1年目の新人看護師の方の中には、「もう辞めたい」と思った経験がある方もいるのではないでしょうか。慣れない夜勤、先輩からの厳しい指導、ミスへのプレッシャーなどで毎日が怒涛のように過ぎていき、「もう耐えられないかも……」と悩む人は少なくありません。
本記事では、看護師1年目で辞めたいと感じる理由や対処法、転職を検討する際に知っておきたいメリット・デメリットを解説します。今の働き方に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
看護師1年目で辞める人はどのくらいいる?
公益社団法人日本看護協会が行った「2025年 病院看護実態調査」によると、2024年度の看護職新卒採用者の離職率は8.4%*1でした。つまり、およそ12〜13人に1人が入職した年度内に退職している計算になります。
1年目の看護師が辞めたいと感じるよくある理由
1年目の新人看護師が辞めたいと感じる理由はさまざまですが、特によく聞かれるものを5つあげます。
「悩んでいるのは自分だけかも……」と不安になっている人は、ぜひチェックしてみてください。
理想の看護と現実のギャップに打ちのめされる
看護学校や大学で学んだ「患者さんに寄り添う看護」と、実際の職場での業務にギャップを感じてしまう方も多いようです。忙しい病棟では一人ひとりの患者さんにゆっくり向き合う時間が取れず、「こんなはずじゃなかった」と感じることもあるでしょう。
理想と現実のギャップは、モチベーション低下や「向いていないのかも」という自己否定につながりやすく、辞めたいという気持ちにつながってしまうことも多いようです。
先輩・上司との人間関係がつらい
職場の人間関係も、辞めたいと感じる大きな要因のひとつです。日本看護協会の調査でも「上司・同僚との人間関係」が退職理由(採用年度末までに退職した新卒採用看護師について看護管理者が考える主な退職理由)となった割合は、27.0%*2となっています。
特に新人時代は、先輩から厳しく指導される場面も多く、職場に行くこと自体がつらく感じてしまう人も少なくありません。
残業・夜勤で心身ともに限界
新人看護師が「もう限界」と感じてしまう原因は、残業や夜勤が多い労働環境にもあります。 1年目から不規則な夜勤をこなすことで生活リズムが崩れ、睡眠の質が低下し慢性的な体調不良につながってしまうことも。残業が常態化している職場では、前日の疲労が抜けないまま次のシフトに入るという悪循環に陥ってしまう場合もあります。
実際、前述の日本看護協会の調査でも、「夜勤の負担が大きい」は退職理由の一つとして挙げられており、「超過勤務が多い」「休暇がとれない・とりづらい」も理由*2として報告されています。
医療ミスへのプレッシャーで毎日が怖い
新人看護師が「毎日が怖い」と感じる背景には、医療に関わる重圧と自身の技術不足への不安があります。 ひとつのミスが大きな事故につながりかねない現場で、経験の浅い1年目がプレッシャーを感じるのは当然です。
実際、前述の日本看護協会の調査でも「医療事故への不安」は6.0%*2、「自分の看護実践能力への不安」は44.2%*2となっています。
「看護師に向いていないのかも」と不安になる
ミスで注意されることが続くと、自信喪失によって、「自分は向いていない」と不安になるケースも少なくありません。 同じ失敗が続いたり周りと自分を比べたりすることで、自己嫌悪に陥ってしまうためです。
実際、前述の日本看護協会の調査でも、「自分の看護職員としての適性への不安」は退職理由の第1位*2に挙げられており、多くの新人看護師が同じ感情を抱えていることがわかります。ただし、1年目の段階では誰でも未熟で当然。「向いていないかも」という感覚が、必ずしも正しいとは限りません。

看護師1年目で辞めたいほど辛いときの対処法
看護師を辞めたいという気持ちが生まれたとき、退職を決断する前に試せる対処法を紹介します。
それぞれぜひ参考にしてください。
上司・先輩・キャリア相談窓口に悩みを打ち明ける
まずは、信頼できる上司や先輩に現状を話してみましょう。つらさをひとりで抱え込んでいると、どんどん追い詰められてしまいます。職場によっては、プリセプター(新人指導担当者)や教育担当者に相談する仕組みが整っているところもあります。
