プロジェクトマネジメントに携わる人のなかで、近年注目を集めているPMP®️資格。受験を考える人のなかには、
「PMP®️資格って意味ないの?」
「難しそうで受かる気がしない」
とお悩みの方もいるのではないでしょうか。そこで、本記事ではPMP®️資格の概要と取得の流れやメリット、また試験の難易度から学習方法までわかりやすく解説します。プロジェクトマネジメント業務に興味のある人や資格取得を考える人は、ぜひ参考にしてみてください。
PMP®️資格とは
PMP®️資格とは、プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(Project Management Professional)の略称です。米国PMI(Project Management Institute)が認定する国際資格で、プロジェクトマネジメントに関する専門知識とスキルの証明に役立つ資格として知られています。
ここからは、PMP®️資格を知るうえで押さえておきたい以下の3つを紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
プロジェクトマネジメントとは
プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトを成功させるために計画を立て、管理・進行させていくことを指します。人的リソースやコスト、品質、スケジュールなどの制約があるなか、期限内に成果を挙げるべくコントロールするのがプロジェクトマネジメントです。
また、プロジェクトには多職種のメンバーが関わることも多く、チームの目標や方向性を誤らないよう統括するプロジェクトマネージャーといった役割が存在します。
PMI(プロジェクトマネジメント協会)とは
PMI(プロジェクトマネジメント協会)は、プロジェクトマネジメントの標準化のための研究および普及を行う国際的非営利組織です。本拠地は米国のフィラデルフィアで、120以上の国に支店を展開しています。
PMIJ(PMI日本支部)は1998年に設立され、会員がプロジェクトマネジメントを通じ、社会、組織、個人の価値を実現できるよう、持続的にサポートすることをミッションに掲げ活動しています。
PMBOKとは
PMBOKとは、「Project Management Body of Knowledge」の略称で、「ピンボック」と読みます。プロジェクトマネジメントに関する手法やノウハウを体系的にまとめたガイドブックで、PMIが1987年に発表しました。それ以来、プロジェクトマネジメントの世界標準として活用されています。
現在は、2021年に発行されたPMBOK第7版が最新バージョンで、ガイド自体はおおよそ4年に1回のペースで改訂されています。
PMP®️資格を取得するメリット5つ
PMP®︎資格はプロジェクトマネジメント業務において以下の5つのメリットが得られます。
それぞれ詳しく解説します。
実務経験に活かせる
PMP®︎資格を取得により、プロジェクトマネジメントの標準的手法への理解を深め、実務経験に活かせるのがメリットです。プロジェクトのスコープやタイムライン、予算、各種リソースなどを効果的に計画・管理するスキルが向上します。
ちなみに、PMP®資格を保有したプロジェクトマネージャーを評価する企業もあるほど、実務に活かせ、スキルアップが期待できる資格です。
キャリアアップにつながる
PMP®️資格は、プロジェクトマネジメント以外のビジネスシーンにおいても、幅広く活用できる資格として知られる国際資格です。そのため、キャリアアップや新たな仕事の機会を広げたいときにも有効な資格といえます。
国際的な認知力を持つ資格の特性上、外資系企業への転職にも有利といったメリットもあります。企業のなかには、PMP®️資格の保有を条件としている外資系企業もあるため、転職を考えている人は取得を検討してみると良いでしょう。
専門性が高まり信頼度が増す
資格取得のためには、一定のプロジェクトマネジメントの経験が必要です。そのため、PMP®️資格の取得によって専門性が高まり、信頼度が増すといったメリットもあります。また、資格更新には、PDU(Project Management Professional)という資格更新に必要な単位を取得しなければなりません。
常に専門性を高めるための継続的な活動が必要であり、プロジェクトマネジメント以外の分野からも信頼される注目度の高い資格です。
年収アップが期待できる
PMP®️資格を保有するプロジェクトマネージャーは、資格を保有していないプロジェクトマネージャーよりも、給与の中央値が高い傾向があるとされています。PMIの調査結果によると、日本国内におけるPMP®️資格保有者の年収は、未保有者よりも高い約700万円が中央値(賞与をのぞく)であることがわかりました*1。
この結果からわかる通り、PMP®️資格保有者の信頼度や市場価値の高さ、また希少性の高さが伺えます。
人脈が広がる
PMP®︎資格保有者は、PMIのコミュニティにアクセスでき、他のプロジェクトマネージャーや業界の専門家とつながりが持てる機会が増えます。このようなコネクションの形成により、新しいキャリアを築いたり情報交換ができたりといった機会が訪れるでしょう。
