YouTubeや各SNSでの動画配信が一般的になった近年、動画編集に興味を持つ方も多いのではないでしょうか。動画編集の仕事をするには、スキルや経験を積み重ねるだけでなく、転職の際に説得力のある志望動機を作成することが大切です。
そこで今回は、動画編集の仕事内容や求められるスキルから、志望動機の書き方や例文まで、わかりやすく紹介します。
動画編集の志望動機を書く前に確認しておくこと
説得力のある志望動機を作成するために、まずは動画編集の仕事内容や求められるスキルについて順に確認していきましょう。
動画編集(映像クリエイター)の仕事内容
動画編集(映像クリエイター)は、素材となる映像や画像を制作・編集して一つの動画を完成させていく仕事です。具体的な作業内容として、主に以下の流れで進めていきます。
- 企画・構成
- 素材の撮影
- 素材のカット・編集
- BGMやナレーションの追加
所属する企業や案件によって担当する範囲などは異なります。なかには素材となる映像は撮影せずにクライアントから指定されたり、BGMの制作を行ったりする場合もあるでしょう。しかし、基本的に動画編集ソフトを使用して映像(素材)の加工をすることには変わりありません。
動画編集に求められるスキル
動画編集に求められるスキルは、以下の4つです。
- 動画編集ソフトの知識・技術
- デザインに関する知見
- 企画構成力
- コミュニケーションスキル
動画編集の基本として、パソコンや動画編集ソフトを使いこなす必要があります。カットやテロップ制作、音声加工などの基礎的なスキルは身につけておきましょう。さらに、テロップのフォント選定や色味、レイアウトによって動画の印象が大きく左右されるため、デザインに関する知見も求められます。
また、クライアントの要望を汲み取り、納得してもらえるような企画構成力やコミュニケーションスキルも重要です。
動画編集の志望動機の書き方!押さえるべきポイントを紹介
動画編集の志望動機を書くにあたって、押さえるべき4つのポイントを解説します。
それぞれ見ていきましょう。
志望動機の基本構成と文字数の目安
志望動機を簡潔にまとめるための基本構成は、以下の通りです。
- 志望動機(結論)
- 志望動機を裏付ける具体的なエピソード
- 入社後のビジョン、貢献できること
まず、結論として応募先企業で働きたいと思った動機を述べ、その根拠となるエピソードや実績を伝えます。さらに入社後の活躍・貢献イメージを伝えて締めると、良い印象を残すことができるでしょう。
また、履歴書に記載する志望動機の文字数の目安は200〜300字程度です。企業側から特に文字数の指定がない場合は、この目安を参考に基本構成の内容を考えていきましょう。
応募先企業で働きたい理由を明確にする
志望動機を書く際には、応募先企業で働きたい理由を明確にすることが大切です。転職理由や転職軸とすり合わせるためにも、働きたいと思ったきっかけだけでなく、具体的にどのような点が魅力に感じたのかを自分自身で理解し言語化する必要があります。
「応募先企業の魅力である〇〇と△△は、転職軸にも当てはまっているから志望した」というように、応募先企業ならではの魅力が自分の希望と合致していることが重要です。短い文章で説得力を持たせるためにも、まずは応募先企業を選んだ理由を明確にしておきましょう。
スキル・実績・活かせる経験を具体的にアピールする
応募先企業で活かせるスキルや実績、経験があれば、具体的にアピールしましょう。これは、志望動機を裏付けるエピソードのなかに組み込むのがおすすめです。
たとえば、経験者であれば「応募先企業と共通しているジャンルの動画編集をした経験・実績から、そのジャンルに興味を持ち始めた」という内容を伝えることができます。未経験者であっても、動画編集に活かせるようなスキルや実績を紐づけてアピールしましょう。実績を書く際は、具体的な数字を交えることで採用担当者にもより伝わりやすくなります。
入社後にどう活躍できるか将来像を伝える
志望動機の最後には、入社後にどう活躍・貢献できるかの将来像を伝えて締めましょう。入社後のイメージを伝えることで、転職にかける熱意や企業にマッチした人材であることをアピールできます。
具体的には、応募先企業で携わりたい動画・プロジェクトのイメージや長期的な目標、将来のキャリアビジョンなどを伝えるとよいでしょう。未経験者の場合は、入社後に活躍・貢献するために何か努力していることをアピールするのもおすすめです。