また、都道府県の看護協会や職場のEAP(従業員支援プログラム)などのキャリア相談窓口を活用するのも手です。「こんなことで相談してもよいのかな」と迷う気持ちはわかりますが、相談することで、環境が改善されるケースも少なくありません。
休暇を取って心身を整える
有給休暇を使って数日休むだけでも、気持ちが落ち着いて「もう少し続けてみよう」と思えることがあります。日常から少し距離を置けば、冷静に自分の状況を見つめ直せるようになる点も大きなメリットです。
適切に休むことは「逃げ」ではなく「回復のための必要なステップ」です。体と心が回復してから、改めて今後のことを考えてみると冷静な判断ができるでしょう。
異動・転棟という選択肢を試してみる
看護師という仕事は好きだけれど、今いる病棟や科が合わないと感じている場合は、部署異動や転棟という選択肢もあります。急性期病棟から慢性期病棟への転棟、外科から内科への異動などを行うと、同じ病院内でも働き方や人間関係は大きく変わるケースがあります。
上司や人事担当者に「ほかの部署での経験を積みたい」と相談してみると、思いのほかスムーズに話が進む可能性も。退職や転職という大きな決断をする前に、異動という選択肢を検討してみるのもよいでしょう。
看護師1年目での転職はアリ?メリット・デメリットを整理
「たくさん考えたけれど、やっぱり看護師を辞めたい」と考えたとき、1年目での転職は実際どうなのか悩む人は多いでしょう。ここでは、新人看護師が転職を考える際に知っておきたいメリットとデメリットを紹介します。
転職する主なメリット
看護師1年目が転職するメリットは以下の3つです。
第二新卒扱いでポテンシャル採用の対象になる
1年目での転職は、「第二新卒」として扱われ、即戦力というより「これから育てる人材」として採用を検討してもらえる場合があります。これは看護師としての転職だけでなく、異業種へのキャリアチェンジを目指す場合にも当てはまります。
第二新卒を積極的に採用する企業もあり、スキルや経験よりも「意欲」や「人柄」を重視したポテンシャル採用が期待できるのは、1年目転職ならではのメリットです。
環境を変えメンタル・体力の消耗を防げる
合わない職場に無理して居続けることで、心身が追い詰められる前に環境を変えられるのは大きなメリットです。特に、ハラスメントや慢性的な人手不足で過重労働が起こっているような職場では、早めに離れることが自分を守るための選択になります。
職場環境が変わることで気持ちが切り替わり、仕事へのモチベーションが回復するケースも少なくありません。
早期転換の方が長期的に見るとキャリアにプラスになる場合も
「1年で辞めるとキャリアに傷がつく」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。自分に合わない専門領域や職場環境にいつまでも留まるよりも、早い段階で自分に合った環境に移ってスキルを積み上げていく方が、キャリアにとってプラスになる場合があります。
たとえば、急性期が合わなかった人がクリニックや訪問看護に移り、その分野のスペシャリストとして活躍する可能性もあります。
転職する主なデメリット
転職にはメリットがある一方で、注意すべき点もあります。
転職後も早期離職を懸念されることがある
1年目での転職では、採用側から「またすぐ辞めないか」と懸念することがあります。面接で「なぜ1年で辞めたのか」という質問があった際、職場への不満や人間関係の問題などネガティブな理由をそのまま答えると、採用担当者に不安を与えてしまいます。
そのため、転職理由を前向きな言葉に言い換える準備が必要です。
年収が一時的に下がることがある
転職先や職種によっては、1年目という経験の浅さから前職以下の給与からスタートになるケースがあります。看護師として転職する場合はクリニックや介護施設など基本給が低めの職場への転職時に注意が必要なほか、異業種へのキャリアチェンジの場合は業界・職種が変わることで収入が下がってしまう可能性も少なくありません。
収入の変化も含め、働き方やライフプランを考えたうえで転職先を選びましょう。
再び看護師に戻りたくなっても経験が浅く難しいケースも
