「Webライティングの知識を身につけて、Webライターとして活躍したい」
「初心者がWebライティングスキルを習得する方法を知りたい」
このように思う方はいるでしょう。そこで、本記事ではWebライティングの基礎知識や押さえておきたいポイント、Webライティングのやり方を解説。また、Webライティングの知識を身につける方法も紹介します。
これからWebライティングの学習を始める方やWebライターを目指したい方は、ぜひチェックしてみてください。
【徹底解説】Webライティングの基礎知識
Webライティングの学習を始めるにあたって、まずは以下5つのポイントを押さえておきましょう。
各ポイントを詳しく解説します。
Web媒体と紙媒体の違い
Webライティングの知識を身につけるためには、Web媒体と紙媒体の違いを理解しておく必要があります。Web媒体と紙媒体の違いはたくさんありますが、まず押さえておきたいのは読者のニーズが異なることです。
紙媒体の場合、読者のニーズは読むことだといえます。そのため、最初から最後まで読んでもらうことを前提とした文章の執筆がライターに求められます。
一方、Web媒体を利用する読者の多くが求めているのは、情報収集です。インターネット上にある記事を通して情報を得ることがゴールなので、読むことは目的ではなく手段となります。Webライターの主な役割は文章の執筆ですが、文章をユーザーにしっかり読んでもらえるとは限らないことを押さえておきましょう。
Webライティングの主な種類
Webライターを目指すなら、Webライティングの種類を把握しておくことも大切です。ここでは、以下4つの種類を簡単に紹介します。
- SEOライティング
- セールスライティング
- インタビューライティング
- エッセイライティング
SEOは「Search Engine Optimization」の略で、日本語にすると「検索エンジン最適化」です。SEOライティングでは、Googleのような検索エンジンで検索結果の上位に記事が表示されることを目的として文章を書きます。
セールスライティングとは、商品やサービスの購入を促すことを目的としたライティングのテクニックです。文章を通じて商品やサービスの魅力を紹介し、読者の購買行動に繋げることが求められます。
インタビューライティングとは、インタビューの内容をもとに文章を執筆することです。インタビュイーの魅力や人柄、考え方などを上手に引き出して読者に届けることが求められるため、ライティングスキルに加えてコミュニケーションスキルも必要だといえます。
エッセイライティングとは、その名の通りエッセイを書くことです。自身の体験や意見などを、自由な形式で文章にします。エッセイストとしての活躍を目指す場合、ライティングスキルのほかに専門性や観察力、ユニークさなども求められることは押さえておきましょう。
Webライティングの基本的な全体構成
Webライティングには基本的な構成があり、多くの場合以下の形式で執筆します。
- 導入文
- 本文
- まとめ
導入文は、記事の冒頭部分を指します。記事の全体像を把握できる部分であり、読者が読み進めるかどうかを判断する材料となるので、導入文は重要な役割を担っています。
本文は、記事の中心となる部分です。読者が必要としている情報を簡潔かつ分かりやすく伝えることで、ニーズを満たします。
まとめは、記事を締めくくるパートです。記事を要約して読者に内容を再確認してもらったり、ユーザーの背中を押すような文章を入れて行動を促したりします。
Webライティングの文章の型
Webライティングには、文章の型があります。ここでは、「PREP法」「SDS法」の2つを紹介します。
PREP法は、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の頭文字を取った言葉です。最初と最後に結論を述べることで、文章を通じて伝えたいことが明確になります。また、理由と具体例を用いるため文章の説得力が増し、ユーザーに内容をより深く理解してもらえやすくなります。
SDS法は、「Summary(要点)」「Details(詳細)」「Summary(要点)」の頭文字を取った言葉です。最初と最後に要点を述べる点はPREP法と似ていますが、詳細の説明はPREP法と比べて短くなります。ユーザーに端的に情報を伝えたいときには、SDS法が適しているでしょう。
Webライティングに必要な基本スキル
Webライティングをするにあたって求められる基本スキルは、以下の4つです。
- 文章力
- 構成力
- SEOの知識
- リサーチ力
Webライターとして活躍するためには、文章力が欠かせません。読者に情報を明確に伝えられるよう、分かりやすい文章を執筆するスキルが求められます。また、記事を論理的に組み立てるためには、構成力が必要です。情報を適切な順番で伝えることで、読者が内容をスムーズに理解しやすくなります。
