復職まで、あと半年――。
子どもたちと過ごす毎日は、かけがえのない時間でした。朝起きて朝食を作り、上の子を保育園へ送り出す。日中は下の子と遊んだり散歩へ出かけたり。笑いかけると笑い返してくれる、その何気ない毎日が愛おしく、「この時間がずっと続けばいいのに」と思うほど幸せでした。
それなのに、一人になると決まって不安が押し寄せてきます。
「この2年間、私は育児しかしていない。」
「社会から取り残されている気がする。」
「復職して、本当に仕事ができるのだろうか。」
年子育児で立て続けに産休・育休を取得した私は、復職する頃には2年7か月もの間、社会から離れることになります。子どもたちと過ごしている間は忘れられても、お昼寝中の静かな部屋や夜中に目が覚めた時間には、不安ばかりが頭を巡っていました。
そんなある日、人生を100年として考えてみました。子育てで一番手がかかる18年間は、人生全体の約18%。数字にしてみると、子育ては人生のすべてではなく、大切な一部なのだと気づきました。
もちろん、この18年間は何ものにも代えられない時間です。でも残りの人生を、私はどんなふうに生きたいのだろう。どんな親でありたいのだろう。
そう考えたとき、子どもたちに、「大人になるって楽しそう」「好きなことに挑戦するってワクワクする」と感じてもらえる親でいたいという想いが浮かびました。そのためには、私自身が人生を楽しみ、学び続ける姿を見せたい。そう思う一方で、「何から始めればいいのか分からない」という壁にもぶつかりました。
30代になっても、自分が何をしたいのか、どんな働き方をしたいのか分からない。SNSでは新しい挑戦を始める人たちが輝いて見え、毎日目覚ましい成長を見せる子どもたちと比べて、私だけ時間が止まってしまったような気がしていました。
「私は、何も積み上げてこなかったのかもしれない。」
そんな焦りを抱えながら、私は「変わりたい」と強く思うようになったのです。
『変わりたい』を行動に変えた、SHElikesとの出会い
そんなときに出会ったのがSHElikesでした。
無料体験レッスンに参加したとき、「やりたいことが分からない私でも、ここなら探せるかもしれない。」そんな小さな期待が芽生え、入会を決めました。
一番の決め手は、私と同じように悩みながらも、自分らしいキャリアを少しずつ築いてきた方々のリアルな声でした。「特別な人だからできた」のではなく、一歩ずつ行動を積み重ねてきた姿に、「私も変われるかもしれない」と思えたのです。
気づけば一か月、二か月と時間が過ぎていました。もちろん、思うように進まない日もあります。「もっと頑張れたのではないか」と自分を責めそうになることもありました。
それでもSHElikesは、私にとって「スキルを学ぶ場所」である以上に、「自分を知る場所」になっていました。
自分はどんなことに心が動くのか。
どんな働き方に惹かれるのか。
どんな人生を送りたいのか。
学びを通して問い続けるうちに、少しずつ自分の価値観が見えるようになっていきました。
入会前に抱いていた「変わりたい」という想いを、実際に行動へ移せたこと。その小さな一歩こそが、私にとって大きな変化の始まりだったのだと思います。
AIは、私の答えを探す伴走者だった
SHElikesで学び始めてから、AIを生活に取り入れるようになりました。
それまでの私にとってAIは、「仕事を奪うかもしれない存在」としてニュースで耳にする程度のもので、「私には関係ない世界」だと思っていました。そんな私に、「AIを壁打ち相手として使ってみるといいですよ」と教えてくれたのもSHElikesでした。
半信半疑でデザイン課題のキャッチコピーを考えてもらったところ、あっという間にいくつもの案を提案してくれ、「なんて便利なんだろう!」と驚きました。その日を境に、メールの添削やアイデア出しなど、AIは私の日常に少しずつ溶け込んでいきました。
でも今思えば、本当の価値は「便利さ」ではありませんでした。
ある日、寝かしつけで子どもと一緒に眠ってしまい、夜中4時に目が覚めました。眠れなくなった私は、初めてAIに自分のことを打ち明けました。
「復職が怖いです。」
「私は何がしたいのか分かりません。」
「このままでいいのでしょうか。」
まとまりのない言葉を投げかけると、AIは答えを教えるのではなく、「どうしてそう感じるのでしょう」「何が一番不安ですか」と問いを返してきました。
その問いに向き合い、自分の気持ちを何度も言葉にするうちに、私は「復職」が怖いのではなく、「期待に応えられなかったらどうしよう」という不安を抱え続けていたことに気づきました。
あの夜、AIは正解を教えてくれたわけではありません。ただ、自分自身の答えにたどり着けるよう、隣で問いを投げかけ続けてくれました。
ライティングを学ぶ中で、AIは文章を整えたり、アイデアを広げたりと、心強い存在にもなりました。それでも、「あのとき私はこんな気持ちだった」と語れるのは、私だけです。夜中4時に眠れなかったことも、育児しかしていないと焦ったことも、変わりたいのに何から始めればいいか分からなかったことも、私自身が歩んできた経験だからです。
だから私は、AIを「人の代わり」とは思いません。
私にしか語れない経験に寄り添い、自分では気づけなかった本音を一緒に探してくれる存在。
気づけばAIは、「正解」を教えてくれる先生ではなく、「変わりたい私」に寄り添い、一緒に答えを探してくれる相棒になっていました。
キャリアは、『変わりたい』と思えた日から始まる
私はまだ、理想のキャリアの途中です。
それでも、「変わりたい」と思うだけで終わらせず、一歩踏み出した自分を、少し誇らしく思えるようになりました。
あの頃は、「何も積み上げてこなかった」と感じていた私ですが、今は、自分と向き合い、学び続けてきた時間も、確かに私のキャリアの一部だったのだと思えるようになりました。
もし今、「何か始めたいのに、何から始めればいいか分からない」と感じている人がいたら、まずは自分の気持ちを言葉にしてみてください。
家族でも、友人でも、AIでも構いません。
言葉にすることで、自分でも気づいていなかった本音が見えてくることがあります。そして、その本音に気づくことが、新しい一歩につながることもあります。
キャリアは、正解を見つけた日ではなく、「変わりたい」と自分の気持ちを認め、一歩を踏み出した日から、少しずつ動き始めるものなのだと、私は信じています。
************
本記事はSHElikesの受講生を対象とした「SHEライターコンペ」の採用作品です。(執筆者 はるさん)
SHElikesについて
https://cutt.ly/cwv7g0aJ
自分らしいキャリアのヒントに出会えるメディア、SHEsharesはこちらhttps://shares.shelikes.jp/




