転職をする際に必要となってくる履歴書。しかし、正しい履歴書の書き方に不安があるとお悩みの方も多いのではないでしょうか。
履歴書は転職先に応募する際に、採用担当者が初めて目にする書類です。書類選考を通過するためには、履歴書がきちんと書けているかが非常に重要となります。
そこで、本記事では転職する際の履歴書の書き方について徹底解説します。書き方の見本も用意しているので、ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
転職時の応募書類で採用担当者が見るポイント
転職の選考を受ける際は、書類選考として履歴書と職務履歴書の提出が求められます。履歴書は書類選考から面接に進むための非常に重要な書類と言えるでしょう。
書類選考を通過する履歴書を作成するためは、採用担当者が見るポイントを知っておく必要があります。履歴書を提出する意味を確認していきましょう。
履歴書
履歴書は、応募者の基本情報・経歴の全体像・保有資格など概要情報を把握するために活用されます。
過去の職歴や志望動機、自己PRから自社で活躍ができる人材なのか、転職の回数から自社で長く貢献してくれる人材なのかを判断しているのです。
また、履歴書はフォーマットが決まっているので、ルールに沿って記入ができているかもチェックされます。ルールやマナーが身についているかも確認されているので、書き方もしっかり把握する必要があると言えるでしょう。
職務経歴書との違い
履歴書と一緒に提出する職務履歴書との大きな違いはフォーマットが決まっているかどうかです。
前述のとおり、履歴書はフォーマットが決まっていますが、職務履歴書は基本的には決まっていません。そのため、採用担当者にわかりやすいと思ってもらえるように、見出しや箇条書きなどを使用してまとめる工夫が必要です。
また、履歴書では書ききれない前職での仕事内容や実績についても記載も可能です。
履歴書と職務履歴書の違いを知って、しっかりと採用担当者にアピールできるようになりましょう。
履歴書の書き方見本(サンプル)
ここで、履歴書の書き方としてサンプルを紹介します。現在購入やダウンロードができる履歴書と同じフォーマットとなっているので、ぜひ参考にしてください。
引用:SHElikesキャリアデザインコース(転職編)_LESSON3資料より
見ただけではわからない……という方もいらっしゃるかもしれませんが、このあとそれぞれの項目ごとに書き方の解説をしているので、見比べながらチェックしてみるとよいでしょう。
履歴書の書き方ガイド – 転職編
では、実際に履歴書にある以下の各項目について書き方を紹介していきます。
それぞれのコツも紹介しているので、ぜひ履歴書を書く際の参考にしてください。
1.基本情報
まずは基本情報から見ていきます。細かいルールが決まっているものもあるので、しっかり確認しておきましょう。
日付
記載する日付は、以下のルールに則り記載するようにしましょう。
- 持参の場合:面接当日
- 郵送の場合:投函日
- メールの場合:メール送付日
使用する日付の年号は西暦でも和暦でも問題ありません。ただし、ほかの項目と表記は統一するようにしてください。
氏名
氏名を記載する際は、姓と名の間にスペースを入れましょう。ふりがなは、ひらがな表記であればひらがな、カタカナ表記であればカタカナと統一してください。
住所・連絡先
住所は都道府県から記入し、ふりがなは番地以外の町名やマンション名まで記載しましょう。
連絡先にある電話番号は、固定電話と携帯電話を併記します。固定電話がない場合は、携帯電話だけで問題ありません。
証明写真
証明写真のサイズは、基本的に縦4cm×縦3cmとなります。3カ月以内に撮影したものを使用しましょう。
パソコンで履歴書を作成した場合でも、印刷した履歴書に写真を貼り付けます。万が一はがれたときに誰のものかわかるよう、写真の裏面に名前を書いておくと安心です。
2.学歴・職歴
次に学歴・職歴の書き方を解説します。過去の職歴から自社に合う人材なのか確認するので、しっかりと書き方をマスターしましょう。
時系列で記載する
記載の順は、①学歴②職歴の順に記載し、時系列で記載をします。学歴については、基本的に高校卒業から記載するようにしましょう。
学歴が書き終わったら、1行開けて「職歴」と書いて職歴を記入します。異動や昇格、出向があった場合も記載してください。
