ロジカルライティングとは?書き方の手順や例文、メリットも紹介!

ロジカルライティングとは?書き方の手順や例文、メリットも紹介!

ビジネスシーンでは、物事を的確に伝える文章力が求められます。互いの認識に齟齬がないように伝え、相手に適切な行動を起こしてもらうためには、論理的で読みやすいロジカルライティングが重要です。一方で「具体的なロジカルライティングの方法が分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、ロジカルライティングとはどのようなスキルか、また書き方の手順や例文、メリットを紹介します。

ロジカルライティングとは

ロジカルライティング(Logical writing)とは、伝えたい情報を論理的に文章に落とし込み、読み手にとって理解しやすい文章を書くことを指します。読み手が混乱しないように曖昧な表現は避け、整理された情報を文章にまとめます。

基本的には結論ファーストで文章を始め、目的・内容に合わせて構成を組み立てていきます。情報量が多いときは、必要に応じてリストやグループ化を用いて情報をまとめることも必要です。

ロジカルライティングが必要とされる理由

ロジカルライティングが必要とされる主な理由は、ビジネスシーンで相手に正確な情報を伝え、適切な行動を起こしてもらうためです。たとえば、上司にアイデアの承認をしてもらうため資料や提案書の作成を行うとき、ロジカルライティングスキルが求められます。

近年、SlackやChatworkなどのメッセージツールが普及したことも、ロジカルライティングを重要視する背景として挙げられます。短文・長文問わずビジネスで文章を書く機会が増えたため、ミスコミュニケーションや認識の違いを防ぐためにロジカルライティングが活用されています。

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ロジカルライティングを身につけるメリット

ロジカルライティングを身につけるメリットは、文章でのコミュニケーション力が向上するだけではありません。論理的な考え方が身につくことで、ビジネスでの業務全体の質や効率もアップするでしょう。

情報が整理できる

ロジカルライティングを身につけると、情報を分かりやすく整理するスキルが鍛えられます。理由は、ロジカルライティングを行うとき、文章作成の前に情報を分かりやすく整理する必要があるからです。

事実・根拠・結果・理由などを誰にでも分かりやすくまとめることで、社内での情報共有がスムーズになります。社内での認識の違いや業務ミスを減らすためにも役立つでしょう。

提案力の向上

ロジカルライティングで身につけた論理的思考力は、商談における文書作成やプレゼンテーションで活かせます。根拠や理由が分かりやすい提案は、ビジネスで信頼性・納得性を高める要素の1つとなるでしょう。

相手に読みづらいと思われてしまう資料では、伝えたい内容を理解してもらうことも難しくなるかもしれません。商談などで論点・結論・根拠が明確な提案をし、正しい情報を相手に伝えることができれば、双方の理解もより深まるでしょう。

ロジカルライティングの書き方5ステップ

ロジカルライティングの書き方は、以下の5ステップで行います。

  1. 目的を明確にする
  2. 情報収集する
  3. 構成を組み立てる
  4. 構成に合わせて文章を組み立てる
  5. 文章を読み直し修正する

基本的なステップを把握したうえで、実践してみましょう。

1.目的の明確化

まずは、ライティングを始める前に「文章を通して何を達成したいのか」という目的を明確にします。ロジカルライティングは論理的に文章を書くスキルと説明しましたが、同時に読み手の立場まで考慮する必要があります。

部下・同僚・上司・取引先など、読み手の役職や知識レベルに合わせて適切な言葉も変わってくるでしょう。適切な文章の言い回しを判断するためにも、「誰に向けて」「何のために」文章を書くのかという目的を明確にします。

2.情報収集

次に、設定した目的を達成するために、必要な情報をリストアップしていきます。たとえば、上司に新プロジェクトの提案をするなら「費用、スケジュール、人員リソース、利益予測」などの情報を資料に組み込む必要があるかもしれません。情報が膨大な場合は、一度グルーピングで整理し、不要な情報をあとで除外するのもおすすめです。

3.構成の組み立て

続いて、集めた情報を文章構成に落とし込みます。文章構成にはさまざまな種類があるので、内容によってベストな構成は異なります。結果を迅速に伝える必要のある報告書などでは、一般的に結論ファーストの構成が使われます。代表的でシンプルな構成例は、以下のPREP法です。

  • P:Point(結論)
  • R:Reason(理由)
  • E:Example(具体例)
  • P:Point(結論)

情報をPREP法に当てはめることで、読み手にとって簡潔で分かりやすい文章を作ることができます。

4.構成に沿って文章を作成

構成が決まれば、実際に文章を書いていきます。構成の段階で設定した骨組みに、文章を肉付けしていくようなイメージです。文章が苦手な場合は、完璧に仕上げようとするのではなく、大体でよいので文章全体を構成に当てはめてみましょう。細かな言い回しや誤字脱字は、最終ステップで確認します。

5.文章の推敲・修正

最後に、完成した文章を読み返して修正を行います。文章を改めて読み返すことで、誤字脱字がないか、分かりにくい言い回しになっていないかなど細かなポイントにも気づくことができます。さらに文章の目的を再確認し、主張・理由・結論・根拠などが一貫した内容になっているかチェックしましょう。

ロジカルライティングを実践するときのポイント

ロジカルライティングの意味が分かっていても、実践してみると難しく感じることもあるかもしれません。以下のポイントを意識すると、ロジカルライティングがしやすくなります。

