ITエンジニアの仕事に役立つ資格は、スキルの習得度を客観的に示す指標のひとつとして活用されています。就職や転職活動を視野に入れている方や、これからIT分野にチャレンジしたい方にとって、資格取得のプロセスは学びを深めるよい機会にもなるでしょう。
この記事では、資格を取得するためのおすすめのプログラミング講座やスクールを厳選して紹介します。また、講座・スクールの選び方や勉強のコツについても解説するので、ぜひ参考にしてください。
資格を取得するためのプログラミング講座・スクールの選び方

資格を取得するための講座やスクールの選び方は以下の通りです。
一つずつ解説します。
目的とする資格を取得できるか
まずは、自分が目的とする資格に対応しているかを確認しましょう。プログラミングのコースでも、「Javaコース」や「E資格取得コース」など、学べる言語や資格はそれぞれ異なります。
そのため、目的とする資格の取得に直結する内容かどうか、カリキュラムや使用教材を確認し、効率的に学習を進めるとよいでしょう。
サポートの充実度
プログラミングやインフラ技術は、概念や言語の理解など、初心者が難しいと感じるポイントがいくつかあります。そのため、つまづいたときにすぐに疑問を解消できるサポート体制の有無は非常に重要です。
たとえば、24時間質問ができるチャットサポートや現役エンジニアによるマンツーマンの個別指導、添削サポートなどがあると、初心者でも安心して学びを継続できるでしょう。
受講形式はオンラインか通学か
受講形式がオンラインか通学かによって、学びやすさは大きく変わります。たとえば、仕事や育児をしながら学びたい方には、時間や場所に縛られないオンライン形式がおすすめです。
一方で、直接講師に質問したり仲間と一緒に学んだりしたい方には、通学形式の方が向いていることもあります。受講形式は学習のモチベーションや進捗に大きく関わるポイントなので、無理なく受講できるよう自分のライフスタイルに合った形式を選ぶようにしましょう。
受講生の資格取得実績の有無
講座を選ぶ際は、過去の受講生が実際に資格を取得しているかどうかも重要な判断材料です。たとえば、「合格率90%以上」など、明確な実績を公開しているスクールは信頼できると考えられます。
明確な実績が公開されていない場合は、問い合わせしたりや体験レッスンの場で確認したりするのもひとつの手です。また、公式サイトや口コミ、体験談などからも、実際にその講座でスキルアップできるかをしっかり見極めましょう。

エンジニアリングスキル保有の証明となるおすすめ資格一覧
以下の表は、プログラミングやインフラ設計など、エンジニアリングスキルを保有する証明となるおすすめの資格をまとめたものです。
資格名 | 特徴 |
---|---|
基本情報技術者試験 | ITエンジニアとしての基礎知識を問う国家試験 |
Java認定資格 | Java言語の習熟度を証明する資格 |
HTML5プロフェッショナル認定試験 | HTML5やCSS3、JavaScriptの理解を測る試験 |
PHP技術者認定試験 | PHPの基礎~上級までの知識を測定する資格 |
Ruby技術者認定試験 | Ruby言語に関する文法や開発知識を問う民間資格 |
C言語プログラミング能力認定試験 | C言語の理解度とプログラミング力を問う試験 |
ORACLE MASTER | データベース管理やSQLの知識を証明するOracle社認定資格 |
Python試験 | Pythonに関する基礎知識や実装力を問う民間試験 |
Linux資格 | Linuxの操作やシステム管理のスキルを問う試験 |
E資格 | 2〜6ヶ月aAI技術や機械学習の理解を証明する資格 |
CCNA | シスコシステムズ合同会社が認定するネットワーク技術の資格 |
AWS認定資格 | クラウド技術に関する知識や実務力を問うAmazon公式資格 |
これらの資格を保有することにより、一定の技術力や実務対応力を有することを客観的に証明できます。就職やキャリアアップでも役立つので、ぜひ参考にしてください。


資格取得を目指せるおすすめのプログラミング講座・スクール10選
「資格を取得したいけど、どんな講座がいいのかわからない」といった方に向け、おすすめの講座やスクール10選を紹介します。
- SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)
- キカガク
- RUNTEQ
- ヒューマンアカデミー
- net vision Academy(ネットビジョンアカデミー)
- INTERNET ACADEMY(インターネットアカデミー)
- Aidemy(アイデミー)
- DPro(ディープロ)
- プログラマカレッジ
- UZUZ COLLEGE(ウズウズカレッジ)