一時的な辛さから看護師以外の仕事に転職した場合、後から「やっぱり看護師に戻りたい」と思っても、1年の経験では経験不足と判断され、希望する職場への再就職が難しくなる可能性があります。
特に、急性期病棟など一定の実務経験を求められる職場への復帰はハードルが高くなるでしょう。「看護師を辞める」という選択は、将来の選択肢も含めて慎重に考えなければなりません。
辞めるべきケース・踏みとどまるべきケースとは
続いては、「看護師を辞めたいけれど、実際に退職や転職すべきかどうか迷っている」といった新人看護師のために、判断基準を解説します。
辞めるべきケース|ハラスメント・体調不良・違法環境
心身に明確な異変が出ている場合は、辞めることを検討しましょう。眠れない日が続く、食欲がない、職場に行くことを考えると吐き気がするなどの症状は、心身のSOSサインかもしれません。
また、パワーハラスメントやセクシャルハラスメントが横行している環境、慢性的な残業未払いや違法なシフト管理など、労働環境として明らかに問題がある職場は、我慢して続けるべきではありません。
続けてみるのもアリなケース|一時的な感情・スキル不足が原因
「仕事に慣れていないだけで、スキルがつけば悩みが解決するかもしれない」と感じている場合は、もう少し続けてみるのもひとつの選択肢です。看護師1年目は、慣れない業務やプレッシャーに直面しやすい時期。
経験を重ねることで、辞めたいという気持ちは薄れていく可能性もあります。感情が大きく揺れているときにすぐ決断するのではなく、いったん落ち着いてから今後を考えてみましょう。
1年目の新人看護師におすすめの転職先
転職を決めたとしても、「どんな職場が自分に合うか」がわからなければ、また同じ辛さを繰り返してしまいかねません。ここでは、看護師1年目におすすめの転職先を3つ紹介します。
それぞれぜひ参考にしてください。
教育体制が整った中規模病院・慢性期病棟
忙しい大病院や急性期病棟や救命病棟に疲れた場合、中規模病院や慢性期病棟への転職が選択肢になります。急変対応が少なく業務スピードも比較的緩やかなため、1年目の新人でも落ち着いて技術を習得しやすい環境です。
また、慢性期病棟では患者さんとじっくり関わる時間が取りやすく、「患者さんに寄り添いたい」という思いで看護師を目指した人にとって、やりがいを感じやすい環境でもあります。
さらに、中規模病院は新卒採用の人数が少ない分、一人ひとりに目が届きやすく、丁寧な指導を受けやすい傾向があります。基礎をしっかり固め直したい人にとっても、再スタートの場として適した選択肢といえるでしょう。
クリニック・保育園・介護施設など負担が少ない職場
病院以外の働き方として、クリニック(診療所)や保育園、介護施設への転職も現実的な選択肢です。クリニックは日勤中心で基本的に夜勤がなく、生活リズムを整えやすい点が魅力。
保育園で働く看護師は、子どもの健康管理やケアが主な業務となるため、医療現場と比べて精神的な負担が軽減される傾向があります。また、介護施設では高齢者の生活支援が中心となり、急性期病棟などと比べると、比較的ゆとりを持って働ける環境です。
未経験職種へのキャリアチェンジも可能
まったく異なる職種へのキャリアチェンジという選択肢もあります。看護師として培ったコミュニケーション能力や医療知識は、医療系ライターや医療事務、製薬会社のMRや医療機器メーカー、さらにはWebデザインやマーケティングといった異業種でも活かせるスキルです。
「看護師の資格を持ちながら別の道で活躍したい」と考えるなら、早めにリスキリングを始めることで転職活動をスムーズに進められます。
看護師以外のキャリアを目指すならSHElikes
看護師からのキャリアチェンジや転職を本格的に考えているなら、女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)がおすすめです。ここではSHElikesの特徴を2つ紹介します。
50以上の職種スキルを未経験から学べる
SHElikesは、Webデザインやライティング、マーケティングなど50以上の職種スキルを定額で学び放題です。医療の世界しか経験がないと「自分にどんな職種が向いているのかわからない」と悩むのは当然のこと。SHElikesなら特定のコースに縛られず、気になる講座を少しずつ「つまみ食い」ができるため、働きながら自分の適性ややりたいことをじっくり見極められます。