動画編集の志望動機の書き方【経験者の例文】
ここからは、動画編集の志望動機の例文をケース別に紹介します。ポイントもあわせて解説するので、志望動機を書く際の参考にしてみてください。まずは経験者向けの例文から見ていきましょう。
経験者向け:経験やスキルをアピールした例文
私は、貴社が作り出す動画のクオリティの高さや社会的影響力の大きさに惹かれ、この度志望させていただきました。
前職では5年間動画編集者として企画から編集まで一貫して担当し、主にブランドのプロモーション動画制作に注力しておりました。ブランドのイメージを崩さないまま視覚的に訴求力のある動画を作るために、ターゲット分析を踏まえて構成を考えたり色彩や効果音を工夫したりなど、試行錯誤を重ねてエンゲージメント率30%を達成した経験がございます。
貴社の動画は高クオリティなだけでなく、メッセージ性や社会的影響力が大きいところに魅力を感じております。入社後は私もこれまでの経験を活かしながら、社会にポジティブな影響を与えられるような動画をさらに生み出せるよう尽力いたします。
ポイント解説
経験やスキルをアピールする志望動機の場合は、内容に具体性を持たせるのがポイントです。具体的な実績や成果を出すために考えたこと・行動したことを、数字を交えて伝えることで、採用担当者もイメージしやすくなるでしょう。
また、ここでアピールする内容は、応募先企業の特徴とマッチさせることが大切です。すべて共通する内容でなくても、活かせるような経験やスキルがあれば即戦力になる人材だとアピールすることができます。
経験者向け:企業理念への共感をアピールした例文
私が貴社を志望したのは、「社会に新しい価値と体験を届ける」という企業理念に共感したからです。
私は5年間動画編集者としてブランドコンテンツの企画や撮影、編集に携わり、ブランドのストーリーや魅力を短い時間のなかで視覚的に伝えられるような技術を培ってきました。直近で携わったSNS動画のプロモーションでは、数多くの反響がありクリック数を約20%以上向上させることに成功しました。
今後は、貴社の理念のように動画で新しい価値や体験、感動を届けられるようなプロジェクトに挑戦していきたいと考えております。私がこれまで培った経験を活かし、動画を通じてさまざまな可能性を広めていく貴社の事業・プロジェクトに貢献いたします。
ポイント解説
企業理念への共感をアピールした例文の場合は、「応募先企業でなくてはいけない理由」を伝えることが大切です。理念に共感するきっかけとなったエピソードや企業理念に共通する経験・実績を伝えることで、より説得力のある志望動機になります。
長期的に貢献できる人材であることをアピールするためにも、競合他社にはない応募先企業ならではの魅力を整理し、自分との共通点を探してから将来像を交えて書くとよいでしょう。
動画編集の志望動機の書き方【未経験者の例文】
次に未経験者向けの例文をケース別に2つ紹介します。こちらもポイント解説とあわせて確認していきましょう。
未経験者向け:動画編集を志した理由をアピールした例文
私は、貴社が手掛けている〇〇というイベントで流れていた革新的な映像に魅了され、動画編集に興味を持ちました。
動画編集の実務経験はありませんが、個人的に動画制作を始め、現在は公開しているSNSで10万人のフォロワーを獲得しました。貴社の説明会で伺った「Adobe Premiere Elements」を使用しているため、入社後もこれまでの経験を活かして貢献できると自負しております。
貴社の動画は視覚的な面白さだけでなく、強いメッセージ性を持ち多くの人々に影響を与えるような魅力を感じております。私もそのメッセージに心を動かされた一人として、さらに新しい価値を創造しながら貴社の魅力を広めたいと思い、この度志望させていただきました。
ポイント解説
動画編集を志した理由が応募先企業に関係している場合、きっかけを伝えることで志望度の高さや熱意をアピールできるでしょう。自身で動画編集をした経験が少しでもあれば、使用しているソフトやスキル、実績などをアピールするのがおすすめです。
実務経験がないことを前提としているため、そこまで大きな実績がなくても問題ありません。動画編集への熱意を示せるように、自ら行動した出来事を伝えることが大切です。
未経験者向け:他職種での経験をアピールした例文
私が貴社を志望したのは、常に斬新なアイデアを追及し続けていることに魅力を感じたからです。