さらなるキャリアの形成や最新トレンドなどの情報収集ができるのも、PMP®︎資格保有による大きなメリットといえます。
PMP®️資格の難易度
PMP®︎資格の難易度や受験資格など、受験に関する概要を以下の表にまとめました。
難易度 | 非公表 |
---|---|
受験資格 | 1.1)大学卒業またはそれに相当する資格保有者。直近3年以上かつ4,500時間以上のプロジェクトマネジメント経験があること 2)高校卒業またはそれに相当する資格保有者。直近8年間に5年以上かつ7,500時間以上のプロジェクトマネジメント経験があること 2.35時間以上の公式なプロジェクトマネジメント研修の受講 |
出題範囲 | 人:42% プロセス:50% ビジネス8% 上記ドメインのうち 予測型プロジェクトマネジメント・アプローチ:約50% アジャイル型・ハイブリッド型アプローチ:約50% |
試験方法 | オンライン試験もしくはピアソンVUE試験会場 |
受験費用 | PMI会員/再受験:405ドル/275ドル PMI非会員/再受験:555ドル/375ドル |
受験を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
難易度
PMP®︎資格の合格率は公表されていません。しかし、インターネット上にある情報から推測すると、おおよそ60%程度ではないかと考えられています。そのため、PMP®︎資格の難易度はやや高めといえるでしょう。
しかし、試験はPMBOKガイドから作成されています。PMBOKガイドや公式プロジェクトマネジメント研修の受講により、プロジェクトマネジメントの前提知識を習得することで、合格率は高まると考えられます。
受験資格
PMP®︎資格の受験には、プロジェクトマネジメント実務経験と公式研修の受講が必須です。プロジェクトマネジメントの実務経験は、以下の表のとおり、最終学歴によって異なります。
このように、最低でも2年以上のプロジェクトマネジメントの実務経験が必須条件です。実務経験に加え、公式研修を35時間受講するといった条件もあります。
最終学歴 | 実務経験期間 |
---|---|
高校卒業 | 5年以上、7,500時間以上(60ヶ月) |
大学卒業 | 3年以上、4,500時間以上(36ヶ月) |
大学院卒業 | 2年以上、3,000時間以上(24ヶ月) |
出題範囲
出題範囲は多岐に渡り、人・プロセス・ビジネスのドメインに分かれ、かつ予測型プロジェクトマネジメント・アプローチとアジャイル型・ハイブリッド型アプローチの側面から出題されます。
また、スコープやスケジュールなどの各マネジメントといった、プロジェクトに関する多様な項目が出題科目となっているため、PMBOKガイドに沿って網羅的な学習が必要です。
試験方法
試験方法は、CBT(Computer Based Testing)を使用し、四択選択・マッチング選択・空欄穴埋めなどの組み合わせにより、計180問が出題されます。なお、試験時間は230分で、10分間休憩が2回設けられるようになりました。
CBT方式の試験のため、試験結果は5営業日以内にeメールにて送付されます。試験に関する情報は随時変更される可能性があるため、PMI公式サイトより確認してください。
受験費用
受験費用は以下の通り、PMI会員か非会員かによって異なります。
会員/非会員 | 受験費用 |
---|---|
PMI会員/再受験 | 405ドル/275ドル |
PMI非会員/再受験 | 575ドル/375ドル |
PMI会員になるには別途年会費と手数料の支払いが必要ですが、PMI会員になると各種セミナーの割引や試験合格後の更新費用の割引など、さまざまなメリットがあります。これらのメリットも含め、会員になるかどうかを検討すると良いでしょう。
PMP®️資格の取得方法や更新までの流れ
ここからは、実際にPMP®︎資格を取得するための方法や更新までの流れについて解説します。
- PMI認定の公式研修プログラムを35時間以上受講する
- PMIのWebサイトでアカウントを作成する
- PMIのWebサイトから受験申請する
- メール受信後に受験料を支払う
- 試験を予約し受験する
- 合格後は3年以内にCCRに従事する
- 合格後3年以内に資格更新の手続きをする
それぞれ詳しく紹介します。
1.PMI認定の公式研修プログラムを35時間以上受講する
PMP®️試験を受験するためには、プロジェクトマネジメントの実務経験に加え、PMI認定の公式研修プログラムを35時間以上受講する必要があります*。対象となるプログラムは、API(Authorized Training Partner)が提供する研修プログラムです。なお、CAPM資格*保有者は受講不要となっています。
*CAPM資格:プロジェクトチームのメンバー、新人プロジェクトマネージャー、大学生、大学院生対象の試験
2.PMIのWebサイトでアカウントを作成する
PMI公式サイトへアクセスし、PMIアカウントを作成しましょう。公式サイトは英語表記のため、必要に応じ日本語へ設定してください。
アカウント作成ページでは、氏名やメールアドレスなどの必要事項を入力する箇所があります。入力を進めるとアカウントを作成でき、ログインが可能です。