  • 情報の整理
  • 読み手への意識
  • 簡潔明瞭に書く

ロジカルライティングでは、読み手が理解できる言葉に置き換えます。手元にある全ての情報を相手に伝える必要はありません。必要な情報だけを的確に抜粋し、一文が長くなりすぎないよう簡潔な文章にまとめましょう。

伝えたい情報が膨大でまとめることが難しい場合、箇条書きや優先順位付けなどを取り入れるのもおすすめです。読み手にとって、理解しやすい文章にするための工夫が必要です。

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ロジカルライティングの例文

ビジネスシーンでの例文をもとに、ロジカルライティングを取り入れる前後の文章を比べてみましょう。

【例文:伝わりにくいVer.】

プロジェクトZの資料作成を進めてますが、進捗が遅れています。タスクAにおける情報が不足しており、収集のための人員が足りていません。週末にかけて別のタスクが多く提出期限に間に合わないかもしれません。可能であれば、人員を増やして対応したいです。

上記の文章は、事実を思いついた順に並べているため、伝えたい主旨が把握しにくいです。数値的な情報がなく具体性が欠ける内容のため、読み手にとって起こすべき行動が掴めない内容になっています。

【例文:ロジカルライティングVer.】

プロジェクトZの進捗状況と、追加人員の必要性を報告いたします。

現在、プロジェクトZの資料作成を進めていますが、進捗が30%ほど遅れています。原因は、タスクAにおいて必要な情報の収集が不十分であるためです。

作業スピードを上げるために、追加の人員を1名手配していただくことは可能でしょうか。私は週末にかけて月末作業が重なっており、プロジェクトZへの対応が難しい状態です。

要望を伝えるときは、上記のような逆三角形の文章の型を使います。冒頭で要点を簡潔に述べたことで、文章の意図が明確になりました。続いて、数字を踏まえながら具体的な進捗や必要な対策などの詳細を補足する、という構成になっています。

ロジカルライティングの鍛え方

ロジカルライティングは、意識してすぐに習得できるスキルではありません。繰り返し練習を行うことで、徐々にロジカルライティング力は向上していきます。ロジカルライティングを鍛えるために、今からできることを紹介します。

ロジカルシンキングを学ぶ

そもそも、ロジカル(論理的)な考え方とはどのようなものか理解することで、ロジカルライティングがスムーズに行えるようになります。「ロジカルシンキング=論理的思考力」は、ライティングだけでなく普段の会話やビジネスでも活きるスキルです。

たとえば、「ピラミッド構造」や「MECE」を意識することで、複雑な事柄をシンプルにまとめられるようになります。ピラミッド構造の考え方では、結論を導き出すときにボトムアップ、原因分析にはトップダウンの型を意識します。

ロジカルシンキングを鍛える方法は、以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてみてください。

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ロジカルシンキングのフレームワークを学ぶ

ロジカルシンキングに慣れるために、フレームワークが活用できます。代表的な例として、以下が挙げられます。

  • SWOT分析
  • PDCAサイクル
  • 5W1H分析

これらのフレームワークは、根拠や結果を踏まえながら、第三者の目で物事を判断するために役立ちます。ロジカルシンキングが苦手な人の特徴の1つが、主観のみで物事を判断してしまうことです。フレームワークを活用することで、情報を型に当てはめながらロジカルシンキングに慣れていくことができるでしょう。

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ロジカルライティングの型を参考にする

ロジカルライティングとはどのようなものか、文章の型を知ることで具体的にイメージしやすくなります。代表的な例として、以下が挙げられます。

  • PREP法「結論→理由→具体例→結論」
  • 逆三角形型「要点→詳細→補足」
  • 情報列挙型「主題→情報をリスト化→まとめ」

目的に応じて適した文章の型は異なりますが、全てに共通していることは、結論ファーストで文章を始めていることです。1文目を読んだ段階で、内容がざっくりとイメージできるような文章がロジカルライティングともいえるでしょう。

ロジカルライティングを身につけ、ビジネスシーンで活躍しよう

ロジカルライティングとは、論理的で読みやすい文章を作成することです。ビジネスシーンで読み手に適切な行動を起こしてもらうためには、欠かせないスキルだといえます。

初心者には難しく感じることがあるかもしれませんが、日頃からフレームワークを活用することで、徐々に論理的思考に慣れていくことができるでしょう。独学が不安な方は、ロジカルシンキングの基本が学べるスクールを活用するのもおすすめです。

女性向けキャリアスクールSHElikes(シーライクス)の「ビジネスコース」では、「ロジカルシンキング」「分かりやすい資料作成」など、ビジネスで活きるスキルを学ぶことができます。動画や図、アウトプットを踏まえながら、ロジカルシンキングを体感的に学べる内容です。ビジネスで活躍できる人材を目指す方は、ぜひSHElikesを活用してみてください。

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ライター あゆ
カナダ拠点のフリーランスライター。23歳で初海外・留学を経験。帰国後にWeb広告代理店に転職、SNS広告の記事・クリエイティブ作成、運用を担当。その後、再度カナダに渡航し現地で美容部員として働く。その後、SHEに出会い現在ライターを務める。
エディター Tomomaru
フリーランスWeb編集・コンテンツディレクター兼たまにライター。 略歴は、アパレル→事務職を経てWebデザインをスクールで学んだのち、SHElikesと出会いWeb制作会社でマーケOLしてみたり。結果、書くことが天職だと思い込み、副業ライター道を歩んでいる。次なる野望は絵描きになること。思い込むのは自由です。

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