略さずに記載する
学校名や会社名は略さずに記載するようにしましょう。
たとえば、学校名だと「〇〇高校」と書いてしまいがちですが、正式名称は「〇〇高等学校」である場合があるので、注意が必要です。また、学部や学科、コースがある場合も正確に記載しましょう。
最終行には「現在に至る」と「以上」を記載する
在職中に転職を行っている場合は、職歴を書き終えたら改行して「現在に至る」と書きましょう。
もし退職日が決まっている場合は、「令和〇年 〇月 〇〇株式会社 退職予定」と書き、その下の行に「現在に至る」と記載してください。
すべて書き終えたら、その下の行に「以上」と右寄せで書いて締めるようにしましょう。
3.免許・資格
つづいて、免許と資格の欄を記載しましょう。基本的な書き方やコツを紹介していきます。
免許→資格の順に記載する
免許と資格の記載欄が一緒になっている場合は、①免許②資格の順に記載するようにしましょう。
取得年月の年号は履歴書の日付や職歴・学歴と表記を統一してください。
正式名称で記載する
免許や資格の名称は、正式名称で記載するようにしましょう。
たとえば、普段よく口にする運転免許の正式名称は「普通自動車第一種運転免許」となります。資格でも、何気なく使用している名前が略称の場合があるので、履歴書に記入する前に正確な名称を調べるようにするとよいでしょう。
仕事に関連するものから記載する
基本的に免許も資格も取得した時系列で記載をしますが、応募した仕事に関連するものがあれば、その免許・資格を優先的に記載しましょう。そうすることで、目につきやすくなりスキルのアピールに繋がります。
たとえば、英語を使う仕事であればTOEIC、金融関係であれば簿記やFPなどを優先的に記入すると効果的です。
4.志望の動機
志望動機は履歴書の中で非常に重要な箇所となります。書類選考から面接に進めるよう、以下で紹介するコツを抑えて志望動機を作成しましょう。
なぜ応募企業なのかをアピールする
志望動機では、なぜこの会社に応募したのかをしっかりと書くようにしましょう。採用担当者はなぜ自社を志望したのかを確認しているためです。
応募先企業について魅力的に感じている点がありきたりなことだと、同業他社でもよいのではないかと思われる可能性があります。入念に企業研究を行い「貴社で働きたい」という強い気持ちを志望動機に込めてみましょう。
スキルや実績もアピールする
転職では即戦力のある人材を求めている場合が多いです。そのため、スキルや実績を元に応募先企業に貢献ができることをアピールするようにしましょう。
たとえ未経験の場合でも、コミュニケーション能力やビジネスマナーなどをアピールできる場合もあります。実体験から貢献ができることをアピールするように心掛けましょう。
5.特技、自己PR、アピールポイント
次に、特技や自己PR、アピールポイントの書き方について紹介します。採用担当者に目を向けてもらうための重要な欄なので、しっかりとコツを掴むようにしましょう。
特技は具体的に記載する
特技について記載する際は、採用担当者がイメージしやすいように具体的にしてください。
たとえば、特技の欄に「ピアノ」と書くだけではなく、「特技はピアノで、現在もレッスンに通い毎年発表会で披露しています」といったエピソードを添えるとでしょう。
自己PRでは経験や実績をアピールする
自己PRでは、応募先企業で活かせるスキルがあるのかを確認されるので、スキルや実績をアピールするようにしましょう。
応募先の会社で活かせることをアピールすることで、企業研究を行ったという評価にも繋がります。自身の実績の棚卸しと一緒に企業研究も行ったうえで作成すると良いでしょう。
6.本人希望記入欄
本人希望記入欄は、勤務地などの条件を選考の際に伝えたいことを記入する欄です。希望があるかないか、どのような希望かによって記載することが変わってくるので、注意が必要です。
希望がない場合
本人希望記入欄でとくに伝えたいことがない場合は、「貴社の規定に従います」と記入してください。空欄だと書き忘れだと思われる可能性があるので気を付けましょう。
もし、選考の途中で希望が出てきた場合は、面接の際に伝えれば問題ありません。履歴書を作成する時点で希望がなければ「貴社の規定に従います」と記載しておきましょう。