SEOの知識も、Webライティングをするにあたって重要です。より多くの読者に記事を読んでもらうためには、検索エンジンで上位表示されることが求められます。
加えて、リサーチ力もWebライティングに必要な基本スキルの1つです。読者に正確な情報を伝えるためには、信頼性の高い情報を収集する必要があります。
以上4つの基本スキルについては以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
Webライティングで押さえるべきポイント
ここでは、Webライティングで押さえるべきポイントを紹介します。Webライターを目指したい方は、以下の6つを意識することが大切です。
各ポイントを詳しく解説します。
記事の目的やユーザーニーズの明確化
Webライティングをする際は、記事の目的やユーザーのニーズを明確にする必要があります。「記事を通して読者に何を伝えるのか」「ユーザーのどのようなニーズを満たすのか」を意識して文章を書くことが大切です。前述の通り、ユーザーの多くはWeb媒体を情報収集の手段として捉えています。読者目線を意識して執筆し、記事を読んだユーザーに「知りたかったことが書いてあるからこの記事は有益だ」「記事のおかげで疑問や悩みが解決した」と思ってもらえる記事を目指しましょう。
ちなみに、ニーズには顕在ニーズと潜在ニーズの2種類があります。それぞれの違いは以下の通りです。
- 顕在ニーズ:ユーザーが自覚しているニーズのこと。
- 潜在ニーズ:ユーザーが自覚していないニーズのこと。
例えば、おすすめの旅行先を紹介する記事を読むユーザーの顕在ニーズは「旅行したい」です。しかし、その欲求を掘り下げていくと「リフレッシュしたい」「非日常感を味わいたい」「SNS映えする写真を撮りたい」など、さまざまな隠れた欲求があると考えられます。そのような潜在ニーズにアプローチする記事を書くと、ユーザーの満足度を高められるでしょう。
的確なリサーチ・情報収集
的確なリサーチと情報収集は、Webライティングには欠かせません。Web媒体の主な目的は情報をまとめて分かりやすく読者に伝えることなので、情報収集ができないと記事は書けないからです。また、読者に正しい情報を伝えるためには、情報が正確かどうかを的確に判断する必要があります。
Webライターにとって、リサーチスキルはライティングスキルと同様に重要です。優れたWebライターになるためには、優れたリサーチャーになる必要があることは押さえておきましょう。
SEOの意識
Webライティングをする際は、SEOを意識する必要があります。どれだけクオリティの高い記事を書いても読まれなければ意味がないといえるため、多くの読者に記事を届けるためにはSEOを意識したライティングが重要です。
検索エンジンで上位表示を狙う方法の1つとして、適切なタイトルと見出しの作成が挙げられます。
- タイトル:記事の内容を端的に伝えるもので、検索結果に表示される。記事の看板ともいえる。
- 見出し:記事内の各項目を分かりやすくまとめたもの。読者が記事全体の構成を把握するのに役立つ。
タイトルと見出しは検索結果の順位を決める要素の1つなので、キーワードを適切に含めることで上位表示を狙えます。ただし、SEOを意識しすぎてキーワードを無理やり入れると読者にとって分かりにくいタイトルや見出しになってしまう可能性があるため、SEOと読者の両方を意識することが大切です。
なお、SEOの詳細は以下の記事で解説しているので、あわせて目を通してみてください。
読みやすい文章を書く
読みやすい文章を書くことは、Webライティングで押さえるべき重要なポイントです。インターネット上には似たような記事がたくさんあるため、文章が読みにくいと読者はすぐに離脱してほかの記事に移ってしまいます。読みやすい文章を書くためには、以下を意識するとよいでしょう。
- 一文一義(1つの文に含める情報は1つにすること)を心がける
- 漢字とひらがなのバランスに注意する
- 表記を統一する
- 接続詞を適切に使用する
- 読点の位置に気をつける
- ですます調/である調を併用しない
ちなみに、以下の記事ではWebライティングスキルをアップさせる方法を解説しています。Webライティングの練習方法が分からない方はぜひチェックしてみてください。
コンテンツの質・E-E-A-Tの重視
Webライティングでは、コンテンツの質やE-E-A-Tを重視することも大切です。E-E-A-TとはGoogleがコンテンツの品質を評価する基準のことで、「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字を取っています。
- Experience(経験):記事に実体験が織り込まれているかどうか
