表計算やグラフ作成を簡単にできるExcel（エクセル）。ビジネスでは多くのシーンで利用されています。Excel（エクセル）スキルを身につけることで就職や転職でアピールすることができますが、実際に仕事をする際にはどのくらいのスキルが求められているのか気になる人もいるでしょう。
そこで本記事ではExcelの基本スキルをレベル別に紹介するとともに、転職・面接時に求められるExcelスキルの目安と回答例について解説します。記事の後半ではExcelスキルを身につける方法も解説しますので、Excelスキルについて詳しく知りたい人は最後までご覧ください。
Excelスキルの基本をレベル別に紹介
Excelスキルは以下の3つのレベルに分けられます。
それぞれ詳しく紹介していきます。
Excel初級
Excel初級は「Excelの標準的な操作ができる」レベルをいいます。
- スムーズに表作成ができる
- 四則計算（足し算、引き算、掛け算、割り算）ができる
- 適切な形で印刷できる
- ファイルにパスワードをつけられる
- 簡単な関数（SUM関数やAVERAGE、MAX/MIN、ROUNDなど）を操作できる
- 書式設定を自由に変更できる
- 画像や図形、装飾を挿入し、整えられる
- ヘッダーやフッターの変更操作を扱える
- ファイル内の検索や置換ができる
Excel中級
Excel中級では「Excelのより多くの関数を利用でき、分かりやすい資料作成をスピーディーに作成できる」レベルです。
- 複数にわたるシート集計ができる
- 表やグラフをより視認性の高いものに変更できる
- 画像を編集・加工ができる
- ショートカットキーを自由に操作できる
- より応用的な関数（IF関数やVLOOKUP、SUMIF）を使える
- 並べ替えや検索などデータベースを自在に整えられる
- ピボットテーブルおよびピボットグラフの作成ができる
Excel上級
Excel上級者は「Excelの機能を使って自動化や業務効率化を促進できる」レベルです。
- マクロ機能を用いて作業を自動化する
- VBAを使ってマクロ作成ができる
- より高度な関数（NETWORKDAYS、SUMIFS、SUBTOTALなど）を利用できる
- 関数を複数の条件で組み合わせて操作ができる
- 変更履歴を活用して文書の管理ができる
Excelスキルが必要な仕事
Excelスキルが必要な仕事は主に以下の6つの職種です。
一つずつ見ていきましょう。
一般事務
一般事務はパソコンを使ったデスクワークが中心の仕事で、資料作成やファイリング、データの入力、備品管理などの業務を担っています。特に、資料作成や備品管理では必要なデータを適切に処理し、見える化することが重要です。Excelスキルを持っていると、誰にでも分かりやすい資料作りやデータ管理が可能となり、業務を効率的にこなせます。
営業事務
営業事務は営業担当者のサポートをする仕事で、契約書や申込書などの書類作成や顧客管理、売上管理などを行います。Excelを使うことで、商品の売上推移をグラフで可視化したり、顧客や在庫の管理を一目で把握できるように表にまとめたりすることができます。
経理
給料の支払処理や毎日の売上・仕入の処理、経費処理など、会社で発生するお金の流れを記録するのが経理の仕事です。Excelで経費を科目別に分類して集計したり、月別・取引先別にデータを整えて過去との推移を比較したりすることで、会社のお金の流れを詳しく分析できます。
人事
人事は採用や育成、組織整備、労務など会社の人に関わる業務に携わっています。人事評価や勤怠状況、資格取得状況など多くの情報を整理して保管する必要があるため、Excelを用いることで情報を分かりやすくまとめることが可能です。
SE・プログラマー
クライアントの求めるシステムを設計・開発するSEや、設計書をもとにシステムを作り上げるプログラマーもExcelスキルが必要です。Excelで設計書の使用要件をまとめたり、スケジュール管理を行ったりすることがあるため、表作成や関数を使えることで情報をきれいに整えられます。
マーケター
マーケターは人や社会の求めるものをつくり、利益を生み出す仕事です。社会の動きを素早く把握するためにはデータ分析が欠かせません。Excelを使うことで収集したデータを簡単にまとめられるとともに、詳細な分析結果をグラフや表で可視化できます。
転職・面接時に求められるExcelスキルの目安と回答例
転職や面接の際にExcelスキルを聞かれた場合の目安と回答例として、以下の3つを取り上げます。
それぞれの内容について詳しく見ていきましょう。
基本的な操作レベルとは企業や業種により異なる
基本的な操作レベルは企業や業種によって違うことに注意しましょう。たとえば会社によっては、一般事務のExcelスキルが「最低限ピボットテーブルの作成やVLOOKUPの関数を活用できる人」となっている場合があります。一般的にピボットテーブルや関数を使えるのはおよそExcel中級者レベルの人ですが、会社によってはExcelを中級レベルで利用できるのが最低限だとしているところもあるのです。求められるExcelスキルがそれぞれ企業によって異なる可能性があることは押さえておきましょう。
使用できる関数などを具体的に回答する
面接時にExcelスキルを聞かれた際には、使用できる関数を具体的に答えるようにしましょう。たとえば「一般事務を行う際、在庫管理でCOUNTIF関数を用いたり、顧客情報をVLOOKUPで抽出して整理したりしています」といった具合です。具体的な事例を挙げることで、相手にExcelスキルを具体的にアピールできるとともに、スキルに納得感を与えることもできます。
スキルが初級に満たない場合
Excelスキルが初級に満たない場合は、勉強中であることを伝えましょう。面接の際にExcelスキルについて聞かれるということは、業務に使用する可能性が高いからです。勉強中だと伝えることで向上心を見せられるとともに、今後スキルを習得して活躍してくれるだろうと期待してくれます。Excelスキルは１日で習得できるものではないため、日々スキル習得に向けて学習するとよいでしょう。
Excelスキルの証明におすすめの資格・検定
Excelスキルを証明するためにおすすめの資格が以下の5つです。
- MOS（Microsoft Office Specialist）
- Excel表計算処理技能認定試験
- 日商PC検定（データ活用）
- VBAエキスパート（Excel）
- 情報処理技能検定試験（表計算）
各試験によって出題される内容や形式、難易度が異なります。自分が取得したいExcelスキルや難易度に応じてどの検定を受けるべきか考えてみるとよいでしょう。
Excelスキルを身につける方法
Excelスキルを身につける方法としては以下の4つが挙げられます。
- 本や参考書を使って勉強する
- Excelが学べるwebサイトを利用する
- Excel学習アプリを活用する
- パソコン教室に通う
Excelスキルを身につける方法によって、習得可能範囲や習得時間などに差があります。さらに費用については、無料で学べるアプリやWebサイトがある一方で、パソコンのプロに教わりながらスキルを習得するパソコン教室の場合は数十万かかる場合があるなど、さまざまです。自分がExcelスキルを習得できそうだと思うツールを使用して、技術を磨いていきましょう。
Excelスキルを身につけて、転職時のアピール材料の一つにしよう！
今回はExcelスキルをレベル別に紹介するとともに、転職・面接時に求められるExcelスキルの目安と回答例について解説しました。Excelスキルが求められる仕事は数多くあるため、自分のアピール材料とするためにもExcelスキルを高めておきましょう。
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