それぞれおすすめのポイントや特徴をまとめているので、ぜひ参考にしてください。
1.SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
Java資格対策コース | Java認定資格 |
クラウドエンジニア転職コース | AWS認定資格 |
LPIC資格対策コース | LPIC資格 |
「SAMURAI ENGINEER(侍エンジニア)」は、完全オリジナルのカリキュラムとマンツーマン指導が特徴のオンラインプログラミングスクールです。受講者の目的やレベルに合わせ、コンサルタントがカリキュラムを設計し、専任講師が個別に指導を行います。
「クラウドエンジニア転職保証コース」では、転職活動の結果、万が一転職が決まらなかった場合には、受講料の全額返金が保証されています。当コースでは、AWS認定資格の取得を目指すこともでき、未経験からエンジニアを目指す方にとって、安心して学べる環境が整っているといえるでしょう。
2.キカガク
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
Python&機械学習入門コース | Python試験(試験対策はカリキュラムに含まれない) |
AWSエンジニア育成コース | AWS認定資格(試験対策はカリキュラムに含まれない) |
E資格取得コース | E資格取得(試験対策はカリキュラムに含まれない) |
「キカガク」は、AI・データサイエンス分野に特化したオンラインスクールです。Pythonや機械学習、ディープラーニングなど、最新の技術を体系的に学べるコースが豊富に取り揃えられています。
コースの中では、1コンテンツごとに理解度確認テストが用意されており、一つひとつ理解を深めながら学習を進められるのもポイント。動画教材や資料のほか、e-learningなどを活用し、最後までやり遂げられる工夫が施されたプログラミングスクールです。
3.RUNTEQ
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
Web開発スタンダードコース | 基本情報技術者試験 Ruby技術者認定試験 AWS認定資格 ORACLE MASTER資格 (試験対策はカリキュラムに含まれない) |
「RUNTEQ」はプログラミング未経験者からキャリアアップしたい現職エンジニアまで、幅広い層におすすめのオンラインプログラミングスクールです。即戦力になれる実力を身につけるため1,000時間におよぶ実践的なカリキュラムを提供しています。
また、RUNTEQではアルゴリズムやデータベース設計のほか、Webアプリケーションフレームワークなどについて体系的な学習が可能です。そのため、基本情報技術者試験やRuby技術者認定試験のほか、AWS認定資格、ORACLE MASTERといった資格の取得に役立つでしょう。
4.ヒューマンアカデミー
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
Python講座 | Pythonエンジニア認定試験 |
ITパスポート試験対策講座 | ITパスポート試験 |
G検定対策講座 | G検定(ジェネラリスト) |
AI活用スペシャリスト講座 | G検定(ジェネラリスト)(試験対策はカリキュラムに含まれない) |
「ヒューマンアカデミー」は、全国に校舎を持つ総合教育機関で、プログラミングをはじめとする多彩な講座を提供しています。通学とオンラインの両方に対応しており、自分のライフスタイルにあわせて学習が可能です。
オンライン講座は受講期間中なら見放題なので、無理なく学べるのが特徴。プログラミングの基礎を学びたい方から、現場で求められるスキルを網羅したい方まで、幅広いレベルに対応したスクールです。
5.net vision Academy(ネットビジョンアカデミー)
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
無料コース | CCNA資格 |
オンラインコース | CCNA資格 |
有料コース | CCNA資格 |
「net vision academy(ネットビジョンアカデミー)」は、未経験からネットワークエンジニアを目指す方に特化したスクールです。資格取得のためのカリキュラムが用意され、CCNA資格合格率が95%以上*1という実績もあり、エンジニア経験のある講師のもと安心して学ぶことができます。
また、資格取得後の就職支援も充実しているのも魅力的なポイントです。
6.INTERNET ACADEMY(インターネットアカデミー)
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
Java講座 | Java認定資格 |
Python講座 | Python試験 |
