「20代で身につけた実務経験を生かしてキャリアアップしたい」「20代での仕事経験を通して強みや弱みを把握できたからこそ、未経験でも自分らしいキャリアを歩み始めたい」など、30代での転職を考える人もいるのではないでしょうか。
本記事では30代の転職について、希望の企業への内定を獲得するためのポイントや転職のメリット、30代で希望するスキルをいち早く身につけるための方法を解説します。
30代での転職は難しい?
30代で転職活動を行っている人のなかには、内定がなかなか決まらない、思うように進められずうまくいかないと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。厚生労働省の「令和4年版 労働経済の分析」によると、25歳から34歳の転職希望者は51.8%、35歳から44歳では44.7%と30代は転職意欲が高いことが分かります。
しかし、2年以内に実際に転職できたのはそれぞれ21.8%、20.0%と希望者と比較して成功率は低いです。さらに15歳から24歳、45歳から54歳までで2年以内の転職率が徐々に下がっていくのは、年を重ねるほどポテンシャルだけで評価されることは難しく、高いハードルが求められることを示唆しています。*1
30代では実務経験が重視され、未経験の職種へ転職する場合にはその職種に関するスキルや知識を持っていることが求められます。特に転職のタイミングを逃してしまうと再就職が難しくなる可能性もあります。
30代の転職成功のポイント
30代の転職を成功させるためには、いかに事前準備を万全にするかが大切です。30代の転職成功のポイントは、次の点を確認してみてください。
やりたい仕事に役立つ資格を取得する
やりたい仕事に対して実務経験が浅いまたは未経験の場合は、仕事に役立つ資格を取得しましょう。30代の転職では社会人としての基礎的なスキルはすでに備わっていることは大前提で、企業は長期的に活躍できるポテンシャルがあるかという点を採用の軸にすることがあります。
やりたい仕事の経験がなくても資格取得をすることで、知識があることを証明し、また自分のキャリア実現に向けて行動しているという点を企業にアピールできます。
複数の求人に応募する
さまざまな求人を比較して複数の求人に応募しましょう。株式会社マイナビが2022年12月に行った「転職動向調査 2023年版」の結果から、転職経験のある30代の男女ともに平均30件前後の求人を閲覧し、7件の求人に応募していることがわかりました。*2多くの求人を比較して検討することが、転職の成功につながるといえます。
たとえば特定の業界への転職を希望する場合、複数の求人に応募すれば各社の対応や面接などから社風や文化を比較し、より自分に合った企業を見つけられます。
働きながら転職活動する
30代は働きながらの転職活動をおすすめします。株式会社ビズヒッツが転職経験のある男女500人に行った「転職活動に関する意識調査」によると、74.2%が働きながら転職活動した方がいいと回答しています。*3
その理由として金銭面の安心感がある、精神的な余裕を持てるなどの意見があるようです。30代になると家庭を持ったり住宅ローンを組んだりと経済的な責任が増える場合があるかもしれません。働きながら転職活動を行うことでこうしたリスクを減らし、経済的に安定した状態で就職活動を進められます。
適切な条件設定で探す
転職する目的を明確にして、譲れない条件を洗い出したうえで適切な条件を設定しましょう。たとえば年収アップを目指す場合、給与は譲れない条件となるでしょう。しかし、業種や勤務地など他の条件も検討しなければ、次の就業先で給与以外の不満が出てしまいます。
現在の業種や職種にこだわりたいのか、通勤範囲はどの程度まで許容できるのかなどさまざまな項目も考えましょう。なお条件を絞り込みすぎると求人が見つかりにくくなるため、譲れない条件と妥協できる点を明確にしておくとスムーズです。
30代特有の強みをアピールする
30代は多くの人がプレイヤーとしての実務経験と部下を指導するなどのマネジメント経験があり、プレイヤーとマネージャーの立場の両方を理解している点が強みです。たとえば、30代前半であれば社会の中でみればまだまだ若手であり、プレーヤーとして専門性を深めるかマネージャーとしてチームを牽引するか、どちらのキャリアパスも選択することができます。
転職活動では経験の多さとポテンシャルをアピールすることで、企業への貢献度合いを示すことができ、30代特有のメリットをアピールできます。
30代で転職するメリット
20代で仕事の経験を積んだ後であるからこそ、30代で転職することにはさまざまなメリットがあります。
経験を生かせば、即戦力として働ける
前職の経験は、自社内でしか役立たないと思う業務やスキルであっても必ず次の職場で生かすことができます。たとえば商社の営業事務として、Excelを用いた受発注管理や在庫管理、納品書・請求書の発行といった経験がある場合、このスキルはどの企業でも必要とされる事務作業の基礎として活用できます。顧客対応能力やコミュニケーションスキルも、あらゆるビジネスシーンで求められる能力です。