- Expertise(専門性):専門的な情報がコンテンツに含まれているかどうか
- Authoritativeness(権威性):信頼できる発信者(ライター)によるコンテンツかどうか
- Trustworthiness(信頼性):記事の内容は信頼できるものかどうか
もし自分の専門分野ではないジャンルの記事を書くことになった場合は、信頼性の高いソースの引用が大切です。官公庁や知名度の高い調査機関などの情報をもとにすれば、質の高い記事だとみなされるでしょう。
競合記事との差別化を図る
Webライティングをする際は、競合記事との差別化が求められます。ほかの記事と文章や構成、情報が同じだと質の低いコンテンツやコピーコンテンツとみなされ、検索結果の上位に表示されなくなる可能性があるからです。必要不可欠な情報に加えて独自の内容を記載し、オリジナリティのある記事の執筆を意識しましょう。
また、同一Webサイト内でのコンテンツ重複にも注意が必要です。サイト内部で同じような記事が掲載されると検索エンジンからの評価が下がり、上位表示が難しくなる可能性があります。似たようなテーマの記事を作成する場合は、構成や具体例などに変化を加えて内容が重複しないよう気をつけてください。
Webライティングの手順
ここでは、Webライティングの手順を紹介します。Web記事は、一般的に以下の流れで執筆します。
各ステップを詳しく見ていきましょう。
1. 記事の構成(アウトライン)を作る
Webライティングの際は、いきなり文章を書くのではなく、まず記事の構成(アウトライン)を作りましょう。アウトラインは記事の設計図のようなもので、作成すると全体の流れや記載すべき情報などが明確になります。構成を作らずに記事を書くと文章が途中で支離滅裂になったり必要な情報が抜け落ちてしまったりする可能性が高まるので、必ず作成するようにしてください。
アウトラインは、中見出し(H2)や小見出し(H3)を使って作成するのが一般的です。中見出しでテーマを提示し、複数の小見出しで文章を整理・細分化します。例えば、このパートの場合、「Webライティングの手順」が中見出しで、「1. 記事の構成(アウトライン)を作る」から「4. リリース」が小見出しです。
アウトラインの作成方法については以下で詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
2. 執筆
アウトラインが完成したら、文章を執筆します。アウトラインの中見出しや小見出しに適した内容の文章を作成しましょう。
文章を執筆する際は、前述した「PREP法」「SDS法」を意識することが大切です。まず要点を伝えてから詳細情報を説明し、結論として再度要点を書くようにしてみてください。
ただし、全ての文章を型通りに書けばよいわけではない点は押さえておきましょう。例えば、「理由が長い文章に具体例も加えたら文章が間延びしてしまった」「全てPREP法で書いたら、文章の流れが単調になってしまった」などが考えられます。文章の型を意識しつつ臨機応変に執筆することが大切です。
3. 推敲・校正
記事の執筆が完了したら、推敲と校正をします。「誤字や脱字、表記ゆれはないか」「見出しと本文の内容がズレていないか」「情報は正確か」「文章の流れは自然か」などをチェックしましょう。
なお、執筆直後は誤りに気づきにくいため、推敲や校正は執筆後時間をあけて行うのがおすすめです。誤字や脱字は記事を声に出して読むと見つけやすいので、音読しながら推敲・校正してみてください。
4. リリース
推敲・校正を終えたら、記事をリリースします。文字の装飾や画像挿入などをして、記事をWebサイト上に公開しましょう。SEO対策のため、リリース前にディスクリプション(記事の概要文)の作成やカテゴリー分けなどを行うこともあります。SNSで記事の告知をする場合、投稿文の作成も必要になるでしょう。
なお、Webライティングの場合、記事はリリースして終わりではありません。検索順位やユーザーの反応などをチェックし、適宜リライトしてコンテンツの質を高めていくことが大切です。
Webライティングの注意点
Webライティングの際は、以下の点に注意してください。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
誤字・脱字
Webライティングをするときは、誤字・脱字に気をつけましょう。誤字や脱字が含まれていると、記事の信頼性低下につながったり読者に誤解を与えてしまったりする可能性があります。
また、誤字や脱字のある記事を頻繁に納品すると、Webライターとしての信頼性も低下するといえます。記事は商品であり、誤字脱字の含まれる記事は不良品だと捉えられる場合も考えられるので、誤字脱字はゼロを目指しましょう。
不快語など不適切な表現
