類作成、面接対策などを徹底的にサポートしてもらえるのもメリットです。3,000件以上の求人の中から自分に合った企業を紹介してもらえるため、理想の転職先を見つけやすいでしょう。受講料金は、転職成功後の月給額面の10%×24ヶ月分の後払い型です。
【厳選】フリーターからなれる!将来性のある職業おすすめ3選
フリーターから目指せる将来性のある職業は、以下の3つが挙げられます。
どの職種に転職するか迷う方は、以下で解説する3つの職業をチェックしてみてください。
営業職
営業職は、フリーターから正社員を目指すにあたっておすすめの職種です。専門的な知識や資格がなくても応募できる求人が多い傾向にあり、商品やサービスに関する知識は働きながら身につけられるため、自分の強みや適性をアピールできればフリーターからの転職も可能です。
また、営業職は将来性のある職種だといえます。営業職は取引先と信頼関係を構築する役割も担うため、AI技術が発展しても必要とされる可能性が高いでしょう。
介護職
フリーターからの転職を目指す際には、介護職もチェックしてみてください。厚生労働省によると介護人材の需要は増加傾向にあり*3、今後も人材不足が続くと見られます。人材確保を重視する企業も多いと考えられるため、未経験でも正社員として転職できるでしょう。
また、介護職は身体介助や生活支援などを担うので、AIに取って代わられにくいといえます。介護ロボットなどの開発は進められているものの、完全な自動化は難しいと考えられるため、介護職は将来性のある職業です。
IT系職種
IT系職種も、フリーターからの転職におすすめです。経済産業省によると、IT人材は将来的に40万人〜80万人の規模で不足すると懸念されているため*4、今後も需要が継続すると考えられます。実務経験が乏しい未経験者にも門戸が開かれており、応募できる求人が見つかりやすいといえるでしょう。
また、デジタル化が進みAI技術も発展している昨今では、IT系の知識やスキルは強力な武器になるといえます。IT系職種での実務経験を積むことで、将来的なキャリアの可能性を広げられるかもしれません。

スキルアップでフリーターから理想のキャリアを叶えるSHElikesとは?
スキルを身につけてフリーターから理想のキャリアを目指したい方には、女性向けキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」がおすすめです。全45以上の豊富な職種スキルが定額・学び放題なので、理想のキャリアを叶えるために必要なスキルを習得できます。
また、オンラインコーチングでの対話を通じて「本当になりたい自分」を見つけられるのも魅力です。正社員への転職のほか、フリーランスとして独立、複業、起業など多様な働き方の実現を目指せるので、「転職して正社員になる以外の道も検討したい」という方はぜひチェックしてみてください。


フリーターからSHElikes受講でキャリアを開拓した成功事例
最後に、SHElikesを受講してフリーターから理想のキャリアを叶えた以下2名の事例を紹介します。
2名の成功事例をチェックすることで、フリーターから理想のキャリアを叶えるヒントを得られるかもしれません。ぜひ目を通してみてください。
13年間のフリーター経験を経てフリーランスのパラレルワーカーに転身した みえさん
13年間アルバイトとして働いていたみえさんは、将来への不安からSHElikesの体験レッスンに参加したところ、「変わりたい」という自分の本音に気づきました。すぐに入会を決め、マーケティングやブランディングなどさまざまなコースを受講。初心者向けのお仕事紹介*にもチャレンジし、実績を作ったそうです。
スキルを掛け合わせて身につけ、実績もアピールしたところ、1ヶ月で16案件も受注できるように。自分の本音に向き合いチャレンジを続けたことで、好きなことを仕事にできたといいます。
現在はイラスト、マーケティング、ライティングのスキルを活かし、フリーランスのパラレルワーカーとして活躍中。新しい挑戦を楽しめるようになるなど、マインドもポジティブになったそうです。
※SHElikesでは実務に則したコンペを開催。ライターコンペ、バナーコンペなどさまざまなコンペがあります。

フリーターからフリーランスになり理想のライフスタイルを叶えた ikumiさん
フリーターとして接客業をしていたikumiさんは、新型コロナウイルス感染症の拡大により勤務先が営業停止したことで自分の時間が増え、新しい挑戦をしてみようと思うように。そこで45以上の職種スキルが学び放題のSHElikesに入会し、Webデザイン、SNSマーケティング、ディレクションなど複数のスキルを掛け合わせて学習しました。
また、SHElikesが開催しているイベントを通じて「フリーランス」「多拠点生活」という働き方やライフスタイルに出会い、自分が理想とする生き方が明確になったそうです。「働く時間や場所、量をコントロールできるフリーランスを目指す」という目標を定め、ロールモデルとするシーメイト*たちの話を聞きながら行動を起こしたといいます。
その結果、月の半分は旅しながら働くフリーランスへの転身を叶えました。月収も増え、理想のライフスタイルを実現させることができたと語っています。
※SHElikes受講生の通称

フリーターから正社員への転職は可能!スキルを習得して理想のキャリアを叶えよう
フリーターから正社員への転職は難しいと思われがちですが、しっかり準備し転職までの流れを理解することで正社員を目指せます。本記事で解説したフリーターから正社員になるためのステップや企業側が抱く懸念点の払拭方法などをチェックし、転職活動の準備を始めましょう。
未経験歓迎の求人はありますが、スキルを習得すればキャリアの選択肢を広げられます。理想のキャリアを実現させるため、転職サービスやキャリアスクールなどの活用も検討してみてください。
「スキルを身につけたいけど、方法が分からない」と悩む方には、SHElikes(シーライクス)がおすすめです。全45以上の豊富な職種スキルが定額・学び放題で、ライティング、マーケティング、ビジネスなどさまざまなコースがあるので、理想の転職を叶えるために必要なスキルの習得を目指せます。また、キャリアデザインコースでキャリアプランの作成や応募書類の準備もできるため、転職活動の心強い味方となるでしょう。
無料体験レッスンを実施しているので、まずは参加してみてはいかがでしょうか。


参考
※1:厚生労働省「正社員?フリーター?何が違うの??〜将来の進路について悩んでいる方へ〜」より
※2:厚生労働省「紹介予定派遣とは・・・」より
※3:厚生労働省「介護人材確保に向けた取り組み」より
※4:経済産業省「参考資料(IT人材育成の状況等について)」より