専門的な知識やスキルがないと自分では感じていても、実務経験による知識やスキルは蓄積され、次の職場でも生かすことができます。
経験の幅を広げることができる
複数の企業で働くことで、経験の幅を広げることができます。今まで当たり前と思っていた業務の進め方やルールは企業によって大きく異なることが多く、転職すると新しい発見や学びの機会が得られます。
特に長年同じ部署で働いているとその職場でのやり方が当たり前になりがちです。しかし、異なる環境で働くことで固定観念から解放され、多様な働き方や考え方を身につけることができます。
新たなキャリアに挑戦できる
30代になると今までの業務経験から自分の強みや弱みが明らかになり、それらを把握したうえで新たなキャリアに挑戦できます。たとえば論理的思考力に長けた人が企画部に配属されその能力を活かして仕事に取り組む一方で、創造性が求められる企画立案に苦労することもあるかもしれません。
しかし論理的思考力はデータ分析といった分野でも十分に生かすことができます。複数のデータを組み合わせて、論理的思考力を用いて企画を立案することもできるかもしれません。30代ではこれまでの経験を踏まえたうえで、自分らしいキャリアを築くことができるのです。
30代の転職が厳しいと言われている理由
スキルなしの人は、30代の転職は厳しいと言われることもあります。30代の転職が厳しいと言われている理由は、以下の通りです。
年齢制限のある求人がある
年齢制限のある求人もあることが、30代の転職が難しいと言われる理由です。厚生労働省では、労働者の募集・採用において企業が年齢制限を設けることを禁止しています。*4しかし、例外的に若手育成を目的としておおよそ35歳未満の者を対象とした採用を行うことが認められています。
そのため転職活動では35歳を過ぎると未経験の職種への転職が難しくなるケースが多いといえます。ただし実務経験がある場合は年齢よりも経験やスキルが重視されるため、この限りではありません。
即戦力になるスキルが求められる
即戦力となるスキルが求められることから、30代の転職は難しいと言われます。30代で転職活動中の人が、前職での実務経験やスキルを生かせる企業からオファーを受けたり選考がスムーズに進んだりするケースが多いのは、企業が即戦力として人材を迎え入れたいからです。
実務経験を生かした転職を考える場合には、これまでの経験や資格がどのように生かせるのかを分析し、企業に貢献できる点をアピールすることが大切です。未経験の分野に挑戦する場合は自分で学習し、ある程度の知識やスキルを付ける必要があります。
会社の価値観に馴染めない場合がある
知らず知らずのうちに前職の企業文化に染まっているため、転職した際に企業の価値観の違いにカルチャーショックを受ける人は多いです。転職当初はその企業の価値観や働き方を一から学ばなければならず、苦労することもあります。
価値観のギャップを避けるためには、採用サイトやSNSアカウントなどをチェックして、企業の雰囲気や働く人々の様子から価値観を把握し、自分にフィットしそうかよく検討しましょう。また、理念やビジョンから企業文化を推測することもできます。
30代からスキルを身につけるために
30代で転職を考えている方は希望する職種に関する知識を身につけることで、企業に即戦力として働ける人材であることをアピールすることができます。以下に、30代からスキルを身につけるためにおすすめの学び方を紹介します。
学習サイトで学ぶ
動画や文字コンテンツなどを通して、仕事などで忙しくても隙間時間を見つけて学べる学習サイトがおすすめです。目的により選ぶべき学習サイトの種類は異なります。未経験でいち早く希望の職種の知識を付けたい人は、学びたい分野をピンポイントで学べる学習サイトを選びましょう。
たとえばプログラミングを学びたい人は基礎を学べるProgateで学び、その後実践的な知識を深めるためにUdacityなどの学習サイトを利用するといったロードマップが考えられます。幅広い分野の知識をアップデートしたい人は、UdemyやGLOBIS学び放題などのさまざまなテーマを扱っている動画サイトがおすすめです。
オンラインスクールで学ぶ
オンラインスクールは、好きな場所、時間の中で学び専門的な知識をしっかりと身につけたい方におすすめです。分からない点は講師に質問したり仲間から刺激をもらったりできるため、一人で学ぶよりもモチベーションを高く保ち続けることができます。
30代の転職にはSHElikes(シ―ライクス)がおすすめです。SHElikesは累計会員数が7万人を超えるキャリアスクールで、全45以上のコースが学び放題のサービスです。デザインやライティングなどのクリエイティブスキルのほか、さまざまな職種に生かすことができるビジネススキルを学ぶことができます。実際に多くの30代女性が、SHElikesを活用してキャリアチェンジを実現しています。
SHElikesを使って30代転職に成功した方を紹介!