伝えたい条件がある場合
勤務地や勤務時間に条件がある場合は、本人希望記入欄に記入してください。記入する際は「介護のため」といった具体的な理由をつけて書くようにしましょう。
希望の部署がある場合も、本人希望記入欄に記載する場合もあります。なお、将来就職したい部署などは志望動機に書いた方がよい場合もあるので注意が必要です。
転職時の履歴書作成でこれはNG!注意点を紹介
ここまで、各項目ごとに履歴書作成のコツについて解説してきました。ここからは、履歴書を書く際に注意するべきポイントを紹介していきます。
思わずやりがちなミスもありますので、ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
手書きの場合、消せるボールペン・修正テープの使用
履歴書を手書きで希望された場合、黒のボールペンもしくは万年筆を使用するようにしましょう。消せるボールペンは便利ですが、履歴書を書く際に使用するのは避けるのが原則です。
また、基本的に修正はNGのため、修正テープの使用も避けましょう。書き損じをした際は、面倒ではありますが最初から書き直してください。
記載が必要な項目の空欄
原則履歴書の項目に空欄はNGとされています。空欄があった場合、書き漏れと判断され採用担当者への心証が悪くなる場合があるので要注意です。
しかし、資格や賞罰などは書くことがないという方もいるでしょう。そのような場合は「特になし」と記入し、空欄ができないようにしてください。
履歴書の使い回し
履歴書の使いまわしは控えましょう。たとえば、日付が提出の日に比べて古いものだと、印象が悪くなってしまう可能性もあります。
また、コピーをして使いまわしをするのもNGです。志望動機に齟齬が出る可能性もあるので、企業ごとに新しく履歴書を作成するようにしましょう。
誤字脱字
誤字脱字もNGです。採用担当者は多くの履歴書を見ているため、小さな誤字脱字にも必ず気付きます。
誤字脱字をしないために、履歴書が完成したら念入りに見直すようにしましょう。誤字脱字だけでなく、略字もNGである場合もあるため、注意が必要です。
年号表記が統一されていない
学歴や職歴、資格の欄で年号を記載する場面がありますが、西暦・和暦の表記は統一するようにしましょう。表記がバラバラだと悪い印象を持たれる場合があります。
なお、西暦・和暦のどちらを使うかは基本的に決まっていません。自分の書きやすい方で統一するとよいでしょう。
転職時の履歴書の書き方でよくある質問
ここまで、履歴書を作成する際の注意点を紹介しました。ここからは転職時の履歴書の書き方についてよくある質問に回答します。
迷う人が多い内容なので、これを機に覚えておくとよいでしょう。
「御社」と「貴社」どちらが正解?
結論から言えば、正解は「貴社」となります。
「御社」も「貴社」も相手の会社を敬って呼ぶ際の言葉ですが、話し言葉で使うか書き言葉で使うかによって使い分ける必要があります。
「御社」は話し言葉、「貴社」は書き言葉で使用をするので、履歴書を作成する際は「貴社」を使用するようにしましょう。
パソコンと手書き作成ではどちらがいい?
履歴書の作成方法は、指定がなければパソコンでも手書きでもよいとされています。作成をする際は、求人情報などで履歴書の作成方法が指定されていないか確認するようにしましょう。
指定がない場合でも、業種によっては手書きだと時代遅れだと思われる場合があります。パソコンスキルが必須な業種などはパソコンで作成した方がよい場合もあるので、業界・職種にも気を付けるようにしましょう。
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まとめ|履歴書の書き方をマスターして転職を成功させよう!
本記事では、転職する際の履歴書の書き方について解説しました。
履歴書は採用担当者が応募者の基本情報などを知るために活用されます。フォーマットが決まっており、ルールに則って書かれているかどうかも判断基準の1つなので、書き方をしっかり把握できているかが重要な鍵といえるでしょう。
書類選考を通過するために、今回紹介した書き方のコツを参考にして履歴書を作成してみてください。
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