PHP講座 | PHP技術者認定試験 |
サーバー講座 | LPIC level1 |
AWS講座 | AWS認定資格 |
「INTERNET ACADEMY」では、Webサイト制作に必要な基本スキルを習得できる「プログラマー入門コース」から、Webサービス開発に必要なシステム構築スキルを学べる「Webサービス開発者コース」まで、幅広いプログラムが用意されています。
また、「Java講座」「Python講座」「PHP講座」をはじめとしたプログラミング系の単科講座も豊富で、学びたい言語だけをピックアップして受講が可能なのも魅力です。
7.Aidemy PREMIUM(アイデミープレミアム)
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
E資格対策講座 | E資格 |
「Aidemy PREMIUM」は、AI・データサイエンスに特化したプログラミングスクールです。Pythonや機械学習のほか、ディープラーニングなど、マンツーマン学習サポートのもと最新の技術を学べるコースが豊富に用意されています。
また、一般社団法人日本ディープラーニング協会認定プログラムの「E資格対策講座」があり、業界では唯一の合格保証制度*2があるため、安心して資格取得のための学習に取り組めるのも魅力です。
8.DPro(ディープロ)
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
Webエンジニア4ヶ月短期集中コース | 基本情報技術者試験 HTML5プロフェッショナル認定試験 Linux資格 Ruby技術者認定試験 (試験対策はカリキュラムに含まれない) |
Webエンジニア6ヶ月集中コース | 基本情報技術者試験 HTML5プロフェッショナル認定試験 Linux資格 Ruby技術者認定試験 (試験対策はカリキュラムに含まれない) |
月額制プラン | Java認定資格 PHP技術者認定試験 Ruby技術者認定試験 Python試験 Linux資格 (試験対策はカリキュラムに含まれない) |
「DPro」は、実践的なWeb開発スキルを習得できるオンラインプログラミングスクールです。現役エンジニアによる指導のもと、チーム開発やコードレビューなど、実務に近い形で学習を進められます。
また、平日10時〜19時に一気に学んで最短で就職を目指せるオンラインクラスの「Webエンジニア4ヶ月短期集中コース」と、仕事と並行してじっくり学習できる「Webエンジニア6ヶ月集中コース」の選択が可能。このほか、自分のペースで学べる「月額制プラン」もあるため、自分にあったコースを選び資格取得に役立つ学習ができます。
9.プログラマカレッジ
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
プログラマーコース | JavaSilver |
クラウドエンジニアコース | Linux資格(試験対策はカリキュラムに含まれない) |
「プログラマカレッジ」は、完全無料でプログラミングを学べる就職支援型スクール。企業からの協賛金/採用紹介料によって運営されているため、受講者はプログラマカレッジが紹介する企業への集約を前提に費用を負担せずに学べるのが特徴です。
「プログラマーコース」では、JavaやPHPなど実務で求められる言語を中心に学習できるため、未経験からエンジニアを目指す方にもおすすめ。また、コース内では「Oracle Certified Java Programmer Silver SE11(通称:Java Silver)」の資格を取得するカリキュラムが組まれています*。
*資格取得は選択制
10.UZUZ COLLEGE(ウズウズカレッジ)
講座・コース名 | 取得を目指せる資格 |
---|---|
CCNAコース | CCNA |
LinuCコース | LinuC資格 |
Javaコース | Java認定資格 |
「UZUZ COLLEGE(ウズウズ カレッジ)」は、未経験からITエンジニアとして就・転職を目指す方向けのスクールです。CCNAを取得しインフラエンジニアを目指す「CCNAコース」やLinuCレベル1を取得しサーバーエンジニアを目指す「LinuCコース」といった専門的なコースが用意されています。
また、Oracle Certified Java Programmer Silver SE11を取得し開発エンジニアを目指す「Javaコース」もあり、担任講師による個別指導や学習計画のサポートなど、手厚いサポートのもと受講できるのが特徴です。
プログラミングの資格取得に関してよくある質問
ここでは、プログラミングの資格取得に関してよくある質問をまとめました。
スクールや講座選びの際に、ぜひ参考にしてください。
プログラミングの資格は独学でも取得できる?