実際にSHElikes(シーライクス)を使って30代で転職に成功した方のエピソードを紹介します。
- 休日出勤が多く、仕事にやりがいを感じられなかった私が、憧れの製品開発職へ
- 完全未経験の私が、2ヶ月でお仕事を獲得。転職して社内外で活躍するWebデザイナーに
- 15年勤めた会社を離れ、憧れの職種に!未経験からイベント企画のマーケティング職へキャリアチェンジするまで
休日出勤が多く、仕事にやりがいを感じられなかった私が、憧れの製品開発職へ
製油会社の品質管理職として働いていたぺっぱーさんは、毎日の決められた作業や月1、2回の休日出勤などでやりがいと働き方の面で不満を感じており、現状を変えるために思い切ってSHElikesの受講を始めました。
月に1回のグループコーチングで、自分にとって本当にやりがいのある仕事は何かを見つめ、転職に向けた軸を定めました。製品開発職への照準を定めたぺっぱーさんは、マーケティングコースやブランディングコースを受講しました。
身につけた知識を面接で話すことで、その知識と意欲が認められ選考企業からの高評価につながりました。現在は希望の職種への転職を成功させ、自分にとって本当に納得のいくキャリアを歩むことにつながっています。
完全未経験の私が、2ヶ月でお仕事を獲得。転職して社内外で活躍するWebデザイナーに
新卒で保険会社に入社し6年目を迎えたすずかなさんは、ExcelやWord、会社のシステムなどに関するスキルはあったものの、それ以外のスキルが身についていないことに不安をいだきSHElikesを受講しました。
Webデザインコースを受講してバナーの課題を提出して学びを深めていきました。スキルがある程度身についたら、企業の仕事にも挑戦。また、ブランディングコースを何度も見返すことで、自分にしか出せない世界観を表現したデザインができるようになり、高度なスキルの獲得を実現しました。
こうした経験が、転職活動のスタートからわずか1ヶ月でアパレル企業のデザイナーとしての転職につながりました。その後、幅広いデザインを習得するため制作会社に転職し、個人でも案件を受注するWebデザイナーとして活躍しています。興味の湧いた一つのコースを受講したことが、すずかなさんの人生を変える大きなきっかけとなったのです。
15年勤めた会社を離れ、憧れの職種に!未経験からイベント企画のマーケティング職へキャリアチェンジするまで
保険会社で営業を中心に15年間勤務していたみやななさんは、企画・マーケティング職の社内公募への希望が叶わなかった経験から、仕事も人生の大事な一部なんだということに改めて気づきました。そんな思いを抱いたとき、テレビ番組で見たSHElikesの存在を思い出し、次のキャリアにつながるきっかけをつかみたいと思い、受講を始めました。
仕事の隙間時間にマーケティングコースを受講し、スキルを高めた結果、未経験からマーケティング職への内定を獲得。自分の中に芽生える本当の気持ちを無視せず、心の奥にある気持ちと丁寧に向き合ったみやななさん。小さくても歩みを進めた結果、夢を叶えることができました。
30代の転職は企業に訴求できるスキルを持つことが大事
今回は、30代の転職について成功のポイントやメリット、30代からスキルを身につけるための方法などを解説しました。30代の転職は、挑戦したい職種に必要な知識やスキルをつけることで、すぐに企業に貢献できること、またそれにかける意気込みや情熱を企業にアピールすることが大切です。転職したいという思いがあるなら、その気持ちと向き合い、まずは一歩踏み出すことから始めてみてください。
女性向けキャリアスクールSHElikesでは、Webデザインやマーケティング、プログラミングを始めとした全45以上の職種スキルが学び放題です。
ビジネスに必要な幅広いスキルを、効率的に学ぶことができます。実際の仕事にチャレンジする機会もあるため、案件が獲得できれば実務経験を証明することもできます。興味のある方は、一度無料体験レッスンに参加してみてはいかがでしょうか?
※出典
*1:厚生労働省 「令和4年版 労働経済の分析」
*2:株式会社マイナビ「転職動向調査 2023年版(2022年実績)」
*3:PR TIMES「働きながら転職活動」と「辞めてから転職活動」どっちがいい?経験者500人アンケート調査」
*4:厚生労働省「募集・採用における年齢制限禁止について」