「はじめてプロジェクトマネージャーを任され、どのようにプロジェクトを進めたらいいかわからない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そのようなとき役に立つのが、プロジェクトマネジメントのフレームワークです。適切なフレームワークを活用することで、プロジェクトをスムーズに進行することができます。
この記事では、代表的なフレームワーク5選とフレームワークと相性の良いツール、プロジェクトマネジメントスキルを身につける方法を解説します。またプロジェクトマネジメントが何かを詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
プロジェクトマネジメント(プロジェクト管理)におけるフレームワークとは?
プロジェクトマネジメントのフレームワークとは、プロジェクトの開始から終了までの全過程を体系的に進めるための手法です。
フレームワークを活用すれば、複雑なプロジェクトを整理し、効率的な進行管理ができます。フレームワークにはさまざまな種類があり、プロジェクトの種類や規模に応じて使い分けるのが重要です。
プロジェクトマネジメントの重要性
プロジェクトを計画通りに進行させ、目標を効率的かつ確実に達成するためには、適切なプロジェクトマネジメントを行うことが大切です。
プロジェクトマネジメントにより、リソースの最適化・リスク管理・スケジュール管理を行うことで、プロジェクトの成功確率が向上します。また、チーム内のコミュニケーションを円滑にし、各メンバーの役割と責任を明確にすることで、プロジェクト全体の生産性が高まります。
適切なプロジェクトマネジメントを行うことによって、プロジェクトが計画通りに進むだけでなく、質の高い成果物を仕上げることができるのです。
プロジェクトマネジメントでフレームワーク活用をおすすめする理由
プロジェクトマネジメントでフレームワークを活用することには、以下のようなメリットがあります。
- 効率化と工数削減:既存の手法やテンプレートを活用することで、プロジェクトの計画や実行が効率的になる
- 情報の整理と管理ミスの減少:情報を体系的に整理でき、管理ミスが減る
- 品質の一定化:プロジェクト管理の品質を一定に保ち、属人化を防ぐ
- リスク管理の向上:リスクを早期に特定でき、対策が取りやすくなる
- コミュニケーションの円滑化:プロジェクトチーム内での情報共有がスムーズになる
これらのメリットにより、プロジェクトの成功確率を高めることができるのです。
プロジェクトマネジメントのフレームワーク5選!
プロジェクトマネジメントでよく使用されるフレームワークを、5つピックアップして紹介します。
プロジェクトの規模や特性に応じて、適切なフレームワークを選択しましょう。
1.PMBOK
PMBOK(Project Management Body of Knowledge)は、プロジェクトマネジメントのノウハウを体系化したガイドブックで、「ISO 21500」というプロジェクトマネジメントの国際規格の基にもなっています。
PMBOKには、プロジェクトの計画・実行・監視・制御・閉鎖など、全プロセスに関するノウハウや手法が体系的にまとめられています。そのため、PMBOKにしたがってプロジェクトマネジメントを行うことで、プロジェクト全体を見通し、適切に管理することが可能です。
2.PERT
PERT(Program Evaluation and Review Technique)は、プロジェクトのスケジュール管理に特化したフレームワークです。
PERTの主な目的は、プロジェクト完了までに必要なタスクを洗い出し、それらの相互関係を明確にして、プロジェクトを効率的に進行させることです。各タスクの完了に必要な時間を分析し、プロジェクト全体を完了させるのに必要な最小時間を見積もります。
大規模プロジェクトや新規事業など、見積もりが困難で不確実な要素が多いプロジェクトに適しており、リスクを見越して慎重にスケジュールを立てたい場合に役立ちます。
3.CCPM
CCPM(Critical Chain Project Management)は、プロジェクトのスケジュール管理に焦点を当てたフレームワークです。各タスクのバッファを削減し、それらをプロジェクト全体のバッファとして集約することで、より効率的なプロジェクト管理を可能にします。
複数のリソースが関与する大規模なプロジェクトや、リソースの管理が複雑なプロジェクトで特に効果を発揮します。
4.P2M
P2M(Project & Program Management for Enterprise Innovation)は、日本の企業文化や経営環境に適したプロジェクト管理手法として日本で開発されたフレームワークです。
P2Mは、単なるプロジェクトマネジメントだけでなく、複数のプロジェクトを一元的に管理する「プログラムマネジメント」にも対応しています。P2Mを活用することで、複数のプロジェクト間の整合性を保ち、最適なリソース配分と連携を行うことが可能です。
大規模で複雑なプロジェクトや、企業全体に影響を及ぼすイノベーションを推進するプロジェクトに適しています。
5.PPM
PPM(Project Portfolio Management)は複数のプロジェクトを一元的に管理し、企業全体の戦略目標に合わせて最適化するためのフレームワークです。
PPMは、個別のプロジェクトだけでなく、企業が保有するすべてのプロジェクトを「ポートフォリオ」として管理し、資源の配分・リスク管理・投資対効果の最大化を図ることを目的としています。
IT・製造・金融・コンサルティングなど、複数のプロジェクトの管理が必要な分野で活用できるフレームワークです。
プロジェクトマネジメントのフレームワークと併せて活用したいツール
プロジェクトマネジメントを行う際は、フレームワークと併せて以下のようなツールを活用するのがおすすめです。
- Asana
- Notion
- monday.com
- Backlog
- Redmine
これらのツールは、タスク管理・スケジュール管理・コラボレーション機能などを持っています。それぞれ異なる強みを持っているため、チームやプロジェクトのニーズに応じて適したツールを選びましょう。
各ツールの特徴については、以下の記事で紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
プロジェクトマネジメントスキルを身につける方法
プロジェクトマネジメントスキルを身につけるには、理論と実践の両面からアプローチすることが重要です。
たとえば、PMP(Project Management Professional)といった資格取得の学習を行うことで、体系的な知識を習得できます。そして、実際のプロジェクトに参加し経験を積むことで、理論を実践に活かす力が養われます。
プロジェクトに参加した後に振り返りを行えば、次のプロジェクトでより良いパフォーマンスを発揮できるようになるでしょう。
プロジェクトマネジメントスキルについては、以下の記事でも詳しく紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
適切なフレームワークを活用することがプロジェクト成功の鍵
適切なプロジェクトマネジメントのフレームワークを活用すれば、プロジェクトの成功確率を大きく高めることができます。また、フレームワークと併せてプロジェクト管理ツールを活用することで、より効率的なプロジェクト運営が可能になります。この記事を参考に、プロジェクトの規模や性質に応じて適切なフレームワークを選択しましょう。
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