プログラミングの資格は独学でも取得可能です。参考書やオンライン教材、過去問などを活用すれば対策できるでしょう。ただし、プログラミングは言語の理解や独自の概念の理解につまずく方も多く、基礎知識がない初心者や一人で学習を継続するのが不安な方は、スクールや講座を活用するのがおすすめです。
特に、学習の進め方がわからない方は、プロの講師からサポートを受け効率的に学習を進められる環境が心強いでしょう。
プログラミングの国家資格は?
代表的な国家資格には「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」といった、情報処理技術者試験が挙げられます。これらはITエンジニアやプログラマーとしての基礎力や応用力を証明する資格で、企業によっては資格手当が支給されることもあります。
これらは「ITエンジニアの登竜門」と呼ばれているため、エンジニアとしてキャリアを歩みたいと考えるなら、まずはこれらの資格を取得してみるのがよいでしょう。
プログラミングの仕事に資格は必要?
プログラミングの仕事は、資格がなくても行うことが可能です。しかし、資格を持っていることで知識の証明や学習意欲のアピールにつながるため、未経験からの就職や転職では有利になることもあります。
特にポートフォリオと合わせて資格を提示できれば、信頼度がより高まるでしょう。
プログラミングの習得には何ヶ月かかる?
プログラミングの習得期間は、学ぶ言語や目指すレベルによって異なります。たとえば、初心者が基礎的な文法の理解といった入門レベルを習得するには約200〜250時間、現場で実務が行えるレベルを習得するには約1,000時間程度の学習時間が必要といわれています。
さらに、現場で即戦力になるには上記以上の時間がかかるため、焦らず自分のペースで着実に学習を進めることが大切です。
プログラマーの年収はどの程度?
求人ボックスによると、正社員プログラマーの場合の平均年収は464万円*3とされており、もっとも多い年収帯は451〜509万円*4となっています。
経験を積んでスキルアップし、チームリーダーやプロジェクトマネージャーになったり、設計や開発などの上流工程を担当するようになったりすると、年収アップが見込めるでしょう。
エンジニアリング関連資格を取得するなら講座やスクールを活用しよう!

本記事では、資格取得におけるおすすめのプログラミング講座やスクールを紹介しました。資格取得を目指すなら、講座やスクールを活用して効率的に学習を進めましょう。
「プログラミングの資格を取得したいけど独学では不安」「基礎から実践まで学習したい」という方には、女性向けキャリアスクール「SHElikes(シーライクス)」がおすすめです。
SHElikesには、GASというGoogleが開発した言語を使用しながらプログラミング全般に共通する基礎知識が学べる「プログラミングコース」のほか、HTML/CSSの書き方を学びWebサイト制作に挑戦できる「コーディングコース」もあります。
SHElikesに興味をお持ちの方は、ぜひ一度無料体験レッスンへ参加してみてはいかがでしょうか。


※出典
*1:ネットビジョンアカデミー【公式】「資格取得サポート」より
*2:Aidemy Premium AI・データサイエンスカテゴリ|JDLA認定 E資格対策講座「選ばれている4つの理由」より
*3*4:求人ボックス給料ナビ「プログラマーの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」より