さらに、今のトレンドに合わせた最新レッスンが随時追加されるため、常に市場価値の高いスキルが学べます。「看護師としての経験」に「Webスキル」を掛け合わせることで、ほかの候補者にはないアピールポイントになるはずです。
今なら補助金で受講料の最大70%還元
SHElikesは、経済産業省が推進する「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の対象スクールに指定されています。所定の条件をクリアすれば、受講料の最大70%が手元に戻ってくるため、経済的なリスクを抑えて新しい挑戦を始められます。
なお、この補助金を利用して賢くキャリアチェンジを叶えるには、「在職中であること」や「キャリアカウンセリングへの参加」、「規定時間の受講」のような条件を満たす必要があるため、まずは自分が支給対象に当てはまるかどうか、事前の無料体験レッスンで確認してください。
また、以下の記事では無料体験レッスンでできることや、未経験から新しいキャリアをつかんだ受講生の実例を紹介しています。気になる人は、ぜひチェックしてみてください。

SHElikesで看護師からキャリアチェンジを叶えた事例
最後に、SHElikesでキャリアチェンジした受講生の事例を2つ紹介します。
未経験から4か月でフリーランスデザイナーへ
元看護師のあかりさんは、結婚やパートナーの転勤を機に「どこでも働けるスキル」の必要性を痛感し、パソコン初心者の状態でSHElikesへ入会しました。最初は知識ゼロからのスタートでしたが、初心者向けの「おすすめ学習ルート」という明確なロードマップを味方に、迷わず学習に没頭できたそうです。
さらに、受講生同士集まって作業をしつつ、講師に質問ができる「もくもく会」で講師のフィードバックを受けながら課題をブラッシュアップ。その結果、SHE主催コンペで3回連続採用を成し遂げました。
その後もめげずに案件応募を続け、わずか4か月で完全フルリモートのフリーランスWebデザイナーへ転身。現在は愛犬との時間や自分のペースを大切にできる、理想の働き方を実現しています。

6ヶ月でフリーランスの医療ライターへ
大学病院や特養で看護師をしていたayaさん。ハードワークによる体調不良も経験し、働き方を見直すため、SHElikesでWebライティングを学び始めました。当初は周囲と自分を比べて落ち込むこともあったそうですが、「自分のペースでいい」と気づいたことでマインドが変化し、行動的に。
ライターコースでは実務スキルを学びながら、毎月開催されるライターコンペにも挑戦しました。さらに、コミュニティで出会った看護師仲間の影響から医療ライティングも学び、入会から約半年でライターとしての基盤を構築。
現在は医療・介護コラムなどを手がけるフリーランスライターとして活動するほか、スクールのコミュニティ運営もサポート。視野を広げ、自分らしい働き方を叶えています。

「看護師を辞めたい」は次のステップへのサインかも、働き方を見つめ直してみよう
せっかく苦労してなった看護師を、わずか1年目で離れることに強い不安を抱く方も多いかもしれません。しかし、「今の環境がつらい」という心の声に耳を傾け、体調を崩す前に一歩を踏み出すことで、自分らしい「新しい働き方」に出会うことができるかもしれません。
看護師として培った高いコミュニケーション能力や責任感、医療の知識は、一歩外の世界に出れば大きな強みになります。SHElikesは、Webデザインやライティング、動画編集など50以上の職種スキルが定額で学び放題。
シフト勤務の合間や休日を活かせるオンライン学習システムに加え、同じように悩みを乗り越えてきた仲間と出会える温かいコミュニティ、手厚いキャリア支援が整っています。そのため、働きながら自分の「やってみたい」をじっくり見極めることが可能です。
今の働き方に限界を感じているなら、まずはSHElikesの無料体験レッスンで理想とする働き方を探してみませんか?
※出典
*1:公益社団法人日本看護協会「2025 年 病院看護実態調査 報告書」|p16 より
*2:公益社団法人日本看護協会「2025 年 病院看護実態調査 報告書」|p23 より