前職のマーケティング職では、コンテンツ制作の重要性を実感し、そのなかでも動画が持つ影響力・メッセージを伝える力に興味を持ちました。動画編集の実務経験はありませんが、現在は編集ソフトの学習を始めてさまざまな動画を作れるよう試行錯誤している段階です。
貴社のコンテンツは影響力が大きく、私もその一員として多くの人々に〇〇というメッセージを伝えていきたいと考えております。入社後はスキルの向上はもちろん、前職で培った分析力やコミュニケーションスキルを活かし、貴社のさらなるアイデアの創造に貢献できるよう尽力いたします。
ポイント解説
他職種での経験をアピールする場合は、動画編集や応募先企業に活かせるような経験・スキルを伝えるようにしましょう。
動画編集は編集・加工のスキルだけでなく、企画を考える力やクライアントの要望を汲み取れるようなコミュニケーションスキル、ターゲットのニーズを考える分析力などが必要です。これまでの経験との共通点を探し、どのように活かすことができるのかを具体的にアピールしましょう。
また、未経験の場合は現段階で努力している点・行動している点を書くことで、自発性や熱意を伝えることができます。
動画編集の志望動機のNG例
動画編集の志望動機を書く際には、条件面にフォーカスした内容や具体性のない内容は避けるようにしましょう。たとえば、「給与が良い・休日が多い」といった福利厚生に焦点を当てている志望動機では、自分本位に見えるだけでなく、「どの企業でも良いのではないか」と相手に良い印象を与えません。そして、志望動機やスキル・経験に具体性がない内容では、何をアピールしているのかが伝わりにくくなってしまいます。
また、未経験の場合は「学びたい」といった受け身の姿勢にならないよう注意が必要です。企業側は未経験者であっても自ら努力・行動できる人材を求めているため、積極的に貢献していきたいという熱意を伝えましょう。
動画編集の志望動機を魅力的に書くコツ
動画編集の志望動機を魅力的に書くには、入念な事前準備が欠かせません。ここでは、コツとして以下の3つを紹介します。
順に見ていきましょう。
徹底した企業研究
魅力的な志望動機を書くためには、企業研究を徹底して行い、応募先企業への理解を深めることが大切です。企業研究はホームページやSNS、転職サイトやインタビュー記事などから情報を集めて行います。
企業研究を徹底することで、応募先企業を志望した理由が明確になったり、入社後に何をしたいのかというキャリアプランが描けたりと、志望動機の深掘りにつながります。さまざまな視点からの情報を集めたうえで、企業研究を進めていきましょう。
自己分析・棚卸し
自己分析や経歴の棚卸しは、説得力のある志望動機の作成につながります。自分の強みや弱み、経験や実績の整理をすることで、応募先企業に適したアピールができるようになるでしょう。
自己分析にはさまざまなやり方がありますが、これまでの経歴や培ったスキルなどをすべて書き出し、そこから深掘りをしていく方法が一般的です。ネット上にある自己分析シートを活用するのもよいでしょう。
また、自己分析・棚卸しの際に、各出来事でどのような感情を抱いたかまで深掘りをすることで、転職軸や企業選定の見直しにも役立ちます。
キャリアビジョンの明確化
志望動機で入社後のイメージを伝えるためにも、キャリアビジョンを明確にしておきましょう。キャリアビジョンとは、仕事や人生において「こうなりたい」と思い描く将来像のことを指します。
たとえば、「こんなプロジェクトに参加したい」「企画から仕上げまで一貫して携わりたい」といった具体的な目標を挙げるのもよいでしょう。入社してから5年後、10年後に自分がどうなっていたいか、そのために必要な行動は何かを整理しておくことで、志望動機においてより具体的なアピールがしやすくなります。
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魅力的な志望動機を書いて、動画編集の仕事を始めよう!
動画編集の志望動機を書く際には、企業や自分に対する理解を深めたうえで具体的な志望理由やキャリアビジョンなどを整理し、基本構成に沿って書いていくことが大切です。動画編集の仕事や応募先企業に活かせるようなスキル・経験をアピールしながら、説得力のある魅力的な志望動機を作りましょう。
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