3.PMIのWebサイトから受験申請する
つぎに、PMP®️資格の受験申請手続きを行います。PMIの公式サイトへログイン後、試験申請ページへ移り、申請フォームに従って必要事項を入力しましょう。公式研修については、研修期間名や研修名などを正確に記載してください。
申請フォームの入力が完了したら提出し、受付完了メッセージの表示やメールの受信を確認しましょう。
4.メール受信後に受験料を支払う
申請完了したら、5営業日以内にPMIよりメールが届きます。メールを確認出来次第、記載されている手順に従って受験料を支払いましょう。決済方法はクレジットカードやデビットカードから選択可能です。
なお、受験料はPMI会員かPMI非会員かにより異なるため、詳しくは「受験費用」を参照してください。
5.試験を予約し受験する
受験料の支払いが済んだら、試験予約ページへアクセスします。希望する日時と試験会場を選択し、試験の予約手続きを進めましょう。なお、予約可能な日時が表示されない場合は、別の会場や日時で再検索するか、PMIへ問い合わせると良いでしょう。
受験当日は会場にて手続きを行い、10日以内にPMIの公式サイト上で結果を確認します。
6.合格後は3年以内にCCRに従事する
PMP®️資格に合格した後は、3年以内にCCR(Continuing Certification Requirements)プログラムに従事する必要があります。CCRとは、資格保有者の継続的な学習と職務能力開発の強化、また専門能力開発活動の実施と記録などを目的とした資格維持のためのプログラムです。
すべてのPMI資格保有者はこのCCRプログラムの従事が必要で、3年間を1サイクルとして継続的な活動が求められます。
7.合格後3年以内に資格更新の手続きをする
PMP®️資格取得後は、3年以内にCCRプログラムで60PDU*以上を取得し、資格更新のための手続きを行わなくてはなりません。PDUは読書やeラーニングなどを対象とする「教育分野」と、実務などの「ギブバック活動」の2つに分かれます。
なお、3年間のうちに60PDUを取得できなかった場合、期限終了後の翌年1年間は資格が停止されてしまうため、注意が必要です。
*勉強時間を示す単位
PMP®️資格の学習方法
PMP®️資格取得までの流れを押さえたところで、ここからは学習方法について説明します。
一つずつ解説します。
1. PMBOKガイドなどの書籍を活用する
PMP®️資格は、PMIが発行するPMBOKガイドに準じて出題されます。PMBOKガイドは、プロジェクトマネジメントにおける標準的な管理手法として活用されているため、受験勉強を通してプロジェクトマネジメントのスキルや知識を深められるでしょう。
なお、PMP資格取得のための解説書や実践ガイドなどもあるため、自分に合った書籍を探し計画的に学習するのがおすすめです。
2. 問題集を繰り返し解く
プロジェクトマネジメントの実務経験や前提知識がある方も、PMBOKガイドとあわせて問題集を活用するのがおすすめです。PMBOKガイドの内容を図解や表でわかりやすく解説したものや、PMP試験に特化した攻略テキストなど、さまざまな問題集が販売されています。
また、書籍によっては、本番と同様の形式での模擬試験を収録しているものも。実力を図りながら学習を進められるものを選ぶと良いでしょう。
3. セミナーやスクールに参加する
PMP資格取得には実務経験が必要な観点から、PMの基礎知識を学べるSHEの紹介を含める
PMP®️資格を取得するためには、プロジェクトマネジメントの実務経験が必要です。そのため、プロジェクトマネジメントについて体系的に学べるセミナーやスクールを活用するのもおすすめの勉強法といえます。
女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)では、プロジェクトマネジメントの基本について学び、円滑にマネジメントするためのノウハウが習得できるプロジェクトマネジメントコースを用意しています。
このように、基本から実践までの理解を深められるセミナーやスクールで学びながら、書籍を活用すると効果的に学習できるでしょう。
PMP®️資格を取得し、プロジェクトマネジメントの専門性を高めよう!
PMP®️資格を取得すると、プロジェクトマネジメントの実務経験やキャリアアップにも活かせることがおわかりいただけたのではないでしょうか。標準的な管理手法であるPMBOKガイドに準拠した資格のため、取得を通してプロジェクトマネジメントスキルの専門性を高め信頼性のアピールが可能です。
女性向けキャリアスクールSHElikesでは、プロジェクトマネジメントの基本について学べるプロジェクトマネジメントコースのほか、チームの状況やメンバーの言葉を正確に捉え対話するスキルが養えるビジネスコースなど、プロジェクトマネジメントに活かせるスキルが用意されています。
PMP®️資格を取得し、プロジェクトマネジメントスキルを高めたいとお考えの方は、ぜひ一度無料体験レッスンへ参加してみてはいかがでしょうか。
参考:
*1:PMI「Earning Power:Project Management Salary Survey-Twelfth Edition」より