不快語など、記事を読む読者が嫌な気持ちになるような表現は避けるよう注意してください。ユーザーが不快感を抱く言葉や説明があると、読むのをやめてページを離脱してしまう可能性が高まります。
SNSが普及した昨今では、不適切な表現が含まれる記事は拡散されて炎上につながる恐れがあります。炎上するとメディアの信頼性は著しく低下すると考えられるので、執筆時はユーザー目線を意識して不適切な表現の使用は避けましょう。
コピーコンテンツ
Webライティングの際は、コピーコンテンツにも気をつける必要があります。前述の通りコピーコンテンツとみなされると検索エンジンに悪影響を及ぼす可能性があるので、競合サイトからのコピペや模倣は避けてください。
ただ、同じテーマを扱う記事はWeb上にたくさんあるので、意図せず記事の内容が似てしまう場合もあるでしょう。その際は、コピペチェックツールなどを活用するのがおすすめです。
機種依存文字の使用
機種依存文字の使用も、Webライティングでは避けましょう。機種依存文字とは特定の環境でしか表示されない文字のことで、端末やOSによっては文字化けしてしまいます。例としては、丸囲みの数字や「センチメートル」「パーセント」などの単位文字が挙げられます。
文字が正しく表示されないと読者が読むのをやめてしまう可能性が高まるので、機種依存文字は使わないようにしてください。
著作権侵害
著作権侵害も、Webライティングの注意点の1つです。競合記事のコピーは著作権侵害に抵触する場合があり、検索エンジンからの評価が下がるだけでなく、訴訟に発展することもあり得ます。
競合記事や出版物の文章をそのまま記載する必要があるときは、引用だと明記するようにしてください。引用可否の判断が難しい場合は、メディアや出版社の利用規約を確認したり担当者に問い合わせたりするとよいでしょう。
また、画像の使用も著作権侵害に該当する場合がある点は押さえておきましょう。画像の著作権侵害が不安な場合は、フリー素材の使用がおすすめです。
YMYL領域や薬機法抵触
Webライティングでは、YMYL領域や薬機法に気をつける必要があります。
- YMYL:「Your Money or Your Life」の略で、人々の財産や健康、生活に影響を与えやすい領域を指す。例としては、金融や医療、美容などが挙げられる。
- 薬機法:正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」*1。医薬品や化粧品などに関する販売や広告などのルールを細かく定めたもの。
株式投資や医療、健康などのジャンルは人々の生活や命に直接関わる場合があるため、記事の権威性や信頼性が特に重要視されます。また、化粧品などを取り扱う記事で「肌がきれいになります」のように効果や効能を断言するとユーザーに誤解を与えたり安全性を損なったりする可能性があるため、薬機法に抵触します。
YMYL領域に関する記事や薬機法に抵触する可能性のある記事は、専門家に監修を依頼してください。
Webライティングの知識が身につく!SHElikesのおすすめコース
引用:SHElikesライティング入門コース_DAY1より
Webライティングの知識を身につけたい方には、「SHElikes(シーライクス)」のWebライティング系コースがおすすめです。「インタビューライティング」「SEOライティング」「セールスライティング」「エッセイライティング」「コピーライティング」などのコースがあり、ライターに必要な幅広い知識の習得を目指せます。
また、ライティングの基礎やライターの働き方、魅力的な文章の書き方などを学べるコースもあるため、未経験からWebライターを目指したい方にも適しています。課題や実技試験のあるコースや講師からフィードバックがもらえるコースもあるので、着実にスキルアップできるでしょう*。
※コースによります
Webライティングの知識を身につけて、Webライターとして活躍しよう
Webライティングをするためには、記事の構成や文章の型、SEO、執筆の手順、著作権など、さまざまな知識の習得が必要です。本記事で解説したWebライティングで押さえておきたい基礎知識や記事の書き方、注意点などをチェックして、活躍するWebライターを目指しましょう。
もしWebライティングの勉強方法に迷う場合は、「SHElikes」をチェックしてみてください。全45以上の豊富な職種スキルが定額・学び放題で、前述したWebライティング系コースのほかにWebデザインやWebマーケティング、コーディングなどのコースがあるため、幅広い知識とスキルの習得を目指せます。複数のスキルを掛け合わせて身につけることで、活躍の場を広げられるでしょう。
無料体験を実施しているので、気になる方は参加してみてはいかがでしょうか。
※出典
*1:厚生労働省『医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の概要』より